四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

黒いアゲハ類の吸水

2014-05-20 15:01:00 | 南多摩
5月11日
多摩丘陵の谷戸の田んぼではすでに田起こしした田に水が引かれ、5月下旬から6月上旬にかけて田植えが行われる季節になりました。水の入った湿った田の土に、ナガサキアゲハとカラスアゲハが舞い降りて吸水しているのを観察することができました。




ナガサキアゲハ♂(10:36)

田んぼの湿った土に下りて吸水し、少し羽ばたいて移動し、また吸水する動作を繰り返していました。



飛ぶときに黒い影が田んぼに写っています。飛ぶ高さはだいたいこの程度でした。9分間観察しましたが、ナガサキアゲハはその後もその場所に留まっていました。

尾根を越えた別の谷戸に行くと、同様に吸水しているカラスアゲハに遭遇しました。






カラスアゲハ♂(12:30~12:33)

逆光の位置から太陽が斜めに指す位置へと移動して撮りましたが、吸水行動が長時間だったので、翅が青く輝くところを何とか撮せました。

5月14日

オナガアゲハ♂集団(10時35分)

渓流沿いを歩いていると、川岸に5頭のオナガアゲハが下りて吸水行動を取っていました。飛び立った個体の後翅前縁には横白紋が見えています(♂の特徴)。

最近の研究で、アゲハ類の♂が吸水する理由が少しずつ分かってきました。吸水によってナトリウム塩やアンモニアが摂取されると、♂の生殖能力が増大するというものです。
吸蜜中や吸水中は、なぜか近づいてもあまり警戒されないので助かります。
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