”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

不滅の法灯と伝燈

2017-04-02 16:21:16 | ブログ

3月31日に、だしと精進料理のお勉強で延暦寺に伺った際、

根本中堂でご住職のとてもありがたいお話を拝聴しました。

 

   

それは、1200年もの間、一度も消えたことがない

「不滅の法灯」というお灯明のお話です。

 

この灯を守り続けるために、毎朝夕に燃料の菜種油を絶やさないように

僧侶が継ぎ足し続けているそうです。

 

しかし、そのための係は決めていません。

係を決めて、その人任せにしてしまうのではなく、

皆で守っていくことが大切だからです。

 

 

油を注ぐということ自体は、単純で簡単なことですが、 

気を抜くことがあれば、油が断たれて灯が消えてしまいます。

「油断」というのはここから来た言葉です。

この単純で簡単なことを1200年もの間、継続することは

とても大変なこと。

 

 

伝統という言葉があります。

これは、本来は「伝燈」と書くのだそうです。

つまり燈を守り、伝えること。

新しい油を注ぐことによって、「伝燈」は守られていきます。

  

だしソムリエになり、協会認定講師にもなり、

色々と迷うことも多い中、とても良いお話を伺いました。

だしという料理のベースになる「燈」を

新しいアイデアを注ぎながら、守り伝えていきたいと思います。

 

   

※写真でもおわかりのように、根本中堂は平成28年度より

約10年かけて大改修をしております。

詳しくは、こちらをご覧ください。

  

 

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