宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

"雪山で周囲を囲まれた国"

2006年07月08日 | Weblog
食事はチベット人の婦人方が作った家庭料理でした。
本日の料理はインド料理で、ナンやスパイスライス、
それに数種類のカレーや、スパイスやソースで味付け
をした数種類のじゃがいも料理などでした。

日本のインド料理レストランの中にはスパイスの使用を減らして
原価を下げるために、ソースに粉を混ぜる店があります。
日本人や西洋人にはあまり違いが感じられないのですが、
チベット人やネパール人、インド人には非常に不味く感じられる
様で、「どうしてあの様な味を日本人が美味しく感じるのか
理解に苦しむ。」と言っていた知人がおりましたが、この日
出された料理はいずれもそうした怪しげなものではなく、
数十種類のスパイスの調合の妙と言いますか、また確かに
そうした粉を使用したレストランの味よりもずっと美味しく
感じました。

食後は彼らの伝統的な踊りや歌の鑑賞の時間となりました。
チベット人女性はお洒落な方が多く、まとめ髪もかんざしや
クリップを上手に使用されておられる方が大変多いのですが、
特別な衣装を着用して踊る女性達が準備をしていた時、偶然二色の
紐の束と髪の束を一緒に編み込んでいく彼らの独特の髪の編み方を
している所を目撃しました。
編んでいる女性は非常に慣れた手つきで速く紐の束と毛束を美しく
編み込んでいき、思わず見入ってしまいました。

踊りや歌を鑑賞していて、アジアの原風景という印象を受けました。
また法王の御誕生日でありましたため、「テーンズィーン・ギャー
ツォー」と彼の歌が歌われる事が多かったです。

Tさんという夫の知人の一人が夫に語りました。
「私達は通常毎日瞑想をしたりするのですが、この国では皆忙しすぎ、
また各個人に与えられる社会的な責任が重過ぎるために一週間一回
程度となっています。この国は忙し過ぎます。」

以前にも他のチベット人が同じ様に語っていた事を思い出しました。
人々が活動のために活動し、過剰に外の世界に関心を寄せ、自身の
物質的・経済的な更なる豊かさを求めて常に走り続けている事が奨励
されているからこそ、この国は社会的には常に最新最強を達成し、
経済的な恩恵を得ていますが、各個人は常に忙殺され、社会の中で振り
回され続けている様に、わたくしも感じます。
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