宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「菊の妖精」

2008年12月15日 | Weblog


(画像はクリックされましたら拡大します。)

画像は、少女雑誌「マイバースデイ」の昔の「妖精シリーズ」の
中の、菊の妖精「玉菊」です。

妖精が人間の姿をとって、人間に恩返しに来たり、人間を
試したりする伝説や物語は用の東西を問わずに伝わっていますが、
大陸では「菊の妖精」という話しがあるようです。

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【菊の妖精】
http://hukumusume.com/douwa/new/05/13.htm

昔むかし、中国に馬子才(ばしさい)という人がいました。

子才は菊の花が大好きで、菊の苗を育てては上手に花を咲かせました。
また、珍しい菊があると聞くと、どんな遠い所へでも出かけて行って、
それを買ってきました。


ある時子才が、やはり菊の苗を買いに旅へ出て、買い物を済ませた
帰り道での事です。
大変上品な若い男がロバに乗って、ほろ馬車のあとに着いて行くのに
あいました。

「あの、どこまで行くのですか?」と、子才は話しかけました。

「はい。姉と一緒に、引っ越しをしようとしているのです」

子才と若い男は道連れになって、色々話をしているうちに、その男が
菊の事なら子才に負けないくらい、詳しく知っているのがわかりました。
子才は、うれしくてなりません。

「丁度いい。引っ越しをなさるのなら、私の家の庭の外れに一軒、
空いている家があります。
小さな家ですが、そこへ引っ越してきませんか?」
と、子才はいいました。

「それはありがたい話です。では、姉にも聞いてみます。」

若い男は、ほろ馬車の中にいる姉さんと相談を始めました。
子才はその女の人を、ちらっと見て驚きました。
その美しい事といったら、絵に描いた天女のようです。

やがて話が決まって、若い男とその姉とは、子才の家の庭の外れに
住む事になりました。


若い男の名は陶(とう)といい、姉の名は黄英(こうえい)といいました。
この兄弟は、あまりお金を持っていなかったので、それで陶は
子才の家の菊作りを手伝い、姉は料理や裁縫などをして毎日を暮らしました。

陶は子才が感心するほど、よく菊の世話をして、子才の家の畑で
枯れてしまった菊があると、それをもらって自分の家のそばに植えました。

やがて、秋になりました。
陶のおかげで、子才の家の畑の菊は、今までになく美しく咲きました。

ある日、子才は陶の家のそばへ行って見て、びっくりしました。
枯れてしまったはずの菊が立派に生き返り、美しい花を見事に
咲かせているのです。

「枯れてしまった菊から、よくこんな素晴らしい花が咲いたものだね。」
と、子才は、思わず誉めました。

「はい。私達兄弟は、あなたにお世話になっているばかりで、ほんとに
申しわけありません。
それで咲いたこの菊を売って、少しでも自分達で暮らしを
立てたいと思うのですが。」

「それはいけない。
花を売ってお金を儲けようなんて、そんな事は、本当に花を
可愛がる人がする事ではないよ。」

でも陶の家へは、花を買う人が毎日、何人も来るようになりました。
花を買った人達は、美しい花に大喜びです。
そうなると、子才は何も言わなくなりました。


そのうちに子才は、陶の姉さんを自分の奥さんにしました。
そこで陶一人だけが、庭の小さな家に住むようになりました。

姉さんと別れた陶は、沢山お酒を飲むようになりました。
陶は一人になって、寂しかったに違いありません。

ある日、陶はたいそうお酒を飲み、そのまま酔い潰れてしまいました。
するとその体が、みるみるうちに菊になってしまったのです。

「あっ!」

それを見た姉さんも、小さな悲鳴をあげると、みるみるうちに菊に
なってしまったのです。

実はこの姉弟、人間に憧れた菊の妖精で、今まで人間に姿を
変えていたのでした。

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昔「妖精シリーズ」の中で、「悪運を祓うおまじない」というものが紹介
された事があります。
以下抄掲です。

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【イヤな運気を祓う呪文】

悪い事が続く時や、イヤな運気を祓う事に効果がある呪文です。

右手の人差し指と中指をそろえて左の肩から突き出し、指でVの字を
描いて、「ホニ・ソート・キ・マリィ・ペンゼ」と二度唱えます。
イヤな事を吹き飛ばしてくれますよ。
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