ノーシス・タロットの続きです。
6番は、英語版は一般のタロットと同じく「恋人」になっていますが、日本語版では
「優柔不断」と変えられています。
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叡智の伝達――
その究極の目的は、人間一人ひとりの理解と意思に基づいた努力を通して、
魂の起源――聖なる父の元への帰還の道と、方法の伝授に他ならない。
エジプトでは、そのための手段の一つとして、目に見える世界と、目に見えない
世界の架け橋としての魔術が教えられた。
そして、最も固く重い表現としての肉体と、反対に最も純粋で創造的な魂との間を
10の部分に分けた。
それらもまた、1から10のアルカナと関連している。
こうしてタロットは、次の二つの形で用いる事が出来る。
①合理的な数の教学
宇宙の秩序と、それに対応する人間の内面のプロセス。
②目に見えない次元とのコンタクト、神々からのメッセージとインスピレーション。
このタロットなくして、歴史に残る偉大な魔術師たちも、決して自然界の力の
コントロールや、神秘の中に浸透することはなかったろう。
このように、タロットの起源を考える時、改めてエジプトの神秘に目を見張らされるのだ。
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【カード6番：優柔不断】
2つの力の間に立たされている。
膝まで土（下段）に埋まってしまって、どうしていいか判らない。
理想を追求し続けるか、または勝利や宇宙の神秘の事は忘れて、世間並みの平凡な人生に
甘んじるか……。
両側の二人の女性は、援助と協力の手を差し伸べている。
右側の女性は、裸体が透けて見える。
それは、彼女が真実を表すからだ。
真実は何も包み隠さず、また我々が騙す事もできない。
すなわち彼女は、我々に人生の現実を突きつけ、自分自身の欠点や過ちに直面させる。
彼女が衣を身に着けていないもう一つの意味は、我々の絶え間ない、真剣な努力と
引き換えに、魂の美と純粋さを提供するからである。
６という数字にもまた、重要な意味がある。
３は創造の数であることは、既に説明した。
三位一体、父・母・子、陽子・電子・中性子という具合に、３つの力の結びつきなしに、
何一つとして創造はされない。
そこで６は、３×２、神聖な創造の３と、人間の生殖の３に分けられる。
すなわつ６という数は、人間における「性」を象徴する。
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