10月5日からの熊本城の復興過程を公開する熊本城の特別公開に合わせて、中央区古京町にある熊本市博物館で、特別展「追憶の熊本」が始まりました。
初日となった5日、オープニング記念式典が行われ、参加しました。
ふるさと熊本を愛した画家:甲斐青ひょうの描いた城下町・熊本の懐かしい風景の数々を一堂に見ることができ、見ごたえのある展覧会になっていました。
どうぞ、みなさまも足を運んでみてください。
10月4日、日本共産党熊本市議団・党熊本地区委員会としての「2020年度予算編成にたっての要望書」を大西市長へ手渡しました。
1,安全・安心の災害に強いまちへ~熊本地震からの復興、被災者支援、防災対策の強化を
2,くらしを支えるまちへ~医療・福祉・健康の増進を
3,ジェンダー平等のまちへ
4,子どもを大事にするまちへ~教育と子育て支援の充実を
5,高齢者に優しいまちへ~介護保障の充実と老後の安心を
6,障がいがあっても安心して暮らせるまちへ
7,若者を応援するまちへ
8,格差や貧困のないまちへ
9,訪れたくなる歴史と観光のまちへ
10,基幹産業である農漁業を支援するまちへ
11,安心して暮らせるまち、賑わいのある中心市街地へ
12,かけがえのない環境を次世代へわたせるまちへ
13,市民に寄り添う市役所への改革と公務労働を担う職員の処遇改善を
14,国への要望について
14の分野別の柱を立て、118項目を要望しました。
具体的な要望事項は、以下の通りです。
【要望内容】
安全・安心の災害に強いまちへ
~熊本地震からの復興、被災者支援、防災対策の強化を
1、 生活再建支援金を最高「500万円」まで引き上げるとともに、支援対象を「半壊」「一部損壊」にまで広げるよう国に求めるとともに、市独自の上乗せを行うこと。
2、 2017年9月末で打ち切りとなった医療費窓口負担減免制度を、復活・再開すること。
3、 一部損壊世帯への支援制度を創設し、市独自の支援を行うこと。
4、 仮設住宅とみなし仮設住宅の入居期間延長については、希望する全ての入居者に適用すること。
5、 災害公営住宅の整備戸数を拡充し、復興住宅に入居する収入超過世帯の家賃を減免すること
6、 復興住宅などのコミュニティを維持・活性化させるため、支援員を配置すること
7、 民間住宅に入居する被災者への家賃補助制度を創設し、住まい再建を支援すること
8、 復興住宅以外に暮らす被災者についても、引き続く見守りを行っていくこと
9、 災害援護資金貸付の年利3%を無利子にし、猶予期間の延長をすること
10、 日本列島の地震活動の活発化と地球規模での気候変動に対応した抜本的防災・減災対策確立のために、行政関係者や専門家の知見や国民の英知を結集すること。
11、 公共事業のあり方を、新規の大型ハコモノ優先でなく、古く、老朽化した公共施設の改修・耐震化を急ぐこと。
12、 気象・地震・火山などの観測体制の抜本的強化と住民への正確な情報提供を行うこと。
13、 消防力を強化すること。
14、 地域における日常的なコミュニケーションの強化に力を入れること。
くらしを支えるまちへ
~医療・福祉・健康の増進を
【国民健康保険など医療制度や健康増進について】
1、 一般会計からの繰り入れを拡充し、政令指定都市で最も負担の重い国民健康保険料をただちに1世帯1万円引き下げること。
2、 国保料を「協会けんぽの保険料並み」に引き下げるために、全国知事会・全国市長会、全国町村会なども国に求めている「1兆円の公費負担増」を政府に要望すること。
3、 公費を1兆円投入し、「均等割」「平等割」をなくすように国へ要望すること。
4、 保険料の減免制度については、高齢者や子ども・障がい者にかかる均等割をなくし、低所得者減免を拡充すること。
5、 国保料滞納者への機械的な差し押さえを止め、丁寧な収納相談に努めること。
6、 特定健診は、検診の項目を充実し、無料とすること。
7、 災害対策という観点から医療・福祉の体制を見直すこと。
8、 21,000円を超える場合の重度心身障がい者・子ども・一人親の医療費助成については、償還払いではなく現物給付とすること。
9、 針灸あんま助成については、助成回数を削減前へ戻すこと。
10、 ガン検診の無料化をただちに実施すること。
【生活保護について】
1、 査察指導員、ケースワーカーについては、法に定める充足数を満たすよう増員すること。また、専門性を高めるためにも、精神保健福祉士の配置など、各種資格取得者を適切に配置すること。
2、 ケースワーカーへの嘱託職員の配置は中止し、正規職員を配置すること。
3、 生活保護世帯のエアコン設置を認めること。
4、 地震により、安いアパートの多くが倒壊しているので、周辺市町村よりも低い金額となっている住宅扶助の基準引き上げを国に求めるとともに、必要な人には特別基準の適用を認めること。
5、 熊本市中央福祉事務所の申請・相談スペースについては、プライバシーが守られるよう環境を整備すること。
ジェンダー平等のまちへ
1、 ハラスメントを許さず、真のジェンダー平等をすすめること
2、 パートナーシップ宣誓制度について市民の理解が深まるような周知・広報を行うとともに、宣誓した人がともにいきいきと個性・能力を発揮できるよう市として取り組んでいくこと
子どもを大事にするまちへ
~教育と子育て支援の充実を
【子ども医療費について】
1、 子ども医療費助成制度の一部負担金を廃止し、完全無料化にすること。
2、 子ども医療費助成制度の対象年齢を高校3年生まで引き上げること。
【教育について】
1、 小学校と中学校の全学年に少人数学級を拡大すること。
2、 学校給食への補助制度を創設し、無償化に向けた取り組みをすすめること。
3、 老朽化した学校施設については、計画的に改修・整備を行うこと。
4、 小学校の学校給食調理業務の民間委託をやめ、直営に戻すこと。
5、 すべての学校給食調理室(場)への冷暖房設置を予算化すること。
6、 学校現場における教職員の業務を削減するとともに、教員の就労時間をきちんと把握し健康管理に責任ある体制をとること。
7、 非正規教職員ならびに現業職員の正規化と待遇改善をすすめること。
8、 公立学校における教職員配置を拡充し、非正規の教員については正規教員配置に努めること。
9、 小学校の英語教育に対する支援のために、ALTの配置拡充や英語免許教員の増員を図ること。
10、 学校図書の蔵書予算を増やし、すべての小中学校で文部科学省標準を達成するとともに、適切な図書の更新をすすめること
11、 学校図書司書補助員へ有資格者の配置をすすめ処遇の改善を図ること。
12、 就学援助について、国が定めている補助対象品目であるクラブ活動費、生徒会費、PTA会費を対象に追加すること。
【児童育成クラブについて】
1、 児童育成クラブの利用料を無料とすること。
2、 育成クラブの施設について、大規模化したクラブについては、学校の空き教室を活用するなどの面積基準を順守すること。
3、 育成クラブ指導員の処遇改善を図ること。
4、 希望する場合は、受け入れを6年生までに拡充すること
【保育について】
1. 幼児教育・保育の完全無償化を国に求めるとともに、市としても無償化への独自の支援を拡充すること
2. 幼児教育・保育の無償化実施によってできた財源を子育て・保育等の充実に活用すること
3. 保育士の処遇改善と確保策をすすめること。
4. 障がい児の加配補助金については、実態に見合った額へと拡充すること。
5. 子育て新法により設置された施設において、保育料の滞納を理由に、退園を迫ることなどないよう適切な指導を行うこと。
6. 認可外保育施設について、以下の点に取り組むこと
⓵認可外保育施設への支援を拡充すること。
⓶認可外保育園に通う、第2子・第3子の保育料減免を、認可保育所と同等に実施すること。
【その他】
1、 ブックスタート事業を実施すること。
高齢者に優しいまちへ
~介護保障の充実と老後の安心を
1、 さくらカード制度を後退させないこと
2、 特別養護老人ホームなどの介護施設の整備を抜本的にすすめること
3、 自治体独自に介護保険料・利用料の減免制度をつくること
4、 介護の担い手不足解消のための手立てをとり、介護従事者の処遇改善をすすめること
5、 在宅介護を応援する介護手当てや在宅給食サービス・オムツ支給事業等を実施すること。
6、 敬老祝い品は「祝金」へ戻し、後退してきた制度の抜本的拡充を図ること
障がいがあっても安心して暮らせるまちへ
1、 さくらカード(障がい者)おでかけICカードは、1割負担をなくし、無料パス券を復活させること
2、 熊本市が実施している障害福祉サービスに係る利用者負担軽減策を、2020年度以降も継続すること
3、 障がい者福祉タクシー券は、年間支給額の増額し、1回に利用できる枚数を複数枚にするなど、利便性の向上に努めること
4、 障がい者燃料費助成(ガソリン券)の対象を、知的障がいに限らず、身体障がい・精神障がいも適用すること。また、金額については、福祉タクシー利用券と同等になるよう増額すること
5、 公共施設のトイレの洋式化・バリアフリーをすすめること
6、 小中学校のバリアフリー化(エレベーター・多目的トイレ等)を計画的継続的に推進すること
若者を応援するまちへ
1、給付型奨学金制度を創設し、安心して学べる環境整備に努めること
2、若者や子育て世代を対象に、賃貸住宅の一部補助を行うこと
3、国の正規雇用を増やす制度に市が独自に上乗せすること
4、職員採用にあたっては、正規職員の雇用を増やしていくこと
5、ブラック企業の実態を調査・公表し、根絶に向けた取り組みをすすめること
6、学生を対象にした市電やバスのフリーパス券など、若者向けの公共交通利用促進制度
を創設すること
格差や貧困のないまちへ
1、 「福祉金庫」を拡充し、生活困窮世帯への支援とすること
2、 児童虐待予防策を抜本的に拡充し、児童相談所の専門性を高め、体制を拡充・強化すること
3、 一人親家庭への支援強化のため、生活・就労支援を抜本的に拡充すること
4、 子ども食堂への支援強化と、フードバンクの創設をすすめること
5、 貧困世帯への学習支援は、対象を広げ、内容を拡充すること
訪れたくなる歴史と観光のまちへ
1、 熊本城の景観を生かした観光振興のためにも、景観規制の緩和と中心市街地での大規模開発を行わないこと
2、 熊本城をはじめとする歴史的建造物・景観や優れた文化を生かした観光振興策を強化し、滞在型観光客とリピーターの増加を図ること
3、 水前寺公園・江津湖公園を歴史と自然の両面での財産として守り、観光面でも生かしていくこと
4、 福岡で開催されるコンベンションのアフターコンベンションとしての対策を促進すること
5、 韓国との交流を大切にし、観光振興に生かすこと
基幹産業である農漁業を支援するまちへ
1、 新規就農者への支援を充実させること
2、 農業の後継者育成に力を入れること
3、 ナス・トマト・花卉・果物など、熊本の特産物の価格補償に力を入れること
4、 低農薬・有機農業を実践する農家への支援を拡充すること
5、 生ごみ堆肥化による安全な土作りをすすめるなどの環境保全農業を支援すること
6、 諫早湾干拓・潮受堤防水門の開門を求める漁民に寄り添った対応を行うこと
安心して暮らせるまち、賑わいのある中心市街地へ
1、 市役所建て替え問題は、市民への十分な情報提供と説明責任を果たし、市民の理解・納得を前提に慎重にすすめること
2、 熊本城ホールの利用料は、市民が主催者として利用できる設定に見直すこと。
3、 新たな大型再開発・ハコモノ建設はしないこと
4、 JT跡地およびNHK用地の買収については、本市財政への影響を検証し、慎重に対応すること
5、 花畑町別館跡地の利活用の検討については、市民意見を十分聞いてすすめること
6、 市電延伸については、市民の声を聞き、EV導入など、多面的かつ慎重な検討を行っていくこと
7、 公共交通の利用促進へ、バス事業等への支援を充実すること
8、 各種施設の使用料は値上げしないこと
9、 食肉センターおよび秋津浄化センター跡地の利活用については、地域住民の意見・要望を聞きながらすすめること
10、 旧市民病院の跡地の活用については、地域住民の声を聞くこと
かけがえのない環境を次世代へわたせるまちへ
1、 地下水の保全を図るために、白川中流域の涵養対策や森林保全等、取り組みを進めること
2、 自然エネルギーの普及に向けた取り組みを強化すること
3、 「水道の民営化」は絶対に阻止し、公共水道を守っていくこと
4、 水道・下水道事業における福祉減免を実施すること
市民に寄り添う市役所への改革と公務労働を担う職員の処遇改善を
1、 臨時職員・非常勤職員・嘱託職員の待遇の改善を図ること、交通費は実費支給とすること
2、 会計年度任用職員導入にあたっては非正規職員の処遇改善の立場で検討すること
3、 嘱託職員の雇止めをしないこと、5年間継続雇用している非正規職員は正規職員にすること
4、 「指定管理者」「業務委託」先の労働者の給与実態や労働条件について把握し、処遇確保に責任を持つこと
5、 官製ワーキングプア防止や適正な賃金を保障するために、公契約条例を制定すること
国への要望について
国に対して、以下の項目を要望すること。
1、 10月から引き上げられた消費税率10%をへの増税は撤回し、ただちに5%へと引き下げること
2、 憲法9条の改憲を行わないこと。違憲立法である安保法制をすみやかに廃止すること
3、 最低賃金を1,500円以上に引き上げるとともに、中小企業への支援策をパックで進めるなど、労働者の賃金引上げに向けた取り組みを進めるよう求めること
4、 自然環境を破壊する立野ダム建設中止を求め、ダムによらない白川の治水対策を抜本的にすすめること
5、 核兵器禁止条約に署名するとともに、核兵器廃絶に向けた積極的な働きかけを国際社会に対し行うこと
6、 川内原発・伊方原発の稼働停止と玄海原発の再稼働を中止するとともに、原発を廃止し、自然エネルギーへの転換を図ること
7、 オスプレイの自衛隊高遊原分屯地への配備を行わないよう求めること
8、 特定秘密保護法、共謀罪など、憲法に違反する法律は直ちに廃止するよう求めること
以上