上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

12月市議会報告・中小企業への受注機会の拡大を!(最終日質疑)

2020-01-06 18:26:02 | 熊本市議会
12月議会最終日、都市建設局が発注した「公園照明灯のLED化の一括発注」について、中小企業の受注機会拡大のために、分割発注を求めて質疑を行いました。
今回の公園照明灯のLED化は、履行期間が10年間です。1700基のLED化等を10年間かけて順次工事を行うわけですから、単年度ごとの債務負担行為で契約・履行を繰り返していけば、参加事業者は格段に増え、1企業が受注するのでなく、多くの企業が仕事を受けることができます。委託額が2億5000万円を超えるこの事業については、地区ごと等の分割発注を検討すべきであったと思います。
「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」や、本市の「中小企業・小規模企業振興基本条例」の立場で、中小・小規模事業者の受注機会の拡大に努めていくべきです。

質問内容は、以下の通りです。

【質問内容】
公園照明灯LED化の一括発注について伺います。
1、「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」では、国等の受注機会の増大の努力ということで、国等の契約締結に当たっては、予算の適正な使用に留意しつつ、中小企業者の受注の機会の増大を図るように努めなければならないと定められています。同時に、第8条において、地方公共団体は、国の施策に準じて、中小企業者の受注の機会を確保するために必要な施策を講ずるように努めなければならないと定められており、地方自治体においても国等と同様に取り組んでいくことを求めています。本市の契約においても、このような立場で臨むべきではないでしょうか。市の考えをお聞かせください。
2、1700基もの照明灯のLED化を図り、委託金額が2億5000万円を超えるこの事業について、地区ごと等の分割発注は検討されなかったのでしょうか。一括発注にした理由についてご説明ください。
3、「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」の立場に立つならば、分割発注とすべきではなかったでしょうか。
4、国の「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」では、必要に応じて、地方自治体でも「中小企業者に関する契約の方針」等を策定することを求めています。本市においても、地域の中小企業者の受注の機会確保によって、中小企業の発展につなげて行くためにも、「中小企業者に関する契約の方針」定めるべきではないでしょうか。
 以上4点、市長にお尋ねします。

(答弁)

 「中小企業者の受注機会の確保を図るため、可能な限り、分離分割発注に努めている」と言いながら、「スケールメリットによるコストダウンのために一括発注した」と答弁されましたが、全く矛盾した答弁です。スケールメリットというならば、分割発注というのは成り立ちません。そして、できる限り分離分割発注に努めるというのに、1700基もの照明灯のLED化について分割発注を検討されていないことが問題です。結果的には、地元2企業と東京に本社を置く一部上場の大企業が一体となったJVが受注しています。今回の入札には、5事業者が参加し、2事業者が辞退、3者での総合評価が行われています。しかし、区ごとに発注すれば、手を挙げたすべての企業が受注することができた訳です。それこそ地元企業の受注機会の拡大につながったと言えないでしょうか。
今回の公園照明灯LED化の履行期間は、契約日から2030年3月末までで10年間です。一度にできない1700基のLED化等を10年間にわたり順次工事を行っていくわけです。これも単年度ごとの債務負担行為で契約・履行を繰り返していけば、参加事業者は格段に増えます。この点でも、分割発注どころか、むしろ事業の大規模化が意図的に行われていると言わなければなりません。
参加事業者を増やすことや、地元完結型の発注にこそ努めるべきである点を指摘致します。

政令市の堺市では、2014年4月に「物品調達及び業務委託に関する調達契約方針・堺市調達方針」を定め、5つの基本方針のひとつに「地域の持続的発展を支援する」ことを掲げ、「経済性・競争性の確保に留意した上で、市内で調達可能なものは市内で完結する仕組みを構築し、地元事業者の発展を側面から支援します」という点を明らかにした上で、具体的なやり方の一つに「業務内容に基づく適正な分離・分割発注の促進」を挙げて取り組んでいます。さらには、翌2015年4月に、「建設工事等における分離・分割発注に関する方針」を定め、建設工事で予定価格が250万円を超えるもの、建設工事に関連する設計・監理・測量・調査業務等については予定価格が100万円を超えるものについて、分離・分割発注を検討すべきと、踏み込んだ方針を定めています。
 中小企業庁は、「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」に基づき、毎年「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」を定め、閣議決定しています。そこでは、国としての中小企業・小規模事業者向け契約の実績を明らかにした上で、年度の目標値を定めています。最新の2018年度版では、中小企業・小規模事業者向けの契約比率は前年度実績で51%を55・1%まで引き上げる目標になっています。同時に、地方自治体が分離分割発注を的確に運用していくための効率的な分離・分割発注事例も紹介していますが、そこには調達事業や庁舎管理業務など、幅広く紹介されています。
 市長は、最初の質問で、本市では中小企業・小規模企業振興基本条例を制定して、工事の発注や調達等にあたり中小企業者の受注機会の増大に努めている旨の答弁をされましたが、照明灯の一括LED化や市営住宅の指定管理の状況を見るならば、せっかくの条例も、「仏作って魂入れず」の感が否めません。全国の取り組みに、今一度真摯に学び、真の地域経済活性化につながるような契約に努めていただくようお願いして質疑を終わります。
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ねずみのマスコット

2020-01-06 18:09:57 | エトセトラ
娘の出産手伝いのために、年末年始を上京していましたが、今日から新年の仕事をスタートしました。
久しぶりの市議団控室で、積まれた文書・郵便物の束と格闘し、たまったメールをチェックしました。
早速相談の電話も数件あり、忙しい1日となりました。

今年は「子」年、友人が手づくりのマスコットをつくってくれました。
かわいいねずみちゃんを見ていると、今年も良いことがあるような気がします。
元気に、身軽に動き回る1年にしていきたいと思います。


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