9月13~14日は、熊本市議会の予算決算委員会が開かれ、各会派の総括質疑が行われました。
取り上げる内容は、決算に関することです。
日本共産党市議団の持ち時間は、わずか10分、「イベントへの負担金支出」と「市庁舎整備にかかわって行われた山下設計による耐震性能評価」の2項目で質問しました。
今回は、「市庁舎整備に関する耐震性能評価」について、報告します。
矛盾に陥った「山下設計」
「建設時の実施設計」と「2020年耐震性能評価」が相反する結果に
2020年度、市役所本庁舎の地下連続壁や地下杭の再調査を㈱山下設計に委託しました。㈱山下設計は、現庁舎の実施設計を行った事業者です。
㈱山下設計の2020年耐震性能評価では、「すべての地下杭が損傷し、耐震性能を有しない」
山下設計が実施設計した市庁舎の「竣工図」には、「地下連続壁は、耐震壁として利用できるものである」と明記されています。一方、昨年の耐震性能評価では、「地中連続続壁は、大地震時の杭に作用する力の低減効果はない。」と結論付けています。どちらも、山下設計が行いましたが、全く違った結果です。
市が発行した「市制100周年記念誌」の記述
「関東大震災・マグニチュード7・9の2倍クラスに持ちこたえる」
1989年10月に熊本市と市制100周年実行委員会が発行した「熊本市制100周年記念・熊本・歴史と魅力」には、「1923年9月1日の関東大震災(マグニチュード7・9)の2倍クラスにも持ちこたえる耐震構造」と記載。この記述は、現庁舎の設計・監理を行った(株)山下設計の実施設計に基づくものです。
自らの優れた設計を否定する評価を行った山下設計
現庁舎は、㈱山下設計が行い、設計段階で敷地地盤調査を早稲田大学理工学研究所が行い、㈶日本建築センターの「高層建築物構造評定」をクリア。1979年に建築基準法第38条に基づく建設大臣認定を取得。山下設計の2020年耐震評価は、優れた耐震構造の設計を自ら否定するものです。
総括質疑では、山下設計がおこなった耐震性能評価の結果と、庁舎の優れた耐震性能を持つ実施設計の内容が矛盾していることの問題点を指摘しました。
実施設計における「竣工図」の「耐震壁として利用できる」という記載を認めない市長、市制100周年記念誌の記載についても認めない市長の姿勢は、大いに問題です。
しかも、2度の耐震性能評価を行いながら、さらに今後は耐震性能の検証を市長の諮問機関である「有識者会議」に委ねるというのですから、ムダにムダを重ねるような検証です。
熊本地震に耐え抜いた優れた耐震性を持つ庁舎の建替えは、市政の大きな無駄遣いです。
*質疑の内容は、YouTubeで配信されますので、ご覧いただけます。
取り上げる内容は、決算に関することです。
日本共産党市議団の持ち時間は、わずか10分、「イベントへの負担金支出」と「市庁舎整備にかかわって行われた山下設計による耐震性能評価」の2項目で質問しました。
今回は、「市庁舎整備に関する耐震性能評価」について、報告します。
矛盾に陥った「山下設計」
「建設時の実施設計」と「2020年耐震性能評価」が相反する結果に
2020年度、市役所本庁舎の地下連続壁や地下杭の再調査を㈱山下設計に委託しました。㈱山下設計は、現庁舎の実施設計を行った事業者です。
㈱山下設計の2020年耐震性能評価では、「すべての地下杭が損傷し、耐震性能を有しない」
山下設計が実施設計した市庁舎の「竣工図」には、「地下連続壁は、耐震壁として利用できるものである」と明記されています。一方、昨年の耐震性能評価では、「地中連続続壁は、大地震時の杭に作用する力の低減効果はない。」と結論付けています。どちらも、山下設計が行いましたが、全く違った結果です。
市が発行した「市制100周年記念誌」の記述
「関東大震災・マグニチュード7・9の2倍クラスに持ちこたえる」
1989年10月に熊本市と市制100周年実行委員会が発行した「熊本市制100周年記念・熊本・歴史と魅力」には、「1923年9月1日の関東大震災(マグニチュード7・9)の2倍クラスにも持ちこたえる耐震構造」と記載。この記述は、現庁舎の設計・監理を行った(株)山下設計の実施設計に基づくものです。
自らの優れた設計を否定する評価を行った山下設計
現庁舎は、㈱山下設計が行い、設計段階で敷地地盤調査を早稲田大学理工学研究所が行い、㈶日本建築センターの「高層建築物構造評定」をクリア。1979年に建築基準法第38条に基づく建設大臣認定を取得。山下設計の2020年耐震評価は、優れた耐震構造の設計を自ら否定するものです。
総括質疑では、山下設計がおこなった耐震性能評価の結果と、庁舎の優れた耐震性能を持つ実施設計の内容が矛盾していることの問題点を指摘しました。
実施設計における「竣工図」の「耐震壁として利用できる」という記載を認めない市長、市制100周年記念誌の記載についても認めない市長の姿勢は、大いに問題です。
しかも、2度の耐震性能評価を行いながら、さらに今後は耐震性能の検証を市長の諮問機関である「有識者会議」に委ねるというのですから、ムダにムダを重ねるような検証です。
熊本地震に耐え抜いた優れた耐震性を持つ庁舎の建替えは、市政の大きな無駄遣いです。
*質疑の内容は、YouTubeで配信されますので、ご覧いただけます。
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