(問) 店舗併用住宅を借りて食料品店を営んでいる。5年前の契約期間満了の際に明渡し問題で家主との間でトラブルがあった。その時は契約更新が出来たが、契約書に「期間が満了したら本契約は終了し、更新はしないものとする」という特約条項を書き込まれた。その期間が先月で満了し、家主から強く明渡しの催促をされている。移転先の当てもないので、そのまま営業しているが、①店舗を明渡さなければならないのか。
また先日、家賃を今まで通り銀行振込したところ、家主は内容証明郵便で「建物の明渡し要求と当月分の振込金は建物使用損害金として受領する。なお今後の振込まれるものも損害金として受領する」という旨の通知をして来た。損害金としえ受取るいうが、②このまま振込みを続けていればいいのか。以上の2点を相談します。
(答) ①に関しては借家を明渡す法律上の必要義務はないというのが結論になる。理由は賃貸契約書に記載された「期間が満了したら本契約は終了し、更新はしないものとする」という特約条項が借地借家法第30条の強行規定に反するかだ。即ち30条は「この節の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする」と規定している。従って借地借家法第26条の法定更新制度を否定する特約は当然、法律的に無効扱いになる。
②に関しては家主が「損害金として受領する」というのは賃貸借契約の存在を否定し、賃料として受取らないという意思表示であるから、支払いをしてはならない。次回の家賃支払は法務局へ家賃弁済供託という方法で支払う。
今回の従前通り銀行振込みにした家賃に関しては、次のような書式で「私が*日に振込んだ家賃に対し、貴殿から建物使用損害金として受領するとの御通知を受けましたが、私は*年*月分の家賃として支払ったものであることを通知します。」という趣旨の内容証明郵便配達証明つきで家主へ送っておく必要がある。
次回弁済供託をする場合、供託事由の欄の記載は「平成*年*月*日提供したが受領を拒否された」とする。2回目以降の供託は「明渡しを請求され、あらかじめ家賃の受領を拒否され目下係争中のため受領しないことが明らかである」と記載する。
2回目以降の書き方で「供託カード」の発行を受けるとOCR供託書に記載する項目を大幅に省略できる。即ち①申請年月日②供託カード番号③供託者氏名④供託金額⑤供託する賃料欄の年月を書くだけでいいので、2回目の供託時にカード発行の申出をして下さい。
借地借家の賃貸トラブルのご相談は
東京多摩借地借家人組合
一人で悩まず 042〈526〉1094
本日の相談はお休みします。ご相談のある方は明日午前10時以降お電話を。
また先日、家賃を今まで通り銀行振込したところ、家主は内容証明郵便で「建物の明渡し要求と当月分の振込金は建物使用損害金として受領する。なお今後の振込まれるものも損害金として受領する」という旨の通知をして来た。損害金としえ受取るいうが、②このまま振込みを続けていればいいのか。以上の2点を相談します。
(答) ①に関しては借家を明渡す法律上の必要義務はないというのが結論になる。理由は賃貸契約書に記載された「期間が満了したら本契約は終了し、更新はしないものとする」という特約条項が借地借家法第30条の強行規定に反するかだ。即ち30条は「この節の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする」と規定している。従って借地借家法第26条の法定更新制度を否定する特約は当然、法律的に無効扱いになる。
②に関しては家主が「損害金として受領する」というのは賃貸借契約の存在を否定し、賃料として受取らないという意思表示であるから、支払いをしてはならない。次回の家賃支払は法務局へ家賃弁済供託という方法で支払う。
今回の従前通り銀行振込みにした家賃に関しては、次のような書式で「私が*日に振込んだ家賃に対し、貴殿から建物使用損害金として受領するとの御通知を受けましたが、私は*年*月分の家賃として支払ったものであることを通知します。」という趣旨の内容証明郵便配達証明つきで家主へ送っておく必要がある。
次回弁済供託をする場合、供託事由の欄の記載は「平成*年*月*日提供したが受領を拒否された」とする。2回目以降の供託は「明渡しを請求され、あらかじめ家賃の受領を拒否され目下係争中のため受領しないことが明らかである」と記載する。
2回目以降の書き方で「供託カード」の発行を受けるとOCR供託書に記載する項目を大幅に省略できる。即ち①申請年月日②供託カード番号③供託者氏名④供託金額⑤供託する賃料欄の年月を書くだけでいいので、2回目の供託時にカード発行の申出をして下さい。
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