東京多摩借地借家人組合

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仲介した不動産屋がアパート買取り、借家人に明渡し請求

2016年11月21日 | 明渡しと地上げ問題
 足立区千住地域で築50年以上になるアパートを賃借する秋川さん(仮名)は本年8月に仲介する不動産屋から老朽化と漏電の危険があるので立ち退いてくれないかと口頭で告げられた。

秋川さんは元組合員で近所の女性2人と組合事務所を訪ねた。その日は定例相談会ではあったが、予約を入れず急に相談に来たので、よほど切羽詰まってのことと察した。話を聞くと家主は仲介の不動産屋に建物を売却したらしく、持参した登記簿を拝見すると8月初旬千葉県に住む家主から売買で不動産業者に所有権が移転されていた。

 アパートは風呂なし共同トイレの典型的な木造賃貸住宅である。住んでいるのはお年寄りだけで、半分以上は空き部屋。しかし、10数年前は隣がお風呂屋さんで、近くに商店街もあり、住みやすい環境だった。隣の風呂屋は廃業しても、千住地域はまだまだ風呂屋が残っているので、暮らしていくには不自由はない。

 契約書のことを聞くと直近の契約書はなく、期限の定めのない契約らしい。家賃は月末に不動産屋に持参している。
 とりあえず、不動産屋には「急に移ることはできない。現在、少ない年金でやり繰りしているので高い家賃のところでは生活費が賄えないので、この部屋にいるしかない」、「漏電の危険があるのなら早急に修繕し、安心して居住できるよう改善を求める」以上の内容の通知書を不動産屋に出すよう助言した。 この不動産屋は、近所の組合員の話では、評判の悪い業者のようだ。(東京借地借家人新聞より)
toukyou


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