在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

トリマーニでの試飲会 白3本 赤3本

2014-10-10 13:00:11 | Friuli フリウリ
Colutta ribolla gialla 2013
S. Maddalena Dellago pinot bianco 2013
Pieropan Cavarino soave classico 2012
Dalzocchio pinot nero 2010
Dirupi Valtellina superiore 2010
Cubi Morar amarone 2009



またまた(いつものごとく)かなりご無沙汰をしてしまった。
書きかけのものもあるが、書きかけではしょうかないのでアップできず。

さて、2014年の夏は家族の不幸があり、忘れられない夏になってしまった。
そんなわけで、結構長く日本にいて、そうなると「日本酒愛好会」(なんてものは存在しないが)の一員としては、日本酒をできるだけ飲み、夏はやっぱりビールだったりすると、ワインから少し遠ざかってしまう。
そこで、久々にちょっと落ち着いて、それもかなりリラックスして、試飲会に参加。

FBにアップされた試飲会のお知らせのワインを偶然見て、全て北のワインであるが、あまりにバラバラなのに逆に驚いた。
白あり、赤あり、品種は全て違い、州も北のいくつかにまたがっている。
いったいどういう趣向の試飲会かわからず、逆に興味を持って、参加することにした。
忙しい谷間の「パッセッジャータ(散歩)」にはちょうど良い。
行ってみると、トリマーニのカルラが何回かにわたってオーガナイズしているものらしく、たまたまその1回が目についたのだった。



州は、アルト・アディジェ、フリウリ、ロンバルディア、ベネトの4州、その中から白3、赤3、そして、ワン・プレートが付いている。
どちらかと言うと初心者向けの、だから、非常にリラックスした試飲会になった。たまには、こういうのもいい。
頭を柔らかーくして、試飲。



なお、普通に良いワイン+++が基本であとはプラスマイナス。

Colutta Ribolla Gialla COF 2013 ++
あまり堅くはないミネラル。香りは比較的ニュートラルで、花やフルーツがほんのりと。わずかシャンピニオンも一瞬感じた。シンプル。酸味があり、夏に冷やして軽く飲むには良い感じ。
S.Maddalena Dellago Pinot Bianco 2013 +++
久々に飲んで、おお、いい、と感じた1本。白い花と柑橘、蜂蜜も。やや甘い感じが桃かパイナップルのシロップの雰囲気を感じさせる。味は塩が結構強く、その分酸味が少ない。強さ、長さ申し分なく、心地よく、万人受けタイプのワイン。
Pieropan Calvarino Soave Classico 2012 ++++
PieropanはSoaveを何種か出しているので、Cavarinoは久々。香りの強さ、複雑性は申し分なく、黄色の花、熟したフルーツ、バニラ、バターなどの乳製品系の香りなど。(しいていて言えば、おしろい風の甘さが花に付くかも、が頭をかすめた。)味は酸味がきちんとあり、しかし柔らかさとのバランスが良い。後味も長く、とても心地よい。カルラはこれだけで飲みたい、と言ったが同感。または、白身の肉。魚に合わせなくてもよい白ワイン。
Dalzocchio Pinot Nero 2010 ++++
大好きなワインの1本であるが、こうやって冷静に向き合うと、やや不思議。森の木の身とスパイス、グリーンの香り、バルサム臭、しかし、やや気になる香りが一瞬。それを超えると澄んだ香りに変化する。(このワインを良く知っている友人P氏のよると、発酵にブルゴーニュ風に茎も少し加えるというので、そのあたりから来るのかも?)酸味がきれいでタンニンは繊細、優雅、花やフルーツ、スパイスの後味がとてもきれい。
Dirupi Valtellina SUperiore 2010 ++(+)
自然派のワインらしく、最初、やや還元臭を感じる。タンニンはきれいで、口に含んだ印象は優しく良いのだが、しばらくしてふわっと消えてしまう。まだ、若いワイナリーということで、今後に期待。
Cubi Morar Amarone della Valpolicella 2009 +++
ブラックチョコ、カカオ、カフェ、カラメルなど。アマローネなのでボディがあるが、しかし、重過ぎない。タンニンは柔らかく、ややほろ苦い後味が続く。

12 bianchi friulani フリウリ白 12種

2014-07-08 09:30:43 | Friuli フリウリ
フリウリ白12種



なんとまあクラシカルな試飲会だった。途中で何かが違うと思ったのだが、そう、決して悪いわけではなく、とにかくクラシカルであることに気がついた。
試飲会というと、もういいかげん、テーマがないと参加しない。それも、なにか変わったテーマがないと参加したくない。
つまり、縦のみ、それも、2-3年程度のヴィンテージではなく、もっと多くの、またはかなり古くの、または、地域を絞ったもの、同じヴィンテージのもの、同じワイナリーでも、パノラマではなくもっと踏み込んだものなど。
しかし、昨日の試飲会は、当然全てフリウリのワインではあったが、品種バラバラ、ヴィンテージバラバラ、順番ちょっと疑問(一応地域別に分けていた)のフリウリのパノラマだった。
スライドなどはよくできていたし、一般情報に関してはとてもわかりやすく、この前のラムとウィスキーの試飲会もそうだったが(ラムを知りたいと思ったので参加してみた)、一般論の講習としては非常によい。
まあそれも決して悪いわけではないので、とにかく試飲。
ワインは全部で12種。
なお、ヴィンテージメモし忘れあり。



Ronco Blanchis Collio Fiulano 2013 (friulano) ++ 2013年ですでにバランスよし
Ronco del Gelso Sot Lis Rivis 2013 (p grigio) +++ 強さ、長さ申し分なくよくできている
Schiopetto Blanc des Rosis (friulano, malvasia, p grigio, sauvignon, ribolla g) +++(+)
派手でなく、落ち着きのあるところが個人的に好み
Russiz Superiore Col Disore 2011 (p bianco, friulano, sauvignon, ribolla g) +++(+) 華やかさあり、モダンで万人受け
Scubla Pomedes 2012 (p bianco, friulano, rieslig) +++(+) Russizの後では、ちょっとかわいそうだった
Roccaro Malvasia 2013 (malvasia) +++
Villa Russiz Sauvignon Bleu 2011 (sauvignon) ++(+) モダンなソーヴィニオン、ステンレスが個人的な好み
Collavini Broy (friulano, chardonnay, sauvignon) ++
Aldo Polencic Pinoti Bianco Ulivi 2011 (p bianco) ++
Skerk Ograde 2011 (vitovska, malvasia, sauvignon, p bianoc) ++++ これだけ色が濃く、びっくりした人はビオ初心者。ビオ好きとしては、これで当たり前。
Keber Collio 2008 (friulano, malvasia, ribolla g) ++++ さすがKeber。2008年で非常にバランスが取れてきていた。
Zuani Vigne Collio Bianco 2007 (friulano, chardonnay, p grigio, sauvignon) ++++ 良いの一言。コンファーム。


Sauvignon 2011 Le Vigne di Zamo'

2013-04-14 21:02:00 | Friuli フリウリ
Sauvignon 2011 Le Vigne di Zamo'



このところソーヴィニオンを意識して飲んでいる。
今度はフリウリのもの。
zamo'は昔はよく飲んだ。試飲会にもよく出ていて飲みやすかったこともあると思う。

さて、久々のzamoのソーヴィニオン。
最初は香りがちょっと弱い。今にも出てくるか、と待つが、ちょっと時間がかかる。やっと出てきたのはよく熟したフルーツで、奥に緑の香りがあり、ソーヴィニオンだと分かる。複雑性は中位。
酸味はそれほどきつくなく、ボディがありバランスがとても良い。パフォーマンスは良いと思う。後味がほろ苦く、割と長く続くのだが、最後はちょっと途切れ気味。

Tocai Friulano o Friulano

2012-08-20 09:50:44 | Friuli フリウリ
correzione errata: Tocai certamente esiste ancora, avrei dovuto dire che e' indicato "Tocai Friulano" sull'etichetta (adesso va indicato "Friulano").
Grazie a @TOCAI Vitis Vinifera!

トカイは現在”フリウラーノ”と表示しなければならないだけで、品種はやっぱり”トカイ”です。
念のため。。。

ご意見があったら、ここは嫌な書き込みが多いので受けませんが、Twitter か FB にご連絡ください。
いつも独断と偏見で書いています。。。

Tocai Friulano 2006 -Borgp del Tiglio

2012-08-20 08:30:35 | Friuli フリウリ
“トカイ・フリウラーノ2006”ボルゴ・デル・ティリオ -フリウリ州

最近日本でも有名になってきてしまって困ってしまうのだが、ローマの老舗食料品店ロッショーリのソムリエ、マウリッツィオは昔からの知り合いである。結構なソムリエだと思っている。
テーブル担当ではなかったのだが、大体のワインを決め、あとはヴィンテージのみ(2005年、2006年、2009年があった)というところ、通りかかったので、どれがお勧めか一応聞いてみた。というか、2009年は当然パスで、2005と2006のどちらの方が良いと言うかに興味があったのである。
案の定、2005年にしようということになった。7年たった白は私もとても興味がある。
彼がワインを蔵から持ってくる。
開けた彼が一瞬コルクを嗅ぐ。
そして私がテイスティングをする。
どう?と聞く彼。
あれ~ごめんなさい~少し、ほんの少しだけどコルク…と答える私。
やっぱり、と思った彼は、何も言わず、あっという間に消え、しばらくして、また蔵から2006年を持ってきた。2005年はあれが最後だったらしい。
30ウンユーロのワイン。店にとっては損失である。私のところに来なければ、おお、2005年、さすがおいし~となって、損失にはならなかったのだと思うと、申し訳ない・・・
それも、本の少し、本当にわずかのコルクだったのである。新米ソムリエでは絶対に気がつかないくらい、損したくないと思えば、いいえ、これはコルクじゃありませんよ~とごまかせるくらい。だからよく替えてくれたと思う。(こういうところでお店の信頼アップ)
マウリッツィオがコルクをかいだ時、移っていないことを祈ったか、ごまかせると思ったか・・・祈りは通じず、ごまかすことも出来なかったのである・・・

2006年は本来の香りと味。
ところで、まだトカイ・フリウラーノだったころ。(今の品種の名前はフリウラーノ)
白はやっぱりしばらく置いて飲みたい。すぐに飲んでしまうなんてもったいない!
やや濃い目の麦わら色。
熟成した白の良い香りが出ている。しかし、さすがボルゴで主唱しすぎず、やや控えめ。昨今の、でしゃばっているワインに、こういう控えめさを学んで欲しい。ミネラル、ゴム、タール風の香り、スパイス、乾燥したフルーツがほんのり。
ボディはちゃんとあるが、アルコールが前面に出ることもなく、酸味とミネラル、そしてきれいに残る落ち着いた香りが心地よい。満足。(90点)

Nel 2006 il vitigno si chiamava ancora Tocai Friulano invece di Friulano.
Avevamo ordinate lo stesso vino dell’annata 2005 ma sapeva di tappo davvero poco, veramente poco….bravissimo amico sommelier Maurizio del Roscioli a Roma, subito, senza creare problema ce l’ha sositituito a uno del 2006.
Bello bere un bianco maturato. Bel colore intenso, bell’olfatto; pieno minerale, gomma, sfumatura di catrame, spezie, frutta secca…complesso.
Vino strutturato ma non eccesssivo, freschezza gradevole e rimane minerale per lungo(90/100)


Ciantons 2008 -Vie di Romans

2012-08-19 15:29:24 | Friuli フリウリ
“チャントンス2008”(と読むのだろうか・・・)ヴィエ・ディ・ローマンス -フリウリ州

ロゼはやっぱり流行なのだろう。
新しく改装したグストの姉妹店に行ったらロゼが3つもあり(もちろん本店にはかなりの数のワインがあるが、こっちは簡易ワインリスト)中にヴィエ・ディ・ローマンスのロゼを見つけた。これは飲んだことがない。
偶然だが、隣のテーブルも後ろのテーブルもロゼを飲んでいる。色がきれいで、ちょっと涼しく美味しそうで、ロゼ飲んでみたい病が移るのだろうか。
さて、ヴィエのロゼは、ロゼにしては安くはないのだが、つまり値段も品質も十分赤ワインの代わりになるロゼとお見受けし、オーダー。正解でした。

明るすぎず、暗すぎず、つまりバラの色でもなく玉ねぎの色でもない色合いで、結構濃い。
木苺、すぐり、バラなどがとてもきれいで、強さも十分、持続性もロゼにしてはかなりある。他、乾燥したわらの香り、スパイスも混じる。
程よい酸味がきりっと引き締める感じがとてもよく、しっかりしたロゼ。ボディもあり、タンニンを感じる。軽めのおしゃれなロゼというより、夏の暑いときにぐっと冷やして食事と一緒に飲みたいちゃんとした主張のあるロゼ。今後、こういうロゼが増えて欲しい。(87点)

vino rosato di Vie di Romans; e’ una delle migliori aziende nel Friuli. L’ho assaggiato per la prima volta con molto piacere.
Colore intenso, ne troppo dolce ne troppo scuro di tonalita’.
Fragoline di bosco, ribes, rosa in primo piano e varie spezie, un tocco di paglia essicata, intenso, gradevole e persistente.
Al palato un bel equilibrio tra freschezza e una leggera pungenza dei tannini. Un bel rosato al posto di un rosso durante l'estate(87/100)


Jiasik 2011 e Friulano 2010 Borgo San Daniele

2012-07-31 19:14:53 | Friuli フリウリ
“ヤシク2011”“フリウラーノ2010”ボルゴ・サン・ダニエレ -フリウリ州

ボルゴ・サン・ダニエレのワインは久々に飲んだ。フリウリの恒例の試飲会スーパー・ホワイトはこのところ不況のせいか、不定期になりつつあるような気がするが、あっても残念ながら参加ワイナリーが毎回減っている。ボルゴも最初の頃は出ていたような気がするが、出なくなって久しい。
そんなわけで久しぶりに飲んだのだが、もう少しクラシックなタイプを造っているようなイメージを持っていた。
昨今、ラベルをモダンにするワイナリーが増えているが、ラベルももう少しクラシックだったような気がした。


Jiasik
ヤシク(と発音して良いのだろうか)は、気軽に飲めるフリウリワインを、というコンセプトで造られたらしい。なるほど軽めで、暑い夏によく冷やして飲むと美味しいと思う。
フリウリのワインはアルコール度が高く、重たいものが多い中、こういう発想も新しい顧客を開拓するのに良いかもしれない。

香りの強さ、長さはまあまあ。ミネラルに柑橘がマッチして、若干ミルクのようなまろやかさがある。
塩味がしっかりしていて、持続性はまあまあ。(84点)

Friulano
まろやかな香りにグレープフルーツなどの柑橘がきれい。白コショウのスパイスもうまく効いている。強さは良く、複雑性がとてもよい。
ヤシクと比べると、当然、真面目に出来ている。(ヤシクが真面目でないという意味ではありません。。。。)
アタックは、ややするっとはいる感じがあるが、すぐにボディが出てきて広がり、酸味と塩味のバランスが良く、グレープフルーツなどの柑橘がきれいに長く続く。今飲むには惜しいワイン。まだ個性が出来てってないような。あと数年は待ちたい。(88点)

Jiasik 2011
Al naso discreta intensita' e persistenza, gradevole minerale e agrumi, lievi profumi lattici danno un'ottima rotondita'.
In bocca sapido e buona PAI. Un vino perfetto d'estate, con gli amici per quattro chiacchieri(84/100)

Friulano 2010
All'olfatto gagliardo, sentori di agrumi, pompelmo, buona intensita' e molto complesso.
All'impatto scivola un po' (generoso) ma subito apre la sua struttura, freschezza e sapidita' bilanciate bene, rimane nel finale gradevole profumo di pompelmo per lungo. Da aspettare ancora un paio d'anni per goderlo(88/100)


Pinot bianco 2010 e Friulano 2010 Zuc di Volpe -Volpe Pasini

2012-07-15 22:34:21 | Friuli フリウリ
"ピノ・ビアンコ2010""フリウラーノ2010"ヴォルペ・パズィーニ -フリウリ州

フリウリのモダンの走りのワイナリーと言っていいかも。
フリウリらしさ、というより、フリウリのワインはこうあって欲しいよね、という期待に近いワインを造っていると思う。
安定していて、好みはあると思うが、わりと万人に受けやすいと思う。
(個人的な好みとはちょっと違うが。。。)

ピノ・ビアンコ
白い花がとてもきれいに出ている。いかにもピノ・ビアンコという感じ。白いフルーツと柑橘はよく熟している。
ボディがあり、まろやかで、強さがあり、期待を裏切らない。(88点)


フリウラーノ
結構硬いミネラルが出ていて、柑橘、そして、ビタミン剤を思わせる香り。持続性がある。
ちょっと真面目な感じが出ていて、ボディがあり、塩味が主張する感じで、長く続く。(89点)

Pinot bianco 2010
All'olfatto pienamente fiori bianchi, frutta bianca e agrumi maturi, buona ampiezza.
In bocca caldo, di corpo, rotondo e intenso(88/100)

Friulano 2010
Al naso sentori duri di minerale, agrumi, nota come vitamine, intenso e persistente.
Vino serio, al palato caldo, fresco, sapido e buona persistenza(89/100)


Friulano 2011 -Toros

2012-07-14 23:30:12 | Friuli フリウリ
"フリウラーノ2011" トロス -フリウリ州

フリウリのワイナリーの中で、個人的に大好きなワイナリーの一つ。
フランコ氏の人柄も素晴らしいと思う。
フリウリのワインは、やや重たく、まろやか、ふくよかなワインも多いが、トロスのワインは溢れるミネラル感と程よいボディ、そしてエレガントで透明感を持ち、個人的に大好きである。
そして、旧トカイ、現フリウラーノも個人的に大好きな品種である。

強いミネラル、グレープフルーツなどの柑橘の香り、レモンの葉など。力強さとエレガントさの両方を持つ。
アタックがきれいで、塩味がきれいに出ている。程よい酸味、心持ちほろ苦い感じが心地よいくらいで、持続性もとても良い。(89点)

Una delle migliori aziende friulane.
Al naso forte minerale, pompelmo, foglia di limone, ottima intensita' e elegante.
L'attacco bellissimo, sapidita' marcata, fresco, ammandorlato piacevole nel finale e lunga PAI(89/100)

Ribolla gialla 2011 -Muzic

2012-07-07 09:44:08 | Friuli フリウリ
“リボッラ・ジャッラ2011”ムズィック -フリウリ州

個人的に大好きな品種、リボッラ。
ちょっと流行りでもあるが、いろいろなバージョンが出ている。
マセラシオンをした、ちょっと変わったくらいのリボッラが好みであるが、このムズィックのは悪くないと思う。
さらっとしたニュートラルなリボッラは好みではない。これくらいドンと構えたくらいが好きである。

色は麦わら色でやや緑がかる。
柑橘の香りが出てきたかと思うと、あとはミネラル。緑の香りと共に、硬いミネラルが主張している。
酸味もあるが、塩味に隠れる。ボディもよく、ミネラルの硬さが心地よい。昨今優しいワイン、甘いワインが多い中、男性的なワイン?うーん、こういうちょっと粋のいい男性が現れてくれるとうれしいのだが。。。と、話がそれてしまった。。。(87点)

Paglierino carico con sfumatura verde.
All’oltatto agrumi, una durezza di sentori minerali, salvia, foglia di limone, sambuca, buona intensita’ .
Al palate sapidita’ accentuata, strutturato, intenso e PAI con un gradevole finale sapido di minerale(87/100)

Vieris Sauvignon 2010 -Vie di Romans

2012-07-06 22:12:16 | Friuli フリウリ
“ヴィエリス ソーヴィニオン2010”ヴィエ・ディ・ローマンス -フリウリ州

ヴィエ・ディ・ローマンスは昔から好きなワイナリーである。
加えると、ラベルが非常に上品で大好きである。こういうクラシカル、かつエレガントなラベルと見ると、昨今、派手なものやモダンなものが多く疲れ気味の中ほっとする。
昔は大好き、しかし今はまあまあというワイナリーも多いが(同じフリウリだと、たとえば有名はJ…とか、少し前に飲んだが・・・)ヴィエは昔から変わらず好きである。
突出するワインがあるのではなく(と言ったら失礼かも?)どのワインも大変よく出来ていて、全体のレベルは非常に高い。
ヴィエ・ディ・ローマンスの全てのワインが好きなわけではないが、特にソーヴィニオンは個人的に好みで、飲む機会があるととてもうれしい。
しかし、贅沢を言うとピエールの方が好きである。

昔は、ピエールとヴィエリス、飲み比べを何度もしたものだ。ピエールの方が圧倒的に好きだが、今回、ヴィエリスも良くなっていると思った。
あのころは樽が流行っていたよね、と懐かしい。樽やバニラの香りがあったら、それだけで、おお、と思う時代でもあった。(若干オーバーです・・・)ワインに流行りなんてない、と思う人が多いかも知れないが、そんなことはなく、ワインにも流行り廃りが結構あるのである。

香草の香り、ニワトコの香り、ソーヴィニオンにしてはかなりまろやかな香りが広がり、ミネラルがあるが隠れている。そして、ナッツ風の香り。強さがあり、持続性もよく、香りの奥行きがとてもきれい。そして、ヴィエ・ディ・ローマンスらしい透明感を持つ。
アタックが素晴らしく、しっかりしたボディ、まろやかさが出ていて、非常に心地よい。味の方は樽を若干感じる。持続性もとても良い。(89点)

All'olfatto erbe aromatiche, sambuca, nocciola su sottofondo minerale. Intenso, ampio, molto elegante e mostra un'ottima complessita’.
L’impatto gustativo molto buono, di corpo, vellutato al palato, intenso e ovviamente persistente(89/100)


Sauvignon Ronco del Cero' 2011 di Venica Venica

2012-07-02 20:27:28 | Friuli フリウリ
"ソーヴィニオン ロンコ・ディ・チェロ2011" ヴェニカ&ヴェニカ

ヴェニカらしい、やや濃いめの麦わら色。輝きはとてもいい。
ミネラルの硬さに、一瞬、ゲヴルツを思わせるほのかなバラの香りが柔らかさを与えている。ニワトコ、ナポリのオレンジ色のオレンジ、ふっと香草が漂い、全体に甘くてふくよかな印象。
口当たりはまろやかで、ボディがある。酸味よりミネラルの塩味の方が強い。そして、バラの香りが口の中にも広がる。持続性はあるが、最後、ふっと消えてしまうのがちょっと残念。(85点)

Paglierino tendente al dorato e luminoso.
Al naso minerale e acqua di rosa, sambuca, arancia di Napoli, sfumatura di erbe aromatiche, sentori tendenti a dolce e buona ampiezza.
In bocca rotondo, caldo, fresco e la sapidita' si nota molto bene, PAI discretamente lunga(85/100)

Collio Friulano 2011-Kitzmuller

2012-06-15 19:21:58 | Friuli フリウリ
”コッリオ・フィリウラーノ2011”キッツミュラー -フリウリ州

いつものセルジョのお店で、知らないワインが棚に並んでいた。
うーん、見たことのないラベルである。
シンプルなラベルから、もしかしたらビオかも?と思った。
セルジョに聞いてみると、自然派ではないという。
まだ若いワイナリーで、オーナーもまだ若く、少量生産とのこと。かなり古風な、昔からのトカイらしさが出ているという話で、まあ、とにかく飲んでみようということになった。
名前は、フリウリにしてはお隣のスロベニアっぽくはないし、ドイツ風。つまり、アルト・アディジェ風でかなり変わっている。

フリウラーノは、個人的に好きな品種である。
派手過ぎず、堅実、ミネラルたっぷりで、飲みがいがあるというのはちょっと当てはまらない表現かもしれないが、出しゃばり過ぎない存在感がある、と言った方がわかりやすいかもしれない。

すぐに、柑橘の香り。そして、たっぷりのミネラル。緑の香りもあるが、ミネラルに隠れる。
味は、ただ、ちょっと苦味がきつい。塩味もあるが、それが、ほろ苦さに隠れてしまうくらい。そして、柑橘と程よい酸味が口の中に残る。持続性はまずまず。数年置いておくともっと味と個性が出るかも?(81点)

Al naso in primo piano una bella frutta, agrumi e forte minerale ed in fine una leggera nota verde.
In bocca amarognolo, una bella sapidità insieme a nota agrumata rimane in bocca. Buona acidità e PAI leggermente corta(81/100)

Prosciutto di Cormons D'Osvaldo (Friuli)

2012-05-08 23:42:36 | Friuli フリウリ
Prosciuttificio D’Osvaldo di Cormons (Friuli)


フリウリのコルモンにある生ハム製造のドズヴァルドを訪ねた。
サン・ダニエレが近くにあるのに、反対方向のコルモンにそんなに品質の良い生ハムがあるのかと思ったが、素晴らしい生ハムだった。ドズヴァルドのハムは、“XXの”という名称はいらず、ドズヴァルドのハムというだけで十分なのだと思った。

作り方がかわっている。
生ハムの製造業者はいくつか訪ねたことがあるが、ここのハムは燻製をする。
燻製したハムと言うと、スペックが有名で、近くのアルト・アディジェがその産地だが、スペックとも違って、やはり生ハムなのである。
まず、原材料、つまり豚、そして飼料だという。
豚の食べるものが、生ハムの品質と味に大きく影響するとのことである。
さて、塩もみ、そしてマッサージをされた豚のモモは、15日程度置かれて、その後燻製にされる。
この燻製過程が変わっている。
2階構造の、下に大きな炉の置かれた部屋の上にはモモ約100本が吊るされるような構造になっている。
使用する木はサクランボと月桂樹の木、その上に大きなお鍋があり、水が張ってあり、中には、香草、ローズマリー、フェンネル、メリッサ、ジネープロが入っている。
煙と、湯気と、香草の香りとが小さな部屋に充満し、ここに3日間置かれる。入っている間、3日間は、炉は 昼も夜も炊きっぱなしだそうだ。
その後、熟成室で約1年置かれるが、その部屋の空調は自然の空気。窓を開けて調整する。
その後、写真の熟成室で6ヶ月、つまり合計18ヶ月で一応完成する。
名前の入っているものがたくさんあったが、アンテプリマだそうだ。
18ヶ月で引き取っても良いし、その後まだ置いて置いても良いし、持ち帰って自分のカンティーナなどで熟成させてから食べる人もいるそう。
最高3年まで熟成させることができるという。


生ハムなのに燻製し、またスペックとちがって 香草を浸したお鍋の蒸気を香りつけに利用するという変わった製法は、古くからスロベニアにある製法を利用し、現在のオーナーの祖母が生み出したものだという。

香りは、かなり独特で実に素晴らしい。
燻製の香り、また香草の香り、そして、ハムの香りが微妙に交わり、素晴らしく美味である。

超限定品。欲しい人はたくさんいるというが、そんなに売るほど作れない。そこで、各都市、かなり高級な食料品店、レストランでしか食べられないのが残念であるが、 もし、メニューに見かけたら、ぜひぜひ味わって見て欲しい。


なお、ぶどうの畑も5ヘクタールを持ち、比較的暇な夏に手がけている。
ほとんどの葡萄は売ってしまうと言うが、一部はちゃんとカンティーナ持ち醸造している。白と赤を1種ずつ。ハムと一緒に白をいただいた。
デリケートな味なので、その味を壊さない白の方が合う。

Prosciutto di Cormons D’Osvaldo (Friuli)

Ho visitato un prosciuttifio di Cormons si chiama D’Osvaldo. L’azienda produce i prosciutti leggermente affumicati e “incredibilmente” squisiti, utilizzando un metodo molto originale e particolare. Chi ama prosciutto deve (non dovrebbe) mangiare almeno una volta il prosciutto di D’Osvaldo….!
www.dosvaldo.it




Spiritz Aperol

2012-05-04 23:21:23 | Friuli フリウリ
ウーディネでみんなが飲んでいたアペリティフ。
アペロルと白ワインと炭酸ガス(ソーダ)のミックスのカクテル。(ヴァージョンによってはプロセッコを白ワインの代わりに入れるそう)
ローマでは飲まないね~思い、なんですかと聞いたら、北イタリアではよく飲むアペリティフと言われた。
ローマではせいぜいクロディーノ程度?やっぱり北はおしゃれだよね。
色がオレンジと赤の中間、大ぶりワイングラスに入っていてテーブルにあるととても目立ち、氷が入っていて冷たくてとても飲みやすい。
これはクセになりそう。

Una bevanda simpatica del nord Italia. L'abbiamo bevuto un paio di volte a Udine.
Un cocktel misto di aperol, vino bianco e acqua frizzante(soda) e c'e' una variazione con prosecco al posto di vino bianco.
Bel colore aranciato-rosso, leggero alcolico e molto rinfrescante.