在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Bollicina Rose' Brut -Serafini e Vidotto

2012-08-06 08:47:17 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
”ボリチーナ・ロゼ”セラフィーニ&ヴィドット -ヴェネト州

セラフィーニ&ヴィドットのワインはローマではあまり手に入らない、と思っていたらイータリーにあった。

赤と白と、そしてロゼのスプマンテ。
出来るだけワインを買わずに、飲むほうに専念していたのは少し前の話で、ワインクーラーに少しは余裕が出来たと思ったのもつかの間、またパンパンで入りきらなくなっている。
赤と白はお買い上げ。(そのうち、開けたらアップします)
ロゼはアペリティフコーナーに出ていたので、上質サラミと一緒に軽いアペリティフ、というかこれで夕食になってしまった・・・

ラベルがシンプルでかわいい。
セラフィーニがスプマンテを造っていたのは知らなかった。それもロゼ。
ところで、最近はイタリアもロゼが流行ってきているのらしい。
この前のロゼの試飲会は大盛況、イータリーの棚にもロゼばかりがおいてあるところがあり、ピンク、ピンクで、ちょっと悩ましいくらい?
ロゼもやっと市民権を得てきているのがうれしい。

品種はシャルドネ90%、ピノ・ネーロ10%。
色はたまねぎ色に近い。悩ましい色ではないが、ロゼの色はこういう感じが好み。
香りは、木いちごなど、うっすらと小さな赤い木の実の香り、花の香りがとても心地よい。
味は、繊細な泡が舌をくすぐり、酸味がきれいで、優しいボディ、持続性もよく、フルーツの香りが続く。
うーんと冷やして、暑い夏のアペリティフにはぴったり、とても心地よい、また飲みたくなるスプマンテでした。(86点)

Aperitivo al Eataly.
Chadonnay 90% Pinot Nero 10%.
Colore di cipolla un po' intenso.
Al naso lievi e simpatici sentori di piccoli frutti di bosco e fiori.
Bollicine delicate, fresco, molto gradevole come un semplice aperitivo(86/100)




Soave Classico 2010 -Pieropan

2012-08-04 22:37:49 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
”ソアーヴェ・クラシコ2010”ピエロパン -ヴェネト州

とても大切な方にいただいた1本。
白は、何年か、またはそれ以上置いておいて飲むのが好きだが、開ける事にした。
夏の夜、一人でちょっと美味しいワインを飲みたいときに、気張らなくてとてもいいから。

ピエロパンは、昔よく飲んだ。
好きなワイナリーの1つだった。
今は新しいワイナリー、新しいワインがどんどん出るので、しばらくぶりになったが、高品質のソアーヴェを造っているワイナリーの老舗である。
久しぶりに、気持ちがいい。

黄金色に近い麦わら色。輝きがとてもきれい。
柑橘系と緑がとてもきれい。レモンの葉、まだ完全に熟していないミカン、グレープフルーツ、ミネラル、ビタミン剤風の香り、柑橘系の校風風の香りもある。それほど強くはないが、良い持続性があある。
程よいボディに酸味、後味に柑橘がきれいに残る。(86点)

una delle storiche aziende di Soave Classico.
Vino perfetto per l'estate, non molto impegnativo ma molto gradevole.
Colore paglierino carico, quasi dorato e brillante.
Al naso sulla sfumatura verde pieno di agrumi, foglia di limone, mandarini ancora inmaturi, pompelmo, lievi sentori di vitamine, profumo a base di odori agrumati.
Buona struttura,fresco e rimane nota di agrumi per lungo(86/100)

Valpolicella Classico Suoeriore Camporenzo 2009 -Monte dall'Ora

2012-07-04 07:49:15 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
“ヴァルポリチェッラ・クラシコ・スーペリオーレ カンポレンツォ2009“モンテ・ダッローラ -ヴェネト州

たぶん飲んだことはないかもしれない、というか記憶にないヴァルポリチェッラ。
値段や好みやらいろいろな条件があり、リストからちょっと苦労して選んだ1本。
一般に、赤となるともっとボディがあって・・・というのを期待する人が多いが、そうなると主張しすぎで疲れてしまう。あまり重たい料理を選んでいるわけではないので、特に1本目の赤ならちょうどよいくらいだと思う。

やや透明感のあるルビー色。
ドライのスミレ、森の木の実、グラファイト、バルサム臭、アニスなど。よく出来ているし、悪いところはないが、若干平凡というか、特に感激するところもない。でも、そういうさらっとした感じがよいのだと思う。
タンニンは心持ち収縮感があるが、酸味がきれいで程よいボディもある。(84点)

Rubino leggermente trasparente.
All’olfatto viola secca, frutti di bosco, nota balsamica, anice, tutto mai invadente.
In bocca buona struttura, una giusta freschezza e tannini lievemente astringente. Un po’ banale …? ma si sposa molto bene con i piatti a base di carne non pesanti(84/100)

Soave Classico 2011 -Inama

2012-07-03 21:30:03 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
"ソアーヴェ・クラシコ2011"イナマ ーヴェネト州

昔はイナマは良く飲んだ。特に、このソアーヴェは、安くて手軽で美味しくて、頻繁に登場したものだった。
しかし、ある頃からワイン全体、樽がきつくなって、重たくなって離れてしまった。
何年か前、久しぶりに飲んで、以前の重たさがなくなっているのにとても好感を持った。
今は時々、機会があると飲むが、飲むたびにコンファーム。樽はあっても、以前ほどではなく、軽快さも出てきている。
そして、どのワインもラベルがとてもかわいい。特に、このソアーヴェはクラシックな感じで個人的に大好きである。

やや緑がかった麦わら色。
柑橘の香りがきれい。レモン、レモンの葉、透き通るような透明感がある。ミネラルがきれいで、緑の香りが良いアクセントになっている。
酸味がきれいで、心地よいほろ苦さ、持続性もあり、誰が飲んでも良い印象のワイン、しっかりした味わいを持ちながら料理に合わせやすいワインだと思う。(87点)

Paglierino con riflessi verdi e luminoso.
Al naso agurumi, foglia di limone, minerale, sobrio, molto fine all'olfatto con sfumatura verde.
Al palato una freschezza tanto piacevole, buona sapidita', PAI lunga con una leggera nota ammandorlata nel finale(87/100)

Valpoliceella di Quintarelli, Nebbiolo di R. Voerzio, Friulano di Schiopetto e Flaccianello

2012-05-02 23:11:15 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
”コッリオ・フリウラーノ” スキオペット2009 -フリウリ州
”ランゲ・ネッビオーロ” ロベルト・ヴォエルツィオ2009 -ピエモンテ州
”ヴェルポリチェッラ・クラシコ・スーペリオーレ” ジュゼッペ・クインタレッリ2001 -ベネト州
”フラッチャネッロ” フォントーディ2007 -トスカーナ州


コッリオ
割と濃い目の色。柑橘と、とにかくミネラル。そして、スパイスやトースト臭などの落ち着いた香り。酸は強すぎず、非常に心地よく、塩辛さがある。ほんのりほろ苦い感じが長く続く。派手さがなく、堅実で、面白みに掛けるかもしれないが信頼できるワイナリーだと個人的に思っている。満足。(88点)


ネッビオーロ
明るめの色。スミレやバラなどの香りに、森の木の実の香りが、香り、後味共に大変魅力的。やや小さくまとまっている感じがあるが、毎日高いワインばかり飲んでいるわけではないので、このくらいがちょうど良い。(86点)

ヴェルポリチェッラ
気がついたら2001年。若干閉じた感じ、香りが出るまでに時間がかかる感じだったが、衰えは全くない。フルーツのコンフィ、スパイス、少しアニマル、腐葉土など出ているが、個人的にはヴァルポリチェッラでこれだけもつとは、ちょっとびっくり。
アマローネと言ったらDal Fornoと思っていた時期もあったし、今も確かに素晴らしいと思うのだが、Quintarlliの、甘くなく辛口、主張が強すぎなく、さりげない感じが個人的には大変気に入っている。こちらのほうが疲れない、と今は思う。(89点)


フラッチャネッロ
おなじみフラッチャネッロ。よく飲んだなぁ、とちょっと懐かしい。相変わらず色は濃いし、香りに主張があるし、フルーツがきれいに出て、甘いスパイスが広がり、文句をつけるところを探さなければいけない。今は個人的には大好き!というのとは違うが、やはりよく出来ているところを評価したい。

トゥッリオには実にひさしぶりに行った。昔はよく行ったものだが、あるとき、日本人だと「ちょっとボル」事に気がついてから、オーナーに宣言し、行かなくなった。今回も1本80ユーロのワインがあったのだが(どれでしょう?)会計には100と付けられていた。おっと、やっぱり注意しなきゃ。美味しいし、雰囲気が良いのだけれど、本当に残念。

Al ristorante Tullio a Roma:
Abbiamo aperto 1 bianco e 3 rossi, in totale 4 vini:
Collio Friulano di Schiopetto 2009 -Friuli Venezia Giulia
Langhe Nebbiolo di Roberto Voerzio 2009 - Piemonte
Valpolicella classico superiore di Giuseppe Quintarelli 2001- Veneto
Filaccianello di Fontodi 2007 -Toscana

Schiopetto: colore abbastanza carico e luminoso. Al naso esprime agrumi insieme alla piena nota minerale, fiori, spezie, leggera tostatura. In bocca freschezza molto piacevole, sapidita' accentuata, PAI lunga e lievemente ammandorlata(88)
Nebbiolo: colore vivo, viola, rosa, bella nota di piccoli frutti di bosco, una semplicita' gradevole. Tannini discretamente fini, ottima corrispondenza al naso. Ottimo qualita'-prezzo(86)
Valpolicella: e' del 2001. Colore granato. Al naso frutta nera in confettura, spezie, nota balsamica, leggera terra bagnata, animale, vino di eta' matura ma mai invecchiata. In bocca si nota una freschezza, tannini gia' rotondi e morbidi, rimane nota balsamica per lungo(89)
Flaccianello: colore cupo, frutta matura, spezie dolci, tabacco da pipa, liquirizia, nota balsamica, bagagli ampi e affascinamnte. Al palato buona struttura, tannini fitti, PAI lunga ed esprime la sua personalita' decisa(90)



”ブルソン(黒ラベル) 2001” テヌータ・デッルッチェリーナ

2009-05-19 07:38:16 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
“Burson (etichetta nera) 2001” Tenuta dell’Uccellina –Emilia Romagna(点数7.5)
若いうちは飲めたものではない。
品種はロンガネージ。たぶん、聞いたこともないと思う。エミリア・ロマーニャの一部で見られる土着品種である。
非常に変わったワインである。
とにかくアルコール度が高く、黒ラベルだと14.5度から15度はたやすい。
若いうちは、「ボンバ!(爆弾)」という感じである。
しかし、年とともに、だんだん味わいが出て、土臭さは残るが、全体になじんでくる。
うちに、5年くらいだろうか、置いておいたブルソンを開けてみた。

ブルソンを造っているワイナリーは10数社。
ラベルのデザインは違うが、みんな同じ名前でリリースしている。
品種は当然、ロンガネージ100%で造る。
ロンガネージの名前は、発見主というか、絶滅の危機にあった土着品種を救った救世主であるワイナリー、ロンガネージから来ている。
土地に「あった」ブドウを、1956年、初めて植えたのが始まりということである。
ロンガネージは、放っておくと、どんどん実がなる品種だそうだ。

さて、ブルソンを造るワイナリーで組合を作っている。
イル・バーニャカヴァッロIl Bagnacavalloである。
組合まで作って保護し、同じ名前でリリースし(規定では、IGTのラヴェンナ・ロッソに含まれる)、なかなか凝っている。

しかし、さらに凝っていると思わせるのは、ラベルの色が二つ、つまりブルソンには2種類があることだろう。
黒ラベルと青ラベルがあり、黒の方が、上等。
青ラベルは、飲みやすく(と言っても結構ボンバ!だが)造っていて、40%をカルボニック・マセレーションすること(つまりノヴェッロのような造り方)としている。
黒ラベルの方は、がらっと変わり、50%以上を干すこと、としている。つまりは、アマローネのようなものと言ったらちょっと言い過ぎだが、共通点がある。

今回は、10数種あるブルソン、黒ラベルの中でも、かなり良いという評判のワイナリーのもの。
色は濃いガーネット色。爪はもうオレンジ色がかっている。干していることもあるが、かなり濃い目の色合い。
香りは、どーんと。ちょっと田舎臭さが残る。(しかし、それが良いとも言える。)良く熟したアマレーナ(ブラックチェリー)のコンフィ、チョコ、チョココーティングのサクランボ、干しプルーン、干しブドウ、甘いスパイス、そして、ちょっと土っぽさにアルコール。マデイラっぽさも出始めている。
味もインパクトがドーン。とにかく、強烈なボディ、アルコールで、わずかに残るタンニンと酸とアルコールで、舌がピリッとくる感じがある。後味にチョコと黒いフルーツのコンフィが残る。

リリースされて間もないブルソンを、結構飲んだことがあるのでわかるが、これでずいぶんまろやかになったものだと思う。やはり、かなりたってからの方がおいしい。なーんて、今回は、日本では飲めない(と思う)ワインでした。。

”カニーナ・ディ・ロマーニャ 2003” ファットリア・カメローネ(マラビーニ)

2008-01-28 19:41:22 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
"Cagnina di Romagna 2003" Fattoria Camerone(Marabini) -Emilia Romagna
今はちょうどカーニバルの季節である。カーニバルとこのワインの関係は、カーニバルの時期に食べるお菓子フラッペ。またはキャッケレと呼ばれるお菓子を自分で揚げて食べるのに、何かちょうど良いワインがないかと思ったからである。
そして、ちょうど、その前に春巻きを含む中華系の料理を考えていたから、それなら、少し甘いワインもいいかもね、と思った。こちらは、春巻きは醤油、酢、ラー油で食べるとは限らず、スイートサワーソースも普及しているのである。
結果的に、中華のスイートサワーソースにこのワインはまずまず(個人的には中華にはビールが良いかなぁ)、甘口ワインが好きな人には良いと思ったが(日本では、食事用のワインリストに何故かモスカート・ダスティがあったりするから、そういうワインを飲む人には)、フラッペには結構合ったと思う。

もう何年かうちに眠っていたワインの1本。でも、保存状態は良いので、思ったより美味しかった。(というより、もうダメなら捨てようと思っていたのだが。。)
品種はレフォスコ。地元名でテッラーノ。
色は、明るいルビー色。バラ色という感じ。もっと若い時は紫がかっていたのだろうが、それが取れて、きれいなルビーになっている。
香りは、いちご、それも、いちごの種のよう、そして、レッドベリー、サクランボ。いちごの種の青っぽさ、革を思わせる苦みを含んだ香り、薬草風の匂いも混じる。最初はひたすらいかにも「ワインらしい香り」だったと思うが、やや落ち着きが出てきた感じか。ただし、完全にきれいな香りとは言えない部分がある。
味は、程よい甘さが心地よい。アルコール度9%で、軽めで、ベタベタした感じでないのが嬉しい。酸はあるが、あまり感じるほどではなく、どちらかというと最後に渋みが残るのが気になる。
まあ、こんなもんでしょ、という感じ。

”サッサイア 2006” アンジョリーノ・マウレ

2007-12-21 22:47:41 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
“Sassaia 2006” Angiolino Maule –Veneto
Angiolino Mauleは、La Biancaraというワイナリー名でも知られている。
ヴェネト州、ガンベッラーラにあるバリバリのビオ系ワイナリーである。
裏のラベルには、「亜硫酸を添加していないが、亜硫酸を含む」との、ごく正しい注意書きが書いてある。普通、亜硫酸を添加しなければ、それだけを記すが、確かに、添加しなくても、醸造の段階でおのずから生成されてしまう亜硫酸が、わずかだが存在している。それをご丁寧に語ったのである。まあ、わざわざ、言う(書く)必要はないよね、っていうのが大勢の意見だと思うが。。。(でも、この律儀さがマウレ氏なのだろう。)
他、裏ラベルにはノンフィルターとも記されている。(でも、これはたいして珍しくない。)
興味深いのは、火山性土質、と書いてあることである。ヴェネト州で火山性???と思うのだが、ヴェネト州でもガンベッラーラだけは、火山性土質なのだそうだ。

品種は、ソアーヴェの主力品種で知られるガルガネガが80%にトレッビアーノが20%。
色は黄金色。やや曇っているvelato。ビオでノンフィルターだから、それもあり。
香りは、色からも想像するに、少し古いワインだと思った。そうしたら、何と2006年ヴィンテージ。やっぱり、ビオは正攻法では太刀打ちできないところがあると実感。ややくさみあり。また、揮発酸volatileを感じる。蜂蜜、石膏風の香り、茹でた肉、白木、花などで、完全に澄んだ香りとは言い難い。(でも、悪くないので誤解のないように。)
味は、辛い。塩辛い。火山性、って記すはずだ、と思ったりして。でないと、どうしてこんなに辛いの??との疑問が解決できない。そして、白だが、皮の漬け込みmacerazioneをしているのでタンニンを感じる。ワインの果肉polpa、厚さなどがきれい。かなりの持続性があり、塩味と蜂蜜のまじった甘辛が余韻に残る。
これで12ユーロは悪くない。しかし、売っている数少ないエノテカ(酒屋)でも、すでにに品切れのところがあり、じゃあ直でと思っても、ワイナリーでも品切れだそうである。

”プロセッコ・ディ・バルドッビアーデネ・コル・デッロルソ 2002” フロッツァ

2007-11-24 02:48:18 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
“Prosecco di Baldobbiadene Col dell'Orso Extra Dry 2002” Frozza -Veneto
プロセッコなどの泡ものは、出荷されてできるだけ早く飲む、というのは常識である。極端に言うと、ボトルに詰められてからは、熟成するわけではなく、ただ、炭酸ガスが抜けるだけである、ということである。まして、それが、プロセッコだったりすると(つまり比較的安いものだし、シャンペンのように瓶内2次発酵方式で造ったわけでもないから)、そりゃあ、早く飲まないとね、ということになる。
しかし、必ずしもそうではない。保存が悪いと確かに、もっと早く飲めばよかった!状態になるが、良いもの、保存の良いものなどは、数年置いておいても、炭酸が少しくらい抜けた感じになってもおいしく飲める。もちろん、スプマンテ、泡、しゅわ~!を期待する人にとっては、どんなものでも、なに、これ!?状態になるのだろうが。
これはマグナムボトルで飲んだ。ご存知のように、マグナムボトル(1,5ℓ)の方が、断然ワインの保存が良い。だから、これが、プロセッコ!?状態だった。
品種は、プロセッコ。
びっくりするほど泡が立つ。コローナ(王冠)もできて、泡はかなり細かい。しかし、あまり長くは続かなかった。(充分許せる範囲)色は、黄金色に近い。
香りは、花の香り、洋梨、りんご、りんごパイ(ストゥルーデル)、バナナ、甘いクロワッサンcornetto、シトロン風の緑の香り、ミネラル臭など。
味は、エクストラ・ドライなので、ほろ甘い。泡は強くなく、優しい感じ。酸味と塩味、ほろ苦さのバランスが良く、持続性も程よくある。
プロセッコで4年もたっているとは思えない。うーん。。。


”アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ 2004”2種 ヴィッラ・モンテレオーネ

2007-06-18 06:15:17 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
"Amarone della Valpolicella 2004"x2 Villa Monteleone -Veneto
純粋培養酵母の検分。何故2種か。それは、
1.自然酵母のみを使ったナチュラルなもの
2.純粋培養酵母を使ったもの
だからである。ワインは同じもので、タンクよりの採取。

品種はコルヴィーナとロンディネッラ。
色は、
1.まだ完成品に至っていないというのに、既にガーネット色。やや透明感があり、きれい。爪の色は薄い。
2.濃い目のルビー色。爪まで色が出ている。かなり深みあり。
* 色で既に違いが見られ、とても同じワインとは思えない。自然の酵母のみの方が酸化が速いよう。
香りは、
1.フルーツが優しい。甘辛両方のスパイス、タバコ、奥には土。香りは2より抑えられた感じで、どちらかと言うと細く長い。やや揮発性の香りvolatileあり。
2.最初、閉じている。甘酸っぱく、サクランボの一種visciole、黒い木の実などが感じられる。強さと持続性は良い。スパイスはコショウなど。他に土。アルコールややあり。適度な深みあるが、香の変化が1に比べて乏しい。
* 香りも若干の共通性はあるが、自然酵母の方が酸化が進んでいる感じ。優しさがとても心地良いのが1、アマローネらしい感じは2。
味は、
1.じわっと甘さが出る。アルコールはやや強い。後味が、香りと同じく細く長い。アルコールの強さがアマローネらしさを感じさせるが、全体にらしくない優しさがある。
2.アルコールあり。フルーツがきれいに広がる。最初甘い感じで、そのうち苦味に移る。塩味かなりあり。ボリュームを感じるが、それぞれの成分がバラバラな感じ。最後に苦味がやや残る。
* アマローネらしいと言えば2。1も、アルコールの強さなどに表れているとは言え、何かがちょっと違う。1は、じっくり優しく変化するが、2は、変化が少ない。最初はインパクトが良いが、だんだんと飽きてくる。

私は個人的に自然酵母の方に軍配をあげたい。優しさ、心地よさ、適度な変化があり、飽きない。純粋培養酵母の方は、非常に良く出来ていて、パフォーマンスありで最初は良いが、どうしても途中で飽きてくる感があるのは否定できない。
純粋培養酵母を使うか否か。リスクを考えると使う方向に行き、そのせいだけではないが、巷には北のでも南のでも同じような味わいのワインが多い。悲しい事実である。まあ、(適度に)美味しければイイって考えもあるけど。。

”アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ 1997” アッレグリーニ

2007-06-07 06:43:57 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
"Amarone della Valpolicella 1997" Allegrini -Veneto
ヴェネト州の超有名人気ワイン。品種は、コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラ3種のクラシカルなブレンド。
ルビー色からガーネット色がかる。「爪」は完全にガーネット。全体に割と濃い目。
香りは、アニマル、キノコ、土の臭みが出ている。やや閉じていて、開くのに時間がかかる。干しぶどう、バルサム臭balsamicoあり。果肉polpa、肉厚carnoso感じる。ぶどうを干して造ってるから、当たり前か。。
味のインパクト良し、アルコール強し(アルコール度15%だから、これも当たり前。。)酸がきれい。くさみ、やや煮込んだ感じcottoのフルーツが後味に残る。持続性良し。かなり塩気有り。
と、書くと良いことずくめのようであるが、物足りない。何か、欠けているものがあるような気がする。あまりにも当たり前で、感動がない。ベルターニのアマローネ1997と一緒に飲んだからか。。?? 1997年神話は、それはそれで良いが、崩れるとは言わないけれど、10年たって、上からブロックがゴロっと一つ落ちてきている感じあり。

”ソアーヴェ・ラ・ロッカ 1996 e 1989” ピエロパン

2007-05-29 07:20:31 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
"Soave La Rocca 1996 e 1989" Pieropan -Veneto
おなじみソアーヴェでは最も良いものの一つ。品種はガルガネガ。
1996年ヴィンテージは、黄金色を呈し、輝きがとてもよい。
ミネラルが際立ち、ゴムの匂い、木の香りに加え、熟したフルーツの香りがきれい。桃、柑橘のシロップ漬けなど。コショウなどのスパイス臭も感じられる。甘さの中に爽やかさが交錯し、熟成した香りが複雑に絡まる。
味はアタックが非常に良く、まろやかさの中にきりっとした酸がある。ミネラル、スモーク風の香りが広がり、味の強さ良し、持続性あり、大変エレガント。
10年を経て、品質はパーフェクト。ソアーヴェを10年置く人はめったにいないが、ぜひ5年程度は置いてから試しに飲んで欲しい。ソアーヴェも良い物は実は結構もつ、という実例。
1989年ヴィンテージは、輝きは決して衰えていない。
香りが開くまで時間がかかり、リンゴ・パイ、焼き菓子風の香り、何故か麹の匂いが出てくる。他、ハチミツ、熟したアプリコット、スパイス臭、そして、複雑さを増し、チーズ臭も出ている。
ぐっと辛口、酸が際立つ。熟成した落ち着きあり。
下り坂に入っているのはわかるが、よくぞここまでもった!と褒めてあげたいワイン。