在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Life of Wine の試飲会 全部縦飲みの試飲会

2017-11-03 16:46:03 | Piemonte ピエモンテ
Life of Wine



この前行われたライフ・オブ・ワインの試飲会。
今年でもう6回目とのことなのだが、昨年行ってとてもよかったので今年も楽しみにしていた。



毎年恒例の試飲会は、時期や場所がある程度固定されて開催されているものも多く、すでに有名、盛況のもの、仲間内で楽しみにしているものも多いのだが、この試飲会の知名度は今ひとつ。

しかし、昨年行ってみて、人の入りが少ないわけではないが、決して多くはなく、おかげでゆっくり試飲できてとてもよかったのが、この試飲会。

今年はガラッと変わってかなり盛況だった。

さて、この試飲会は他の試飲会とはコンセプトがちょっと違う。

参加ワイナリーは60社程度、ほとんどがワイン1種しか持ってきていないので、ワインの数は多くはないのだが、参加には複数のヴィンテージを持ってくることが条件。
そこで、少なくとも3ヴィンテージ、多くが4ヴィンテージを持ってくるため、合計で200以上のワインの試飲会となる。

試飲で縦飲みは嬉しい。
横飲みはどこでもあるが、縦飲みはどこでもはない。
それが、ここでは、全てのワインが縦飲み。
それも、結構古いヴィンテージを持ってきたワイナリー多数。

また、もう一つの参加条件に、ワイナリーの人が参加すること、がある。
(これはオーナーでなくてもいいし、例えば地域のセールス担当でも構わないのだが、とにかく誰か関係者が必ず参加)

さて、立ち飲みでの試飲会なのでゆっくりメモを取る暇はなく、以下ざっと。
もちろん、他にも参加ワイナリーはあり、また、他にもたくさん試飲しているが、ちょっとメモを取ったもののみ。
(ワイナリーのアルファベット順)

なお+は、普通に良い場合で+++、あとは上下。



*Antichi Vigneti di Cantalupo (Piemonte)
ピエモンテというとネッビオーロ、ネッビオーロというとバローロ、しかしバローロだけじゃない。
もう少し北に行くと、もっと軽く、しかし硬さは持ち、長期熟成耐えるワインがある。ゲンメがその一つ。
カンタルーポはとても良いゲンメの生産者。
去年も感動したのだが、今年も。

Colli Breclemae Gemme 2010 ++++ 2005 ++++(+) 1997 ++++++
1997年が、衰え全くなし、バルサム臭にユーカリが加わる。持続性かなりあり、素晴らしい。
ここまで、飲まれることなく、よくぞ持ってくれた、という感じ。

*Antonelli (Umbria)
モンテファルコで有名な良質ワイナリー。

Montefalco Sagrantino 2012 +++(+) 2004 ++++ 2001 ++++(+) 1998 ++++
サグランティーノはタンニンが多く、飲み頃を迎えるのに時間がかかる。2004年、2001年くらいが今一番、それを超えると、熟成香が出て、タンニンが丸くなり、酸味が勝るようになってくる。

*Badia a Coltibuono (Toscana)
キャンティ・クラシコの大御所ワイナリー

Chianti Classico Riserva 2012 ++++ 2009 +++ 2008 ++++(+) 2007 +++ 2006 ++++
全体にやや弱いのは2009、飲み頃パーフェクトなのが2008、2007は谷間に挟まれ、熟成香が出て、アルコールがやや勝り、フィニッシュがほろ苦い。

*Boscarelli (Toscana)
モンテプルチャーノのワイナリー

Rosso di Montepulciano 2016 +++ 2010 ++++(+) 2004 ++++

*Favaro (Piemonte)
嬉しいことにエルバルーチェ。

Le Chiusure Erba Luce di Caluso 2016 +++ 2015 ++++ 2014 ++++ 2013 +++
2015がバランスが良い。 2014は、かなり細めなのだが、エレガントなところがまた違った魅力。

*Giuseppe Cortese (Piemote)
ラバヤの縦飲みとは、なんて贅沢。
バルバレスコの、個人的に好きなワイナリー。

Rabaja Barbaresco 2014 ++++(+) 2003 ++++ 1998 ++++++
2014で十分美味しいのだが、もちろん飲むには早すぎ。2003年はかなり暑いかった年。そこで、パワーがあるのだが、フィニッシュに熟成香がやや出てくる感じ。1998はパーフェクト。もちろんヴィンテージもよるわけだが、15年以上は待って飲むのが正解。

*Il Colombaio di Santa Chiara (Toscana)
サンジェミニャーノのワイナリー。

Campo delle Pieve Vernacchia ci San Gimignano 2015 +++ 2013 ++(+) 2012 ++++ 2011 ++++



*Maccario Dringenberg (Liguria)
マイナーなリグリアのワイナリーの中では、今はダントツ。
ロッセーゼの縦飲みとは最高に嬉しい。

Posa Rossese di Dolceacqua Superiore 2016 ++++ 2015 ++++ 2014 ++++(+) 2010 ++++(+) 2007 +++++(+)
2014は一瞬弱い感じなのだが、エレガントで悪くない。2010と2007はダブルマグナム。面白かったのは2007、意外な甘さが出てきていた。


Dolcetto in Dogliani Barturot 2001 Ca'Viola

2017-10-27 22:19:12 | Piemonte ピエモンテ
Dolcetto Barturot 2001 Ca’ Viola



ガレージに眠っていた(ほったらかしにしていた)ワインにドルチェットがあった。
イン・ドリアー二、という表示が昔懐かしい時代を思い出させるのだが、今はどんなラベルになっているのだろう。

ワイン初心者は白から
ワイン初心者はバルベーラよりドルチェット

と言ったら失礼になるが、酸味の強いバルベーラよりドルチェットのほうが好きだった時代がある。
もちろんドルチェットの方が嬉しいことに安い。
(安かった)

今は、自分で瓶詰めするぶどう生産者が増え、ワイナリーの数は星の数のごときになったが、カ・ヴィオラは、当時は最優良ドルチェットのワイナリーであった。
ベースワインも含め、結構頻繁に買って飲んだものである。

さて、そんな当時のワインが1本出てきた。
(実は他にもまだたくさんあるのだが。。。。。)

ガレージにずっと横になっていた。
(ほったらかし、とも言う)

盗難にあったらいけないと思い(誰がこのワインを持って行くか???)家に避難させ、なんとなーーーーーーく、開けてみる気になった。

色はまだかなり綺麗、ガーネット以上ではない。
ドルチェットのどす黒さは片鱗もなく、透明感も見て取れる。
熟成したワインの香り(第3の香りと呼ぶ。。。)と、ミント、ユーカリ、腐葉土、きのこ。。。。決して悪くない。

味は、甘いような酸っぱいような。つまり、タンニンが完全にまろやかになり甘く、それほどきつくはない酸味が出てきているので酸味を感じるようになり、きのこと一緒に飲むと(今晩はきのこが食べたくなったのであった)樟脳の香りにもなり、しかし、カカオ風の香りもあり、持続性はちゃんとある。++++

本当はもっと早く(10年は早く)飲むべきだったのだが、決して悪くはない、と自己満足の夜。(笑)

だからワインはやめられない。

Dolcetto d'Alba 2015 Roagna

2017-05-21 22:42:51 | Piemonte ピエモンテ
Dolcetto d'Alba 2015 Roagna
期待の2015年




ああ、このワイン好き、とか、このワイナリー好き、というのがあるが、私にとって、このワイナリー好き、という一つが、このロアーニャ。

ロアーニャは、大胆というか野暮ったい、しかし、一度見たら絶対に忘れられないラベルが印象的。

ロアーニャです〜と書いてある。

昔はこういう、ワインの名前より、ワイナリーの名前の表記のほうが極端に大きいラベルが多かったが、今はだいぶ少なくなり、ワイナリー名がデザインの一部になって、大きくてもおしゃれに表記されている。

しかし、これは、ロアーニャです〜(笑)

さて、ロアーニャを初めて知ったのは、ジョヴァンニ・ビエッティ氏のビオワインの本。

今ではビオワインも、ビオワインの本も巷にあふれているが、ずっと以前は、ひっそりとしていた。

ジョヴァンニ・ビエッティ氏は、実は、ローマのオペラ座で、オペラレッスンを1ヶ月に1度程度開く、高名な音楽家である。
このオペラレッスンが、これまた最高に面白い。
面白い出し物の時は時間があれば行く。ほぼ2時間近く、ピアノを弾きながらの講義。
非常に有意義で、最高。素晴らしい。お見事。

最初は、あの本の著者と、この、音楽関係の本も多数出し、ラジオにも多数出演している高名音楽家が同一人物???と思ったものだ。

さて、ロアーニャは、そのビエッティ氏が出しているビオワインの本で紹介されていたのが最初のきっかけ。
ラベルは一度見たら忘れられない。

ロアーニャです〜

しかし、そう簡単に手には入らなかった。

ビオ試飲会でちらちら見かけ、飲んだが、なかなか手に入らない。
ところが1年ちょっと前から、近所のご贔屓エノテカで、このドルチェットだけ棚に並ぶようになった。(私以外に誰が買うのだろうか、とちょっと疑問)

さて、ロアーニャはバルバレスコ、パイエが涙が出るほど美味しい。

しかし、こちらは値段が高すぎ、たぶん、誰も買わないだろうと思うのか流石に棚には並んでいない。
そこで、仕方がないので、ドルチェットで我慢。

2014年ヴィンテージから並び始め、しかし、2014年ヴィンテージは細く、デリケートなので、次が出ないかと心待ちにしていた。

この前、ついに2015年ヴィンテージを発見。

おお、これは買うしかない。

何度飲んでも、やっぱり、大好き。
2014年よりやや濃いめの色。
甘さが引き立つ中、綺麗な酸味が出ていて、スパイシーな面もある。香りの長さ、十分、そして、アタックが優しく、酸味が続き、余韻が最初はちょっと太く、そしてやや細くなったかと思うとすぐには消えず、しばらく残る。++++

実は、ドルチェットは個人的には好きな品種ではないのだが、リナルドのものなども含め、よくできた、ドルチェットらしくないドルチェットは大好き。

ロアーニャのドルチェットは、ドルチェットにしては値段がかなり高いのだが、これも数本、買い占めるしかないような気がしてきた。
数年後に飲むために。

Barbera d'Asti Vigna del Noce 1999 Trinchero トリンケロのバルベーラ 1999

2017-05-10 11:41:36 | Piemonte ピエモンテ
Barbera d'Asti Vigna del Noce 1999 Trinchero




昔は、ご贔屓エノテカ、土曜日の無料立ち飲み試飲会にできるだけ参加するディ・ビアジョでも売っていたので時々買っていたのだが、売らなくなってもう随分になる。

以前から特殊なワインであったし、そして好みが大きく分かれ、決して安くはないので(昔は安かった。。。)置かなくなったのも無理はない。
そして、他のエノテカ(といっても以前ほどあっちこっちを見に行くことはなくなったが)でもほとんど目につかない。

そう考えると、一体どこに置いてあるんだろう?と、ふと考える。

もしかしたら、かなりが日本に入っているのでは???
(冗談ではない)

さて、話変わって、昨年いろいろやらかしたおかげで、今年から趣向がかわったアルマンドの試飲会、いや正確には試飲会ではないのだが、で、やっと出た。
こういう場合、Finalmente! と言う。

昨年、AISのオーガナイズがボロボロ、最悪で、毎回クレームが出ていたアルマンドの試飲会、おかげで、今年はなし、となった。

そこで、場所と趣向を変えて、今年は「ワインとアートの講座」。

だから、アートがメインになるのは当然で、アート好きの私はそれでも良いのだが、ワインが。。。。(涙)

毎回3種しか出ないのは仕方がない。
(アートの講義は、毎回3時間以上)

しかし、チェサネーゼのオンパレード。
そして、フラスカーティ。。。。

アルマンドが選ぶのだから、それなりに悪くはないワイナリーのものばかりなのだが、そして、私も知らないワイナリーの面白いワインも出てくるのだが。。。。

で、やっと(つまりFinalmente!)トリンケロが出てきた。



おー

それも1999年。

バルベーラ100%。

バルベーラ・ダルバではなくてバルベーラ・ダスティ。(満足)

熟成7年。

未だにスミレの香りがあるくらいで、ブラインドだと、逆立ちしても1999年とは思えない。

よく、7年熟成しました〜と言って、いい加減疲れた、または、1年も経つとお疲れワインになるだろうな〜と思うワインを出しているワイナリーがあるが、トリンケロはあと10年は持つだろう、と思わせる。(冗談ではなく10年)

レッドベリーのような酸味のある森の木の実、スパイスが上品にワインを引き締め、香りが長い。
アタックは一瞬優しいが、すぐに酸が広がり、酸のあるワインの嫌いな人には向かないが(そういう人は飲まなくていい)、酸がタンニンを覆い、品よく余韻に残る。

あー、久しぶり。
+++++

Giuseppe Cortese; Barbaresco Rabaja 2014 ed altri ジュゼッペ・コルテーゼ 5種

2017-04-25 23:17:33 | Piemonte ピエモンテ
Giuseppe Cortese
Dolcetto d’Alba 2016
Barbera d’Alba 2016 e Morassina 2014
Nebbiolo 2015
Barbaresco Rabaja 2014



個人的に好きなワイナリー、バルバレスコのジュゼッペ・コルテーゼ。
ヴィニタリーでは、マッソリーノと一緒にスタンドを持っている。
何か関係があるのか(遠い親戚とか。。。)、すごく親しいのか聞いたことがあるのだが、特にそういうわけではないが、もう何年もヴィニタリーでは一緒にスタンドを出している、とのこと。

Dolcetto d’Alba 2016 +++
花の香りがとてもきれいで、野暮ったいものが多いドルチェットにしてはエレガント。
ドルチェットにしては酸味が結構強く、余韻も悪くない。

Barbera d’Alba 2016 +++(+)
まだ若すぎ。新しいワインの香りプンプン。
バルベーラなので酸が強いのは普通だが、それに軽やかさが加わる。

Morassina 2014 ++++
バリック熟成タイプのバルベーラだが、木の香りがそこまで強くはなく、香りは良い。
アタックは、酸がそれほど強くはないかも思わせるのだが、最後にきれいに出る。

Nebbiolo 2015 ++++
エレガントで重たさがなく、個人的に好み。酸味ほどほど、タンニンが繊細で、余韻がかなり長い。

Barbaresco Rabaja 2014 +++(+)
2014年ということもあり、やや弱く感じる。
味も若干迫力に乏しいところがあり、残念だが、フィニッシュはラバヤらしくきれい。

Brezza 3 Cru 2013 e riserva 2011 + Sarmassa 2006 @vinitaly ブレッツァ クリュ 5種

2017-04-17 17:35:22 | Piemonte ピエモンテ
Brezza;
Castellano, Cannubi, Sarmassa 2013
Sarmassa Riserva 2011
Sarmassa 2006

Brezza Cru3種 ヴィニタリーにて
写真を撮るのを忘れた〜



ブレッツァのクリュ3種。
3種いっぺんに飲めてしまうところがヴィニタリーの醍醐味。

もちろんブレッツァの場合は、白も含め、その手前から始めていたのだがメモを取らず。
ロゼは特に美味しい。
ちょっと華やか過ぎな感はあるが、色がそれはまあ魅力的で、香り豊か。
そして、ネッビオーロも良い。

ブレッツァは、バローロの地域(ランゲ)のビオワイナリー。
バローロの地域は、ビオでも承認を取っていないところが多いし、わざわざビオにしなくてもいい(売れるという意味)ので、ビオにこだわっているところがやや少ないかと思う。(数えたことはないから印象だが)

そして、ブレッツァでは、多くのワインにガラス栓を使っている。
最近はスクリュー栓が流行って来ているため、ガラス栓は押されていると思うのだが、エレガントさではスクリューはガラスにはかなわない。

さて、クリュ3種。

Castellano 2013 ++++
花の香り、森の木の実に加えてバルサム臭がきれい。細い感じで長く続く。
酸味がとても良く、タンニンが繊細で、バローロの重たさより、軽やかな感じが出ている。余韻は細身、繊細だが、きれいにフルーツと花が残る。

Cannubi 2013 ++++(+)
がらっと変わって、おお、カヌビ、という感じ。
強さがあるのだが、その中にエレガントさを含む。香りの深さは、カステッラーロ以上。
味の長さは申し分なく、酸がきれいに出ているところにタンニンが加わる。
カステッラーロが女性的とすると、こちらは男性的。しかし、重たすぎない。

Sarmassa 2013 +++++(+)
最初は香りが閉じている。回して出てくるが、出てくると、とても良い。かなり複雑。グリーンの香りの含み、非常に心地よい。
タンニンは繊細ながらも存在感を示し、余韻に太さが加わり、長く続く。

Sarmassa Riserva 2011 +++++
こちらも最初は香りが弱いのだが、出てくると、スパイス、フルーツ、ドライの花、バルサム臭などなど、多くの香りが複雑に絡む。
味のインパクトは一瞬甘い(まろやか)だが、タンニン出てきて、長い余韻に残る。
リゼルヴァらしい風格あり。

ついでに、オマケのSarmassa 2006を出してくれた。
きれいな熟成香の中にグリーンの香りがふわっと過る。衰えは全くなく、飲み頃を迎えてきている。いいね〜

Chi salverà le rose? di Cesare Furesi イタリア映画の紹介「誰がバラを救うのか?」

2017-04-13 11:08:50 | Piemonte ピエモンテ
Chi salverà le rose? 誰がバラを救うのか?
監督 チェーザレ・フレージ



ここまで来たか。

何がって、このところ必ずと言っていいほど、画面に、ストーリーに、ゲイが出てくる。(もちろんレズもあり)
市民権が認められたのはいいのだが、ちょっと行き過ぎのような気もしなくはない。

今回は、とうとう、長い長い関係、そして、その関係もいよいよ終わりに近づいた二人のおじいちゃんの話。

足腰もおぼつかなくなったジュリオは、寝たきりで起きれない(と言っても口は達者)クラウディオの看病をしている。

ジュリオは弁護士だったのだが、とにかくポーカーが好き。賭ける金額は半端じゃない。
とうとう、海の見えるところの豪華な邸宅も手放し、今住んでいる家も、家具の多くは手放した。お手伝いを雇うお金も残っていない。
そこで、クラウディオの食事を自ら用意して運ぶのだが、その姿が実に健気なしい。

さて、ジュリオにはもう大きい娘と孫がいる。
娘は父のジュリオとは仲が良くないが、クラウディオとはとても仲がいい。
クラウディオがもう長くないと聞いて、久々に二人のところにやってきた。

孫は二人のおじいちゃんと仲が良く、本当のおじいちゃん、ジュリオの血を受け継いだのか、ポーカーがかなり上手い。

この孫が、おじいちゃんが手放した邸宅をポーカーで取り戻す。

実際にこれだけ真剣なポーカーをどこでどうやってやるのか、その世界を知らないので、全くわからないのだが、こんな風にやるんだ、という雰囲気は見て取れた。

2000ユーロ、5000ユーロ、10000ユーロ、30000ユーロ、持ち札全部。。。。どんどん掛け金が上がっていく。その金額に、小さいころやった億万長者ゲーム(?)を思い出した。

小さなルーレットを回して、コマを動かし、ここで1000ドルが手に入る。。。わーーい、と喜んだあの感覚。
紙の、おもちゃのお札でも、億万長者になると嬉しかった。

しかし、ここでは本当のお金が動いている。勝てば嬉しいが、負けたら本当に無一文になる。

それにしても、世の中、本当にこれだけの金額を賭ける人がいるんだ(これは映画だが)という驚き。

さて、無事に邸宅を取り返したのはいいが、愛するクラウディオは他界してしまった。

残されたジュリオが、後を追う決心をする。

どうして、という問いに、1日でも長く生きているということは、彼の元に行くのが1日でも遅くなるから。

うーーーん、素晴らしい愛。
男女のカップルで見たかったと思ったのは私だけだろうか。

実はこの映画は、「クリスマスプレゼントRegalo di Natale」(1986)と「クリスマスの雪辱 La rivincita di Natale」(2004)という映画の続きのような話になっている。
「クリスマスプレゼント」は、タイトルとはイメージが違って、クリスマス前夜のポーカーの話、そしてその続きが「雪辱」の方。
この2つは別の監督(Pupi Avanti)の作品、しかし、弁護士ジュリオを演じる俳優(Carlo Delle Piane)は、3作品とも同じ。

つまり、「クリスマス・プレゼント」の30年後。。。。という趣向。
二人の愛をバラで語り、父と娘の確執、孫との関係、それぞれがポーカーを中心に繰り広げられ、しっとりとした感じ。

Barolo 2010 Ettore Germano ブショネのワインを1週間放っておいたら

2017-03-26 01:35:12 | Piemonte ピエモンテ
Barolo 2010 Ettore Germano



この前7人で11本開けた夕食試飲会。
うち2本がなんとブショネ。
かなりの高確率だった。(涙)

1本目のプロセッコは、それでも軽めのブショネで、しょっぱなからブショネ〜といいながら、結局、喉が渇いている(ワインに飢えている)ということがあり、みんなで早々に飲んでしまった。

飲み進めて、なんとバローロもブショネ。

ブラインドだったので、

バローロ〜>>えーブショネ〜!?そんなぁ

という反応ではなく、

このワイン、ブショネ>>え〜バローロ!?(涙)

という反応だったため、インパクトはやや少なめだったが、それでもやっぱりバローロがブショネは悲しいものだ。

みんなが帰って、ほとんどの瓶は空だったが、残っているワインも少しあった。
大量に(3分の2)残っていたのは当然このバローロ。

これをドボドボ捨てるのも悲しいのものだし、なにせ、山のような片付け物、そのまま放っておいた。

その後、どうなるかと思って、2−3日そのまま(栓をしないまま)置いておき、その後栓をして、さらに3日程度置き、1週間後に飲んでみた。

悪くない。
コルク臭はわずか残っているが、熟成香にほぼ消され、ほぼ気にならなくなっている。
ということで、ちびちびと全部飲んでしまった。

安ワインがブショネなら捨てるが、高級ワインは捨てずに試してみるのも一考。

Bramaterra 2007 e Coste della Sesia 2014 La Palazzina ブラマテッラ他

2017-03-23 20:07:11 | Piemonte ピエモンテ
Coste della Sesia Rosso 2014 La Palazzina
Bramaterra Riserva A Paulin 2007 La Palazzina



このところ映画のことばかりになっているが、ワインもしっかりと飲んでいる。
書く気にならないものもの、メモだけのもの、また、ちょっと忙しいこともある。

さて、久々マルコのところに行った。
久々だったため、といってもちょっと久々くらいなのだが、文句を言われた〜(笑)

この前来たのは、俺のヒゲがまだ長かったこころじゃん。
って感じ。
確かにヒゲが短くなってた〜(笑)

しかし、ぶっきらぼうのマルコに、あっちにいってワインをもらってこいと言われた。

なんだかよくわからないまま、ワインをもらいに行く。

と、パオロがある生産者を対応していた。
アポなしで突然ワインを持参しやって来たというフランチェスカ。
ピエモンテ北部から来て、ローマは初めてとのこと。

ローマではまだ扱っているところがないそうで、頑張って売り込みに来たそう。

ワイナリーの名前を見て、図々しくも、改名した方がいいと思います〜と言ったのだが、これまたパラッツォの変形。
心優しくも、お父さんに伝えます、と言ってくれた。

パラッツォは建物、の意味で、イタリアには、この単語の変形の名前のワイナリーが多すぎ。

さて、とても感じの良いフランチェスカが持参したのは2本。



Coste della Sesia 2014 ++(+)
品種は、Nebbiolo 50%, Croatina, Vespolina, Uv rara が残りの50%。
ちょっと面白いタイプ。ネッビオーロらしくないというか、ドルチェットのよう、と表現する人もいた。
個人的には悪くないと思う。2014年ということもあり細身(ただし、色はやや濃いめ)、香りは若干弱いが、やや緑がかったフルーツがふわっと出ている。酸味がほどよく、タンニンが繊細だが結構あり、最後、気になるほろ苦さがあるかと思うと出ていない。余韻がすっと消えてしまうのが残念。
2015年がどんな感じか気になるところだったが、まだ熟成中とのころ。

Bramaterra 2007 ++++
品種は、Nebbiolo 70%, Croatina, Vespolina, Uva rara が残りの30%。
こちらはぐっとエレガント。やや薄めの、北のネッビオーロらしい色合い。
フルーツも出ているが、ユーカリやミントのような緑の香りがエレガントさを与え、バルサム臭、スパイス臭が複雑性を増している。酸味とタンニンのバランス良く、余韻もほどよく長い。みんな同意見だが、かなり美味しい。
これで2007年。衰えは全くなく、2008年との比較が楽しみ。

しかし、この二つのワイン、圧倒的にブラマテッラの方が美味しいのだが、値段の差はわずか。つまり、前者はやや高め、後者はかなりお得。こういう、今一つピントが合わないところが、家庭的ワイナリーらしい。

と、何故か突然、試飲用をタダ飲みして帰ってきた。

Verduno Basadone (Pelaverga) 2015 Castello di Verduno

2017-02-28 11:34:50 | Piemonte ピエモンテ
Verduno Basadone 2015 Castello di Verduno
品種はピエモンテの土着品種Pelaverga



シンプルでちょっとかわいいラベル。

ピエモンテの品種と言えば、何と言ってもネッビオーロ。
そして、バルベーラ、ドルチェット。
しかし、他にも品種はある。

モスカートがあるよ〜
ガヴィのコルテーゼだってあるさ
ティモラッソ知ってる〜

という人がいても、ペーラヴェルガを知っている人は少ないだろう。
かなり古くからある品種で、交配されて作られたものではない。

食用にもしていたそうだが、バローロの生産地域から少し西のサルッツォあたりと、バローロの生産地域内のヴェルドゥーノ、ラ・モッラの2箇所で見られる(しか見られない)品種。
後者の地域は、バッチリ、バローロの生産地域で、ヴェルドゥーノはややマイナーだが、ラ・モッラでは、多くのバローロを造っている。

そのヴェルドゥーノに、2つとても良いペーラヴェルガを造っているワイナリーがあり、カステッロ・ディ・ヴェルドゥーノはその一つ。

いつも試飲会に顔を出しているエノテカ、ディ・ビアジョのオーナー、アウグスト氏に言って仕入れてもらったもの。

透明感のあるガーネット色で輝きがある。
ややドライになった赤い花、森の木の実の香りもあるが、甘くない。わずか緑の香りに、木片を思わせる香り、スパイス、バルサミコなど。色は薄めだが、しっかりしたタンニンの存在を思わせる。
アタックはするっと入り、程よい酸味と、花とフルーツの香りが広がる。タンニンは繊細だが、余韻にしっかり残る。しかし、苦くはない。程よい長さの余韻。かなり辛口。

甘いの(まろやか)嫌い、辛口がいいです〜と言う人にぴったり。
2015年なので、だいぶしっかりした味わい。
本当は2014年の繊細、細い感じのが結構好きなのだが。++++

Barolo 1990 Terre del Barolo

2017-01-14 17:35:59 | Piemonte ピエモンテ
Barolo 1990 Terre del Barolo



昨日かおととい開けたんだけど、と、いつものマルコが出してきたワイン。
濁った色からして、だいぶたっているワインである事、ボトルの最後の方だとわかる。
ネッビオーロである事は当たった。

バローロならちょっと弱い、バルバレスコならこんなもの、と思い、聞いたら、バローロだった。

テッレ・デル・バローロの90年。
つまり25年以上は経っている事になる。

テッレ・デル・バローロのワイナリーは行った事はないが、その前は何度も通っている。(つまり素通り。。)
安くて、大量生産とまでは言わないが、生産量が多いワイナリー。

フトコロに優しいのは嬉しいが、バローロにしてはちょっと物足りない。
でも、マルコ曰く、1990年だから、今より丁寧に、そして生産量も少なかったと思うよ。

確かに。
色はガーネット色だが、それ以上の劣化は見えない。
香りはちょっと弱いが、タバコやスパイス、腐葉土など、きれいに出ている。
1990年だともっと劣化していても良いはずだが、そして、下り坂にかかっている事はわかるが、まだまだ行けそう。
味も、もう少しインパクトがあると嬉しいのだが、タンニンが繊細で、決して長くはないが、心地よい余韻が残る。
++++
25年以上の時間を考慮すると+++++でもある。




同じテッレ・デル・バローロのクリュもの。


【ピエモンテ】バローロ・リセルヴァ・ロッケ・ディ・カスティリオーネ(I633)
バローロ・リセルヴァ・ロッケ・ディ・カスティリオーネ(I633)
テッレ・デル・バローロ


Ghemme Collis Breclemae 2007 2000 1997 1983 Cantalupo  ゲンメ カンタルーポ 

2016-11-25 10:10:53 | Piemonte ピエモンテ
Ghemme Collis Breclemae 2007 2000 1997 1983 Cantalupo




この前のミニ縦飲み試飲会で。
ラベルを見ると、ワインはどうしても先入観ができてしまう。

バローロと書いてあると、美味しいね〜、とか
サッシカイアだと、おお、やっぱりこれはイタリアで一番美味しいワインだぁ、とか

多少は仕方ないが、できるだけラベルを意識せず試飲をする。

この試飲会は、まあバラバラにいろいろなワイナリーが参加していた。
ある意味まとまりや、コンセプトがない感じもあったが、趣旨はとにかく、古いヴィンテージを少なくとも2ヴィンテージは持ってくること。

適当にパラパラと飲んでみたところ、おおいいね〜というワインにあたった。

2007
これを飲んだ時はまあ普通。香りは綺麗で、酸味があり、ネッビオーロだし、好きなタイプのワインであるが、持続祭がやや短いか?と疑問を持った。+++

2000
ところが、次のこのヴィンテージ、16年経っているヴィンテージで、おお、結構感動。
光沢があり、色はまだ綺麗なガーネット色、香りがとてもエレガントで、フルーツの香りがまだ残り、スパイス臭が香りを引き締め、熟成香がわずか出始め、複雑性、持続性がある。口に含んだ時の優しさ、酸と繊細なタンニンのバランスがパーフェクトで、エレガントに余韻が続く。
こうやって、何気ないワインに感動できるのが嬉しい。++++++

1997
97年のワインは非常に良いもの、世紀のヴィンテージと言われたにもかかわらずたいしたことないものとあるが、これはいい。
2000年にいいね〜と感動したばかりで、おお、こっちもいい、と。
むしろまだ2000年より若い。グラスが一つで比べられないのが残念。
2000年より色が濃いめ、香りにハツラツとした感じがまだわずか残り、タンニンの存在感がまだある。甲乙つけがたいが+++++

1983
2000年代のヴィンテージしか持ってきていなかったワイナリーがほとんどの中、83年を持参してきた。30年以上経っているわけだ。
熟成香が綺麗に出ているが、下り坂に入っている。ヴィンテージワインが好きな人にはぴったり。ゲンメで、少なくとも20年、30年は持ちますよ、という好例。++++


3B Barolo, Barbaresco e Brunello 7種完全ブラインド

2016-11-10 12:16:54 | Piemonte ピエモンテ
3B Barolo, Barbaresco e Brunello
完全ブラインドテイスティング

Barbaresco Montestefano 2008 Rivella Serafino
Brunello di Montalcino 2008 Il Marroneto
Brunello di Montalcino 2009 Il Poggione
Barolo 2012 Ceretto
Barolo Marcenasco 2001 Renato Ratti
Barolo (Pie’ Rupestris) 2011 Cappellano
Barolo Monfalletto 1988 Cordero di Montezemolo




友人ルカと完全ブラインドの試飲会をプライベートにやることに決めた。
以前から話はあったのだが、忙しいだけではなく、場所の問題がある。
ルカが時々やっていて、何度か招待していただいているが、一人でやるのでは負担が大きすぎ。
そこで、交代、また、誰かスペースを提供してくれる人が出るかもしれないということを期待して始めることにした。

テーマを決め、1回の人数は6−8人程度。
少なくともある程度の知識がある人ばかりで、同伴はなし。(もちろん二人ともエキスパートなら別)

各自、それぞれ1本、ワインを持ってくる。
ボトルはアルミで完全に包んで、カプセルも取ってコルクは各自で開ける。
もちろん開けたコルクもアルミで包んで、絶対に他人に見えないようにする。

開けたボトルはさらに袋で包んで、ボトルの形もわからないようにする。

ボトルの形がわかると、アルミの包み方も含めてどれが自分の持っていたワインかわかってしまう。
そういう方法でもブラインド・テイスティングはできるが、自分が持ってきたワインもわからないようにした方がより公平で面白い。

それに、今回のテーマでは、ボトルの形がわかるとかなりがわかってしまう。
バローロはアルベイザ(ブルゴーニュに似ている)が多いし、ブルネッロは必ずボルドータイプ。

また、自分の持ってきたワインを探すのも楽しみ。

さて、今回は6人で7本を開けることになった。
さすがに7つのグラスを並べるスペースを一般家庭では取れないので、2回に分ける。

試飲の順番はサイコロを転がして決めるので、全くの偶然。

さて、試飲。

まずは、品種を分ける。ネッビオーロかサンジョヴェーゼか。
ネッビオーロ場合、バローロかバルバレスコか判断できたらいいし、あとは、おおよそのヴィンテージ。新しいものか、古いものか、かなり熟成しているものか。。。

結果はかなり面白かった。

なお、ネッビオーロとサンジョヴェーゼ、絶対わかるよね〜と思うだろうが、若いうちはわかる。(わからなかったら困る)

しかし、10年以上の熟成を経たものからだんだんわからなくなってくる。
かなり似てくる。
えーーーーーーー?と思ったら個人的に試して欲しい。
ただし、絶対にブラインド。最初からわかっていたら、先入観が思考を邪魔する。

Barbaresco Montestefano 2008 Rivella Serafino
とても繊細でエレガント。香りが優しく続き、わずか緑の香りがキリッとした印象を加えている。酸味が綺麗でタンニンが繊細、持続性もよく、フィニッシュが非常に心地よい。
個人的にかなり好きなタイプ。+++++

Brunello di Montalcino 2008 Il Marroneto
これだけ間違えた。バローロの古いのだと思った。
香りがかなり閉じていて、なかなか出ず、全体に香りが弱買ったのである。
しかし、香りにふくよかさがあるので、なるほど、ブルネッロだったわけだが。
そして、アルコールが上がるし、タンニンの渋みが結構残り、うーーーん、まだ修行が足りない。。。。+++

Brunello di Montalcino 2009 Il Poggione
甘い香り、フルーツ、バニラ、バリック使用がすぐにわかる。革、スパイス。。。どう考えてもブルネッロ。アルコールが上がり、ボディがあり、タンニンが酸味を覆い、ほろ苦さがフィニッシュに残る。持続性も良い。+++++

偶然、ほぼ同じヴィンテージ。
しかし、マロネートが最も色、香り、味とも行っている感じだった。。。

Barolo 2012 Ceretto
フルーツ、花、甘い印象で、欠点はないのに、大きな特徴があるわけでもない。よくできてます〜という印象。
酸とタンニンのバランスがよく、持続性もよく、全体に調和が取れている。
しかし、それ以上のものはない。万人受けタイプ。+++(+)

Barolo Marcenasco 2001 Renato Ratti
かなり行っているのがわかる。
アルコールがやや強く、キノコ臭を含む熟成香がかなり出ている。
タンニンが丸く、チョコレート風が残り、これはブルネッロかも?と一瞬思ったが、全体のボディが違うかも、と迷う。+++

Barolo (Pie’ Rupestris) 2011 Cappellano
花、フルーツ、酸味のあるサクランボ、森の木の実がきれいで、ミネラルを感じる。
タンニンが綺麗で酸味がとても心地よい。優しく、可愛らしくまとまり、持続性が良い。
個人的にとても好み。+++++

Barolo Monfalletto 1988 Cordero di Montezemolo
さすがのモンテゼモロも保存が悪いとこうなる。。。。
ブショネが入っていたので、試飲を拒否する人も出てきた。
野菜、ブルード、キノコいっぱい。。。。。
頑張って飲むと(笑)ほんのりチョコレートを感じるか。。。。+


なお、各自好きな順番を付け、最後にルカが統計を取る。
一番に輝いたのはイル・ポッジョーネのブルネッロだった。
2番目はカペッラーノのバローロ。
3番目が私が最も好きだったバルバレスコ。
繊細なワインはやはり不利だと、改めて納得。
パフォーマンスの良いワインを造るぞ〜というワイナリーが多くなるのは仕方ないかも。





翌日になってもまだ美味しかった。

チェレット バローロ[2012]赤(750ML) CERETTO BAROLO[2012]
ピノノワール・オンライン
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イル・マッロネート / ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ イル・マロネート [2010]
イル マッロネート
イル・マッロネート



まだ1985年が手に入る。へーーー、どうなってるか楽しみ。

イル・ポッジョーネ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ [1985]750ml
イル・ポッジョーネ
イル・ポッジョーネ

Dolcetto d'Alba Piano delli Perdoni 2014 Mossio

2016-11-01 20:14:35 | Piemonte ピエモンテ
Dolcetto d’Alba Piano delli Perdoni 2014 Mossio



ワインの好みはかなりの確率で変わる。
最初は白が好きだった人がだんだんと赤が好きになったり、軽めの赤が好きだった人がボディのあるものが好きになったり、普通のワインを飲んでいた人が自然派に傾くようになってきたり。

ワインを飲み始めた頃は、ドルチェットはよく飲んだ。
初心者向けのワイン、というと、ドルチェットを造っている人、好きという人に申し分けないが、最初はドルチェットは結構飲んでいた。

対して、バルベーラは酸味が強すぎてあまり好きではなかったのだが、バルベーラの魅力に目覚めたら、逆にドルチェットを飲まなくなってしまった。
今でもドルチェットは残念ながらほとんど飲まない。

飲むのは、
どうしても飲まなくてはいけない時
バローロ地域のワインの試飲の場合、たいていバルベーラかネッビオーロから始めるが、ドルチェットも飲んでみたいと思った時
ある種のワイナリーのドルチェット
だけである。

ある種のワイナリーの中に、当然ロアーニャは入るが、モシオ(発音はモッスィオ)も入る。
ドルチェットでは、かなり品質の高いものを造っている。

ドルチェットは、どす黒い色が多いが、モシオのドルチェットはとても明るい色をしている。光沢のある、とても綺麗な色。
香りは、いかにもワインらしい。サクランボなどのフルーツの香りがすぐにイメージ、そして花の香りが綺麗だが、スパイス臭、革などの香りも加わる。
普通のドルチェットは、フルーツ、花の香りはあれども、革など、もっとタンニンの苦味を思わせる香りが多いのだが、モシオのドルチェットは違う。
そして、味も、ドルチェットにしては酸味があり、綺麗で、タンニンにも繊細さが加わっている。程よい酸味がとても心地よく、飲んでいて飽きない。
普通は、酸味はあまりなく、タンニンが重たい感じで、ほろ苦いより苦く感じるのだが、そういった苦味はモシオのドルチェットにはない。
非常にシンプル、とてもよくできているドルチェットである。

もちろん、もう一つ上級のドルチェットも造っているが、このワインの、この軽やかさがとても良い。++++


Barbera d'Alba Francia 2013 Conterno Rosae 2014 Rinaldi バルベーラ フランチャ2013 コンテルノ ロザエ 2014 リナルディ

2016-07-23 15:17:53 | Piemonte ピエモンテ
Rosae 2014 Giuseppe Rinaldi ロザエ 2014 ジュゼッペ・リナルディ
Barbera d'Alba Vigna Francia 2013 Giacomo Conterno バルベーラ・ダルバ ヴィーニャ・フランチャ 2013 ジャコモ・コンテルノ



ワインを選ぶとなると、つい、北のものになってしまう。
だから、選ばなくていい時は逆に選びたくないのだが、意見を聞かれると、スリスリ、スリスリ。。とつい、目が北のワインに向いてしまう。

時間が遅かったので、軽い赤ワインを1本、のはずだったのだが、結局は2本になってしまった。



Rosae 2014 Giuseppe Rinaldi

1本目は、リナルディの最も下のクラスのワイン、ロザエ。
品種はルケ。おひさしゅう、という感じ。

アルコール度12.5度、すごく暑い夜だったので、ちょっと冷やしてちびちびっと。
リナルディは見事なバローロを造っている。
信頼できる造り手のものは、それがどんなに下のクラスのものであろうと信頼出来る。
そして、それがリナルディのものならなおさら。

色は比較的濃く、フルーツの若さが出ている。いかにもワインらしい香り。
酸味がきれいで、シンプルな中に、心地よい余韻を残す。++(+)

Barbera d’Alba Vigna Francia 2013 Giacomo Conterno
バルベーラは個人的に非常に好きな品種である。
昔、酸っぱすぎて嫌いだったのだが、ワインに目覚めてから大好きになった。
そう、酸味がないと、飽きてしまう。
酸味がいかにワインをエレガントなものにしているか。

この手のワインは、深く考えずに飲むに限る。
もっと素晴らしいバルベーラはある、という人はいるだろうが、ここまでくれば、あとは個人的な好み。
色、香り、味わいとも、文句無し。
ちなみに、フランチャは、素晴らしいバローロを生み出せる畑。++++



同じコンテルノでもこちらはアルド。
決して悪くない。こちらもオススメ。


バルベーラ ダルバ コンカ トレ ピーレ アルド コンテルノ 2012 赤 750ml
アルド コンテルノ
アルド コンテルノ