乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

十月になり恐縮ですが……秋の七草の花写真がそろいました。万葉集 巻八 1527、1538でございます。

2011-10-02 | ことのは

           (上の写真は宇治の平等院に咲いていた萩の花です。2011年9月26日









  秋の七草は秋らしくなってくる頃に残暑の候を感じながら鑑賞するものだそうです。


  十月になり恐縮ですが……

          秋の七草の花写真がそろいました。

  女郎花などは今年の8月初旬に撮ったものです。




  万葉集 巻八 1527、1538でございます。



  
            



     万葉集 巻八 1537  秋雑歌   山上憶良

  秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種の花


     万葉集 巻八 1538  秋雑歌   山上憶良

  萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花



                   
                   瞿麦(く‐ばく)   = 植物「せきちく(石竹)」の漢名。また、「なでしこ(撫子)」の異名。
                   姫部志(おみなえし)= 女郎花(オミナエシ)
                   朝貌(あさがお)  = キキョウ、アサガオ、ムクゲ、ヒルガオなど。キキョウの説が強い。




  
            





         京都 平等院


尾花        奈良 桜井市 笠


葛花        奈良 散歩道の踏切


瞿麦の花(撫子)  奈良 ご近所


姫部志       奈良 馬見丘陵公園


藤袴         奈良 近くの公園


朝貌(桔梗)    奈良 ご近所



  
            

 


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天理の棚田と 彼岸花    秋の野の草のたもとか花すすき 穂に出でてまねく袖と見ゆらむ (7景)

2011-10-01 | ことのは





       天理の棚田と 彼岸花




























     



      古今和歌集 243    在原棟梁 ありわらのむねやな


  寛平御時きさいの宮の歌合の歌

  秋の野の草のたもとか花すすき 穂に出でてまねく袖と見ゆらむ












  在原 棟梁 ウィキペディアより ▼

 在原 棟梁(ありわら の むねやな / むねはり、生年不詳 - 昌泰元年(898年))は、平安時代前期の歌人。平城天皇裔で、右中将・在原業平の子。中古三十六歌仙の一人。官位は従五位上・筑前守。

 仁和元年(885年)左兵衛大尉の時、正六位上から従五位下に叙せられる。その後、雅楽頭・左兵衛佐・安芸介・左衛門佐を歴任。寛平10年(898年)従五位上・筑前守に至る。歌人として、勅撰和歌集に『古今和歌集』4首・『後撰和歌集』2首・『続後拾遺和歌集』1首が入首

 父:在原業平  母:紀有常の娘  妻:不明



     



               奈良県天理市 天理ダム近く 棚田にて







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天理の秋   いつとても恋しからずはあらねども 秋の夕べはあやしかりけり (5景)

2011-10-01 | ことのは


        





       天理 桃尾の滝近くの秋









 上二枚の写真は、奈良県天理市の桃尾の滝近くの民家です。

 秋らしく彼岸花が咲いていました。






 上三枚の写真は、桃尾の滝に通じる脇道に通じる角の田んぼです。

 稲は刈られてんびで干され、それを見守るように彼岸花が咲いていました。


 秋日和です。







  古今集 恋一 546     読人知らず

 いつとても恋しからずはあらねども 秋の夕べはあやしかりけり








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稲刈りの季節    秋田刈る刈廬を作り廬りして あるらむ君を見むよしもがも (5景)

2011-10-01 | ことのは





 9月24日、奈良桜井の笠では稲刈りの季節でした。

 機械で刈る姿も多く見かけましたし、手で刈っておられる方も多くいらっしゃいました。

 この日は秋晴れで、藁を乾かす田が多かった。

 青空に乗った田の神様が田んぼに残る水に降りてこられ、田んぼが青空のようでした。

 日本ですね~☆

 日本は、美しいですね~☆

 素直にそう感じる時間を過ごすことができました。

















   万葉集 巻十 2248  作者未詳

 秋田刈る刈廬を作り廬りして あるらむ君を見むよしもがも 







  いおり す-日本国語大辞典
 「いおり(庵)さす」に同じ。*万葉〔8C後〕一〇・二二四八「秋田刈る仮廬(かりいほ)作り五百入為(いほりし)てあるらむ君を見むよしもがも〈作者未詳〉」

  いおり さす-日本国語大辞典
  庵をつくる。庵をつくって住む。いおさす。いおりす。*詞花〔1151頃〕冬・一五〇「いほりさす楢(なら)の木蔭に漏る月の曇ると見れば時雨降るなり〈瞻西〉」







                                 奈良県桜井市笠 にて







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とんぼ (5景)あきづ羽の袖振る妹を玉櫛笥 奥に思ふを見たまへ我が君/ 竹竿のさきに 夕日の 蜻蛉かな

2011-09-29 | ことのは





 
 奈良県の桜井市笠に行きました☆

 笠は十年程前から、蕎麦を栽培しておられ、現地で頂くことができます。 

 わたくしたちは、ざるそば、葱蕎麦、大きくてたっぷりの椎茸や大根おろしが入った荒神蕎麦など、人数では考えられないくらい多くを食べてしまいました。

 のどかな景色の中でゆっくりとした時間を過ごすことができ、この景色は一章ここ論刻み込まれるだろうなと感じました。

 

 笠地方ではアキアカネをはじめ、多くのとんぼを見ました。

 蕎麦や神社など多くを見ましたが、今回はとんぼに絞って、記録したいと思います。

 
 
 



    とんぼ











   万葉集 巻3 376       湯原王
 
 あきづ羽(は)の袖振る妹を玉櫛笥(たまくしげ)奥に思ふを見たまへ我が君


      蜻蛉(あきづ)は平安時代になると「あきつ」と清音



     



 竹竿のさきに 夕日の 蜻蛉かな       正岡子規




 








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大きな「キリ」の葉   (2景)   / 『楼門五三桐』 名台詞 絶景かな、絶景かな。

2011-09-27 | ことのは








 上の葉はキリだと思います…たぶん…。    (^^?)

 大きな葉っぱで、直径30㎝近くありました  @@ビック!





    

     『楼門五三桐』(ろうもんごさんのきり)

    




「 絶景かな、絶景かな。


 春の眺めは値千金(あたい)とは小せえ、小せえ。この五右衛門には値万両、最早(もはや)陽(ひ)も西に傾き、誠に春の夕暮れに花の盛りもまた一入(ひとしお)、はて、うららかな眺めじゃなぁ。

 ハテ心得ぬ(こころえぬ)、われを忘れずこのところに羽根(はね)を休むるとは‥。

 なになに、某(それがし)もとは大明十二代神宗皇帝の臣下宋蘇卿(そうそけい)と言いし者、本国に一子(いっし)を残し、この土(ど)に渡り謀叛(むほん)の企て(くわだて)今月ただいま露顕(ろけん)なし、たとえ空しく(むなしく)相果つるとも、かの地に残せし倅(せがれ)、われを慕うて日本へ渡りしとほぼ聞けど、いまだ対面は遂げず形見(かたみ)に与えし蘭麝待(らんじゃたい)という名香を証拠になにとぞ尋ね出し、わが無念を語り、力を合わせ、久吉を討ち取るべきものなり。すりゃ此村大炒之助(このむらおおいのすけ)と言いしは、わが父宋蘇卿にありつるか、父の無念、光秀公の恨み、たとえこの身は油で煮られ、肉はとろけ、骨は微塵(みじん)に砕くるとも、おのれ久吉、今にぞ思い知らせてくれん…。 」






                  カッコイイ~~~




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2011年9月23日 秋分

2011-09-23 | ことのは


 2011年9月23日 秋分

 春分と同様に、秋分では昼夜の長さがほぼ同じになる。

 厳密にいうと、平均すれば昼が夜よりも約14分長い。

 日本ではこの日は国民の祝日の「秋分の日」となる。


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道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻は 「いちしろく」万葉集2480 (3景)

2011-09-22 | ことのは



         道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻は 

                         「いちしろく」





 


    万葉集 巻11 2480  作者不詳

   道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我(あ)が恋妻は


 


 万葉集では曼珠沙華(彼岸花)の歌がひとつあります。

 道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻は



 

「いちしろく」を三省堂の古語辞典でひいてみました。

「いつしろし」はに同じ

「いちしるし」【著し】



「いち」は、はなはだしい意の接頭語。

「いちしるし」は

     はっきりしている

     あきらかである



 と言うことは、何もわざわざ白い曼珠沙華(彼岸花)を載せることはなかったのでしょうか?

 中世以降は 「いつじるし」と濁音化し、シク活用の例が見えると先出の辞書は締めくくっています。

 

「いちしろし」~ホワイトのイメージを感じたわたくしでしたが、むしろ遠くからも目立つ燃え上がるような赤い花の写真を選んだ方がよかったのでしょうか?


 
 
 小学館の『万葉集3』(198ページ)によると、【道の辺のいちしの原の白妙のいちしろくしも我恋ひめやも】という歌では、「いちしの花」は はっきりと分かっておらず、白い花のくさいちごなどがふさわしいと記されています。

 ここには、いちし は ぎしぎし、くさいちご、えごのき、ひがんばな など、諸説があると書かれています。

「いちしろく」は「白」と掛けてある(掛詞)と考えて遊んでも、そんなにまずいことでもなさそうです。 

 よかったよかった  これでおしまい

   
 
 






         参考

        『万葉集3』小学館 日本古典文学全集8
 
        『全訳読解古語辞典』三省堂

        『例解古語辞典』三省堂



 
 




                              
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ヒガンバナとニラとイネ 古衣打棄る人は 秋風の立ち来るときにもの思ふものぞ(4景)

2011-09-21 | ことのは






    万葉集 巻11 2626番 詠み人知らず

   古衣打棄る人は 秋風の立ち来るときにもの思ふものぞ





 万葉集や古今和歌集を開けると、素敵な歌だなという風に感じることがよくあります

 古衣打棄る人は 秋風の立ち来るときにもの思ふものぞ

 この歌もひきつけられました。

 自分の生活や感情とは違っても、想像させ、魅力を感じることがありますね。














   ヒガンバナ と ニラ と イネ




 農道にヒガンバナ と ニラが花咲かせ

 たんぼで イネがごあいさつ

 こんにちはー
     こんにちはぁ

 秋ですね
     あきですょー


 秋のたんぼは あかしろ きいろです。







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曼珠沙華 あっけらかんと道の端 / つきぬけて天上の紺曼珠沙華 (3景)

2011-09-21 | ことのは




    ヒガンバナ











 



    曼珠沙華 あっけらかんと道の端       夏目漱石

    つきぬけて天上の紺曼珠沙華         山口智子





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恋しくば尋ねきてみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉  (2景)

2011-09-20 | ことのは









 恋しくば尋ねきてみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉



              『芦屋道満大内鑑』(あしやどうまんおおうちかがみ)







     

          クズの葉は表向きばかりで、姿を隠しておりますが、

          せつない程の赤い情熱でございまする…

          頭隠してなんとやら…なのででございます。

                       













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秋の田の 穂向きの寄れる 片寄りに 吾れは物思ふ つれなきものを

2011-09-16 | ことのは






ブルグミュラー25の練習曲 試聴 2番 アラベスク









万葉集 巻10 2247


 秋田之  穂向之所依  片縁  吾者物念  都礼無物乎

 秋の田の 穂向きの寄れる 片寄りに 吾れは物思ふ つれなきものを    











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クズの花  葛の花踏みしだかれて色あたらし この山道を行きし人あり 釈迢空(2景)

2011-09-16 | ことのは










 葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり   釈迢空



 釈迢空(しゃく ちょうくう)とは

   折口信夫

   折口信夫は釈迢空(しゃく ちょうくう)と号した詩人・歌人でもあった。





    




 子どもが幼稚園の頃、二人で五年間にわたり 子どものともと かがくのともをとっていた。

 ある月、かがくのともで「くず」があった。調べてみたが2004年のものではないはずだが、表紙には覚えがある。

 くずの花を見に行こうという内容で、すぐに子どもや子どものお友達を連れてお弁当を持って見に行った。

 くずの花を見ると、今も思い出す。

 


   

 いて下さいまして、ありがとうございます。

    
   

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八重のムグゲ (2景)夏と秋と 行きかふ空の 通ひ路は かたへ涼しき 風やふくらむ

2011-09-10 | ことのは





 ちょうど一ヶ月前にも写した八重のムクゲですが、あまりにも優しく語りかけてくれたので、少しの間 彼女とお話をしました。

 秋風を感じる9月9日の午後でした……。


 

 


 古今和歌集 168  凡河内躬恒

 夏と秋と 行きかふ空の 通ひ路は かたへ涼しき 風やふくらむ

 





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ヒガンバナ(曼珠沙華、いちし)道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻は(3景)

2011-09-09 | ことのは





   ヒガンバナ (彼岸花、曼珠沙華、いちし)














    万葉集 巻11 2480

    道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我(あ)が恋妻は  作者不詳 




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