乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

雑司ヶ谷鬼子母神堂 【大型絵馬 編】 (写真6+4枚)

2010-03-16 | 美術・文様・展示物


 『旅芸人のいた風景』などの著者である沖浦和光氏或は多くの民俗学者が度々記されている鬼子母神を見に行く。

 鬼子母神は台東区の入谷駅近くと今回訪れた豊島区雑司ヶ谷にあるらしい。

よく知られている『恐れ入谷の鬼子母神』は台東区の入谷駅近くのものと思われる。



 今回わたしは、大型絵馬の『三人歌舞図』などを見たいこともあって、豊島区雑司ヶ谷の鬼子母神を楽しむことにした。

 正式には、雑司ヶ谷鬼子母神堂か・・・。

 寺のご住職さんにいただいたパンフレットに記されていた。



 雑司ヶ谷鬼子母神堂には多くの興味深いものがある。

 わたしは歌舞伎座(11時開演)という制約があったので、ほんの1時間半程度でみ終わったことが口惜しい。

 雑司ヶ谷鬼子母神堂は拝見させていただいた本堂の中も境内も一種独特の雰囲気を醸し出している。

 早朝にいったにもかかわらず、わたしがいった日は生憎撮影のためカメラマンやスタッフでごった返していた。

 雑司ヶ谷鬼子母神堂の静けさが半減したのが残念だ。



 雑司ヶ谷鬼子母神堂には魅力的なものが多々あった。

 わたしはいくつかのテーマ別に記録したいと思う。

 まず今回は絵馬。



 雑司ヶ谷鬼子母神堂にある多くの大型絵馬は大変に素晴らしい。

 本堂はいって正面右の『三人歌舞図』はそれは見事に美しい。

 朝、光の具合で本堂右奥の絵馬は暗くてみにくい。

 目を凝らししかめっ面でみていると目がなれ、輪郭が浮かび上がってくる。

 正面、本堂左と素晴らしい大型絵馬はところ狭しと掲げられている。

 こういった立派な絵馬の数々を見るにつけ、ここ雑司ヶ谷鬼子母神堂への有力者の信仰の厚さが浮かび上がる。


 
 朝、8時半を過ぎると幼稚園児を連れたお母さんがここ雑司ヶ谷鬼子母神堂の境内を通る。

 地元のご夫人や会社員やご年配の方々の手を合わせてから通過する姿は微笑ましい気がする。

 9時ともなるとご住職と檀家さんか信者さん?のお一人が太鼓と鐘を各自鳴らされ、御経?を唱えておられた。

 明治通りから鬼子母神垂れ幕のかかる脇道を入ってすぐの変形三角辻地点に位置する雑司ヶ谷鬼子母神堂に物語性を感じ、同時にわたしは鬼子母神信仰が地元に息づいていることを知った。

 
 外廊下からとらせていただいた絵馬のうつる本堂 ▼
 (ぶれていて申し訳ありません)













 いただいたパンフレットの載せられていた素晴らしい絵馬 ▼


















          雑司ヶ谷鬼子母神堂  東京都豊島区雑司ヶ谷3-15-20

                                2010年3月8日



 最後までお読み下さいましてありがとうございます。

 感謝申し上げます。
                       

コメント (4)
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T-1ー3 池袋演芸場 夜の部 三笑亭茶楽さん、三笑亭夢丸さん、宮田章司さん、鏡味初音さん

2010-03-15 | 舞台・芝居


   

 3月7日

 池袋演芸場の番組表です。

 わたしは夜の部を楽しませていただきました。



 わたしは落語は好きです。

 江戸の物売りや大神楽や講談やものまねや奇術もみたくて仕方がありませんでした。

 わたしは関西ではこういった演芸場を知らないのです。

 わたしの今回の東京での目的は、歌舞伎と美術館と演芸場でした。



 わたしは東京都庭園美術館などを楽しんだ後、演芸場に向かいました。

 何しろ、初めての演芸場です。

 心はわくわくドキドキです。



 ここはチケット売り場です。

 法被姿のかわいらしいお嬢さんが、応対して下さいました。



 池袋演芸場はにぎやかな繁華街のビルの間にありました。

 チケット売り場の右。地下二階に向かいます。



 この日は日曜日ということもあってか、人はそこそこ多かったです。

 写真は『お仲入り』といってお芝居でいう幕間の時間。

 観客の皆さんはトイレに向かわれ、すいた感じに見えますが、本当は一杯でした。



 お仲入りにいろいろと歩いてみてみました。

 演芸場の方々のお揃いの法被姿が素敵です。



 落語は素晴らしかったです。

 江戸言葉が小粋な小痴楽さんはこれからが楽しみな方だと感じました。

 

 落語家には三つのタイプの方がいらっしゃいました。

 池袋演舞場でみた とことん笑いに徹されている落語家さんと 手先の美しい落語家さんでした。

 また 浅草演芸場にはもうひとタイプ、始終中継ぎタイプの方もいらっしゃいました。

 

 とことん笑いに徹されている落語家さんにも二つのタイプに別れます。

 ひとつは見事な話術と間でもって、話術で笑わせて下さる落語家さん。

 もうひとつはだじゃれや極端な表情の繰り返しパターンをもって笑わせる方。

 

 池袋演舞場の特徴なのかどうかは知りませんが、たまたまわたしが在籍した浅草演芸場の時間では見られなかった見事な落語家さんたちがいらっしゃいました。

 手先の美しい落語家さんです。

 三笑亭茶楽さんと三笑亭夢丸さんという落語家さんでした。

 お二方は 手、肩、表情、座り方、話し方に至たるまで神経細やかで気品に満ちた噺家でした。

 わたしは落語のことは全くわかりませんが、しっとりとした話術の芸術というものを感じますた。

 お二人とも神経の細やかな方で、そういった気質も心地よく会場に伝わってまいりました。

 三笑亭茶楽さんは『文七元結(ぶんしちもとゆい)』、三笑亭夢丸さんは仕草でお酒を飲んで下さいました。

 

 お二人のお話聞きたさに池袋演舞場には二度行くことになりました。

 落語の面白さを感じ、三泊四日という短期間の旅の中で演芸場に三度も行ったのは、このお二人のおかげといっても 過言ではありません。

 三笑亭茶楽さんと三笑亭夢丸さんのお話を聞きたいのですが、今となってはなかなか叶わぬ夢です。 



 宮田章司さんの江戸の物売りは小粋でした。

 物売りをなさる方は今は日本ではこの方、たったお一人だということです。

 リクエストを聞いて下さいましたが、まさか『外郎売り』ともいえず、
「わかりません。」
とお答えさせていただきました。

 

 宮田章司さんは物売りは歳時記であるとおっしゃっていました。

 物売りはうっているイメージを声に乗せ、季節や時勢も織り込まれるそうです。

 

 納豆、朝顔、造り(魚)、味噌田楽、青梅、甘酒など多くを演じて下さいました。

 造り(魚)は「フカ」「クジラ」「鮒」などあったというのですから、今とは全く違った感じですね。

 

 蚊帳売りは江戸の夏には重宝されたのでしょう。

 つい先日読んだ杉浦日向小著の『一日江戸人』にも書かれていましたが、もえぎの蚊帳は一夏使うと秋には布団に替えたそうです。

 江戸では質屋さんも繁盛したことでしょう。

 

 宮田章司さんの江戸の物売りのお話を聞かせていただくと江戸文化がわかるのではないかと思います。

 民俗学的視点から考えても、物売りの技法と話術は素晴らしいものでした。

   

 大神楽は高くものを盛ったものをあごで支えたり、傘を回されるものでした。

 演じられるのは若くお美しい鏡味初音さん。

 衣裳も髪型も古風で、大神楽にぴったりでした。

 こういった演芸場ではいろいろな方が『商売繁盛』の言葉を織り込まれます。

   

 講談は楽しかったです。

 内容は裏?忠臣蔵関係でした。

「毒を盛る。子どもに毒を盛ったら、『銘木先代萩』ですわ。」
で爆笑。いやぁ、失礼しました。

 ちょうどいいところで、次回のお楽しみ・・・って、子どもの頃テレビで見た講談と同じ感じでした。

 講談はいろいろな人で聞いてみたいな。

 テレビでもっとやってくれれば、聞くよ。わたしの世代では斬新な感じがしていいのにな。

   

 ものまねは猫八?さんのお嬢さんの江戸家まねき猫さん。

 楽しませていただきました。

 
 
 動物の声色をまねる職業は江戸時代からあったそうです。

 動物の声色をまねる職業を総称して、『ねこはち』と読んだそうです。

 以前テレビで見たことのある猫八さんの名は、こういったところから名付けられていたのですね。

   

 奇術の小天華という女性。

 紐マジック?をされていました。

 最後 めちゃめちゃに紐を切られ、さてどうなるのかと思いきやーーーゴミ箱にほかされ 笑わせていただきました。

 肩すかし芸でした。

   


 初めての演芸場はたいへん面白かったです。

 機会があればもう一度 三笑亭茶楽さんと三笑亭夢丸さんのお噺を聞いてみたいです。

   

 落語家のみなさま、演じられたみなさま、演芸場のみなさま、会場で優しくお声がけして下さいましたみなさま

 楽しい時間を過ごさせていただきまして、ありがとうございました。

 感謝申し上げます。

   
                 





    
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夜空

2010-03-15 | お出かけ



 春を待つ雨のネオン街

 鮮やかな桃八重の梅が咲く

 若者は携帯電話に写真をおさめる

 


 二日後、東京では三月の雪

 話術師たちは口々に、

 珍しいことだと言葉を重ねていた




                   東京 池袋にて    


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品川区指定天然記念物『イチョウ』 (写真4枚) 品川区 八幡神社

2010-03-15 | お出かけ



 







 目黒駅近くを歩いていると、ビルの谷間にはまり込んだような神社がありました。

 八幡神社というなの神社入り口には鳥居。

 両脇には一対のイチョウの木。

 このイチョウは天然記念物だと記されています。

 また説明似よると道路拡張により、三度の移植とか。

 ここのイチョウの木は樹齢2~300年だそうですが、本当に生命力の強いものだと感心致しました。

 むしろで手厚く保護されていましたイチョウをみて、地域に大切にされていることが伝わってまいりました。

 イチョウは生命力に強い植物で、よく街路樹などにも植えられていますが、どういったご縁でこの神社に植えられるようになったのか、気にかかるところです。





               品川区上大崎2丁目13番地36号  八幡神社

               イチョウ 品川区指定天然記念物







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東京都庭園博物館の庭を歩く。

2010-03-14 | 美術・文様・展示物


  

      東京都庭園博物館 庭

  













 
            

 先日、東京都庭園美術館開催のイタリアの印象派  マッキアイオーリ展のようすを記録させていただきました。

 今回は東京都庭園美術館の庭のようすを記録したいと思います。

 わたしが東京都庭園美術館を訪れた日は雨でした。

 庭の木々や立体造形や庭石や規則正しく配置された椅子までもが雨にぬれ、生き生きとしておりました。

 旅行者のわたしには思わしくない雨ですが、庭のあらゆるものがしずくの恩恵を受けているようでした。

 東京都庭園美術館と庭をつなぐ道や木々や立体造形や庭石に苔深きところも多く、緑多き美しいところだなと感じ長良、一人てくてくとある入れおりました。




          東京 目黒 白金    東京都庭園美術館にて



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エスカレーターと、横断歩道。関西人のわたしには物珍しい。

2010-03-14 | お出かけ


 こだまをおりて、新橋のエスカレーターにのる。

 みんなが左に立っておられる。

 そういうと名古屋も左だった。

 左立ちは名古屋を境に、北だといわれている。

 関西人のわたしには物珍しい^^



 東京の信号待ちでのこと。

 信号が点滅した数秒前には、律儀に止まられる。

 そして、信号が青になる数秒前には、横断される。

 これが関西なら、遅く!早く!で、車を待たす。

 関西人のわたしには物珍しい^^
 


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48; 『一日江戸人』 杉浦日向子著 1998年 小学館文庫

2010-03-14 | 読書全般(古典など以外の一般書)






 2010年度 48



        『一日江戸人』 

 

 小学館文庫

 杉浦日向子 著

 1998年4月1日  第1版

 1998年12月20日 第5版

 P.283 552円(+税)



 
 以前読んだことのある杉浦日向子さんの『お江戸でござる』が面白かったので、今回 『一日江戸人』を読む。

『お江戸でござる』とずいぶんかぶった部分もあったが、旅行疲れの頭にはちょうどいい感じ。

 楽しい時間を過ごすことが出来た。



 『お江戸でござる』と割合似た内容で、前回少し内容記録しておいたので、今回は基本記録のみにて失礼申し上げます。



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東京 一日目 2 『イタリアの印象派  マッキアイオーリ展』 目黒 白金  

2010-03-13 | 美術・文様・展示物




         
         イタリアの印象派  マッキアイオーリ展



 東京目黒にある庭園博物館で『マッキアイオーリ展』があるという。

 わたしは マッキアイオーリの特別特集点としては初めて。

 期待に胸を膨らませて、会場に向かった。
 
    


 学生の頃、マッキアイオーリはイタリアのフィレンツェに行った時に知った。

 マッキアイオーリというのは詳しくは知らないが、19世紀におけるイタリアの重要な芸術運動を行った画家たちの作品群をあらわす。

 フィレンツェには画家たち画多く集まっていた。

 そういった画家たちの中にはアカデミズム名画風から新しい域の芸術を生み出そうという動くがあった。

 彼らの中には大胆な斑点を用いた画法で色彩鮮やか且つ立体をあらわすといった表現法を築き上げた。

 マッキアイオーリのマッキアとは斑点のことだという。



   

 忘れては行けないので簡単に会場でメモをとっておいた。

 その中でわたし自身の印象深かった作品などについてのメモ書きがある。▼



     カフェ・ミケランジェロ「アドリアーノ・チェチョーニ」(1866  好み)

     風刺画、

     現実の逆説性を強調


  1  リソルジメント 「イタリア統一運動」

    「宗教裁判の館のガリレオ」(1557  好み)クリスティーフ・パティ

    「ジョゼッペ・クリバルディの肖像」 (1861  好み)シルクエストロ・レーグ

     


  2  マッキア(斑点)と リアリズム

    「農民の女性たちの集い」(1561  好み)クリスティーフ・パティ

     

    「フィレンツェのサン・ミニアート アル・モンテ教会の内部」
                (1561  好み)ジョゼッペ・アッパーティ


   

  3  光の画家たち

    写真表現を合わせたもの

    明暗と色彩の関係

    「森の中の農民の娘」(1561  好み)ジョヴァンニ・ファットーリ



     


  庭園博物館 二階

    「母親」(1884  好み)シルヴァストロー・レーガ

    この絵は階段を上がってすぐのフロアにあった。

    絵は大きく、おそらくキャンバスの大きさは2~400号はあるのではないかと思われる。

    庭園博物館の部屋は広く美しく、絵は大きく感じないがおそらく相当な号数だと思う。

    わたしは今回この展覧会でこの絵がいちばん好きだった。

    レーガン兄弟の妻であるアデーレと甥っ子のアントニオの絵。

    ピンク、水色、黒の対比の面白み。

    全体は重厚で暗い感じ。

    毛色やドレスやショールの質感表現も素晴らしい。

    表情が優しく、無邪気な甥っ子のドレスをふむ姿も微笑ましかった。


    絵の前にはソファーが用意されていて、わたしはかなり長い時間 この絵の前でゆったりとした時間を過ごしていた。

    隣席には文庫を読むご夫人もいらっしゃり、居心地のいい時間を過ごすことができた。

    庭園博物館で楽しむイタリア印象派の「母親」は、わたしの心を和ませて、一人旅の疲れを癒してくれた。

    

    


 
    「祈り」 (1865  好み)ジョゼッペ・アッパーティ

    「地下聖堂の女性」(1864  好み)ジョゼッペ・アッパーティ


      上二枚は 人物を暗く描き、影のように空間に入り混ぜてしまう。

      素敵な印象深い絵だった。

   



   1870年以降

     カフェ・ミケランジェロ

     彼にとってのリアリズムとは自然と強調


   
  

   ほとんどの風景画は横方向の構図をとられている。

   例えば、

    「積みわら」(1905  好み)ジョヴァンニ・ファットーリ   など



   

   上の絵は 「魚釣り」(1882)エジスト・フェローニの作品。

   さわやかな風を感じるこの絵は、庭園博物館 二階に登る美しい階段の大きな壁面に掛けられている。

   階段に見える縦長のキャンバス作品は洒落ていて、この館によく似合う。


   


 東京目黒にある庭園博物館で見る絵画展は印象的で素晴らしかった。

 マッキアイオーリ展に興味を持ってこの機会を逃すまいと会場に向かったが、館が余りにも美しく、絵を見終わったあともう一度高田の中をみて歩いた。

 美しい部屋、壁面、天井、床、ガラス、廊下、階段、暖炉、照明など、うっとりとする庭園博物館。

 フランスのアール・デコ様式を意識した館と贅をつくしたフランスから輸入した調度品だという。

 イタリアの印象派  マッキアイオーリ展派美術好きなら見て損は無い。

 しかし会期が終わった後も ここの庭園博物館の室内や庭を見るだけでも優雅なひとときを味わえる素晴らしい空間だと感じた。

 ここで見る作品は、欧州などの海外で絵を楽しんでいるような満足感を覚える。

     
               
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ああ、満足、満足。美味しかった! (東京編)

2010-03-13 | お出かけ




 目黒駅を西に歩くと、「東京うどん」と「横浜家系ラーメン」という看板を見つけたよ。

 一体どんな食べ物なんだろう。

「東京うどん」は普通のつけ麺なんだろうか?「横浜家系ラーメン」は葱蕎麦みたいなものなのか?

 気にかかる看板だ。



 東京で醤油ラーメンを食べたよ。

 麺はシコシコ。お醤油ベースで少し甘味を感じる。

 麺加減がめっちゃ!美味しかったな。



 そうそう。もんじゃ焼きデビューを果たしたよ。

 初めてのもんじゃ焼きは、男前のお兄さんに焼いてもらい、満足満足。

 たらこ入りのもんじゃ焼きはおもいのほか美味しい。

 もんじゃ焼き用ソースがおいてあったのでお味を確かめたらパンチの効いたウスターソースみたいだった。

 もんじゃ焼きは何処まで焦がすのかわからず、最後の方は苦かった^^;;



 そういうともんじゃ焼き屋にこんなお好み焼きメニューがあったよ。

      お好み焼きミックス(ブタ、イカ、とり)→ チキンの入ったミックスお好み焼き

      桜えび焼き              → 一度家でやってみよう

      じゃこ焼き              → 美味しいかもしれないな。

      キムチ焼き              → チヂミではなくお好み焼き

      餅焼き                → お餅だけなのかな?

      あんまき               → 味のついた生地であんこを巻くのかな?



 浅草で天丼を頼んだよ。

 うなぎのたれの甘み控えめみたいなタレをつけた天ぷらがご飯の上にのってきた。

 真っ黒な天ぷらの衣をみたのは初めてだったので、ビックリ。

 少し戸惑ったが、食べるとおいしかった。



 所変われば食事も変わるよ。

 楽しいな、愉快だな。

 ああ、満足、満足。美味しかった~!

      
  
 

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東京 一日目 1  『財団法人 目黒寄生虫博物館』

2010-03-13 | 美術・文様・展示物



   東京 一日目 1


        財団法人 目黒寄生虫博物館





 息子がわたしの芝居好きを気にかけ、劇場が生まれ変わる前に歌舞伎座に行くようにと言ってくれる。

 彼が池袋の某ホテルを三泊予約。家族全員が協力してくれて東京行きは実現した。



 わたしは新大阪からこだまに乗り、各駅の景色を楽しむ。

 新橋に着いた時には既に昼前。

 わたしは目黒駅に向かい、目黒川を超え、大鳥神社を見て、昼も食べずに十年越しで気になっていた目黒寄生虫博物館に向かう。

 目黒寄生虫博物館には十二時をすぎて到着。

 乗り換えに戸惑うこと無く、安堵する。



 目黒寄生虫博物館は世界でも珍しくーーーというか、この世にたったひとつらしい。

 目黒寄生虫博物館には先生(教授)らしき人と学生が数人おられた。

 先生と学生は熱心に話、食い入るように見ておられた。

 中にはメモをとっておられる方もいらっしゃるという熱心ぶり。 

 学生が多い展示物は後回しにして、見られるところから楽しむことにした。



 いろいろな寄生虫が丁寧に説明されている。

 寄生虫にも頭としっぽが顕著な形で認められる。

 寄生虫のうつり方(?)や症状の説明。

 実物や写真や絵によるわかりやすい説明。

 中でも心を奪われたのは山口左仲教授の書かれた大量の書物。

 虎の巻と書かれた寄生虫の絵は美しく素晴らしいものであった。

 おそらく専門の方が見られるとその重要性がわかられるのだろうが、わたしには素晴らしいということしかわからない。

 書かれた絵はデッサンといった生易しいものではなく、見事そのものといった忠実性において優れたものであろうと考えられる。

 ペンで輪郭をとらえられ、鉛筆で立体と明暗をつけられたその絵は、芸術における面白さといった言葉の逃げは全く無い。

 それは、本当に美しかった。



 厚く製本された山口左仲教授の研究書は何冊かガラスケースに入れられていた。

 わたしはこの本を見ることができ、目黒寄生虫博物館にいって良かったと痛感した。


 
 昼も一時を回ると子ども連れやカップルや主婦仲間が増えてきた。

 とたんに館内はにぎやかになり、先ほどまでの目黒寄生虫博物館独特の雰囲気は跡形も無く消え去ってしまう。

 スタンプを押す人、大声で説明する人など、人それぞれの楽しみ方をされていた。

 嬉々とした子どもの目、不思議そうなおばさんたちの目を見るのも楽しいものだ。

 ただ、独特の雰囲気を味わいたい時には人気の少ない時間帯の方が一層楽しむことが出来るかもしれない。

 静かな空間で見る寄生虫は気味が悪いのか はたまた美しいのか 自分でもわからない。

 ただ、自分一人の三次元に入り込めることは確かだ。

 その場合、「アニキサスの寄生したイルカの胃」(写真 3)のように自分自身を透明空間に綴じ込め、外部の寄生虫や黴菌などを無意識に遮る自分に気づくことだろう。

 それくらい何かに襲われそうな恐怖感を味わえることも確かだといえる。



 















 最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。

 感謝申し上げます。

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松竹座の團菊祭五月大歌舞伎の演目が 素晴らしい^^

2010-03-12 | 舞台・音楽 雑感メモ



 松竹座の歌舞伎美人を確かめると、團菊祭五月大歌舞伎詳細が発表されていた。

 おぉ!見事な演目。

 こりゃ、うっちゃっておかれない。( →髪結新三)

「ひの ふの みぃ よぉ」( →髪結新三)
と、懐と相談して、夫婦そろって大阪に繰り出すことになりそうだ。
 
 帰りは道頓堀で 鰹( →髪結新三)ってところかな。


             「ばぁあぁかめぇ~。」( →河内山)




 


 演目と出演役者さんたちは次の通り。

大阪松竹座

團菊祭五月大歌舞伎

平成22年 5月4日(火・祝)~28日(金)


昼の部


一、摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)

  合邦庵室の場

            玉手御前  菊之助
             俊徳丸  時 蔵
             浅香姫  梅 枝
            母おとく  東 蔵
            合邦道心  三津五郎


二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)

           武蔵坊弁慶  團十郎
           富樫左衛門  菊五郎
             源義経  藤十郎


三、天衣紛上野初花

  河内山(こうちやま)

           河内山宗俊  三津五郎
           松江出雲守  錦之助
          高木小左衛門  東 蔵



夜の部


一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)

  十種香

            八重垣姫  時 蔵
              濡衣  菊之助
            武田勝頼  錦之助


二、銘作左小刀

  京人形(きょうにんぎょう)

            左甚五郎  三津五郎
           京人形の精  菊之助


三、梅雨小袖昔八丈

  髪結新三(かみゆいしんざ)

  白子屋店先より
  閻魔堂橋まで

            髪結新三  菊五郎
            手代忠七  時 蔵
            下剃勝奴  菊之助
              お熊  梅 枝
           家主長兵衛  三津五郎
          弥太五郎源七  團十郎


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糸杉のある谷 『タンゲ・サルヴァック』イラン & ご挨拶 (写真14枚)

2010-03-06 | イラン2007~2010(6回)


    

       糸杉のある谷 『タンゲ・サルヴァック』

    





 わたしたちのホテルのある町「ベフバハーン」からパトカーや観光協会の車に手厚いお世話いただきました。

 半ば諦めていた『タンゲ・サルヴァック』という遺跡に行きました。

『タンゲ・サルヴァック』はフーゼスターンの東部であるベフバファーンから50kmに位置する町BAHMEI(バフメイー)の近くです。
 
    

 山中を歩き進みます。 



 アップダウンの厳しい山道もあります。



 小半時間も進みますと、人工的な垣根や煙が見えてきます。

 山に住むおじいさんの家です。



 おじいさんは正装ををしてくれたり、鉄砲を持ってポーズをしてくれます。

 またイランの古い剣を持ち出し、わたしにも銃や剣でポーズをとらせて下さいました^^



 おじいさんは山に住んでおられますが、ラジオで情報収集をされておられ、時事問題に詳しいのです。

 写真左の観光協会の肩と討論が始まりました。

 イランとアメリカの関係や報道や経済情勢などの熱弁です。

 ペルシャ語の知らないわたしには、お二人のようすは、けんかのようにも聞こえる熱心ぶりです。

 わたしの左に座っておられた観光協会長さんが、二人のお話の内容と前日に発表されたアメリカ報道のいきさつを教えて下さいました。



 ぶれていてごめんなさい。

 小屋や暖炉や何もかもがおじいさんの手作りです。

 沸騰した湯をポットに直接適量の紅茶の葉。

 沸騰した湯をを入れ、ポットをふって作って下さったチャイは山中ではとてもおいしく感じます。

 口にお砂糖を含み、お茶受け皿にコップのチャイを注ぎさまして いただきました。



 普通イランではこういった場合、お気持ち程度のチップを差し上げることもあります。

 ところがおじいさんは受け取りません。

『だから困るんだ、ここは山だぞ。』
とでも言いたげな表情で、申し訳なく感じました。

 おじいさんは自分の生き方にプライドを持って生きておられる、素晴らしい方でした。

 後ろ髪を引っ張られる思いで、おじいさんと別れました。

 ここからは観光協会長だけが案内。

 もう一人は車を麓に移動して下さると登った道を下って行かれ、車で移動して下さいました。

 三人はここから谷に向かって歩きます。



 写真ではわかりにくいのですが、こういった胸に近いくらいのアップダウンも歩きます。

 なんだか屋久島縦断を思い出しました。



 この木は、糸杉です。

 樹齢何年くらいでしょうか?



 イランでは糸杉は天高く真っすぐに伸び、男前の代名詞になっています。

 イランの詩の中には「ばらのような頬をした女性」と「糸杉のような男性」という表現がしばしば出てきます。

 しかしここの糸杉はどっしりとしています。

 地形的にこの辺りは暑い気候なので、そういったことも影響しているのかもしれませんね。



 これは糸杉の赤ちゃんです。



 糸杉の谷と呼ばれるこの山中には、歩いても歩いても糸杉を見ることができます。



 山の麓に近づくと、町で食料品を調達したのであろう山に住む男性二人が歩いてこられました。

 一人は190㎝くらい身長があるのではないかという、たいへんな長身の方でした。

 他には車を移動して下さいました観光協会の方と心配して待って下さっていました双眼鏡の男性もいらっしゃいました。

 多くのイランの方々に支えられ、『タンゲ・サルヴァック』行きは実現いたしました。

 わたしは感謝の気持ちで一杯です。


『タンゲ・サルヴァク』に行くには許可書手続きや手順を踏まないと行くことができません。

 しかしここ数年もするとリフトが通り、割合に緩やかな許可で行けそうな感じです。

 ただしそうなると遺跡の監視は一層厳しいものになり、枠?などつくられるのではと感じます。



 糸杉の谷をようやく出て 麓の町BAHMEI(バフメイ)の観光協会に戻りました。

 BAHMEI(バフメイ)はわたしたちが入手するイランの一般的な地図には載っていません。


 男の子たちは小学生。学校に帰り道です。

 おやつを持った子が印象的でした。



 こちらは女の子。

 イランでは小学生も男女別々です。

 イランに行くと子どもの笑顔に見とれてしまいます。

 麓を降りたのは五時をまわっていました。

 夕日に染まる山とこどもたちの笑顔がわたしの疲れを癒してくれるようでした。




                   2009年12月28日  

    


 みなさまへ



 最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。

 薮用でしばらく留守を致します。

 帰りましたら、よろしくお願いいたします。



                乱鳥   2010年3月

     
               
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チュニジア世界遺産 『古代カルタゴとローマ展』 きらめく地中海文明の至宝   京都文化博物館

2010-03-05 | 美術・文様・展示物









       
       チュニジア世界遺産 『古代カルタゴとローマ展』 

                      きらめく地中海文明の至宝   京都文化博物館




 2月21日。

 子どもと京都国立博物館の『ハプスブルク展』を楽しんだ後、京阪七条から京阪三条まで乗車。

 今回は川沿いを歩かずてくてくと繁華街を通り京都文化博物館にいく。

 京都文化博物館はチュニジア世界遺産 『古代カルタゴとローマ展』のモザイチ(モザイク)が目的。


 
 息子もわたしもモザイクが好きでトルコでは長距離バスに乗ってガイヤテップという町に行き、トルコでは南のモザイク博物館(正式には『ガジアンテップ考古学博物館  Gaziantep Arkeoloji Muzesi』)を楽しんだ経験がある。

 わたしが、
「モザイチ、モザイチ・・・。」
とつぶやきながら楽しそうに博物館を目指して歩いていると、小声が息子の耳に届いたらしく、
「その言い方なんだか A(C )だね。いややわ。」
と、非難囂々(ごうごう)。

 失礼しましたとばかり、つぶやくのをやめた。



 さて、待望の『古代カルタゴとローマ展』につく。

 期待に期待を寄せて会場に入った。

 だが、モザイクの部屋にはなかなかたどり着かない。


 
 1章「地中海の女王カルタゴ」と2章「ローマに生きるカルタゴ」という具合に楽しんで行く。

 写真にもある鼻のかけた『ビーナス像頭部』は顔も頭の形も美しい。

 右には体部立像(仏像ではないがこんな言い方するのかな?)も美しい。

『ビーナス像頭部』を左回りに楽しむと頭部が何体も展示されている。

 中にはアグリッパのようなお顔立ちも(笑ーーーといって笑っても、わたくし、アグリッパのお顔も好きですが!)

 頭部の並ぶ一番端近くに(左からひとつ目か二つ目)『美しい頭部(?)』といった名のつけられた お方がおられた。

 この『美しい頭部(?)』さまはえらく大きな頭で、首も太く、立体像としては凹凸もなく、どのように鑑賞したら美しく感じることができるのかと悩みに悩んだ。

 立体造形などにほとんど手をつけたことのないわたしだが、おそらく、ぶっとい目の直方体を無計画に頭と首にわけ無意識で彫っていけば、西洋的大型こけしができるのではないかと感じた。

 この集合体の中ではやはり群を抜いて上に書いた『ビーナス像頭部』が美しかった。



 生活用品や器や装身具やコインの展示物も多い。

 コインにおいてはそれを見て 時代や生活やその他いろいろわかる、と以前読んだ本に書いてあったが、わたしには全く興味がないのが残念だ。




 いろいろと興味深いものが続き、突然 会場では中庭のように感じる空間(といっても庭ではない)に『有翼女性神官の石棺』の蓋が立てかけてあった。

 この『有翼女性神官の石棺』も非常に美しい。

 真っすぐからも斜めからも下からも丹念に眺める。

 かがみ込んでみてみると、これが魚に見えて仕方が無い。

『流石、カルタゴ。魚やイルカをモチーフにするんだね。』
といいながら納得。

 そして、説明を読んで、二人とも驚いた。二人の声は、

「つばさだったんだーーーー。」
でハモル。


『有翼女性神官の石棺』はフェニキア・ギリシア・エジプトの美術様式の行きを集めた傑作であると会場にもパンフレットにも記されていた。


 ところでこんな美しい石棺に眠っていた人は一体どんな人物だったのだろうか。

 イメージが膨らむ。

 会場には、きっと高貴な方が眠っておられたに違いないと書かれていたが、具体的にはわたしにはわからない。




 さてさて、そろそろ記録をモザイクに進めたいと思う。

 モザイクの部屋には様々なタイプのものがあった。

 だが、一口にいうとイタリア(ポンペイなど)やトルコやイランでみたモザイクに比べて、写実的なモザイクのものが多かった。

『靴をつくる職人』であったり、『入浴する女性』であったり、『水を注ぐ女性』であったり・・・。



 大きなモザイクもあった。

 魚が海に泳ぎ、いろいろな島(国)をあらわしていた。

 わたしは「シチリア島」だけ字が読め、あとはわからない。

 この大きなモザイクにも、他のモザイクにも、魚やイルカを描いたものがあった。

 イルカはこの国にとって特別な存在のようだ。



『メドウーサ』にいたると、わたしと子どもの顔はバラ色に染まる。

 これだ。これらがみたかったんだ。



 わたしの持っているモザイクのイメージはこれなんだ。

 息子は『メドウーサ』の意味がうれしいらしく、わたしに驚くばかりの丁寧さで 説明をしてくれる。

 モザイクの『メドウーサ』は堂々としており、トルコでみたモザイクを思い出した。

 下の一枚目がそれである。▼  (トルコのこの博物館ではノーフラッシュでカメラ撮影可能でした。)

   

 ちなみに下のモザイクもトルコのもの。カルタゴに比べて細かさが違うのがおわかりいただけると思う。

   



 今回のカルタゴに展示されていたモザイクの一片は1×1×1(㎝)だと説明書きがあったことを付け加えておく。

 上はもっと細かい。



 ところでモザイクというのは諸外国では絵の代わりという訳ではない。

 カルタゴでもイランのビシャプール(シーラーズから100キロくらいかな?)でも館の床の部分にかってモザイクが張り巡らされていた。

 ビシャプールには実際行ってみたが、モザイクの残る部分は少なく、多くがはがれ あるいは はがされていた。

 管理人が近寄ってきて説明してくれるのだが、しまいにはポケットマネーならずポケットモザイクの一片をプレゼントしてくれるというが、丁重にお断りをした。(笑)

 実は彼が、モザイクのことを
「モザイチ、モザイチ・・・。」
とにこやかに言い続け、わたしが彼の言い方を引き継いだという訳だ。




 かくして チュニジア世界遺産 『古代カルタゴとローマ展』は楽しく見ることができた。

 ただ、『古代カルタゴとローマ展』においてはメモをとって見なかったため、気になるひとつのことがらがわからないままでいる。

 墓?などに記された丸と三角(◯△)を楯につなげた人形のような記号を何というのか忘れてしまったこと。

 この記号はいろいろなところに多く使われていたにもかかわらず、なんというのかわからないでいる。

 博物館学芸員の方にお尋ねすればいいのだが、まだ未解決のままである。(悲)



コメント (8)
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『THE ハプスブルク』展  京都国立博物館  【ルーベンスもあったよ^^】

2010-03-04 | 美術・文様・展示物











    『THE ハプスブルク』展

               京都国立博物館




 2月12日、2月21日の二回、『THE ハプスブルク』展を楽しんだ。

 まずはじめは一人で。歌舞伎教室と抱き合わせで3時間余鑑賞。

 二度目は関西に帰ってきていた子どもと一緒に。『古代カルタゴとローマ展』と抱き合わせてみた。



『THE ハプスブルク』展は素晴らしい作品がこれでもか、これでもかと展示されている。

 流石、栄華輝くハプスブルク家のコレクションだ。

 美術におけるパトロンとしてのハプスブルク家の業績は計り知れないものがあるだろう。



 素晴らしい作品が多いので、はじめの部屋(明治天皇からの贈り物)から丹念にみすぎると時間がいくらあっても足りない。

 わたしは『THE ハプスブルク』展は二度みたが、まだ見たい。もう一度見に行きたいという絵が多い。



 時間や条件が許される方は、是非足をお運びになっていただき、自分の目で確かめていただきたい。

 好むと好まざるに関係なく、素晴らしすぎる作品、話の面白い作品が多いことに気づかれることだろう。



 ところで申し訳ないのですが、今月初旬のわたしは目が回るほど忙しい。

 好きだった『THE ハプスブルク』展はメモをとり丹念にみたし、印象に残るものも多かったが、今回は要点だけ書き留めることにした。



 先ほども記録したようにこの展覧会は素晴らしい展示物が多すぎる。

 時間に余裕の無い人で展覧会を見に行かれる方は、まず会場を駆け足でざっと見て回っていただきたい。

 自分の目で確かめたあと、好きな作品をじっくりみていただくと満足いただけると思う。

 次に各国の特徴を捉えてもう一度みて行くと面白い。

 肖像画は何も言わずとも、足が止まるであろう。

 まだ時間に余裕があるようなら最後の部屋の美術工芸品を頭に末(或は絵画をしっかりおさえておき、工芸品を探す)、もう一度絵画の中で探すなども楽しいものだ。




 今回の展覧会の目玉はなんといっても 肖像画。

 ハプスブルク家でもいちばん高い地位を与えていたと説系が記されていた。

 この部屋は素晴らしいものが多すぎる。

 女性はあくまでも美しく、男性は威厳高く描かれている。


 いちばん大きな肖像画(フランツ・クサファー・ヴィンターハルター  オーストリア皇妃エリザベート)はローアングルで8頭身以上のスタイルだが、顔は真正面で若々しく描かれていた。


 また男性を描いた肖像画の衣服の色彩にも注目していただきたい。

 衣服を色彩で強調し広げ バックの色彩と調和させることにより、結果目の錯覚を用いて男性を大きく見せるといった趣向を凝らした絵が多く見られるーーーはずだと、わたしが勝手に思っている。

 

 肖像画の中には写実にに徹したもの、病弱な子どもの長生きを祈願して呪術的飾りを身につけさせたもの(ベラスケス)、ハプスブルク家でもいちばんの画家に対するパトロンなど興味深いものが多い。

 ベラスケスは二点ある。こちらは見逃せない。



 肖像画以外にも わたしが好きだった絵は数多くあった。

 時間がないので、今回は二つだけ紹介したい。


 
 ひとつは オランダ絵画のルーベンス2点 及びルーベンスと工房1点。

 ルーベンスの『キリスト哀悼』は部屋を入ってすぐ左に10号内外の小さな作品だが、力強い。


 また右に二点。こちらは200号はあるだろうか。いずれも素晴らしい。


 そのうちの一点は上(写真)に載せたペーテル・パウル・ルーベンスの『悔悛するマグダラのマリアと姉マルタ』である。

 この絵は娼婦であるマグダラのマリアとそれを見守る姉マルタの対比が非常にも面白い。

 絵を見ていただくとわかるように

    動と静

    赤と黒

    光と影

    陽と陰

といった形でマグダラのマリアとそれを見守る姉マルタが描かれている。

 流石、ルーベンス。天才である。

 
 この絵を見るのに、ベンチが無いのが残念。わたしは柱にもたれこれらをかなり長い間(といってもほんの10分間くらいだからたいしたことは無い)楽しんでいた。




 あとひとつはルーカス・クラナッハ(父)の『洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ』

 上の写真の中で生首を持ったものだ。

 これは絵が好きな訳ではない。話が興味深い。

 母親にベールをかぶり衣裳を着て踊るように言いつけられたサロメは母に次のような要求をしたという。

「ヘロデ王の首を・・・。」

 彼女の要求はかなえられ、満足感に満ちた顔が何とも怖い。

 この絵は美しいサロメと痛々しい生首の対比を楽しむとわかりやすい。




 今回は駆け足で記録した。

 好きな作品画多くあったにもかかわらずッ少ししか紹介できなかったことが残念。

 京都ではもう少し展覧会が開催されている。

 先ほども書いたが、機会があれば是非みていただきたい内容深い展覧会であった。


  『THE ハプスブルク』展HPより ▼


     ブダペスト国立西洋美術館(ハンガリー)


 日本とオーストリア・ハンガリー二重帝国(当時)との間の修好通商航海条約締結140周年を記念して様々な文化行事が催されていますが、ウィーン美術史美術館がブダペスト国立西洋美術館と共にご紹介する本展覧会は、その中でも際立って大規模なものであり、また当館が過去数十年の間に日本で行ってきた展覧会の中でも、最も重要で大きなもののひとつです。
 ウィーン美術史美術館とブダペスト国立西洋美術館が誇るオールドマスターの傑作を、2009年9月より東京の国立新美術館、2010年1月より京都国立博物館にてご覧いただけます。ティツィアーノ、ティントレット、ベラスケス、ジョルジョーネ、ルーベンスそしてヴァン・ダイクらが、日本とオーストリア、ハンガリー両国との友好140周年を華やかに盛り上げてくれることでしょう。本展には宝石細工やエキゾティカと呼ばれる外来の珍品、ブロンズ像など、クンストカンマー(工芸館)から選りすぐられた作品も出品されます。そして特筆すべきは、日本・オーストリア交流年2009を機に、明治天皇からハプスブルク宮廷に贈られた画帖が、記念すべき初の里帰りを成し遂げることです。
 なるべく多くの方々にこの素晴らしい展覧会へ足を運んでいただけるよう願っています。

ウィーン美術史美術館総館長
サビーネ・ハーグ




歴代皇帝や王妃などの威風堂々とした姿を現代に伝える宮廷肖像画。権力者たちの豪華な装身具やドレスが細かく描きこまれ、600年以上続いた栄光のハプスブルク家の歴史に思いを馳せる扉へと誘います。シシィの愛称で知られるエリザベート皇妃の肖像画も特別出品致します。


アンドレアス・メラー
11歳の女帝マリア・テレジア
フランツ・クサファー・ヴィンターハルター
オーストリア皇妃エリザベート
フランツ・シュロッツベルク
オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世


ジョルジョーネ
矢を持った少年
ティツィアーノ
聖母子と聖パウロ
歴代コレクターたちが常に関心を寄せていたイタリア。絵画だけでなく、彫刻や建築、音楽まで芸術全般にわたり、イタリアはハプスブルク宮廷の模範であり続けました。ジョルジョーネやティツィアーノらヴェネツィア派の傑作をはじめ、コレクションの重要作品を中心としたイタリア絵画を紹介します。


アルブレヒト・デューラー
若いヴェネツィア女性の肖像
ルーカス・クラナッハ(父)
洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ 16世期初頭、ドイツではデューラーやクラナッハらの巨匠が活躍し、皇帝マクシミリアン世らの宮廷や、裕福な商業都市から数多くの注文が寄せられました。この二人のほか、17世紀に活躍したヨーハン・リスの作品なども展示し、黄金期のドイツ絵画を紹介します


ヤン・ブリューゲル(父)
森の風景
ペーテル・パウル・ルーベンス
悔悛するマグダラのマリアと姉マルタ
皇帝ルドルフ2世や大公レオポルト・ヴィルヘルムらは、オランダ・フランドル地方出身の画家たちを大勢雇い入れており、テニールスなどのようにコレクションの管理官を務めた画家もいました。この地方を代表する画家、ルーベンス、ヴァン・ダイク、レンブラントらの傑作を紹介します。



ディエゴ・ベラスケス
白衣の王女マルガリータ・テレサ
ディエゴ・ベラスケス
皇太子フェリペ・プロスペロ
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ
悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル 16世紀、カール5世によって初めてハプスブルク家に統治されたスペインでは、同国の画家が大勢宮廷に雇い入れられました。中でも巨匠ベラスケスは、国王やその家族など、芸術性の高い肖像画を数多く残しています。18世紀にかけて活躍したムリーリョやエル・グレコらスペインの代表的作家の名作をご堪能ください。



作者不詳
ラピスラズリの鉢
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォッジーニ
貴石の象眼の小箱
ハプスブルク家の審美眼は絵画にとどまらず、工芸品にも注がれました。コレクションが全盛を迎えた16-17世紀の作品を中心に、王族の優雅な生活を感じさせる豪奢な彫刻や工芸品の数々をお楽しみください。

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芸能花舞台 - 舞踊・長唄“木六駄 - 猿若清三郎、猿若吉代

2010-03-04 | 音楽Live




      芸能花舞台 - 舞踊・長唄“木六駄 -

                太郎吉(猿若清三郎)、茶屋の女房(猿若吉代)



『舞踊・長唄“木六駄』を楽しむ。

 NHKのHPによると

  狂言を題材にした長唄の舞踊「木六駄」。

  猿若清三郎と猿若吉代との息のあった共演

  雪の降りしきる山中を牛を引いて都に向かう太郎吉と峠の茶屋の女房のやりとりを描く

と記されている。

 猿若清三郎さんと猿若吉代さんの舞踊は素晴らしかった。

 初めて見た猿若清三郎さんの『うずら舞』は楽しく、魅力的だった。



 長唄も素晴らしい。

 狂言からきたこの舞台は一部歌舞伎の『釣り女』の音楽と同じリズムあり。

 はなやかであり、また 楽しい。

 独特の特徴ある言葉が日本的で美しい。

 いつまでも聞いていたいような満足感だ。



 失礼なことなのかもしれないが『舞踊・長唄“木六駄』が楽しくて、歌舞伎役者に置き換えてみたりして、楽しんでいた。

 素晴らしい猿若清三郎さんと猿若吉代さんの舞踊をみながら思い浮かべたのは

    富十郎さん、幸四郎さん、三津五郎さん

    芝翫さん、秀太郎さん、福助さん

 どのような組み合わせにするかで、また舞台の感じも変わるのだろうななどといった馬鹿げた妄想で楽しむひとときは、楽しいものである。

 これ、阿呆の戯言。
 


 NHK HPより ▼

芸能花舞台 - 舞踊・長唄“木六駄” -
チャンネル :教育/デジタル教育1
放送日 :2010年 3月 4日(木)
放送時間 :午後2:00~午後2:45(45分)
ジャンル :劇場/公演>歌舞伎・古典
音楽>民謡・邦楽
趣味/教育>音楽・美術・工芸
番組HP: http://www.nhk.or.jp/hanabutai/

狂言を題材にした長唄の舞踊「木六駄」。猿若清三郎と猿若吉代との息のあった共演で、雪の降りしきる山中を牛を引いて都に向かう太郎吉と峠の茶屋の女房のやりとりを描く。

舞踊「木六駄」は、同名の狂言の大曲を題材にしたもの。主人の命により、雪の降りしきる山中を牛を引いて都の伯父の家に向かう太郎吉と、峠の茶屋の女房のやりとりを描く。【作詞】松本亀松【作曲】七世杵屋彌吉【振付】猿若清方【収録】平成22年2月21日東京・国立劇場【出演】太郎吉(猿若清三郎)、茶屋の女房(猿若吉代) ほか【司会】葛西聖司アナウンサー

猿若清三郎, 猿若 吉代, 杵屋 直吉, 杵屋君三郎, 和歌山富朗, 杵屋弥一郎, 杵屋 彌吉, 稀音家助三朗, 東音 宮田由多加, 杵屋弥宏次, 堅田喜三久, 堅田新十郎, 堅田喜三郎, 望月太喜雄, 望月 左京, 鳳聲 晴久, 【司会】葛西 聖司

「舞踊・長唄“木六駄”」猿若清三郎、猿若吉代、杵屋直吉、杵屋君三郎、和歌山富朗、杵屋弥一郎、杵屋彌吉(吉の字は、正しくは「士」の右に「、」が付く)、稀音家助三朗、東音宮田由多加、杵屋弥宏次

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