乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

 『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』巻二-一「只取毛のハ沢桔梗銀で取物ハけいせい)(ただ取ものは沢桔梗(さはききょう)銀で取物はけいせい)」

2019-07-14 | 井原西鶴

 

    『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』巻二-一「只取毛のハ沢桔梗銀で取物ハけいせい)(ただ取ものは沢桔梗(さはききょう)銀で取物はけいせい)」 
     花田富二夫編 
    (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)
     歌舞伎を見ているような錯覚にとらわれる筋書きが多い。
     衣装であったり、鬢であったり、亡くなった方の運び方まで、江戸時代の芝居的な風習風内容が面白おかしく描かれている。
     ただし、あまりにも芝居掛かっているので、真実かどうかは私にはわからない。
   



 

 

 

 

 




 一「只取毛のハ沢桔梗銀で取物ハけいせい)(ただ取ものは沢桔梗(さはききょう)銀で取物はけいせい)」 


 諸々の話(古典)を思い浮かべる。
 未だ読んでない古典は多くあるので、わからないパロディも多いのであろうが、知っているものはニタリと笑う。
 知らない話でも、これもパロディであろうと予測するのも楽しいものだ。

 これまでに見た芝居の数々を思い起こし、ここはあそ芝居のあの場面とほくそ笑む。
 古典はこれだから、やめられない。
 歌舞伎が先か読み物が先か。
 江戸時代の物書きは博学で、感心することしきりなし。
『西鶴俗つれづれ』の巻の二の一まで読んだが、古典などの元本は多く描かれているが、この作品に関して、ここまでは能楽に関連した内容は少ない。
 ただし「井筒」などの「伊勢物語」とも能楽の「井筒」とも関連した、そういった単語は多用されている。
 とはいえ、能楽も「伊勢物語」を元にして作られているのだが。

 本書には業平を思わせる内容も複数回出てくる。
 江戸時代の物書きは西鶴にせよ誰にせよ、業平には一目置いていたようだと駄想する。

『西鶴俗つれづれ』では芝居掛かった江戸時代の風習が多く出てくる。

 衣装であったり、鬢であったり、亡くなった方の運び方まで、江戸時代の芝居的な風習が面白おかしく描かれている。
 ただし、上にも書いたが、あまりにも芝居掛かっているので、真実かどうかは私にはわからない。




     『西鶴俗つれづれ』(底本:大阪府立中之島図書館所蔵本)    『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』

 『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』 花田富二夫編 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)

 伊吹山 かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを藤原実方  女にはじめてつかはしける 後拾遺集・恋一/小倉百人一首 51)

 『徒然草』序段と、『西鶴俗つれづれ』序文 一部。藤原実方は吉田兼好の「男子」とされているらしい…

 『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』巻四-二「於毛ハくちがひ農酒樽(おもわくちがいのさかだる)」 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本)上方歌舞伎を見ているような錯覚にとらわれる筋書き。

 『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』巻二-一「只取毛のハ沢桔梗銀で取物ハけいせい)(ただ取ものは沢桔梗(さはききょう)銀で取物はけいせい)」江戸時代の芝居的な風習風内容が面白おかしく描かれている。



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『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』「於毛ハくちがひ農酒樽」 花田富二夫編 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)

2019-07-14 | 井原西鶴


    『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』巻四-二「於毛ハくちがひ農酒樽(おもわくちがいのさかたる)」 
     花田富二夫編 
    (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)
     上方歌舞伎を見ているような錯覚にとらわれる筋書きだ。



 

 

 

 




 「於毛ハくちがひ農酒樽(おもわくちがいのさかたる)」



 「大阪の問屋より進物なるべし(云々)」


  蓋を開ければ さのみ形かはらず

  うまい酒が送られてきたと思いきや、息子の死体がさかだるに酒塩漬(さかしほづけ)にしてつけ届けられた。

    さかやきをすりすまして跡下りのあとさがり
    紋羅(もんら 文様を織りだした薄絹)に紅裏付(もみうらづけ)
    女郎と若衆との二つ紋に、鹿の子の紫帯

    木工之介(もくのすけ)
    美男
    廿一(歳)
    妻あり

  やつして、朝から酒を飲み、遊びすぎていたようだ。


  上方歌舞伎を見ているような錯覚にとらわれる筋書きだ。
    



 『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』 花田富二夫編 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)

 伊吹山 かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを藤原実方  女にはじめてつかはしける 後拾遺集・恋一/小倉百人一首 51)

 『徒然草』序段と、『西鶴俗つれづれ』序文 一部。藤原実方は吉田兼好の「男子」とされているらしい…

 『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』巻四-二「於毛ハくちがひ農酒樽(おもわくちがいのさかだる)」 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本)上方歌舞伎を見ているような錯覚にとらわれる筋書き。




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痛い痛いと云うことなかれ!と、自戒の乱鳥。だが、痛い!すこぶる痛いとは言えぬほどに痛い。これも、「生きている証拠」と こうせつくんは歌う。

2019-07-14 | 乱鳥徒然 Rancho's room.


   痛い痛いと云うことなかれ!と、自戒の乱鳥
   だが、痛い!すこぶる痛いとは言えぬほどに痛い。
   これも、「生きている証拠」と こうせつくんは歌う。
  「心に太陽を」と痛みを笑いでごまかす。




 先日から左肩に激痛が走る。

 キリで突き刺したような痛みではない。

 火箸で突き刺したようなそんな痛み。


 昨年の暮れにバイクでこけた際に痛めた右肩と首がまだ治らないと云うのに。

 左肩までとはこれいかに。

 そう言えば左足のふくらはぎは治ったようだ。よしよし、これで良い。


 それにしても左肩の痛み方は尋常ではない。

 肩のみでなく、肘と指先複数本まで痺れをきたしている。

 家族は、病院に行きなさいと言う。


 この痛みはいつぞ始まる?この痛みは九日の夜ぞ知る。

 冷えからか寝違いかか、はたまた五十肩か。

 重要な見当違いならば、いかにせむ。


 温めようが、マッサージをかけようが、激痛は止まぬ。

 痛み止め膏薬は日に日に量をます。

 いよいよ痛み止め服用の出番かと一層肩を落とす。


 痛い!すこぶる痛いとは言えぬほどに痛い。

 これも、「生きている証拠」と こうせつくんは歌う。

「心に太陽を」と痛みを笑いでごまかす。

 

 

 

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『徒然草』序段と、『西鶴俗つれづれ』序文 一部。藤原実方は吉田兼好の「男子」とされているらしい…。

2019-07-13 | 井原西鶴
『西鶴俗つれづれ』  絵図の男性は吉田兼好であり、西鶴ともされている。






  『徒然草』序段
  つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。


  『西鶴俗つれづれ』
  つれ/\なるまゝに日暮らし。さかづきにむかひて。心のうつるまゝに。よくなし(ママ)。酒をそこはかとなくのみつくせば。あやしふこそ物くるおしけれ。
(寛文七年刊)
  『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』 花田富二夫編

     



 海北友雪の「徒然草絵巻」(サントリー美術館蔵、全20巻)は、『徒然草』のほぼ全ての章段を絵画化


『徒然草』(つれづれぐさ)は、吉田兼好(兼好法師、兼好、卜部兼好)が書いたとされる随筆。清少納言『枕草子』、鴨長明『方丈記』とならび日本三大随筆の一つと評価されている。

 しかし、吉田兼好は時代方考えてずれが生じているため、実在人物ではないと云う学者もいらっしゃるようだ。



 父:藤原師尹
 母:藤原定方の娘

 兄弟
 弟:済時
 弟:定昭
 女:藤原芳子
 妻:源雅信の娘
 男子:実方
      藤原実方  伊吹山 かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを藤原実方  女にはじめてつかはしける 後拾遺集・恋一/小倉百人一首 51)
 男子:実光
 女子:鈴木重実室
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伊吹山 かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを藤原実方  女にはじめてつかはしける 後拾遺集・恋一/小倉百人一首 51)

2019-07-13 | ことのは




 伊吹山
 伊吹山 かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを藤原実方  女にはじめてつかはしける 後拾遺集・恋一/小倉百人一首 51)



  藤原実方  女にはじめてつかはしける 後拾遺集・恋一

  かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを



  小倉百人一首 51 藤原実方朝臣

  かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを


  wikipediaより ▼

 藤原 実方(ふじわら の さねかた)は、平安時代中期の貴族・歌人。左大臣・藤原師尹の孫、侍従・藤原定時の子。官位は正四位下・左近衛中将。中古三十六歌仙の一人。

 藤原公任・源重之・藤原道信等と親しかった。
 風流才子としての説話が残り、清少納言と交際関係があったとも伝えられる。
 他にも20人以上の女性との交際があったと言われ、『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルの一人とされる事もある。
『拾遺和歌集』(7首)以下の勅撰和歌集に64首が入集。
 家集に『実方朝臣集』がある。

 逸話
 当時、五月の節句には菖蒲を葺く風習があった。実方が陸奥守として下向した際、人々が節句にも関わらず菖蒲を葺かないのを見て、国府の役人に理由を尋ねたところ、陸奥にはそのような習慣はなく、菖蒲も生えていないとの事であった。すると実方は、浅香の沼の花かつみというものがあるのでそれを葺くように命じた事から、陸奥では節句に菰を葺くようになったという[。
 死後、賀茂川の橋の下に実方の亡霊が出没するとの噂が流れたとされる。また、死後、蔵人頭になれないまま陸奥守として亡くなった怨念により雀へ転生し、殿上の間に置いてある台盤の上の物を食べたという(入内雀)。


 滋賀県の最高峰(標高約1377m)。
 日本百名山のひとつ。
 岐阜県との境界。
 山頂からは眼下に琵琶湖、比良、比叡の山々や日本アルプス、伊勢湾まで一望の大パノラマが広がる。

 古くは『古事記』や『日本書記』に。
 日本武尊(やまとたけるのみこと)の伝説にも登場する歴史的な山。

 古来より著名な薬草や亜高山植物、野鳥、昆虫の宝庫。
 山頂のお花畑は、国の天然記念物。

 山頂までは、登山、またドライブウェイで。

 伊吹山は、近畿、北陸、東海、北陸のすべての地域に交通の便が良く、軍事的においても都合の良かったため、戦国大名・京極氏が伊吹山中に山城が建てられた。

 霊峰として名高い。
 平安時代に修験道における日本七名山のひとつ。多くの修行者が訪れた。
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『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』 花田富二夫編 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)

2019-07-12 | 井原西鶴




    『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』 
     花田富二夫編 (底本:大阪府立中之島図書館所蔵本) おうふう(桜楓社)
     この二冊を照らし合わせながら、読み始める。


  
 つれ/\なるまゝに日暮らし。さかづきにむかひて。心のうつるまゝに。よくなし(ママ)。酒をそこはかとなくのみつくせば。あやしふこそ物くるおしけれ。いでやこの世に生(むま)れては。下戸(げこ)ならぬこそ。おのこはよけれと。吉田の兼好がいひおきし。とかくのむほどに。上戸(ご)の名は。たつた川。(寛文七年刊)

 上の『徒然草』の序文のパロディには笑ってしまう。下戸でたつた川とはこれいかに。腹を抱えて笑いたい。

『伊勢物語』のパロディである『仁勢物語』にせよ、今回読み始めようとしている西鶴の『西鶴俗つれづれ』にせよ才覚ありの天才的笑いを表現されているなと感じる。


 今回読もうとしている『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』には『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』というありがたい解説書が出版されている。

 中味もつれづれで読みやすく、『徒然草』を思い浮かべながら読むとますますタノ吸うことができると思う。

 二冊合わせて読むと一層読みやすい本なので、これは良い本を見つけたなとニンマリ笑う。


『徒然草』と云えば、光田 和伸先生の面白い講座を思い出す。

 朝日カルチャーセンターで光田先生の講義が聴けるということなので問い合わせてみたのだが、連歌を詠むといった敷居の高い講座であったので断念した。

 自己流で短歌と戯れるならいざ知らず、連歌作りは無理でしょうと、諦めた苦い経験であった。夫はそれを聞いて、ただただひたすら笑うのみ^^


 話は『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 影印』『【西鶴選集】西鶴俗つれづれ 翻刻』に戻る。

 この本は大変面白く読みやすいので、出だし好調。

 このまま楽しみたいと思う。

 

 「筆を取れば物書かれ。楽器をとれば音をたてんと思ふ。盃を取れば酒を思ひ」 (『徒然草』一五七)


 
 (画に描かれる男性は吉田兼好でもあり西鶴自身でもある。)

 

 一 過ぎて克(よき)は親の異見(いけん)悪式(あしき)は酒(さ)




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お茶、そして、祇園祭。祇園祭が近づくと、毎年心が騒ぐ。 そうだ! 圓徳院に行こう!

2019-07-12 | お出かけ


 京都 高台寺 圓徳院の茶室 【にじり口から入り、お茶をいただく】(6景)





   お茶、そして、祇園祭。祇園祭が近づくと、毎年心が騒ぐ。 そうだ! 圓徳院に行こう!


 かれこれ十年近く前のことになるが、京都の高台寺の 圓徳院でお茶をいただいたことがある。

 お茶は気が向いた時にはいただくことにしているが、圓徳院のにじり口から茶室に入らせていただき楽しませていただく抹茶はひときわ印象に残る。

 
 とある話をお偉い先生にお尋ねしていた時のこと。

 ちょうど茶筅の話が出た。

 茶筅は諸説多く伝えられているが、帰宅後、某論文3ページをネットで読み終え、一服いただきたくなった。

 そうだ! 圓徳院に行こう!とばかりに、心は浮き立つ。

 幸い一ヶ月間に及ぶ祇園祭も始まっている。


 祇園祭とお抹茶といえば今は亡き父を思い出す。

 父は煎茶と抹茶と和菓子が好きで、子供の頃から度々お茶屋さんに玉露や抹茶を買いに行かされた。

 お茶店のご主人はまだ小学生の私にも奥の丸缶からお茶っぱを何種類か出してくださって、お茶の歯を口に含ませ食べさせてくださった。

 度々行くのでお茶のみならず、お菓子まで頂戴したこともあった。

 京都のお茶専門の個人店はそんな感じである。(デパートでも、お茶入れてくださいますが^^)


 お抹茶のいただき方は、父直伝。

 裏千家で、袱紗の所作なども父から教わった。

 なので小学生の低学年から毎年連れてもらった京をどりや都おどりでお茶を頂くのは嬉しかった。

 祇園祭もまた然り。

 毎年、裏道のしっかい屋さんに連れてもらい、青畳の薫表玄関で煎茶をいただき喜びは格別であった。

 お茶、そして、祇園祭。祇園祭が近づくと、毎年心が騒ぐ。


 そうだ! 圓徳院に行こう!


 



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『奉納百景 神様にどうしても伝えたい願い』小嶋独観著 2018年 駒草出版 著者である小嶋独観さんが心から興味を持って記された本であることがひしひしと伝る。

2019-07-12 | 読書全般(古典など以外の一般書)
   『海の見える杜美術館 舞の本』「冨樫」   弁慶か勧進帳を空で読み上げている場面。




 『奉納百景 神様にどうしても伝えたい願い』小嶋独観著 2018年 駒草出版 (DANK Groop)



 某講座の二時間半弱を終えた後、予め見定めておいた『奉納百景 神様にどうしても伝えたい願い』に直行。

『奉納百景 神様にどうしても伝えたい願い』をブロック斜め読み、一時間半猛ダッシュで読了。

 絵馬の話や生贄の話など、多くの民族学者が紐解いておられる内容をインパクトのある写真を通して、読者興味よろしくとばかりに描かれた書物。

 著者である小嶋独観さんが心から興味を持って記された本であることがひしひしと伝る。

 人はこれを、マニアックという呼び名をつけるのかもしれない。


 それにしても浮気封じのくぎうちモニュメント(笑)には驚いた。

 気分転換に楽しむことのできる、写真が充実した一冊。


 


 以下、朝日新聞の書評 ▼

 過剰で珍奇、すがる思いが集積

 いろいろなものが奉納される。その写真がほぼ全ページにあり、つい説明の言葉を読む前に写真だけを見てしまう。そしてしばしばただ絶句する。しかし、それはいくつもの言葉が自分の中に湧き起こりせめぎあった上での絶句である。


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松竹座 七月大歌舞伎 昼の部  『義経千本桜 渡海屋・大物浦』仁左衛門 孝太郎 菊之助 猿弥 彌十郎 鴈治郎   2019年

2019-07-11 | 歌舞伎





    松竹座 七月大歌舞伎 昼の部  『義経千本桜 渡海屋・大物浦』仁左衛門 孝太郎 菊之助 猿弥 彌十郎 鴈治郎   2019年




 

 

 

 

 

 

 松竹座の今年度の七月大歌舞伎は昼夜み終えた。

 昼の部、片岡我當様のお舞台の『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』は歌舞伎を長年にわたり見てきた私としては、感無量のお舞台であったことを書き記した。
        ▼
     大阪松竹座「七月大歌舞伎」2019年 昼の部より『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』片岡我當様のお舞台で、心を動かされる。役者魂を見せていただいた。

 

 昼の部で、心に残る、何度でも見たくなる演目があった。

 仁左衛門丈の『義経千本桜 渡海屋・大物浦』であった。

 私が見た日の仁左衛門丈は、感情移入よろしくの細部にわたる細やかな表情作りであった。

 私は仁左衛門丈の仕草や表情や声色を少しも見逃さぬようにと、私なりに凝視した。

 おそらく側から見れば、怖い!危ない人に見えたのではないかと少し心配。

 

 また、先日楽しんだ大和絵と文字で描かれた『舞の本』には『義経千本桜 渡海屋・大物浦』に関連性の高い冨樫や弁慶などの話が多々乗っており、それたも心の中で順序立てながら楽しんでいた。
        ▼
   
    『海の見える杜 舞の本を読む  微笑が愛した舞の世界の物語』石川透 星瑞穂編 (三十四話掲載)  舞の本「冨樫」を能楽、歌舞伎と比較しながら記録。

    『乱鳥徒然 湿気た土から息吹きを吸い取り、庭の花々は嬉々としている。弁慶は『舞の本』「冨樫」では子供に扇を与え、子供から冨樫状の関の様子を詳しく聞く。


 

 今回の仁左衛門丈の『義経千本桜 渡海屋・大物浦』は阿呆な言い方に変えれば、超男前で美しい。おまけに、相当の威厳と気品を感じさせてくださる。

 こんなに美しい役者さん。孝夫さん時代から四十数年来の美しさで、その魅力は私が高校生の頃も相当可愛いお年頃に変身(メタモルフォーゼ。いや、メタボルフォーゼ、ですわ^^)したおばちゃんですら、その魅力の虜である。
 
 
 
 仁左衛門丈の今回の芝居での気品、これは見た方なら皆感じ取っておられるのではないでしょうか?!

 夜の部で、隣席させていただいた殿方の話によれば。
「あの表情、見られましたか?」
「気品があるましたね。」
「あれはもう見られませんよ。」
「何回も見たくなるでしょう。」
「最高の舞台でしたね。」
など次々に話され、私の気持ちを代弁して下さり、二人の話に熱が入っておりました。

 

 仁左衛門丈の『義経千本桜 渡海屋・大物浦』をみ終えて、悲しい気持ちはずっと尾を引いていた。

 子供は義経に引き取られ安堵感はあるであろうが、それにしても悲しい結末。

 私は涙がなかなか止まらす、エスカレーターも踏み外しそうになった。

 
 一階に降りると仁左衛門夫人が例のごとく番頭さんのあたりに立っておられた。

 全く面識はないが、涙でくしゃくしゃのなった顔で、遠くから御夫人に頭を下げて松竹座を後にした。

 感動するような舞台をは楽しませていただたせめてものご挨拶であった。

 

 仁左衛門丈のお舞台は印象に残るものが多く、また、感動しすぎで二度ばかり腰を抜かしてしまったこともある。

 幸い夫と一緒で、数分ほど座っていれば歩けるようになったので良かったが、芝居で腰を抜かしたのは仁左衛門丈のみ。

 私にとって、嬉しい失態である。

 

 仁左衛門丈といい、片岡我當様の熱い思いのお舞台といい、大好きな秀太郎様の揚巻(『助六』曽我五郎の相手役))の台詞のパロディといい、今回の昼の部は大変満足の行くお舞台でした。

 まさしく歌舞伎を愛する会にふさわしく松嶋屋さん三兄弟  が揃って出演して下さり、感無量のお舞台でございました。

 これで先代の仁左衛門はんがいらっしゃったならと思うと胸が熱くなり、こみ上げて来るものがございます。


 お三方皆々様にはいついつまでもお元気で素晴らしいお舞台を披露していただきたい。

 心に残る素晴らしいお舞台をありがとうございました。

 感謝申し上げます。




 三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)


  仁左衛門
  孝太郎
  菊之助
  猿弥
  彌十郎
  鴈治郎





 『色気噺お伊勢帰り(いろけばなしおいせがえり)』及び 夜の部の記録は後日を予定しています。
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『そうだったのか江戸時代 古文書が語る意外な真実』油井 宏子 著 柏書房 2010年 236ページ 古文書の部分を書き写しながら再読する。

2019-07-10 | 読書全般(古典など以外の一般書)
 アーブギーネ博物館    イラン



 『そうだったのか江戸時代 古文書が語る意外な真実』油井 宏子 著 柏書房 2010年 236ページ



 月7日に読み終えた『そうだったのか江戸時代 古文書が語る意外な真実』7を、2,3日前から古文書の部分を書き写しながら再読する。

 私にとってはためになったので、引き続き油井 宏子さんのテキストを続けて楽しもうと思う。


 有意義な時間を過ごすことができる書であった。


 今回も簡単な記録のみにて失礼申し上げます。


 


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乱鳥徒然 やるべきことに飲み込まれそうだが、その忙しさによって多少の老いを感じることもなく、日々、自分なりに満足のいく時間を過ごせることはありがたい。

2019-07-10 | 乱鳥徒然 Rancho's room.
   10年近く愛用のEX-wordの裏にも、これが肝心勧進帳^^





 芝居に行くと度々隣席したご年配の殿方とお話しをする機会に恵まれる。

 共通点は一人感激、芝居好き、高学歴、そして、多少の生活に鳥のある方。

 大体の方は、どれほどまでにあらゆる舞台を見ているか、一公演でどれだけ見ているか。また、大学時代を過ごした事を話され、知的ご趣味があることをお話しされる。

 これも何かのご縁だと凛ん咳した時間のみだが聞き手に回っていると、何かしらん、お手頃感のある品をプレゼントしてくださる。

 それはおかしやお饅頭やアイスであったりコーヒー缶であったり、役者さんなどのお写真である場合が多い。


 昨日も90歳にお近い男性にお写真を頂戴した。殿方は中学高校の頃古典が好きで、近松の心中ものの一部を覚えたという。

 それから浄瑠璃に走り歌舞伎をみ、大学時代からはオペラも見ているという。

 南座に馴染み、大阪の劇場には馴染みのなかった私だが、松竹や中座が150円、立ち見75円の時代から見ていらっしゃると笑っておられた。

 また、役者さんたちのうちうちの話も得意になって話してくださる。

 おそらくこの五年毎の殿方は、過去の若かりし頃にタイムスリップされて、嬉々とした時間を過ごしたことを誰かに伝えたいのかもしれないと感じと。


 能楽や歌舞伎の劇場内で話しかけてきてくださる方々は男女を問わず古典が好きな方が多い。

 芝居バカという言葉があるが、皆さん長年にわたり楽しんでおられるような方は何かしらん元本などを楽しんでおられる方が多いことに驚き、また納得する。

 遊ぶために学ぶ。世の中にはそんな方々が多いと気づく。

 今日こそは油井宏子著の『江戸時代 云々』の古い文字の文を全て抜き出して書き、図書館に返そうと思う。

 やるべきことに飲み込まれそうだが、その忙しさによって多少の老いを感じることもなく、日々、自分なりに満足のいく時間を過ごせることはありがたい。







 

 
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乱鳥徒然 もたもたしていれば、何もできないよ!残された人生、のんびりもよし、シャキシャキするのもまたよし。マイペースで歩もう。

2019-07-09 | 乱鳥徒然 Rancho's room.



   乱鳥徒然 もたもたしていれば、何もできないよ!残された人生、のんびりもよし、シャキシャキするのもまたよし。マイペースで歩もう。




 庭の紫陽花数種類の色がくすみ、終わりに近づいている。

 紫陽花は色が変わり茶色くなっても可愛げがある。

 本来咲き終わった花は花芽を残して剪定してやるのをよしとする。

 しかし、切らずにおいてもどんどんと大きくなり、背丈を越す勢いである。


 今年は五月の初旬に桃色の丸いあじさいと青色の丸紫陽花&ガクアジサイを購入した。

 蕾のついた鉢植えの紫陽花は毎年のように購入している。

 そして二ヶ月以上楽しんだ紫陽花はついに花の色を失い茶色に顔を染めたので、庭に受け替えてあげた。

 彼女たちもうまく根付けば、根を針大きく成長することであろう。


 色とりどりのミニバラ7本と赤色桃色のゼラミュームが艶やかに咲き誇っている。

 今年のバラは、5月ごろより咲き始めたが終わりを知らない。

 普通は5,6月頃に一旦咲き終わり、9,10月の秋咲きを迎えるであろうに、7月になっても満開である。

 二階の私のパソコンの位置から庭を眺めると、この位置からも可愛い花が目を和ませる。


 昨日書道兼辞書引きをして板が集中できず作業は完了には及ばなかった。

 先日読み終えた油井宏子著の『江戸時代云々』である。

 ペンとはいえ古い文字(文章)を抜き書きし、書き出した文の中で私にとって危うい文字を辞書で引いていた姿を見た夫。

「よくそんな文字を写せるなぁ〜。」
と、褒めてくれた!???

 
 仕上がらなかったので今から集中して机に向かいたい。

 本日は昼から大阪へ行く。

 もたもたしていれば、何もできないよ!と自分に言い聞かせる。

 残された人生、のんびりもよし、シャキシャキするのもまたよし。マイペースで歩もう。


 
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蜷川実花監督で小栗旬さん主演の映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』が公開される。『Diner ダイナー』で山椒の役割を果たされた小栗旬さんの意味がわかった。

2019-07-08 | 舞台・音楽 雑感メモ
   大阪民博  『鳴神』鳴神上人の衣装



   蜷川実花監督で小栗旬さん主演の映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』が公開される。『Diner ダイナー』で山椒の役割を果たされた小栗旬さんの意味がわかった。



 最近芸能ネタを頻繁に書き恐縮ですが…

 今秋9月中旬のこと。

 蜷川実花監督で小栗旬さん主演の映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』が公開されるとのこと。

 これは是非とも見に行かねば。

 また、太宰治を再読しなくてはと、興奮気味の私です^^


 それにしても流石の小栗旬さん。

 映画『Diner ダイナー』監督蜷川実花 原作平山夢明 脚本後藤ひろひと 5★ 藤原竜也 玉城ティナ 小栗旬 土屋アンナ 窪田正孝 本郷奏多 真矢ミキ 奥田瑛二ではあっという間に死なれた小栗旬さんでしたが、『白鯨』を読む横でクジラの様に吹き上がってきた重要なポイントになる死体役の小栗旬さん。

 大切な役だと思っていたのですが、秋には小栗旬さんのこの様な映画が公開されるとは^^

 相当練りに練り上げられている蜷川実花様だと感心いたしました。

     あっぱれじゃ!!!




 

 

 
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乱鳥徒然   チケットぴあから『ペテン師と詐欺師』のチケットが届いた。

2019-07-08 | 乱鳥徒然 Rancho's room.
 2019年 大神神社 『三輪』


 

 乱鳥徒然   チケットぴあから『ペテン師と詐欺師』のチケットが届いた。




 先日のこと。

 チケットぴあから『ペテン師と詐欺師』のチケットが届いた。

 新橋演舞場は初めてなので、結構心がときめく。

 また役者二人も好きな方なので、期待している。

 それにしてもミュージカルによくぞ夫が付き合ってくれることになったものだ。

 お年を重ねると、あれこれと嬉しい事柄も多いものだ。

 
 美術館博物館など概ね予定は考えたので、あとはワンコの預け入れ予約と新幹線のチケットのみ。

 交通手段は当日で良いと思う。

 秋口の、まだまだ先の話である。

 
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映画『累-かさね-』監督:佐藤祐市 脚本:黒岩勉(歌舞伎の『累』とは違う筋書き) 檀れい 浅野忠信 土屋太鳳 芳根京子

2019-07-08 | 映画
   奈良  頭塔


   映画『累-かさね-』監督:佐藤祐市 脚本:黒岩勉(歌舞伎の『累』とは違う筋書き)   檀れい 浅野忠信 土屋太鳳 芳根京子 


 映画『累-かさね-』を見た。

『累』というからには歌舞伎の筋書きを予想していたのだが、大筋ちがう。

 映画の『累-かさね-』の筋書きも深い広がりを見せ、面白かった。


 劇中劇の「かもめ」と「サロメ」が話に奥行きを持たせ、さらに面白みは増す。
 
 短い「サロメ」を見ながら、他の舞台や多くの絵画作品を思い浮かべ、うまく話を展開させていらっしゃるなと感心した。


 映画の淡々とした言い回しの浅野忠信さんが印象深い。

 また、檀れいさんの美しさは格別で、この役にぴったりだと感じた。


 家に居ながらにしてゆっくりとした時間を楽しむことができた。

 くどいようだが、『累』という題名ながら、このように歌舞伎とは異なる話の成り行きに、興味を持った。
 




 2大人気若手女優、土屋太鳳と芳根京子が火花を散らす話題の愛憎劇。恵まれた美しさを持つ女優と母譲りの天才的演技力を持つ女性、2人の欲望と嫉妬の物語が幕を開ける。

「まれ」の土屋、「べっぴんさん」の芳根という、いずれも連続テレビ小説の主役を務めた女優のダブル主演で、松浦だるまのコミックを実写映画化。キスをするとお互いの顔が入れ替わるという役柄の土屋と芳根は、お互いの芝居についてメモを交換し合い、複雑な役柄を2人で作り上げた。そんな彼女たちの鬼気迫る演技対決は見応え十分。さらに、劇中では2つの舞台劇、「かもめ」と「サロメ」が演じられ、それぞれのバックステージが描かれるほか、実際に舞台で活躍する俳優たちが顔を見せているのも興味深い。


 2大人気若手女優、土屋太鳳と芳根京子が火花を散らす話題の愛憎劇。恵まれた美しさを持つ女優と母譲りの天才的演技力を持つ女性、2人の欲望と嫉妬の物語が幕を開ける。
 今は亡き伝説の女優、淵透世を母親に持ち、天才的演技力がありながら幼いころから自分の容姿に劣等感を抱いてきた累。そんな彼女の前に母親のことを知る元舞台演出家の羽生田が現われる。累は羽生田の紹介で舞台女優ニナと会うが、ニナは美しい容姿に恵まれながらも、女優として花開かずにいた。羽生田の提案で、2人は累の母親が残した、キスした相手の顔を奪えるという謎の口紅を使い、互いに顔を入れ替える決断をするが……。

制作年/2018
制作国/日本
内容時間/112分


 監督
佐藤祐市
脚本
黒岩勉
撮影
谷川創平
音楽
菅野祐悟
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