「介護録」とユルユル日記

介護終了、ブログタイトルかえました。

ご挨拶

2014年12月7日をもって私の介護生活は終了しました。

介護中、このblogに毒吐きし、多くの介護仲間さんに助けられました。
過去記事を読むと穴があったら入りたい気分でもありますし、今とは考え方も違うところもあります
身勝手な独りよがりも多々ありますが、そんなあれこれも、介護中の方たちのデトックスに一役かえたらという思いから「介護録」として残しておくことにしました。

今後はユルユルと日常をつぶやきながら時に介護や認知症に対する思いを書いていこうと思います。

タティング

タティングは↓こちらに 写真をアップしていくことにしました。
お暇が出来たらのぞいてやって下さい。
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ファイターズ車イス

2017-05-25 | ●介護回想(2015~)
日本ハムが公認車いすを販売、稲葉SCO「外出が楽しくなるきっかけに」(Full-Count) - Yahoo!ニュース


こういうのイイですね。

うちの場合、
車イスを使う頃には、母は、こんな車イスがいい!なんて意思表示はしなくなっていたから、介護する私の選択。

母に初めてレンタルした車イスは(その時は頭をホールドする必要もなかったのでコンパクトなものをチョイス)
一般的に全体がシルバーのものが多いなか、それは全体が黒で椅子の部分と背もたれが赤のチェック柄。
お~~~~オシャレ~~~~と一目惚れ。
実際、送迎スタッフさんたちからも好評。(女性が多いですからね)

カワイイ車イス、介護者としてはテンション上がった。

母が認知症でなかったら、
年齢的に可愛すぎるからノーと言っていたかもしれないけれど、
中には、車イスくらい赤もいいよね、と思う方もいるでしょう。

レンタル会社の人によると、関西方面では自分でカスタマイズした華やかな車イスを使っている人が多いとか。
タイガース仕様とかキティーちゃん仕様とか。
大阪なら、なんとなく納得。



在宅介護用レンタルのお風呂グッズカタログを見ていた時、オシャレなカラーのものが載っていて

色が選べるっていいですよね。もっと他の物もオシャレなもの増えるとイイなぁ
と言ったところ

レンタル会社の方は
でも、こんなオシャレなカラーはうちのお風呂には合わないわ~と無難なものを選択する人が多いんですよ。
と言っていた。

それが実情ならば、オシャレなカラー製品は増えないのか……
私としては残念だ。

でも、あれから数年たっているし、介護する側の人の感覚も変化していくかも?

コスト高になっては困るけれど
白ばっかりの紙パンツや介護用下着、無難なカラーのレンタル用品ではないモノも増えるといい。
少なくとも私は介護中、もう少しデザイン性のあるものはないのか?と思っていたんだけれど……


ファイターズ車イスでテンション上がる方がたくさんいますように。




母の日

2017-05-09 | ●介護回想(2015~)
母の日ギフトのカタログが送られてきて、辛い……と、友人が言っていた。
母を亡くして丸二年過ぎた私だって、通販のカタログに母の日ギフトの文字をみたら、そのまま捨てる。
カンケイないわって。
正直、送ってこないでほしいけど、企業側にそこまで求めるわけにもいかない。
そんなことを言い出したらキリがないし。

いい年の大人になって親を亡くしてもこんな気持ちになるんだから、幼いころに……というような立場だったら、小さな心を、チクチク痛めているんだろうなって、今更ながらに気づいた。
世の中がキラキラしているのを見るのってけっこう凹む。

ああ、いやだいやだ、母の日ギフトカタログ!
と、思っていたら
先週のコープの宅配カタログには
亡くなったお母さんを偲ぶ母の日……みたいなページが組まれていた!
うーん、その手があったか!
と思わずうなった。
お線香などの商品や、お母さんが好きだったものを……という感じ。

うちはこういうイベント系はスルーな家だったので、特に仏壇に何かをする予定はない。
セブンイレブンでスイーツでも買ったら仏壇にも一つ。
そんなもん。

米ドラマ見てると
大抵、故人の誕生日にお墓に花を捧げている。
仏教だと、亡くなると誕生日より、命日。
でも、私は、なんとなく、誕生日のほうが気になる。
命日は、お坊さんがいらっしゃるからその用意をしなくては……と思うけれど、「あっ!」と思うのは誕生日のほう。

この世に生まれた日と、この世を去った日。

この世を去った日って、残された者には、わりと残酷な記憶。
100才の大往生とかならそうでもないんだろうけど、
父はガンだし、母はアルツだし
どちらも亡くなった日の記憶は私には生々しくて、あまり振り返りたくないよ。

誕生日にお花のほうが
いいな。


想い

2017-05-06 | ●介護回想(2015~)
父がガンで余命宣告され、手術したとき
(手術はなんにもせずに閉じただけ)

このまま手術失敗で終わったら楽になれるかも

って、私は一瞬考えた

失敗=死ってことだけど、永遠の別れになることには触れずに
ただ今自分が楽になりたいと……。

母が徘徊してるときも(介護度は2か3)
そのあとを追いながら

信号無視して道路を渡って交通事故で終わったら母も私も幸せかも?

って考えた。
そのときは、自分も一緒に終わるイメージで。

ガンにしろ認知症にしろ進行する病だから、ドンドン辛くなるわけだから。

交通事故で……云々と友人に話したら、真面目にお説教されてしまい、言わなきゃ良かったと後悔した。

「相手のドライバーさんのこと考えてるの!」

そんな真剣に怒らなくても…………

誰にも何にも言わないほうが平和なんだなぁ~~~~多分、世の中は。

私も逆なら同じようにお説教したのだろうか?

出来るだけ他人さまに迷惑かけないで死ねるように思ってるから、間違っても自ら車にぶつかるようなことはしないよ。



認知症が進行する姿を見ないで終われたら楽かもしれないね

って、そんなふうに言ってくれそうな人にだけ想いを吐露するのが正解。

99のnegativeと1のpositive

2017-04-10 | ●介護回想(2015~)
4/7のほぼ日手帳には

「~前略~
ものごとは、100件あったとすると、99件は、厳しい、たいへんなことです。
でも、ひとつくらい、ああよかった、しあわせだった、みたいなものごある。
その1個を心のボケッとの中に入れて、進んで行く。それしかないんじゃないですかね。」
(三浦純一院長が『福島県須賀川市公立岩瀬病院のこと。』の中で)

という言葉が載っている。


でもなぜか人は
99のnegativeをよく思いだし
1のpositiveは忘れがち。

なぜ
negativeな方にばかりアクセスしてしまうのだろう?
脳がそういう構造をしているの?

もしかして、negativeはとっても開きやすい引き出しに、一目でわかるような形状で無造作に放り込まれ、
positiveは大事に大事に
どこか奥深い特別区の引き出しに鍵をかけてしまいこんでいる?

もし、そうなら、
奥にあるその大切なpositiveな記憶は、認知症になっても失われないのかもしれない
……なんてちょっと考えた。

だけど認知症ゆえに、
引き出しの探し方を忘れたり
開け方を忘れたり
もしくは、見つけてもそれをうまく言葉にすることが出来なくて

外から見れば
全部忘れちゃったんだね…………と。


母にも残されていたのかな?1のpositiveな記憶。
そうであってほしい。そうならいいな……と思いながら

娘であることさえ、早々に忘れ去られた私っていったい………

これ以上考えるのはやめておこう。



介護のための嘘

2017-02-21 | ●介護回想(2015~)
ある冊子に認知症介護のコツとして

正論で「説得」しても認知症患者には通じないが、「納得」してくれればうまくいく。そのための方法は、簡単に言えば「嘘をつく」ことだという話が載っていた。

それをその筆者(介護の専門家です。お名前とか忘れました、ごめんなさい)は
「寄り添う嘘」
と表現していた。

ようするに嘘も方便ということだけど、
嘘も方便はなんとなくトンガって聞こえるけど、寄り添う嘘は丸くて優しく聞こえる。


その例として

デイサービス拒否する元教授には、大学からの迎えだと言い、スタッフはみんなその方を先生と呼ぶ。するとその日からデイサービス拒否はなくなった。

会社に行かなくては……と徘徊する夫には、今日は日曜日だよ……と言うことで納得させる。

等々が紹介されていた。

頭ごなしにダメ!と言うと逆効果なのは介護経験者はみんなよく知ってる。
嘘も方便方式は対処法としては、唯一なのではないかとさえ思う。
それを「寄り添う嘘」と表現するのはヨイことかも?


実際にその寄り添う嘘を実行する時は

そこに書かれているのは成功例で、このままどの認知症にも効果があるわけじゃないことを心に止めてておくことでしょうか?

これで徘徊を止められる~なんて喜んだら、うまくいかず100倍落ち込むことになってしまうもの。

下手をすると、あなたのやり方が悪いからだ……なんて言う人もいるから。

私も幾つも試した。
そして失敗した。

タクシー呼ぶのでちょっとここで待って……
といえば
自分で外で拾うと言って待ってはくれなかったし、
出掛ける前にお茶でも……
といえば
そんな暇はない!と機嫌が悪くなってしまったし

簡単ではないんですよね。

そして思わぬコトが徘徊抑止になることもあり、それが見つかるかどうかは運を天に任せるしかないのかも?
(見つかっても効果が継続するとも限らない)


たまに

こうやれば絶対大丈夫!みたいに言う人もいる。

そういう言い方は危険デス。
絶対なんてない。

介護者をぬか喜びさせないでくださいね。




思い出はそこにある

2017-02-06 | ●介護回想(2015~)
今年は ほぼ日手帳オリジナルを使っている。
一日一ページのこの手帳には、毎日、著名人や一般人の、ちょっといい話、ためになる言葉、クスッと笑えるエピソード等々載っている。
それをパラパラとみていたら

8/13日のページに

お父様が亡くなった後に、妹さんが冷静に見えるお兄さんに、
どうしてそんなに冷静なの?おもいだすことはないの?
と聞いたらお兄さんが、

思い出すというのは一瞬でも忘れた人が言う言葉。父を忘れたことはない、だから思い出すこともない。いつも父はここにいるから

と答えた……という話が載っていた。

ああ、そうだな……と思った。
「思い出」には自らアクセスするのであって、
「思い出す」のとは確かに違う。

亡くなった家族のことは、
「忘れている」わけではない。意識して思い出すものでもない。
かといって、四六時中、考えているのとも違う。

私は……
「いつもここにいてくれる」
という感触をもってはいない。(持てない?よくわからない)
よく、亡くなったことでより身近にいつも側にいるような気がする……と聞くけれど、そんな風には思えていない。

でも、
忘れていることを「思い出す」のとも確実に違う。
そういう意味では確かに思い出はいつもそこにあるんだと思う。
(そこってどこ?ということはさておき……(^-^;)


なるほど……と強く強く納得しながら、そのあとでちょっと思ったことがある。

このお兄さんは強い。そしてとても前向き。
それはとても素敵なことだけど、これに拍手喝采してしまうと
悲しい、淋しい、切ない……と思ってはイケナイってなりそう。
このお兄さんは頼もしいけれど、妹さんは泣けなくなるんじゃないのか?とそんなことを思ってしまった。

世間の空気は総じて早く立ち直ることをヨシとする。
元気に暮らすことが供養。
介護を終えた私には必ず、終わったんだからあとは気楽に自分のために……という言葉が向けられる。
yellなんどけど……
それが辛いなと思うこともある。

泣いていいよって空気にはならないんだなぁ

……私は泣きたいけれど


気楽でいいでしょ~~って何度言われたか?
言われたらyesと答える。
気楽か否か?と問われたら気楽だもの。

まあ、でも、エールとして当たり障りなく賭けられる言葉は「気楽」かもしれないなぁ、多分。
逆の立場なら私もそう言ったのかも。

難しい。




幸せな最期……と思った話

2017-01-23 | ●介護回想(2015~)
知り合いの話です。

旦那さんのお母さん。自宅からわりと近い老健入所中の90代。
夫婦で出掛ける朝、お母さんの顔を見てから行こうと奥さんが提案。
旦那さんは、忙しいからやめようといったけれど、虫の知らせなのか、奥さんは、いや、行こう!と。

お母さんは食事を口にしてなかった。
旦那さんが抱え込むようにして(旦那さんが胡座で椅子がわり?)奥さんが正面から食事介助。
二口くらいで白眼を向くような状態に。
医師からは
「老衰です」と。

苦しむことなく
息子に抱かれで旅立った

一番楽な終わり方は枯れるように死ぬことだと医師が書いていた。
まさしく、そんな終わり方

羨ましかった。
涙が出てきた。

飛行機で出掛けるはずだった御夫婦。
(親戚の挙式だったそうで)

こんな話は、
何かの力が働いた?!と思えてしまう。


枯れるように死にたいけれど、それには長生きしなくてはならない。
おひとりさまの私としては、あまり長生きをするわけにはいかん!と思う。
ボケないうちになんとかなっておかなくては……と。

誰か暗殺してくれないかなぁ~~なんて冗談を言うと
「お金、かかるよ」と友人。

死ぬこと自体も、この世での最後の修業なんでしょうか?

認知症リンクワーカーって?

2017-01-20 | ●介護回想(2015~)
初耳だってのですが、介護友人から教えてもらい、検索してみました。
正直いうと具体的な活動はよくわからなかったので大雑把に……


病院で「認知症ですね」と診断された。
この時点では軽度。介護サービスを受けるまでではない。
アリセプトが出たとして、ソレ以外には???
なにをどーしたら?
……みたいな段階でリンクワーカーが訪問してアドバイス

こんな感じ?

スコットランドで展開されてる制度だとか。

認知症の診断する病院ならそこの医療ケースワーカーがその役目を担えばいいんじゃないのか?
と思ったりするんだけど、家を訪問して……というのだから、もっと細やかにある程度の期間継続支援ということなんでしょうね。

確かに
ある日突然認知症と言われても
なにをどーしたらいいのか、とにかく情報不足

事前に調べておこう~~と言われていても
認知症とは?認知症と診断されたら?なんて話は、なんとな~~く聞いたり読んだりしたけれど……というレベルなのが普通。

医療ケースワーカーにしろ、ケアマネージャーにしろ、認知症の専門家ではないので、実際、最初に繋がるこうした人に多大な期待はしないほうがいいかな?と私はちょっと思う……ちょっとネ。

例えば、ケアマネは介護保険制度のコトはプロだけど、その辺は自治体独自の介護サービスのことは知らない……とか、まあ、餅は餅屋で、色々あります。


自分が介護を始めたときのことを思えば
リンクワーカーがいるといないでは、それは当然違っただろうと想像する……。

形だけの訪問にならなければいいなぁ~~……と思う。

形だけの「病院の家族相談」
形だけの「保健課へのSOS→相談」
経験したし…………
これで助けてもらえる~~と思ったのに…………
思うほうが甘いのか?


そういえば、認知症サポーターの活動はどうなってるんだろ?

介護は終わったけどやっぱり気になる。


認知症カフェ

2017-01-13 | ●介護回想(2015~)
歩いて1分?!というくらい近い病院が今年から認知症カフェをやることになった。

国と地方自治体が支援する認知症カフェの指定をその病院を運営する社会福祉法人が受けたということらしい。

なんだかね……
わたし、介護するの早すぎた

自治体が介護者のための茶話会をやりはじめたのも介護して数年たってからで
もう、今さら茶話会でもないか……って気分になっていたし、
歩いて行ける病院で認知症カフェが、「今」ですか……
介護が始まった頃、ケアマネと、介護者が集える場所があったらいいのにね……喫茶コーナーもあって、ワークショップなんかも開いたりして~~って話してた。そのケアマネは雑貨屋さんを開くのが夢だったから二人して妙に盛り上がった。


月1開く認知症カフェ

歩いて1分だから行ってみようかなと思うけれど、要予約なんだって。
どんな感じなんだろう?
介護終了者は場違いなら嫌だし。

開催日に私自身がエネルギー切れだったらどうしよう?
その可能性もある……

ああ、でも本当に、介護中に認知症カフェがあったなら……とおもわずにはいられない。

私の年齢だとこれから介護でもおかしくない。

お母さん
認知症になるの、早すぎたよね。今からでもよかったくらいだね。

アルツハイマーは忘れたい過去の消去作業?

2016-12-16 | ●介護回想(2015~)
米ドラの中でのセリフ。

医師で母親がアルツハイマー。
メインなストーリーとは全く無関係なので深く掘り下げられることもない会話なんだけど
そのキャラが、

医師だから進行によって記憶が失われるという理屈はわかるけれども、哲学的なことを考えてしまうんだよ……

と言って語ったのが
(言い回しはあやふやなのであくまで↓こんな主旨ってことです)

アルツハイマーは、過去の過ちとか失敗とかネガティブな記憶の魂の消去作業なんじゃないか……

でした。


まあ、嫌なことだけでなく、大事なことも忘れるし出来なくなるからネガティブなことの消去だけとは言えないけれど
面倒くさい理性の蓋もパコパコはずれ、女王様のようにふるまうことも出来ちゃうし、嫌なことも、悲しいことも、苦しいことも、辛いことも、都合の悪いことも、失敗も…………なんだかんだで忘れる本人は
楽なのではないか……?と思ったことは数知れない。

神経質で気使いでどちらかといえば完璧主義な母は、
認知症になって気が楽になったかもね?
と、まわりに言われたし私も思った。

認知症になってなかったら絶対に言わないだろうことを他人に言ったし、私と二人でもやらないカラオケをデイサービスで歌ってた。
(家では鼻歌歌うし、音痴ではなかったし、特別上手くはないけどめちゃめちゃ下手でもなかった)


中期のころかな?

母に抱きつかれて、言われた言葉が
「(私は)結婚したくないの(助けて)……」
だった。
妹と思われてたかな?多分。
いわゆる恋愛結婚ではなくて、時代的にも、しないわけにはいかない感じの結婚だったことは聞いていたのでショックというほどのことはなかったけど
それで生まれた私って……と思う気分もそれなりに……。

この時の母は結婚前にタイムスリップ?
「しなくていいよ」
といってあげた。

面白話的には、
「いや、もうしなくていいから。……っていうか誰とするんだよ!?」
と激しく突っ込むところ。


魂が、それまで生きてきた時間の忘れたいところを消去する。

本人は楽になるかもしれないけれど
それと向き合う家族はどうなるの?
その忘れたい過去に「私」もふくまていた……なんて思いたくはないし。
(思いっきり早い段階で忘れられた私……)

私の魂も、どうぞ全部消去して。
もうぜーんぶ。それでいいわ。そして楽になって終わろう。
あ~~楽チン!
…………なんてそんな簡単に楽にはなれないんだろうなぁ