見えない世界を何度か実体験して ３

☆ダンススタジオをオープンして
　それからの物凄いヨーガブームが到来し、ヨーガ教室はさばききれないほど生徒さんが大勢入会した。その頃東宝映画「市川昆監督」から、「現在大流行のヨーガを手塚治虫原作の映画「火の鳥で」取り入れたい」と相談があった。それは、私がダンス教師で、ヨーガの指導者だから依頼されたようだが、それをお引き受けした。主演の女王卑弥呼役の大女優「高峰三枝子さん」に「ヨーガ風祈祷ダンス」を踊らせるためだったが、私はそのダンスを振り付けた。数日後に送迎の黒塗りハイヤーで、高峰さんに直接ご指導するため、何日間か撮影所に通った。高峰さんはとても体が柔らかく、両足を開いて全身をべたっと前につける動作を希望したが、私はヨ一瞬ヨーガには
そんなポーズはないと戸惑った。すると市川監督が「あくまでフィクションなので、そのように振りつけて下さい」と頼まれた。その場面の撮影の最後の日は、取材のため大勢の人が来た。
　高峰さんの体の柔らかさが話題になり、その写真はいろいろな雑誌に掲載された。その写真は昨日探したが、あまり昔なので処分したようで、ご紹介
出来ないのが残念でならない。

　また、ヨーガ教室の生徒だった女優「加藤治子さん」にも、ＮＨＫの連続ドラマ「蛇蝎のごとく」の場面で、ヨーガを指導したり、また、他局のテレビドラマの中でも、何度かヨーガを指導したりした。
　執筆活動の発端は、あの時代に物凄く売れていた中央公論社の「婦人公論」に「ヨーガと心理」と言うタイトルで、一年間シリーズで連載したことだった。ヨーガ教室を梅ヶ丘駅北口駅前に開催してから、すぐに四谷に教室を開き、その一年後に同じ駅の南口前のビルに「能里ダンス・スタジオ」をオープンした。　　その頃はスタッフ２６人を抱え、その扱いに困ったこともあったが、ヨーガ、ディスコダンス、ジャズダンスなど、それはまさに時代に後押しされたようで「私は何と運がよくラッキーなのだろう」と、自分でも本当に驚いていた。
　そして「これはきっと守護霊様のお導きに違いない」と絶えず思って思っていた事も忘れられない。。