ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

認知症と診断されて8年目の夫と接して (前)

2018-07-16 14:47:40 | エッセー
 認知症の夫は心理のプロとして、私の実験材料と思うことにしてから数年過ぎ
たが、ときにはどうしようもない気分になることもある。そんな時は何かあっても
寛容で決して私を責めたことがなかった夫を思い出すようにしている。
 最近あるご夫妻と接することがあるが、ご主人は結構口うるさい人で、それに
歯向かいながらも、仲良くしているので、奥さんは偉いと内心感心している。
 私の扱い方によって夫の態度が全く違うのは、実にハッキリしているので、いつ
でも彼が機嫌よく過ごせるように努力して接しているが、それは私の天性らしく
随分それで得しているようだ。平成10年の11月頃から、続けて信じられないよ
うなことが怒り、やはり夫が可笑しい感じ、病院で検査するように勧めたら、彼は
素直に従ってくれたのは、多分私が心理のプロとしての実績を認めてくれたからだと思う。
 
 インターネットで「どこの病院が良いか」を検索したら、都内で認知症では実績
のある3大病院があったが、その一つが世田谷区にある「松沢病院」だった。
 すぐに予約を取り初めて行ったのは、平成11年3月だったが、息子が一緒につい
て行ってくれた。いろいろと質問や、簡単な検査をされたが、幸運なことにその日に
MRI検査を受けることができた。結果は「アルツハイマー型認知症の初期」と
診断され、それ以来今でも定期的に通院している。その頃は認知症に対する一般的な
常識では、いわゆるボケ状態になり、何を言っても分からず、忘れることが多くなり
怒りっぽくなり、やがて徘徊するようになると思われていた。
 そのため、家族が認知症になると、恥ずかしいと受け止め、できるだけ他人に知ら
れないようにするのが一般的だったようだ。しかし私はいろいろ学習していたので
まったくそうは思ってはいなかった。
コメント
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