ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

これって殺し文句?

2018-11-09 08:46:34 | エッセー
先日は夫の友人との付き合いで出かけるが、彼に何度言ってすぐ忘れる。
「11時にお迎えに来てくれるから、早くひげを剃って身支度してね」と言って
私は自分の部屋で仕事をしていた。しばらくしてから、夫は未だパジャマ姿のまま
だった。時間は10時半「急いで支度してね」と言ったら、彼は「すみませんネ
いつも能里子さんに迷惑をかけて」と言った。その時「どんなに、迷惑かけられて
もいいから、あなたに長生きして欲しいの」と言ったが、それは私のホンネだった。

すると夫は「そう。ありがとう」と、ちょっと嬉しそうにニコニコしたが
それから間もなく、友人が迎えに来てくれ夫は出かけた。
 その後ゆっくり冷たいお茶を飲みながら、私はハット気づいた。
「さっき言ったことは、すごい殺し文句だったのかも知れない」と。
そう言えば、気づかずに私はさりげなく、相手を心地よくする言葉をダイレクトに
言うかも知れない。これはリップサービスでなく、自然派生的な本当の気持ちだ。

 そう言えばと、突然思い出したのは、まだ高校時代の頃、ボーイフレンドと道を歩いて
いるとき、まだお酒など飲んだことなかった私に、彼はこう言ったのだ。
「あなたは素面で殺し文句が言えるんだね」と、それが東大生だったから、余計
忘れなかった。それは天真爛漫で感覚的な私なので、決して作為的ではないのは
相手も分かるはずだ。また心しているのは、たとえ感じても、相手が不快になる言葉
は絶対言わないようにしている。だから、昔から「天然の悪女」とか「魔女」とか言わ
れたのかも知れない。でも、たとえどんな作戦でも、認知症8年目の夫がときどき
「ああ!幸せ!」と言う生活は、「魔女もどき」の妻を持った夫は幸せかも・・・
そのため、高齢になってからも、夫ある身で恋愛相手でもないのに、「結婚したい」
ナーンテ3人の男性に言われたのかも知れない。凄いでショ!
 また自慢しちゃった!


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする