ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

僅か15分のちょっとした達成感

2021-04-20 09:23:34 | エッセー

 梅丘から新宿まで15分、電車の中は適度の混みようで、「よし!久しぶりにトライ

しよう」と思った。それは新宿まで立っていて、その間どこにも掴まらないことだ。

 若い人ならそんなの簡単だが、友人達は「そんなこと、とてもできない」と驚く。

私はたまに試すのは、立って電車の揺れを受けとめ、足を揺れに合わせてバランスを

取ることだ。また、せっかちなので動いている電車の中をよく移動するが、同世代前後

の友人達は「そんなの考えられない」と言う。

 私の年齢になると、杖を付いている人、補助車を使っている人も多いようだが、私は

まだスキップも、駆け足だってできる。でも、友人に「階段を降りる時が一番危ない

から、若ぶらないで絶対に手すりに掴まって!」と、熱心に諭された。

そのため「確かそうだ、まして人一倍そそっかしいし」と、それ以来忠実に守っている。

必ずドアの前に立つのは、揺れてもすぐに掴まれるからだが、何度か試したがまだ

一度も掴まったことはない。私と長年競技ダンスを踊っていた健脚の夫も、歩き方が

随分遅くなった。私もこんなことが何時までできるか分からないけど、でも、ちょっと

した達成感だ。元ダンス教師の私は、死ぬまで介護されないで、自分の足で歩きたい。

そのための努力は、毎日継続するつもりでいる。

 

 

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