梅丘から新宿まで15分、電車の中は適度の混みようで、「よし!久しぶりにトライ
しよう」と思った。それは新宿まで立っていて、その間どこにも掴まらないことだ。
若い人ならそんなの簡単だが、友人達は「そんなこと、とてもできない」と驚く。
私はたまに試すのは、立って電車の揺れを受けとめ、足を揺れに合わせてバランスを
取ることだ。また、せっかちなので動いている電車の中をよく移動するが、同世代前後
の友人達は「そんなの考えられない」と言う。
私の年齢になると、杖を付いている人、補助車を使っている人も多いようだが、私は
まだスキップも、駆け足だってできる。でも、友人に「階段を降りる時が一番危ない
から、若ぶらないで絶対に手すりに掴まって!」と、熱心に諭された。
そのため「確かそうだ、まして人一倍そそっかしいし」と、それ以来忠実に守っている。
必ずドアの前に立つのは、揺れてもすぐに掴まれるからだが、何度か試したがまだ
一度も掴まったことはない。私と長年競技ダンスを踊っていた健脚の夫も、歩き方が
随分遅くなった。私もこんなことが何時までできるか分からないけど、でも、ちょっと
した達成感だ。元ダンス教師の私は、死ぬまで介護されないで、自分の足で歩きたい。
そのための努力は、毎日継続するつもりでいる。