感想:東京新世録 オペレーションアビス その1

2020-08-27 06:29:58 | ゲーム(VITA)



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自分の中のダンジョンRPG成分が枯渇してきたので何か遊ばなければ…。


と思って手にとったのがこのゲーム。
ダンジョンRPGの雄、エクスペリエンスのVITA中期の作品。
しばらく前に遊んだ「蒼き翼のシュバリエ」はいまいちだったが、
今度こそは!!






システムはwizardryの外伝シリーズをベースにしたいわゆる和製wizで
リスペクトをプンプン感じる内容。





ダンジョンの中に単語を組み合わせてメッセージを残せるのが結構面白い。
しかもそれがネットワークを通じて他のプレイヤーに届くので
前任者が隠し扉やワープゾーンのヒントをくれる。

普通なら自力で遊びたいところだが、今回は早くクリアしたいので
お世話になることにした。




騙しメッセージを置くやつもいるので真実を見抜く目も必要w





序盤のボス、ノノ。
これでもかというほど乳首を浮かせててエロいw





ただ、シナリオがあまりにも中二すぎてつまらんというか
なんかネチャネチャしたキャラばかりで気持ち悪い。





あと、しつこいくらいのWizardryリスペクト。
出てくるキャラの名前が御船や村正だし
手に入る武器の名前がムラマサ・ムラマサ改・クドウムラマサ・クドウムラマサ改。
ここまで鬱陶しいとリスペクトの意味をはき違えてると思うんだよな…。




あと、マップも捻りがなくてつまらん。
広間みたいな部屋ばかり並んでて探索の楽しさがない。
無駄に広いんだからマロールくらい使わせろハゲ!!
…と思ったら序盤は店で売ってるアイテムでマロールの代わりになるんだな。
ダンジョン内でセーブができるアイテムも店で買える。
売ってる数に制限があってその回数しか使えないわけで、そういうシビアなところは好き。






なにげに青春学園モノも含まれたストーリーで
一学期が終わるとそれまで埋めたマップがリセットされる。マジ勘弁。





敵が強いのは個人的に好みな部分なのだけれど、
ストーリーもマップも楽しくないので
後半は早く終わらせたい一心でプレイしてた。


んでもってラスボスが超強かったのでギブ。
普通なら燃えるところなんだが、そこまでやり込みたくねえわ。
発売当時に買ってれば熱中したかもしれないけど、
中古300円のモチベなんてこんなもんだよね。
まあ手が空いたら一部の簡単なトロフィーを埋めてもいいかな。





2020年になってプレイしてる俺はやはり異端か!!


■■■現在の進行状況■■■

ラスボス戦
トロフィー29%


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感想:ソフィーのアトリエ~不思議な本の錬金術士~ その1

2020-08-13 10:49:58 | ゲーム(VITA)


公式サイト

全国500万のVitaファンのみなさん、お待たせしました。
Vitaの感想を再開します。
ていうかハードオフで大量に中古の本体があぶれてるんだが
お前らきちんと遊んでんのか!?


てなわけで。
実は俺、今まで一度もアトリエシリーズを遊んだことがなく、
キャラデザもいまだに桜瀬虎姫のイメージが刷り込まれてるおっさんです。

今遊ぶならキャラデザがドスケベすぎる「ライザのアトリエ」一択なのだろうけれど
せっかくだから手軽なVitaで遊びたいし、タイトルも大量に出てるしね。
評判のいいこのソフィーのアトリエから開始。





いろんな土地へ行き素材を集めいろいろなアイテムを作るという
おおむね思った通りの内容。




パズル的に組み合わせることで効果が強力になっていく錬金システムが楽しい。




ソフィーもライザほどではないが結構なスケベキャラでいいね。



ゲーム自体もまあまあ基本に準じたJRPGなんだな。

個人的にJRPGの戦闘シーンは奇抜な服装のまま戦うのが気に入らない。
キャラデザ自体は服装がいくらヘンテコでも面白いと思うけど、
魔物と戦うときにもその服装かよ! と思ってしまう。
装備を変えても同じ格好だからなおさら。




まあそこはそこで割り切って遊べば普通に楽しいのでOK。
痴女かよってレベルの服装で戦うレオンをパーティに入れるのが俺的マスト。ふんどし。





あと、シナリオが非常に貧弱というか、

町の人と仲良くなる。
魔法の本であるプラフタに人形の体を与える。
ラスボスが現れるので倒す。

と、マジで3行で説明できてしまった。



淡々とした作業ゲーが好きなのでアイテム作成やレベル上げの作業は
大して苦にならないのだけれど、
町の人と仲良くなるためのフラグ立てが非常にしんどい。
しかもそれがゲーム進行に必須となると苦痛。


んでもってラスボスが異常に強くてクリアまでの30時間のうち
15時間がラスボスを倒すためのキャラ強化に使ってしまった。




とりあえずクリア後にいろいろと攻略を見たのだが

あくまで町の人との交流がシナリオのメイン、
ラスボスまでのつなぎはクエストの受領で強敵と戦える
難易度を変更することで得られるお金と経験値が跳ね上がる
強力なアイテムや武器防具の錬金の仕方などなど

単純に俺自身がこのゲームの遊び方を理解してなかっただけの模様。
自由度の高さはRPGとして非常に良いことだとは思うけれど
もうちょっとディレクションというか
遊び方の説明があってもよかった気がするなぁー。
序盤に鬱陶しいチュートリアルばかり表示されてほとんどスキップしたので
肝心な部分を読み飛ばしてただけかもしれんが。




やりこみが理解できればなかなかの沼ゲーだということもわかった。
こういう作り込まれたゲームは好感が持てるね!


しかし裏ボスにEASYでもまったく歯が立たなかったのでギブ。
シリーズ初プレイでも結構楽しめたので
機会があれば別の作品にも手を出してみます。


■■■現在の進行状況■■■

裏ボス戦
トロフィー75%


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感想:黒猫館・続黒猫館

2020-08-04 22:00:11 | その他



昨年くらいに連休でやることがなかったとき
動画サイトをめぐっていたら「くりぃむレモン」シリーズを発見。


自分はエロ漫画もエロアニメもほとんど触れずに生きてきたのです。

だってストーリーが適当すぎるじゃん?
漫画もアニメも脚本を最重要に置く自分としては
抜かせるためだけの作品群に価値はないと思ってた。

しかし実際に観てみると、30分に届かない尺の中で
舞台設定とキャラクターの説明をしっかり入れて
ノルマとしてのエロシーンをメインに据えて、
そうするとストーリーを入れる余裕などギリギリになってしまうが
シンプルながらも視聴後の余韻をしっかり作れる
当時のアニメスタッフの工夫に感銘を受けた。

そういう意味でも、80年代のオタク文化のひとつのシンボルが
くりぃむレモンシリーズということなのだな。
時間ができたら全部観ます。



そんなわけで色々調べていたら面白い情報を発見した。
くりぃむレモンのアニメを原作としたノベライズが出ていて
作者の「倉田悠子」は数十年間も謎の存在だったが
数々の文学賞を受賞し紫綬褒章まで受章した「稲葉真弓」が
2014年になってから、あれは自分だったとカミングアウトして大騒ぎになったとのこと。

当然、それらの小説は一気に中古相場が値上がりし、価格が5桁に。

せっかくだから読んでみたいなぁ~~、なんて思っていたところ、
そのうちいちばんの名作と言われる「黒猫館」と「続・黒猫館」が復刊。
およそ文学においては権威に弱い俺w この偶然は見逃せない!!
発売日に地元の本屋へ買いに行ったが入荷なし。
呪詛を吐きつつAmazonでポチった。



【あらすじ】
昭和16年。日本が戦争の渦に飲み込まれるなか、
大学生の村上正樹は高額な給金につられて山奥の華美な館へ書生として向かう。
しかし、女主人である冴子の目的は、若い男の肉体だった。
正樹は娘の有砂、メイドのあやとともに性の饗宴に巻き込まれていく。


あらすじと被るけどアニメのストーリーを簡単に説明すると
欲求不満の未亡人に呼ばれた大学生が逆レイプされて
毎日飲まされているワインには少しずつ毒が入っているので
メイドのあやが逃がしてくれたよ!! 屋敷はなぜか燃えたよ!!
おわり。

前述したとおり、作品の舞台こそ非常に魅力的なものの内容はあまりに不条理。
所詮1話限りのエロアニメのシナリオなんてそんなもの。


その点、このノベライズはしっかり脇を固められて
アニメではわかりづらかったストーリーがきちんと補完されている。
冴子の目的とそれに至るまでの過去。あやの暗く哀しい生き様。
有砂のイノセンスとニンフェット。

情景描写の美しさも卓越した文章力で磨き込まれていて
場面ごとにその景色に思いを馳せるだけでもうっとりとトリップしてしまう。


ポルノ小説である以上、行為に至るまでの過程に若干の不自然さはあるものの
夢かうつつか判別できなくなるほどの陶酔感と
非常に写実的な性の描写にぐいぐい引き込まれる。
アニメはアニメでもちろんエロいけれど、
やはり歳を取るとエロにはリアリティが欲しくなるね。おっさんの意見だね。


そして3人の女たちの悲哀が美しく描写されて収束していく終盤。
ラストシーンでは不覚にも少し涙腺が緩んでしまった。


まあ作者が文学の大家というゲタがなければここまで楽しめたかというと
正直自分でもわからんところはあるのだけれどw
非常に良い作品を読めたという満足にあふれた読後感だった。



一方、続編である「続・黒猫館」は序盤からラストまで
常時「ええぇ…」と声に出してしまうほどガッカリな内容。

ここで内容を書くと「黒猫館」のほうのネタバレにもなってしまうので黙るけど
続編を名乗ってほしくないレベルの支離滅裂っぷり。

前作が面白かったから続編を作ったんだろうに
テーマをまるごとひっくり返しちゃダメでしょ。

桜の木を軸にした情景描写はとても美しかったのだが
この作者の腕をもってしてもきちんとしたストーリーには仕立てられなかったようだ。
原作のアニメはいまだに動画を見つけられていないけれど
各所の感想を見る限り散々な出来だった模様。

読めずに期待だけ膨らませるよりは、収録してくれてありがたかったと感謝はしておく。




そして巻末に追伸がふたつ。

稲葉真弓がみずからの若い時代を顧みた、件のエッセイ「私が覆面作家だったころ」。

本人はこれを公表した直後にガンで亡くなってしまった。享年64。
自分の人生をその最期で振り返っていたのかもしれんな…。
普通に読む限りでは倉田悠子名義は黒歴史のように書いているが
2008年にくりぃむレモンシリーズ新プロジェクトのノベライズを出している事実を見れば
本人は決して黒歴史とは思っていないだろう。

そしてこのエッセイが世に出なければ
担当していた編集者の守秘義務違反がないかぎり、
この名作が本当にオタク文化の片隅に埋もれてしまっていたかもしれない。



もうひとつが「『メイド萌え』の『原点』として」なるタイトルの
英国ヴィクトリア朝およびメイド文化研究者の久我真樹による解説。

ヴィクトリア朝のメイドの研究をするにあたって
エロゲーの歴史も研究しなければならない因果に同情もしつつw

エロゲーではブームが興り始めた90年代の中ごろから
「館モノ」がひとつのジャンルとして確立したが
「メイド・性の饗宴・炎上する屋敷」という一連のお約束が
どのように生まれて広がっていったかの解説がとても興味深い。



少年チャンピオンを愛読している身としては
長年メイド漫画を描き続けてきたもりしげが
最近になってまさに不遇の死といえる亡くなりかたをして胸につまされたので
遺作となった「押しかけメイドの白雪さん」を買った。

自分はとくにメイドが好きなわけではないが、
80年代に小さな灯火が生まれ、00年代で急速に広がった「萌えメイド文化」が
今後どういう変遷をたどるのか、それを追うきっかけになったうえでも
この「黒猫館・続黒猫館」には非常に高い価値を見出せた。

良い一冊に出会えたことと、復刊を目指して動いてくれた人たちに多大な感謝。

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