感想:A列車で行こう3D

2014-03-23 21:39:16 | ゲーム(DS)


公式サイト

恒例の鉄道経営シミュレーションの新作。
DS版はその出来の良さから中古相場も高値安定。

自分はDS版をプレイ済みだったので
チュートリアルだけ終わらせて即座に最高難度でプレイ。

なのだけれど、DS版で基本戦法だった
「マンションを建てるだけで人口アップ」が通用せず
きちんと立地まで考慮されるようになったので
いきなり出鼻をくじかれた。


シナリオをクリアして次のシナリオに進むたび、
それまで通用していた資金調達法がひとつずつ削られていき
製作者のドヤ顔が目に浮かぶよう。

ゲーム内にある様々な要素を網羅することで
クリアが可能となるバランス調整は見事!

「ここにビルを建てると黒字になるか?」
「現時点の資材の数で駅が作れるか?」
等々、ひとつひとつ試行錯誤を繰り返すのがたまらなく面白い。
本体のスリープ中もゲームが進行する設定にもできるので
セーブ→街に手を加える→寝る→気に入らない展開だったらロード
というやり方も可能。


興味深い点として、シナリオごとに年代が異なり
さまざまな相場が当時のものだったり
技術的に作れる建物が変わったりする。

また、その頃の世相を表すネタも頻繁に秘書が報告してくれる。
ドリフ全員集合の生放送中の停電から
東北の地震まで(ゲーム上でも株価が暴落する)
その時代を生きた人には懐かしさを喚起させる要素。
無機質なゲーム画面ではあるけれど、
そこに生きた空気を流れ込ませる工夫として素晴らしい。


DS版にもあった、電車からの視点モード。
街並みのパーツのしょぼさが全然変わってない…。
ゼロベースで描き直せとは言わないけれど、
もう少し「電車に乗ってる感じ」を出して欲しかった。
3Dモードにしてもあまり立体に見えないのも惜しい。
まあ、あくまでオマケのモードなのでゲームの良し悪しには関係ないけどね。


クリアまでの過程が非常に楽しいので
同じシナリオを何回でもクリアしたくなる。

眺めているだけで街が発展していく楽しさ。
プレイするたびに異なる街が出来上がる喜び。
遊んでいると幸福感を味わえる箱庭づくり。
休日に寝転がりながらテレビを観る片手間にピッタリなゲームです。

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感想:闘神都市

2014-03-09 23:47:10 | ゲーム(DS)


公式サイト

闘神都市IIといえば。
今もエロゲ界では大御所であるアリスソフトの名作。

東のエルフ、西のアリスと言われた
二強エロゲメーカーの戦国時代に発売され
そのシナリオやグラフィックの質の高さだけでなく
RPGとしての出来の良さでいまだに根強いファンも多い。
当時エロゲーが遊べる環境の人は9割がプレイしたであろう作品。

と、思い出補正全開で褒めちぎってみました。

そのリメイクが発売されるとあれば当然買うしかないだろ!!


原作の設定と異なる点として、
大会で負けた選手のパートナー(女性限定)は
相手と一日デートしなければならない。

ってなんだそりゃwww

アリスのシナリオからエロを抜いただけで
こんなにもつまらなくなるんだなぁ…。
エロシーンだけ取り除いて発売できるエロゲーが
幅を利かせすぎてる現状も良くないんだけどな。


グラフィックについて。
今風にリファインされたキャラクターはみんな可愛い。
可愛いのだけれど、やはり旧作の絵のオーラが凄すぎて
見劣りしてしまうのが残念。
特にヒロインの葉月はコレジャナイ感が強すぎる。
たとえ古くても当時のエロゲ界最高峰のグラフィックだったわけだから
比較にならないレベルなんだよなぁ。
せめてもう少し実績のある絵師に原画をやって欲しかったなぁ。

CEROもD指定なのに全然エロくないのでそちらに期待するのも無駄。
題材が非常に良いだけに実にもったいない。


戦闘について。
敵とは1対1のバトルなので
本来であればバランスのとり方が非常に難しいシステム。

当然、敵はかなり強く設定されていて
スキルの組み合わせを練って、アイテムを駆使して、
満身創痍でようやく撃破できるバランスは実に楽しい。

なのだけれど、1ターンの行動回数に影響する「AP」の値が
レベルによって増えていくのは明らかに失敗。
APが1上がるだけであまりにも強くなりすぎて
ボス戦における「適正レベルの調整」が見え透いてしまい
低レベルで進める面白さが台無しになっている。
これはシナリオ上の特定イベントで増やすべきだった。

一方、スキルを獲得するには
戦闘で女の子モンスターをカード化する(手順はポケモンと同様)か、
女性キャラからのクエストをクリアする必要がある。
これはゲーム的に燃える要素。RPG好きならコンプを目指したくなる。
自分は期限ありのクエストをスルーしまくっていたら
後半の戦闘がえらく苦しくなってしまったので
バランスにも良い影響を与えているっぽい。


さて。
原作の神シナリオの再現度。
まぁ案の定、相当酷いことになってる。

改変部分はいまどきのチャラいJRPGっぽい。
原作は様々なおちゃらけを含みながらも
全編をダークファンタジーで通していて
衝撃的なイベントも多いのだけれど。

こちらは前半がほのぼの活劇で、後半で急に叩き落とす。
その落差で意識を急に切り替えられない不快感が残る。
柔らかめのキャラデザもここで完全に仇になってしまい
ギャップ萌えもなくひたすら困惑。
「人間の業」がテーマになっていたはずなのに
内容がえらく安っぽくなってしまったよ…。


原作へのリスペクトがあるのはわかるし、
システム的に現代風の工夫がなされているのもわかる。
ただし、「神作品」と言われたゲームのリメイクとして
不足しているものが多すぎただけのこと。


まあさんざん悪く書いたけれど
原作を知らなければもちろん普通に楽しめるので
購入予定であればなんの問題もないですよ!!

ただし、プレイ後は是非原作のほうも遊んで欲しい。
著作権フリーで配布している、大手メーカーとしては
ありえない太っ腹なので。

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