博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大敦煌』日本語版

2007年11月28日 | 中国歴史ドラマ
来月から開局するBS11にて、歴史ドラマ『大敦煌』が放映されるとのこと。BS11のトップページから番宣ムービーも見られます。

気になる放映日時は毎週日曜日の午後8時から9時までということですが、思いっ切り大河ドラマとかぶってます。視聴者層は大河ドラマの視聴者と重なっていると思われるので、かなりチャレンジャーな決断ですね(^^;)

これ以外にも始皇帝とか鄭成功、孫文のドラマも放映予定とのことですが、始皇帝のドラマというと今年の初めあたりに大陸で放映された張豊毅(『覇王別姫』『始皇帝暗殺』の主役の人)・范氷氷出演のドラマでしょうか?こちらも気になるところです。
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『源氏物語』巻十

2007年11月28日 | 日本史書籍
月一で刊行されていた瀬戸内寂聴版『源氏物語』を読了しました。

今まで源氏で思い入れのある人物なんていなかったんですが、今回の現代語訳を読んで気になるキャラが一人できました。それは光源氏の息子の夕霧です。この夕霧の人生を振り返ってみますと……

→高麗の占い師から光源氏の三人の子のうち、「真ん中の劣った者」と評される。
→母の葵の上は六条御息所の生き霊に取り憑かれ、彼を産み落とすやすぐに他界。
→その後も父親が須磨・明石に流謫したりして、母方の祖母の大宮に育てられる。
→同じように祖母に引き取られた従姉妹の雲居の雁とともに暮らし、初恋を育む。
→夕霧と雲居の雁との仲を知った父親の内大臣が激怒。二人を引き離してしまう。
→おまけに元服後、父親の方針によりわざと低い官位に就けられ、雲居の雁の侍女風情からもバカにされる。
→一時期家臣筋の藤の典侍のもとに通ったりするが、努力の甲斐あって身分相応の地位に就き、雲居の雁と結婚。子宝に恵まれる。

ここまでで済めば単なるいいお話で終わっていたのですが……

→従兄弟で妻の兄で親友の(複雑だ……)柏木の死後、未亡人となった落葉の宮を恋慕してしつこく付きまとい、キモがられる。
→夕霧との仲を誤解した落葉の宮の母親が心労により急死。夕霧に対して心を閉ざす宮。
→業を煮やして落葉の宮をムリヤリ我が物とする。ますます心を開かない宮。
→夫の浮気に激怒した雲居の雁が子供たちを連れて実家に帰る。
→夕霧との仲が噂になった落葉の宮は、柏木の実家(すなわち雲居の雁の実家でもある)に顔向けできない状態に……

地位も名誉もあるのに、何で浮気が原因で家庭が崩壊したサラリーマンみたいなことになっているのか。更に言うと、一応美男のはずなのに何で髭黒みたいなことになっているのか。(もっとも、髭黒が恋慕したのは未婚の女性でありますが。)そう思うと何だか泣けてきました(;´д⊂)

物語の後段では夕霧は妻や落葉の宮との関係を修復させたようで、一月のうち半分ずつ雲居の雁と落葉の宮のもとに通っているという記述がありますが、雲居の雁と落葉の宮が物語の中で直接再登場するわけではないので、彼女たちが心の奥底で夫をどう思っているのかは定かではありません……
コメント (5)
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