博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『隋唐演義』その8

2013年04月05日 | 中国古典小説ドラマ
『隋唐演義』第45~50話まで見ました。

李密の主導により大運河の工事が完成し、煬帝は長安から揚州へと巡行を開始。その情報をキャッチした瓦崗寨は十八路反王と連合軍を結成し、四平山で煬帝の龍舟を襲撃しようと計画します。しかし連合軍の兵が思うように集まらないことに業を煮やした単盈盈は、「ならば私が自分で二賢荘の仇を討つ!」と、新入りの宮女に扮して龍舟に潜入。その意図を察した蕭皇后の密かな助力もあって煬帝と対面する所まで進みますが、暗殺は失敗に終わり、囚われの身に…… 

その単盈盈を玉郡主が救出したものの、今度は郡主が煬帝に捕らえられ、かつての思い人の宇文成都に助け出されます。しかし宇文成都の方は人妻となった郡主にまだまだ未練がありまくりのようで、彼女を逃がすのかと思いきや自分の部屋に監禁して隋に戻るように説得。アカンこの人、どんどんメンヘラ気質になっていきよる(;´Д`)

さて、四平山では十八反王全員が勢揃いし、煬帝の援軍に駆けつけた靠山王楊林の軍勢と戦うことになりますが、その楊林、群雄の1人雄闊海ごときに生け捕りにされてしまいます。「隋朝の守護神」と言わんばかりの今までの扱いは一体何だったのか…… その後かつての義子で娘婿でもある秦瓊の計らいによって解放された楊林ですが、宇文成都とともに再度反乱軍と対峙。しかし宇文成都が一騎打ちの連続で瓦崗寨側に痛めつけられても撤退命令を出そうとしません。権門の宇文氏への嫌がらせのようにも見えますが、「ふん、ワシの若い頃はあの程度の負傷など物の数に入らんかったわい!」と、単にブラックな感覚でやってるだけかもしれません(^^;)

一向に戦況が良くならないことに業を煮やした煬帝は、切り札の李淵の四男李元覇を戦線に投入。十八反王連合軍はこの少年バーサーカーに太刀打ちできず、煬帝を討ち果たせないまま何となく解散。玉郡主は李元覇とともに四平山に到来した李世民によって救出されます。この四平山での十八反王連合軍と隋軍との戦いって、『三国』での反董卓連合軍と呂布などとの戦いに似てるんですよねえ。まあ、原典がこのあたりの展開をモロパクリしてるってことなんでしょうけど。

しかし程咬金はこの結果に満足がいかず、単身揚州の行宮に忍び込んで煬帝暗殺を謀り、捕らえられますが、反乱軍の勢力を強化しようとする蕭皇后の意を受けた李密が程咬金を救出し、程咬金から皇帝の位を譲られることになります。


皇帝となり、ドヤ顔で我が世の春を謳歌する李密さんの図。

李密は調子に乗って「文武状元」が売りのエリートの王伯当と連携し、「我が大魏国に六部の官制を導入する(キリッ 」と宣言して改革を開始します。単雄信らが「ちっ、めんどくせえこと始めやがって」という表情をしてるのが最高ですw

で、兵力も増強されてきたところで五関のひとつ虹霓関へと侵攻。王伯当が守将の新文礼をあっさり討ち取りますが、その妻の東方玉梅に程咬金と王伯当を生け捕りされてしまいます。しかし彼女は捕虜にした王伯当にうっかり一目惚れしてしまい、彼と結婚させてくれるなら虹霓関を譲ってもいいと瓦崗寨側に交渉を持ちかけます。新文礼はDV夫だったようですし、その未亡人が敵将に鞍替えしてもしょうがないですね(棒読み)
コメント
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