博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『精忠岳飛』その2

2014年01月14日 | 中国古典小説ドラマ
『精忠岳飛』第4~9話まで見ました。

遼国征伐のために手を組んだはずの宋国と金国ですが、宋国与しやすしと見た金国は宋領への侵犯を繰り返すように…… ここで後に対金国戦の立役者の1人となる韓世忠が登場。金側に捕らえられた王淵将軍を救出したり、その軍功を讃える酒宴で妓女の梁紅玉と出会い、結婚したりしております。


妓女時代の梁紅玉さん。後に夫とともに出征して「巾幗英雄」として知られるようになります。

一方、我らが岳飛さんは軍務から退き、李孝娥と結婚して家族とともに暮らしていましたが、元の上司劉韐が対金戦のために軍務復帰を要請。しかし折悪しく李孝娥が出産を控えておりました。せめてお腹の子の顔を一目見てから出征して欲しい……と彼女が思っていたところ、タイミング良く産気づいて次男の岳霆君が生まれました(^^;)

ということで心置きなく軍務復帰した岳飛ですが、そこで中央からの使者としてやって来た秦檜と初のご対面。彼の伝令により劉韐と岳飛は二人して金国の陣に和平の談判に向かうことになりますが、物別れとなった上に金兵に襲撃されてしまいます。負傷して二人一緒に逃亡することは不可能と悟った劉韐は断崖絶壁から身を投じて自害。……このドラマではさすがに「崖から落ちて死んだ人なんていません」という展開にはなりませんよね?

そして金国との関係に不安を感じた徽宗は、安史の乱の際の唐の玄宗と代宗の故事に倣って皇太子(すなわち欽宗)に譲位。この前後に朝廷で手腕を認められた秦檜が王夫人と結婚したりしております。この夫婦が後年岳飛を陥れることになるはずですが、今のところ王夫人は普通の知的な美人という印象です。

で、朝廷や金国の動きを受けて名将宗沢らが相州で義勇兵を募集。武勇にすぐれた梁王柴桂への挑戦者を募るという形で武術大会を開きます。劉韐が死んで行き場を無くした岳飛もこれに応じますが、実はこの梁王、金国と結託しており、武術大会の寸止めルールを無視して腕に覚えのある義勇兵の殺害をはかります。謎の女スパイ素素から梁王の陰謀を知らされた岳飛は、激闘のすえ、あべこべに梁王を殺害。貴顕を殺害したことで死罪に問われる岳飛ですが、彼の才覚を惜しむ宗沢の計らいにより、死罪を免じるかわりに蜈蚣山の山賊吉倩・吉勇を討伐することになり……

ということで、梁王との一騎打ちはアクション的にもストーリー展開的にもかなり盛り上がります。しかし金が攻めてくるとかどうとか言ってる時に、こんなちまい山賊を相手にしていて大丈夫なのでしょうかw
コメント (7)
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