博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『精忠岳飛』その6

2014年02月16日 | 中国古典小説ドラマ
『精忠岳飛』第28~33話まで見ました。

岳家軍が兀朮の鉄浮屠部隊を撃退すれば黄河の堤防は決壊させないという杜充の言葉を信じ、金軍と激戦を繰り広げる岳飛ですが、合戦の最中に杜充が無慈悲に決壊を指令。宋軍も金軍も黄河の水に飲み込まれ、周辺に暮らす人民にも甚大な被害が及びます。

しかし金軍は態勢を整え直し、なおも南下を図ります。それを知った高宗は建康から臨安へと退避を決意。それに合わせて杜充も駐留地の汴京を金軍に明け渡して建康の守備にまわることになり、岳飛も渋々付き従うことに。ここで建康からの退避時に秦檜の馬車が事態の説明を求める民衆に取り囲まれ、「あっ!あっちに汪伯彦の馬車が!」と、説明責任を師匠の汪伯彦に押っつけたりしておりますw そして妻に「自分の先生なのにあんなことしていいの?」と問われると、「汪先生は三代の皇帝に仕えた元老だからな。こういう時に責任を取る義務があるのだよ。(キリッ 」などと答える始末…… そしてそれが原因で汪伯彦は民衆に囲まれたまま臨安への退避がかなわず、高宗からも罷免されてしまいます(^^;)

しかし高宗の方も、日頃の近臣の優遇や臨安への退避に不満な武官の苗傅・劉正彦によって監禁され、退位を迫られます。苗・劉の2人は梁紅玉を通じて戦地にいる韓世忠を味方に引き入れようとしますが、韓世忠は謀反に同調すると見せかけて各地の主だった武将に勤王を呼びかけます。岳飛も杜充の名代としてその呼びかけに応じ、韓世忠と連繋して高宗の救出に成功。韓世忠夫妻と岳飛の忠節を称える高宗ですが、心の中では武官への深刻な不信感が芽生えていたのでした。そしてその不信感を煽り、金との和議へと持ち込もうとする秦檜。知勇に富んだ不遇の皇子という序盤の描写は一体何だったのか……

そして建康への進軍を控えた金軍では、兀朮が宋の捕虜の中から宇文虚中を見出します。兀朮夫妻の家庭教師となって漢語や象棋を教えたりしていますが、兀朮に惹かれつつも宋への望郷心や忠誠心から「べ、別にあんたたちが好きってわけじゃないんだからね!」という態度を採ってしまうツンデレキャラの模様。

一方、金軍の侵攻を察知した杜充は建康を明け渡そうと画策しますが……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする