博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『民初奇人伝』その1

2020年08月24日 | 武侠ドラマ
チェン・カイコー総監修ということで『民初奇人伝』を見始めました。全34話で、今回は第1~5話まで鑑賞。


舞台は民国初年。華民初青年は日本への留学から帰国し、汽車で北京へと戻るところを、北方政府との統一協議のために北京に向かっていた南方の使節の殺人事件に巻き込まれます。主役を演じるのは、チェン・カイコーの『妖猫伝』や『天意』でお馴染みの欧豪。生まれてすぐに両親を亡くし、富豪の鍾家に引き取られ、一人娘の鍾瑶とは姉弟として育ったという設定です。


で、列車内で女商売人の「商女之主」金綉娘、その妹分でスリも顔負けの手業を持つ「千手之主」花谷、囚われの身の豪傑「黒紗之主」一方ら「外八行」の面々と知り合います。金綉娘を演じるのは『エイラク』でブレイクした秦嵐。

「外八行」は神通・商女・千手・黒紗・仙流・易陽・墨班・諦聴の八流に分かれ、代々その業を受け継いできましたが、新しい世の中になったということで「神通之主」八仙や金綉娘らは解散を願うようになります。しかし「外八行」の解散には「十行者絵巻」が必要なのですが、長年行方不明なのでした。

その「十行者絵巻」を手にする「持巻人」は「外八行」のリーダーとなるので、野心を持つ者は血眼になって探し求めているのですが、それがひょんなことから華民初の手元に転がり込み、取り敢えずの仮の所有者「代持人」に指定されてしまいます。


「十行者絵巻」を狙う「易陽之主」希水。しかし華民初の背中の傷から、彼を師哥として慕うようになります。どうやら彼には出生の秘密があるようで……?


やはり絵巻を狙う「仙流之主」章羽。中の人はお馴染み修慶です。有力な商売人で、北方政府の軍幹部と結託し、鍾瑶を人質にして絵巻を手に入れようとします。帝京大飯店に乗り込み、鍾瑶を取り戻す一同ですが、今度は北方政府の軍司令方遠極の陰謀により、華民初が南方使節殺害犯に仕立て上げられてしまい、官憲から追われる身となります。

そして外八行の解散会で華民初の出生の秘密が明らかに。彼は実は先代の「仙流之主」とこれまた先代の「易陽之主」との間に産まれた子で、外八行では権限の強大化を防ぐため、各行間での婚姻は御法度とされていたのでした。彼の父母はそれで他行により死に追い込まれましたが、彼はどういういきさつか鍾家に引き取られていたのでした。

しかし「孽子」であっても「持巻人」にはなれるということで、八仙や金綉娘は民初を絵巻の所有者に指定。章羽以外の面々もそれを承諾します。そこへまた官憲に踏み込まれ、民初は希水に「情毒」を飲まされて逃亡。というところで次回へ。ここまで流れるように話が展開し、かなりいい感じです。
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