博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『御賜小仵作』その1

2021年06月03日 | 中国歴史ドラマ
かなり評判のいい作品ということで、『御賜小仵作』を見てみることに。全36話の作品で今回は第1~6話まで鑑賞。


時は唐の宣宗の時代。唐の後半の諸帝の中では名君として知られる人物ですが、この時代の唐王朝は宦官が大きな力を持っており、彼も宦官によって皇帝に擁立されました。


物語はヒロインの楚楚が仵作の試験を受けるために上京してきたところから始まります。仵作というのは検屍官を指しますが、死体を解剖したりするということで人々から忌み嫌われる職務でもあるようです。


彼女の力を見出したのが三法司のボス、安郡王の蕭瑾瑜。未解決事件の被害者の遺体を試験の材料とし、検屍させたところ楚楚がたちどころに的確な分析を見せたのを評価し、取り敢えず自分の王府に居候させて自分の捜査チームに加えることに。蕭瑾瑜の幼馴染みで高官の息子の景翊、武官の呉江とともに捜査に従事することとなります。

蕭瑾瑜の母は文宗の娘の西平公主。皇室の血を引くエリートですが、彼の父蕭恒は彼の出生を待たずして外地で死んだということになっています。しかし母の公主は蕭恒が実は密かに生きているのではないかと疑っています。そして楚楚が蕭恒の遺品となる石製の飾りと瓜二つの飾りを持っていたことで、蕭瑾瑜は彼女が父親と関わりがあるのではないかと、その身元を疑います。

で、今回は兵部尚書の馮玠ら高官の急死事件を追っていたところ、犯行の関係者が蕭恒が生存しているかどうか探りを入れていたことが明らかとなり……というあたりまで。


犯人の黒幕は宣宗を支える宦官のトップ秦欒の模様。宣宗にペコペコする一方で、武官を動員したりと朝廷で大きな影響力を行使していますが、暇さえあればこんな具合に衣冠を解いて付け髭を付けたり外したりしています。宦官ということで髭がコンプレックスになっているということでしょうか……

法医学物ということで何となく『大宋提刑官』のようなノリになっています。『大宋提刑官』の方は終盤へと進むに連れて色々大変な展開になりましたが、こちらはどうなるでしょうか?
コメント (2)
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