博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『慶余年』その5

2020年01月20日 | 中華時代劇
『慶余年』第25~30話まで見ました。

視聴者に見えないところでいつの間にか南慶と北斉とが戦争を初めて南慶側が勝利していたらしく、京都に北斉の使者を招いて講和の談判が行われます。そこへ箔付けということなのか范閑も南慶側の要員として出席。

談判は終始南慶側有位に進みますが、北斉に派遣されていた言氷雲が人質として捕らえられたという知らせが入ります。彼は鑑査院四処のボス言若海の息子で、将来を嘱望されていたのでした。結局南慶側が捕らえていた司理理・蕭恩(その昔陳萍萍を下半身不随に追い込んだ人物らしい)を人質交換的に釈放することに。

談判がまとまると、宮廷の祈年殿で北斉と東夷の関係者も招いて宴が開かれます。ここで北斉の当代随一の文人荘墨韓が姿を現します。どうも武力では南慶が勝るが、文化面では北斉が勝るという関係のようです。彼は范閑がかつて披露した「登高」の後半四句が自分の師匠の詩の盗作ではないか言うのですが、「登高」は范閑が前世の記憶からひねり出した杜甫の詩です。一瞬「よもやこの爺もタイムスリッパー!?」と思いましたが、そういうことでは全くなく、実は荘墨韓、長公主たちと結託して范閑を陥れようとしているようです。

盗作の嫌疑を掛けられた范閑は、酔っ払いつつも前世の記憶からありったけの詩詞を暗誦し、その詩才?を見せつけ、疑いを晴らします。詩だけでなく宋詞も混ざっているのが何となく気になるですが…… そして祈年殿の宴から帰ったその足で再び宮廷に忍び込み、皇太后の寝室の枕元から范閑の母親の残した箱の鍵をゲット。


で、遂に母親の残した箱の中身が明らかに。何だかよくわからない超兵器と、范閑・五竹の二人に宛てた手紙が保管されておりました。その手紙によると、范閑がいるのは異世界ではなく、地球に大氷河期が訪れて文明が氷で閉ざされてしまった後の未来らしい…… 我々の文明が滅亡後、文明が滅亡後、再び文明が勃興して彼が今いる世界が形成されたということです。

范閑の母親葉軽媚は、氷に閉ざされた旧世界から目覚めた人間のひとりということなんですが、范閑は氷の中から目覚めたというわけではなく、実験体として生まれたとのこと。詳しくは太平別院の池の地下に隠されているから確かめてみろということで、何とももやもや感を抱えたまま手紙は終わります。

范閑は宮廷に忍び込んだ際に、長公主が荘墨韓と結託していたということを知り、それを告発する怪文書を街中にばらまかせます。それはあっという間に陳萍萍によって范閑の仕業だと突きとめられてしまうのですが、陳萍萍自身も思うところがあるのか、怪文書にかこつけて慶帝の御前に長公主を呼び出して問い詰めます。


長公主が何とか尻尾をつかませずに逃げ切ったと思いきや、彼女の何気ない一言からこの人、陳萍萍の片腕のはずの鑑査院一処のボス朱格が長公主と内通していたことが判明。慶帝の前で申し開きをするか自害するかと迫られ、自害を選ぶことに…… ということで割とあっちこっちに話が飛ぶのですが、それぞれのエピソードが面白く見られるようになっています。


今回出てきた一場面。OP映像でも登場しますが、構図がカッコイイ。

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