博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

少女チャングムの夢

2006年04月11日 | 韓国歴史ドラマ
やっとこさ録画してた第1話を見ました。

チャングムと中宗の出会いとか、ドラマ版とはだいぶ設定が変わってるみたいですね。アクションシーンも結構出て来ますし。ひょっとしてアニメ版ではチャングムのお父さんがカンフーマスターになって出て来たりするんでしょうか(^^;)

あと、カン・ドック夫妻の声優がドラマ版の吹き替えと同じ人だったのに笑いました。
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北京旅行記 その6

2006年04月11日 | 旅行・オフ会・展覧会

輪タクの罠

前回その5の最後で述べたように、20元を支払って輪タクに乗り込み、恭王府まで連れて行ってもらうことにしたわけですが、さすがに輪タクは快適です。おまけに運転手の兄ちゃんが頗る愛想が良く、

運転手「お客さん、どこの国の人だい?」
私「日本人だけど」
運転手「日本人!?にしてはえらく漢語がうまいねえ。」

なんて調子のいいセリフがポンポンと飛び出します。更に車がビュンビュン走行する大通りでは、車と車のわずかな隙間をすり抜け、こちらを振り向いて「どうだい、今のテクニックは?」と言わんばかりに、ビッと親指を突き立てます。いや、そんなサービスはいいから、前を向いて安全運転してください(^^;)

そうこうしているうちに大通りから胡同に入り込み、恭王府らしき建物が見えてきました。ちなみに恭王府とはもともと乾隆帝の寵臣であった和珅の邸宅だったのが、乾隆帝の死後に官府に没収され、清末には咸豊帝の弟である恭親王奕訢の邸宅となったもので、その名にちなんで恭王府と呼ばれるようになり、現在は敷地内の庭園を見物できるようになっています。

しかし運転手の兄ちゃんは恭王府の前ではなく、その向かいにある小さな店の前で車を止め、「ここで恭王府のチケットが売ってるよ。」と言ってます。ホントにここでいいの?と思いながら中に入ると、店員の女性が出て来て「チケットは1人60元よ。」と申します。こりゃまたえらく高いなあと思いつつ60元を払いますと、その場にいた中国人観光客4~5人とともに向かいの恭王府の方に誘導されました。

恭王府の入り口には更に2~30人ほどの観光客の一団がたまっており、我々を誘導してきた女性は、赤いチャイナ服を着たガイドさんらしきお姉さんを指さし、「ここからはあの人に着いて行ってね」というようなことをおっしゃいます。

ここで私はハタと気付きました。そう、私が買わされた60元のチケットはガイド付きツアーのチケットだったのです。慌ててガイドブックをカバンから取り出してチェックしますと、「恭王府の入場料は20元。ガイド付きは60元」と書いてあります。また「ガイド付きツアーは途中で短いショーを見ることができ、お茶菓子もついてくる。」なんてことも書いてあります。そう言えばガイドのお姉さんの説明にも茶とか小吃といった単語が出て来たような気がします。これはちょっと楽しみです。

しかしあの輪タクの兄ちゃんはどういうつもりで私をツアー用のチケット売り場に案内したのでしょうか? 一瞬、あの兄ちゃんがチケット売り場に観光客を送り込んではバックマージンを貰っているんではないかと思いましたが、「庭園なんて1人で見て回ってもつまらないし、ガイド付きの方が楽しめていいよ。」と、兄ちゃんなりに気を利かせて案内してくれたに違いないと、ムリヤリ思い込むことにしました。

ガイド付きツアーの罠



ということで中国人観光客の一団に混ざって庭園を見物することになったわけですが、私の貧弱なヒアリング力ではガイドさんの解説も「乾隆帝」「1808年」といった固有名詞や数字を断片的にしか聞き取れません(^^;)

そんな感じで庭園を半分ほど見て回ったところで、ホールのような建物に到着しました。どうやらここでショーとお茶菓子が我々を待ち受けているようです。周りの観光客も「いよいよだよー」と歓声をあげております。

ホールの中に入り、めいめい座席に着いていきますが、テーブルには既にお茶の葉を入れた湯飲みとお菓子が用意されています。係員が一通り湯飲みにお湯を注ぎ終わると、いよいよ正面の舞台で派手な音楽とともにショーの始まりです。数人の子供たちが出て来て、頭上で壺を回したり、椅子を積み重ねてその上で倒立したりといった雑技を披露し、技が決まるたびに我々観客は拍手喝采です。

ところがこの雑技が5分か10分ほどで幕引きとなってしまいました。まだお茶を二口三口しか飲んでおらず、お菓子に至っては口にしてもいないというのに、ガイドのお姉さんは「はーい、それでは外に出てくださーい」と我々観客を追い出しにかかり、係員が一斉にガチャガチャとお茶菓子の片付けに取りかかっています。周りの観光客も「何だ、もう終わりかよ」とブーブー文句を言ってます。

何だか狐につままれたような気分で庭園巡りが再開されました。このガイドツアーの終着駅はお土産売り場です。ガイドのお姉さんが売り場のお土産を一品一品宣伝していきますが、そうやって宣伝された品物の中に上下2冊セットの書籍がありました。『和珅秘伝』という歴史小説です。おそらくこの恭王府がもともと和珅の邸宅だった関係でここで売られているのでしょう。

ふと横を見ると、その『和珅秘伝』のポスターが貼り付けてあり、「乾隆帝の寵愛をよいことに専権を振るい、蓄財に励む貪官・和珅。彼を中心に爛熟した宮廷生活が展開される」みたいな宣伝文句が書かれています。

この本をおっさんが買って、友人らしき人に「この本で貪官の生活ぶりを勉強するんだ」みたいなことを言っているのは良いとして、小学生ぐらいの女の子がお母さんに買ってもらってるのはどういうことでしょう(^^;) 将来玉の輿に乗ってこの本に書かれているような贅沢なくらしをしたいということでしょうか。

繰り返される過ち

さて、恭王府を後にした私は付近にある郭沫若の故居に向かいますが、ここが既に4時半に閉館となっておりました。時は既に夕方5時前です。恭王府より先にこっちを回るべきだったと軽く後悔した後、歩いて前海に向かいます。前海と後海の周辺には食べ物屋が集まっているということなので、今晩はここで夕食です。



何を食べようかと迷いましたが、北京に来てからまだ餃子を食べてません。ふと横を見ると、まさに水餃子の写真を出している店があったので、その店に入って水餃子と緑茶を注文しました。

で、料理が運ばれてくると、私は昼食の時と同じ過ちをしてしまったことに気が付いたのです。そう、大きな皿に山盛りの水餃子が出て来てしまったのです…… 「まあ、うっかり他の料理も頼まなかったことが不幸中の幸いだな」と自分を慰めながら、このぐらいなら残してもオーケーだろうというラインまで何とか餃子を平らげました。

夕食の後はタクシーで宿に引き返します。これで長かった3日目の旅程は終わりですが、明日はいよいよ最終日です。

その7に続きます)
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北京旅行記 その5

2006年04月09日 | 旅行・オフ会・展覧会

(前回:その4

孔廟・国子監

腹ごしらえが済んだら、徒歩で孔廟・国子監へ。孔廟というのは孔子を祀っている場所のこと、国子監というのは昔の大学、すなわち国家の最高学府のことです。孔子の廟と大学とが2つセットで隣り合って建てられているわけです。

この周辺は昔ながらの胡同が残っており、テクテクと歩いていますとおじさんが象棋(中国将棋)を打っていたり、おばさんが井戸端会議に興じていたり、物売りの三輪車が通りかかったりというような光景が見られるのですが、ふと脇に目をやれば建物の取り壊し工事が行われていたり、あるいは取り壊しが終わって小綺麗なアパートに立て替わっている場所もあり、ここらあたりは着実に開発が進められているようであります。

また、細い小道にひっきりなしに自家用車やトラックが突っ込んでくるので、落ち着いて写真も撮ってられません(^^;)

そうこうしているうちに孔廟に到着しましたので、入場料を払って中に入りますと……



孔廟も何やら工事中であります(^^;)
どうやら北京オリンピックをメドに北京の観光地はあらかた修復にかかっているらしく、本当に悪い時期に来てしまったようです…… 本殿の大成殿が首都博物館になっているようですが、ここも工事中で入れません。「まさか国子監もこの有様なんでは……」と不安を感じつつ、隣の国子監へ……



幸いこちらでは、メインの辟雍を参観することはできそうです。辟雍というのは、もともと周代に天子が建てた大学のことで、経書によれば丸い池のど真ん中に堂を造り、その堂に対して十字型に橋を架けるという構造になっていたとのことです。上の写真ではわかりにくいですが、この国子監にある辟雍は経書の記述そのままの構造で復元したものであります。(ちなみにこのブログのプロフィールの画像もこの辟雍の写真です。)

この辟雍は清朝の乾隆年間に建てられたもので、ここで皇帝に対する講学が行われたということであります。(あるいは皇帝が諸臣に対して講学を行ったとする本もありますが、どちらが正しいのかわかりません。)しかしこの辟雍、思ってたよりずっとこじんまりしております(^^;)

また、この国子監の敷地内に科挙の試験場が置かれていたということで、ここは大学受験の合格をお祈りする場所となっているらしく、辟雍の橋の欄干には合格祈願の木札が掛けられています。



辟雍の中は科挙に関する文物の展示場となっており、経書やその注釈をびっしり書き込んだシャツ(京都の藤井有鄰館にあるものと同様のものです)や豆本などのカンニンググッズも展示されていました。

ただ、この辟雍の奥はやはり工事中で、この中に入っているという首都図書館を見学することもできませんでした……


鐘楼・鼓楼

国子監を出た後は一旦地下鉄の雍和宮駅に戻り、そこから鼓楼大街駅へ。駅からはまたテクテクと徒歩で南下していき、鐘楼、鼓楼、恭王府といった名所を見て回ろうという計画であります。またガイドブックによると、このあたりは胡同も割といい形で残っているようであります。

大通りを南に下っていくと、まずは鐘楼が見えてきます。



ここは名前の通り、大きな鐘が吊された建物でありますが、15元払えば中に入って登れるようです。折角なのでお金を払って登ってみることに。急勾配の階段をヒーヒー言いながら登り詰めますと、そこからは下の写真のような光景を望むことができたのであります。



このように四方から胡同を眺めわたすことができ、わざわざここまで登ってきたかいがあったと心底感動しましたが、ただ、五年後、十年後には写真の奥の方に写っている高層ビルやアパートがもっと手前の方まで増殖することになるのかなという不安も感じました……

鐘楼を降りて更に南に向かうと、今度は鼓楼が見えてきます。ここも鐘楼と同様に登ることができるようでありますが、さすがに疲れてきたのでパス(^^;)

今から更に西の方にある恭王府に向かうわけでありますが、途中休憩を挟んだとはいえ、朝から歩き通しでもういい加減足が疲れてきました。ここからは思い切って輪タクに乗ってみることにしました。輪タクの運賃は1回20元。地下鉄1号線・2号線の運賃は3元で、タクシーの初乗りは10元ですから、それから比較するとえらく高いですが、これも旅の記念です。

幸いここらへんの大通りには観光客目当ての輪タクが集まっていますので、適当に目のあった運転手に声を掛け、恭王府まで乗せていってもらうことに。しかしこの輪タクには1つの罠が隠されていたのであります……

その6に続きます)
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『ナルニア国ものがたり』

2006年04月07日 | 小説
『ナルニア国ものがたり』の原作本ですが、北京旅行前に読了しました。

掲示板の方で言われていたように、確かに『馬と少年』『さいごの戦い』はそのまんま映画化してしまうと、色々差し障りがありそうですなあ(^^;) 敵方のカロールメンは明らかにムスリムのイメージですし。

シリーズ中で個人的に気に入ったのは『馬と少年』と、ナルニアの創世を描いた『魔術師のおい』ですね。『馬と少年』で物言う馬のブレーが、今までの自分を反省するシーンがかわいいです(笑)

最終巻の『さいごの戦い』はオチもかなり衝撃的でしたが、もっと衝撃的だったのは竹野一雄氏による解説です。掲示板の方で『ライオンと魔女』の感想として、キリストの死と復活を模したシーンがあったりしてキリスト教色が強いなんてことを書きましたが、要するにアスランの正体が●●●●だったということなんですな…… 原作中に直接それと明かしている記述はありませんが、そうだとすると確かに腑に落ちることが多いです。

しかし最後まで読んで、この先最終巻まで映画化されたとして、イスラム圏でどういう反応が出るやら不安になってきました(^^;)
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北京旅行記 その4

2006年04月06日 | 旅行・オフ会・展覧会

(前回:その3

4月1日 やっぱりホテルで朝食

3日目も6時半頃に起床。

今日も昨日と同じくホテルでタダ飯をいただくとするかと食堂に向かうも、昨日とは違ってなぜか食堂がしまっています。場所が変わっているのかと思い、フロントに片言の中国語で「朝食の部屋はどこですか?」と訊ねたところ、フロントの兄ちゃんは「お前、何だって朝早くからこんな所をウロチョロしてんだよ」と言いたげな不機嫌な顔つきと口調で「朝食は7時からだよ!」とおっしゃる。

昨日は今の時間ぐらいに食堂が開いてたのになと怪訝に思いながら7時すぎに出直しますと、何と今日は広いレストランの方に場所が変わっているではありませんか!

広々とした場所で食事ができるのは良いとして、バイキングのメニュー自体は昨日とそんなに変わりはないのに、(強いて言えば、食パンとかコーヒーとか、洋食メニューが数品加わっております。)今日は食事代20元を払わなければなりません。渋々支払いをして食事を取ることに……

どうも色々と腑に落ちませんが、昨日の3/31は金曜日、今日は土曜日ということで、どうやら土日はこちらで有料の朝食となるようです。昨日は見掛けなかった西洋人の宿泊客の姿もちらほら。あの人らは昨日はどこで朝ご飯を食べたんでしょうか?

保利芸術博物館

朝食後、まずは保利芸術博物館へと出発。ここは大企業集団である保利グループが経営しており、殷周期の青銅器や仏像を中心に名品が所蔵されているとのことです。博物館は地下鉄東四十条駅の側にある保利大厦というホテルの2階に入ってます。

博物館の入場料は強気の50元です。参考までに言うと、昨日行った中国国家博物館の入場料は30元、故宮博物院は40元です。入場料が高いだけあって、禹の治水に関する最古の記述が見える西周中~後期の□公盨(字が無いので、仮に□としておきます。)や、『穆天子伝』の「穆天子」という表記が見える春秋初期の戎生編鐘など、一級品というか、一級品すぎてあやしい銘文つきの青銅器が揃っています(^^;)

実際に□公盨については、北海道教育大学の竹内康浩氏が、鉄証はないがこの銘文はどうも怪しい。現在の所は西周期の資料としてこの銘文を使用するのは差し控えた方が良いのではないかと主張した論文(「□公盨の資料的問題について」、『史学雑誌』第115編第1号)を最近発表されました。

ほかに器の造型が面白いものも多く、2本の耳がピンと立った兎の尊や、饕餮紋に弓なりの線状の口が彫られている卣(しかも両目の線が丸っこく、何やら漫画チックな面構えです。)などが展示されていました。(どうも写真が無いとこの辺りの話はわかりにくいですが、権利関係に問題がありそうなので、写真は差し控えておきます。)

館内で写真を撮ってよいかと係員に尋ねたところ、例によって「不能」と断られたので、せめて図録でも買って帰ろうと、出入口に置いてある見本をチェック。青銅器関係では『保利蔵金』『続保利蔵金』が詳しい図録ですが、それぞれ700元もするのでパス。(ちなみに旅行当時、1元が14.7円前後で取引されてました。)

□公盨については単体で図録が出てますが、これがまた300元します。買ったものかどうか散々悩み抜いたのですが、銘文の刻されている器の底の部分の全体写真が無かったので、結局はこちらもパスし、一番安い25元の図録のみを買って帰ることにしました。しかし今思えば、日本円に換算しても5000円もしないわけですし、こちらの方は買って帰れば良かったのではないかという気も……

雍和宮

保利大厦を出た後は、地下鉄に乗って雍和宮へ。ここは元々雍正帝が皇子時代の邸宅だったのが、後にラマ教の寺院になったとのこと。



何と、ここの入場券はVCDになっていて、表面に印刷されているバーコードを機械で読み取って入場するようになっています。ちなみにVCDそのものは寺院の見所や住持のインタビューが5分ほど収録されています。

ここの見所は何と言っても、万仏閣にある高さ18メートルにもなる弥勒菩薩像です。立像なだけに、まるで巨大ロボットを見上げているような感じです(^^;) 建物内ではどこも「写真を撮っちゃいかん」という看板が出ているので、どんなものかお見せできないのが残念です…… と思いきや、ここのサイトに写真が載ってました。

弥勒菩薩と言えば、別の建物には布袋さんバージョンの弥勒菩薩像もあり、おまけに四天王像(魔家四将バージョン)+托塔天王像もあり、関帝・関平・周倉像もあり、かと思えばまっとうな(?)仏像らしい仏像もありと、いろんなものがチャンポン状態です(^^;)

雍和宮を出た後は、近くの食堂で腹ごしらえ。竹製の入れ物に入った揚州炒飯がうまそうだったので注文してみたら、これがバケツのようにでかい容器です。味はあっさり目で日本人好みのする料理ですが、いかんせん量が多すぎます。「そういやこういう食堂ではたいてい2人以上で入るよな。」と思いつつ、何とか3分の2ぐらいまで食べることが出来ました。

十二分以上に腹ごしらえをした後、雍和宮の付近にある孔廟・国子監へ。

その5に続きます)

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北京旅行記 その3

2006年04月06日 | 旅行・オフ会・展覧会

(前回:その2

故宮博物院は一部工事中

さてさて、天安門から端門、午門を通り抜けていよいよ故宮に突入です。まずは中心部の太和殿から坤寧宮までを見て回るかと思いきや、折悪しくこの太和殿が工事中です。



「わわわ、ひょっとして他の宮殿も工事中か!?」と粟を食いましたが、幸い太和殿の背後に位置する中和殿と保和殿は無事に見物できました。

その後は皇帝や后妃たちの日常生活の場である内廷へと入っていくことになるわけですが、時の頃は午前11時半、早起きしたせいで小腹がすいてきましたし、喉も渇いたなあと思ったら、乾清門の右手に何とスターバックスがあるではありませんか!



写真をよく見たらおわかりの通り、西洋人の観光客がたまってます。私もアイスコーヒーとサンドを買って腹ごしらえ。ちなみにスターバックスの反対側、乾清門の左側には軍機処の跡があります。

少し早い昼食の後、内廷へ。ガイドブックによれば皇帝の執務の場である乾清宮の両脇に青銅器館と陶磁館があるとのことですが、両方とも工事中で入れません。さきほどの太和殿といい、どうも悪い時期に来てしまったようです。

中央部と西側の宮殿を見て回った後は、東側に位置する珍宝館へ。ここは名前の通り歴代の宝物が展示されているゾーンです。

様々な宝物の中でも個人的な目玉は石鼓文です。石鼓文というのは鼓の形をした石に詩文を刻んだもので、東周の頃の秦で作られたとされており、全部で10個存在します。中国の古文字学の資料としてよく参照されるものですが、ここで実物にお目にかかれるとは感無量です。しかし唐代に発見されてから長く人目に触れてきたせいか、文字の摩耗や剥落が激しいです。

また、この珍宝館の一角には有名な珍妃の井戸があります。



この井戸の向かいに珍妃の霊を祀る堂があり、その堂の中には珍妃の写真が飾られてありました。美人かと言われると返答に困りますが、少なくとも不細工ではないと思います。まあ、美人だったからというよりも光緒帝と相性が合ったので寵愛されたということなのかもしれません(^^;)

珍宝館を抜けた後、神武門を通過して故宮を出る。


琉瑠廠も工事中

故宮を出た後、一旦地下鉄の前門駅まで戻り、昼過ぎに琉瑠廠に到着。



ガイドブックによれば、ここでは学術書を主に取り扱う書店や、文房四宝・骨董品を扱う店が軒を連ね、昔ながらの街並みが見られるとのこと。そもそも清代に『四庫全書』の編纂が行われていた頃、編者たちがこの辺りの店で編纂に必要な書籍や、筆写のための紙や筆をまかなったのが琉瑠廠のおこりであるということです。

しかしこの琉瑠廠でもあちこちで工事をやっています。そしてあろうことか、ここは絶対に寄ろうと思っていた中華書局と商務印書館の店舗が改装中で営業しておりません(-_-;) しかし不幸中の幸い、文物出版社の店舗は開いていたので、ここと中国書店で考古学や古文字に関する書籍を買い入れ、宿へと引き返す。

その4に続きます)
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『神雕侠侶』その1

2006年04月05日 | 武侠ドラマ
北京旅行記は一休みし、先に新版『神雕侠侶』の感想の方をば。

ぼちぼち3話まで見ましたが、まだ楊過は子役です。この子役、小憎たらしい悪ガキぶりを見せつけてますが、この少しぽっちゃり系の少年が成長して細身のイケメンになるとは信じられません(笑)

第3話で初登場した小龍女役の劉亦菲は、今回もやっぱりビューティーです(^^;) 今の所はあまり感情を見せず、やや冷酷なところもある仙女様という感じですが、このあたり、話が進むに連れてどう変化していくのかが見所ですね。

ストーリーの方は李莫愁が陸家荘を襲撃した話をザザッと済ませた後、いきなり楊過が郭靖に連れられて重陽宮に向かう話に飛んでしまいますが、シンガポールの黄展鳴による漫画版も似たような構成になってましたっけ。

しかし毎回突拍子もない所で話が終わってエンディングに突入するのは困りものです。私が見ているのはVCD版で全48話構成なんですが、香港版のDVDは全41話ということでまた話数が異なるようなので、そちらではキリのいい終わり方をしているのか気になるところです。

また、エンディングで前作の『射英雄伝』と同様、広告が入りまくるのもいただけません。しかも広告の数は『射』の時より増えております(^^;) この広告、やっぱり日本語版のDVDもそのままになっちゃうんでしょうなあ……

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北京旅行記 その2

2006年04月04日 | 旅行・オフ会・展覧会

(前回:その1

3月31日 朝食とるのも必死

1日目の3月30日は、北京に到着して西単の北京図書大厦を見て回った以外に特に語ることもないのでパス。ちなみに宿は地下鉄北京駅から徒歩数分の三元金安ホテルです。

旅の本番は2日目から。
まずは腹ごしらえをしなくちゃなりませんが、外に出て屋台を探すのも億劫なので、ホテルで済ませてしまうことにする。

6時半頃にフロント付近をうろついてみると、既に「セルフの朝食はこっち」という標識が出ています。しめしめと思って部屋に入ると、そこはえらく狭い所で、座席もちょっとしか用意されておりません。ところが客は次から次に入ってくる。
これはえらいことになったと、早々にお粥やマントウなどの食べ物を皿に盛り、座席を確保して食事にいそしみました。小姐に部屋の番号を言えば無料で食べさせてくれるのはありがたいですが、毎朝この調子で朝食をかっこむのは辛そうです。

中国国家博物館

朝食後、身支度を調えてまずは天安門広場へと出発。地下鉄の前門駅から出て前門(正陽門)を眺めてみれば、前門はシートや網をかぶせられて修復中でありました。あらあら困ったもんだねと思いましたが、今思えば、この修復中の前門は今回の旅の幸先を示すものだったのです……

気を取り直してまずは中国国家博物館から見学です。ここは中国歴史博物館と中国革命博物館の2つの博物館が前身で、最近になってこの2つの博物館を改組してできた所です。私が訪問した時は、特別展「徐州西漢楚王陵墓文物精品展」、珍蔵展(常設展のことだと思われる)、蝋人形展の3つの展示を見ることができました。

まずは入り口付近の預かり所で手荷物を預けて入館するのですが、係員のおばちゃんが「あんた、カメラは持って入らんでええのか?」とおっしゃる。「えっ、写真取ってええの!?」とデジカメを取り出し、喜びいさんで入館。まずは特別展の方を回ってみることに。ここでは獅子山楚王陵など、前漢期の楚王陵から出た文物が展示されているのですが、しょっぱなから「ここでは写真を撮るな」という看板が…… 「まあ、特別展だからしゃーないよね」と一通り見て回り、珍蔵展の方へ。

ここでは殷周期から清朝までの各時代の名品が陳列してあり、専門の殷周期の青銅器についても一級品揃いです。これは是非写真を撮らねば!と係員の女性に「写真を撮ってもいいですか?」と訊ねましたが、つれなく「ダメです」という答えが…… 「じゃあ、カメラはどこで使えるの?」と不審に思いながら一通り見て回り、蝋人形館へ。

ここでは始皇帝や毛主席といった各時代の権力者や文化人の等身大の蝋人形が展示されているのですが、観光客がめいめいその始皇帝や毛主席と隣り合って記念写真を撮っております。「そうか、カメラはここで使えということだったんだな」と納得した次第。

しかし歴史上の人物にまじって張芸謀やジャッキー・チェンの人形まで展示されているのは悪ふざけとしか思えません。そこで「ハッ!」と思い立ち、館内を探し回ってみれば、やはりありました。



我らが雷鋒同志の蝋人形が!!
思いがけず雷鋒の人形と遭遇できたことに満足し、国家博物館を後にしていよいよ故宮に向かうのでありました。

その3に続きます)

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北京旅行記 その1

2006年04月04日 | 旅行・オフ会・展覧会

ではでは旅のご報告などを。
期間は3/30から4/2の三泊四日です。主なスケジュールを上げておきますと、

3/30 北京着→西単の北京図書大厦を探索。
3/31 中国国家博物館→故宮→琉璃廠
4/1  保利芸術博物館→雍和宮→孔子廟・国子監→鐘楼・鼓楼→恭王府
4/2 王府井を散策→帰国

となります。
特に2日目の琉璃廠と3日目は胡同をめいっぱい歩き回りました。交通機関はほとんど地下鉄1号線と2号線しか使ってません。かなりお手軽な旅であります。

テレビドラマは中央電視台で『施琅大将軍』という歴史劇をやってました。康熙年間の施琅の台湾攻略を題材とした番組で、題材が題材なだけに政治的な臭いが無きにしもあらずです(^^;)

本やDVDもあちこちの書店などで買い込みました。ただ、今回は専門書の購入が主で、武侠関係のグッズは金庸ドラマの主題歌集『金庸影視金曲』のみです。

DVDは『故宮』『新シルクロード』のボックスを購入。ドラマは『施琅大将軍』のDVDを買って帰ろうと思いましたが、NTSCのものが無く、VCD版も無かったので断念……
新版の『神雕侠侶』は、実は北京に行く前に注文してしまい、出発前に1~2話まで見ました(^^;)

結局頤和園・円明園・中関村や白雲観を回らなかったのが心残りですが、それはまたの機会のお楽しみということで……
旅の概要はこんな感じであります。明日あたりから詳細な報告をアップしていきます。

その2に続きます)
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開設

2006年04月04日 | 雑記
取り敢えず開設しました。
しばらくは3/30から4/2までの北京旅行の様子を報告していく予定です。
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