「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

 京都・奈良を中心に古刹・名刹や「花の詩」等の紹介。花や風景写真、オリジナルの詩、カラオケ歌唱など掲載しています。

「東福寺」(とうふくじ)

2006年08月12日 18時43分04秒 | 古都逍遥「京都篇」
洛東の古刹の中でも、最も人気があるこの東福寺は紅葉の名所としても全国的に知られおり、イギリスのチヤールズ皇太子も故ダイヤナ妃とともに紅葉見物をしている。通天橋から望む紅葉は火山の火口を見るががごとく燃え上がる炎である。ここの楓は三葉楓といって、かつての宗国の原産である。雨の日もしっとりと濡れ、もやにかすむ紅は色香さえ感じる。
 最古最大の禅堂を有するこの東福寺は、摂政九条道家が、奈良東大寺、興福寺になぞらえ、京都最大の大伽藍を造営、1236年から55年まで、実に19年を費やした。開山にあたり聖一国師を仰ぎ天台・真言・禅の各宗派の堂塔を整えた。しかし、1319年、34年、36年大火災に遭遇し大部分失った。以降、復元されたが、明治14年にも仏殿、方丈をはじめとする重要建造物を焼失。大正、昭和にわたり復元され往時の大伽が甦った。

  応永年間(1394‐1428年)の建造とされる山門は日本最古のもので国宝。足利義持の妙雲閣の篇額(畳3枚大)を掲げ、楼上天井には画聖兆殿司・寒殿司の彩画がある。石組みと砂を配し、宇宙を思わせるような方丈庭園は、禅院式枯山水で東に北斗七星、西に大市松模様、北に小市松模様を表わし、鎌倉期の手法を用いて、重森三玲氏の手で昭和期に造営された八相庭である。書院の右手の偃月橋を渡ると室町庭園が見事な龍吟庵、その裏山に西郷隆盛直筆の碑がある。

交通:京阪電鉄東福寺、徒歩10分。   
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