台風の朝 メタセコイヤの木の下に 雛が落ちていた 死んでいると思って
生ごみにでも出そうと近寄った 「かぁー」と鳴いた 私は男だ
開けた口の中が真っ赤な カラスの子だった
可愛い七つの子ではなく 一羽だけで可愛くないやつ
それでも生きているので 片付けるのは止めて
そのまま ほったらかしにして置いた
そのことを話したら H田さんが 飼いたいと言った
からすは捕獲して飼うことはできないが 飼育なら良いらしい
H田さんは すぐにバナナと 九官鳥の餌を買ってきた
からすは利口な鳥で家で放し飼いにしても夜には戻ってくるらしい
雛は落ちたのではなく飛ぶ訓練してるともいう 鳥獣保護法では
雛は拾わずに そのままほったらかしにして置くのが良いらしい
でもあの状態では 今頃は親に食べられるか 自らくたばっていたと思う
それもカラスの勝手だが ほったらかすのも 飼育するのも人間の勝手
今はだいぶ元気になり餌も食べるそうだ カラスの勝手ではなく
「カラスを飼って」とタイトルを変えなければ・・
もしH田さんの所にカラスの恩返しがあるなら
おすそ分けが欲しいと我欲を隠せなかった 私