行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

秋寒の夏水仙

2008-09-30 20:29:06 | Weblog
ナツズイセン

ここ2,3日の東京は晩秋を思わせる気候である.
涼しさを通り越して,寒さを感じる.
すっかり風邪をひいたようで,鼻水,くしゃみが止らない,
テッシュペーパーの消費が極めて多い昨日,今日である.

このところ地味な色彩の写真が続いたこと,
そんなにいそいで寒くなっては困るとの両方の思いで,
今日の写真は少し色気があり,夏の名が付く,ナツズイセンの花である.

ナツズイセンは8月中旬から10月ごろまで,
美しいピンク色の百合に似た花を咲かせる.
花は百合に似て,名前は水仙であり,
しかし,種属はヒガンバナ科ヒガンバナ属の植物である.
地下に鱗茎を持ち,春に水仙に似た葉を出す.
一端,葉が枯れた後に,真夏になり,
鱗茎一つに対し,一本の茎を伸ばし,花をつける.
ヒガンバナと同じであり,葉はなく,花茎と花だけになる.

古くに中国から鑑賞用に持ち込まれたものと思われるが,
現在は野生化もしている.
写真は先週の撮影,花壇に植えられていたものである.
開花が遅かったと見え,この時期であるが花の傷みもなく,きれいに咲いている.
ヒガンバナは,どの花も彼岸ごろ咲き,あっという間に見なくなるが,
ナツズイセンはそれに比べると花期が長く,長く楽しめる美しい花である.

上記のことから,日本ではハダカユリの別名があり,
英語ではResurrection lily「復活の百合」の命名がある.

 秋寒やセーター探す妻の留守
 秋寒やくしゃみ鼻水塵の山
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ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)

2008-09-29 21:33:49 | Weblog
ヨウシュヤマゴボウ(9月14日)

 ヨウシュヤマゴボウ(9月28日)

ブドウを思わせる黒紫の実,赤い茎,
毎年のように,目にしている草である.
ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)である.
アメリカヤマゴボウとも呼ばれる.
アメリカ原産のヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の植物で,
夏の初めに白い小さな花が総状花序にをつく,
そのまま実となり,秋には黒紫にブドウのようになる.
アメリカではその実をインクベリーと呼び,染料として使われていた.
古くはワインの着色料としても使用されていたようである.
しかし,この草は毒草であり,特に根に毒物を多く含む.
実にも毒はあるはずだが,たいしたことはないのであろう.
鳥が実をついばむことがあるという.
葉,茎を牛にくれてやると,多くの牛はこの草をよけて食べない.
食べた牛は腹痛,下痢などを起こしたという実験がある.

写真の草は我が家の金柑木の横にいつのまにか大きくなっていた洋種山牛蒡.
まだ実が青い(9月14日撮影)ものと昨日撮影のもの.
昨年はなかったので,鳥が種を運んできたと想像される.

漬け物として売られている山牛蒡はモリアザミの根で
本種とは全く違う植物である.

紫の実ヤマゴボウや毒葡萄
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大錦草の花と色づく子房

2008-09-28 20:24:30 | Weblog
オオニシキソウ(9月28日)

 オオニシキソウ(9月4日)

トウダイグサ科ニシキソウ属のアメリカ原産の1年草.
茎を折ると白い液が出るところから乳草の別名がある.
荒れ地,道端などに生育しているいわば雑草といわれるものである.
もともとはニシキソウといわれていたが,
よく似ているコニシキソウと対比してオオニシキソウといわれるようになった.

コニシキというと元大関小錦の大きな姿を思い浮かべるが,
オオニシキソウが高さ40cm程度に直立して成長するのに対し,
コニシキソウはそれよりさらに小型であり,地を這うように生える.
小錦のイメージとは大きく違う.

葉と花のあいだに丸い子房があり,トウダイグサ科の所以である.
花は白で2~3mmの小さいものであり,夏から秋の初めに咲く.
茎が赤く,緑の葉,子房が緑から赤くなるなど意外とカラフルである.
そんなところから錦の名が付されている.
葉は対生してはえ,楕円形で縁は鋸葉という特徴がある.
写真は白い花が咲いている9月初旬撮影(下)と,
今日,家そばの空き地で撮った子房がだいぶ紅く色づき,
文字通り,錦になってきた大錦草である.

 野の草も 錦になりし 秋の暮れ

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若雀の群れ

2008-09-27 22:22:15 | Weblog
若雀の群れ

20数匹の雀が群れて遊んでいた.
そっと近寄り,レンズを向けた.
気がついたのか,何匹かが飛び立った.
うまくは撮れていないが,それぞれの雀の姿が可愛らしい.
雀は春の繁殖期はペアーで生活することが多く,群れはつくらない.
夏から秋になると若鳥を中心に群れて遊ぶようである.
稲などを集団で食い荒らすことがあり,困った存在にもなる.

花,蝶などはかなりそばまでよれる.
しかし,鳩以外の鳥は近寄るとすぐ逃げる.
動きもあり,ピントを合わせるのが難しい.
いつも持ち歩いている200mm望遠ズームの手持ち撮影では
なかなか鳥の姿をきちんととらえるのは難しい.

時々すばらしい鳥の写真を目にすることがあるが感心,感激してしまう.
道具もあるが,きっとたいへんな根気と
努力と技でその写真を撮ったに違いないと.
自分で撮る試みをして,はじめて知り得ることである.

 若雀 遊び学びし 秋のとき   若雀 群れて学べや 世のならい 
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収穫の秋

2008-09-26 20:19:33 | Weblog
稲の乾燥

 栗の実

写真,今月23日の秋分の日撮影(東京稲城市).
電車通勤の東京の日常生活において,水田を目にすることはほとんどない.
しかし,近所を探索中,水田を見つけた.
しかも収穫したばかりの稲を天日で乾燥している.
新興住宅に囲まれてはいるが,昔からの農家のようである.
決して多くない面積の水田が残されており,
多分,自分たちで食べる程度の量なのであろう.
竹で組んだ棚に稲を干している.
子供の頃,通学途中に見た景色である.
日本の秋の原風景ともいえよう.

10日から2週間ほど天日で乾燥させる.
機械乾燥に比べ,じっくりと徐々に乾燥させることで,米が割れず,
よりおいしいお米になるとのことである.
すぐ近くには栗の木があり,栗の実が毬からこぼれ落ちていた.

 里山の 稲干す姿 柿の色    東京に 稲干す景色 今もあり
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独活(ウド)の花

2008-09-25 22:25:12 | Weblog
独活(ウド)の花

ウドはウコギ科の植物であり,山菜として有名である.
春の季節の若いウドの茎,地中茎は,
酢のもの,天ぷら,ごま和えなどに利用される.
夏には成長して,かなり大きい草となる.
しかし,成長したものは食用にもならず,
さりとて木材としては弱く役に立たない.
そんなところからやたら大きいだけで,
役に立たないもののたとえが「独活の大木」である.
もともとは山野に自生する山菜であるが,近年は栽培がされている.
一時は東京が生産量1位を誇っており,
立川あたりで,かなり生産されていた.
現在では群馬,栃木あたりが東京の生産量を上回っている.

写真は10日ほど前に撮った独活の花,いくつか並んで咲いていたので,
多分,栽培されているものであろう,
来年用に残されていたものが花を付けたと思われる.
大きな草とも作物とも思える植物が,
大空に向かって小さな花を花火のように咲かせており,目をひく.

 夕闇の空にあふれし独活の花
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曼珠沙華2

2008-09-24 23:02:53 | Weblog
赤の色模様

写真は昨日に続き,ヒガンバナです.
いくつか咲いた赤花の色模様がおもしろく,アップで撮ってみました.

「暑さ寒さも彼岸まで」と昔から言われます.
今年も,彼岸をむかえ,朝晩の風は冷たくさえ感じられ,
日中のそれは心地よさを感じます.
ヒガンバナが心地よい風を運んできたような気がします.

曼珠沙華あり吹く風のここちよし
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赤,白の曼珠沙華

2008-09-23 22:31:09 | Weblog
ヒガンバナ(赤)

 ヒガンバナ(白)

秋晴れの彼岸の中日,煩雑なことが多い此の岸から
彼の岸へと,カメラ片手に里山を歩いてみた.
目的は9月になるとスルスルと茎が伸び,
葉もつけず,彼岸になると急に花咲くヒガンバナを見ること,
写真を撮ってみることである.
多くは真っ赤な花であるが,白花もあると聞いていた.
ラッキーにも赤,白の両方を見ることができた.

ヒガンバナ科ヒガンバナ属の花.曼珠沙華,狐花の別名がある.
中国原産で日本には有史以前に渡来したといわれる.


 秋晴れやカメラ片手に田舎道

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紅白の「現の証拠」

2008-09-22 22:41:08 | Weblog
紅白並ぶゲンノショウコ

畑の隅の空き地に紅,白のかわいい花がいくつか咲いていた.
紅の花はヒメフウロに似ている気がするが,季節が違う.
ひとまず,写真にと思って紅白並んでいるところを撮ってみた.
家に帰り,調べてみると現の証拠(ゲンノショウコ)のようである.
白花は関東に多く,紅は関西に多いとある.
紅白が並んで咲いている景色はひょっとすると珍しいかもしれない.

フロウソウ科の多年草,ドクダミ,センブリと並び,
古くから知られた日本の代表的民間薬である.
葉を乾燥させ煎じて,下痢止めおよび胃腸薬として使われる.
効果があるところから,「論より証拠」ではなく
「現の証拠」と名前がついた.
種がはじけた後の姿が神輿の形に似ているので,
神輿草(ミコシクサ)の別名がある.

卓効があり,花,葉ともに見た目がよい.
人の役に立ち,人に愛される.
見ならいたいものである.

 生き方を示すがごとし「現の証拠」
 才色を備えて咲きし「現の証拠」  
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遅れ蝉鳴いて雨降る彼岸かな

2008-09-21 15:15:09 | Weblog
彼岸に咲くヒマワリ
 オクラの花

お彼岸の日曜日,あいにくの雨模様である.
生まれ遅れた蝉が,雨の合間に一匹鳴いている.
なにか悲しそう,寂しそうに感じる.
家のなかは,まだ蒸し暑さを感じ,冷房が欲しい.
しかし,裸足の足は冷房の風が冷たく感じられ,靴下が欲しくなる.
そんなところが半月,一月前とはだいぶ違う.
「暑さ,寒さも彼岸まで」と昔からいわれる.
夏の花,植物,夏の虫も彼岸を境に命を終える.
1年の季節の区切りであることは間違いない.

写真は彼岸入りに撮ったヒマワリとオクラの花.
夏の花の象徴であるヒマワリは,ほぼ終わりに近い状態,
それでも,精一杯きれいに咲いている.
オクラも盛りは過ぎており,遅い花が一つ二つ咲いていた.
実が右隅に2つほどみえる.
ハイビスカス,木槿の仲間であり,花はそれらに似ていて,美しい.
野菜の花とは思えない.

 遅れ蝉鳴いて雨降る彼岸入り
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