行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ツミ(雀鷹)とヒヨドリ

2011-07-31 21:01:52 | 
数日前までの暑さがうそのように,
さわやかな,涼しい日となった7月23日の土曜日,
これなら熱中症の心配もないだろうと,
カメラを抱え,ブログのネタ探しに散歩に出かけました。
稲城中央公園の林間道を歩いていると,
キッキッキイと鋭い鳴き声とともに,
数羽のヒヨドリ大と思われる鳥がバタバタと音を立て,
梢から梢と移動していきました。


数羽のうち,どういうわけか,一羽だけが目の前の木に残り,
木の枝から枝へと移動しています。
葉の間から姿が見えたときを狙い,何回かシャッターを切ってみましたが,
まともに写っていたのはこの一枚だけでした。
嘴からは猛禽類のようです。
近くにチョウゲンボウが繁殖していますので,
チョウゲンボウ?と思いましたが,羽色,腹部の縞模様が違います。
写真を基に調べてみました。
胸腹部の斑模様,そして羽色から判断して
どうもツミ(雀鷹)の幼鳥のようです。

ツミは漢字で雀鷹と書かれるようにタカ科,
鷹の中ではもっとも小型の鳥です。
小型でもこんな場所で鷹が見られるとはびっくりです。
成鳥の雄と雌そして幼鳥でそれぞれ羽色,
胸腹部の縞や斑模様が大きく異なるという,珍しい部類の鳥のようです。

低山,低地で繁殖し,6月の下旬に巣立ちとありますので,
幼鳥とすると,巣立ちをしてから一月弱ということになります。
今日の状況は,数羽で狩りの訓練に来ていて一羽だけ取り残されたのか,
それとも,一羽で来て不相応にもヒヨドリ数羽を襲って,
逃げられ,蝉でも捜していたのか,どちらかに思えます。
ちなみにツミは雀などの小鳥を捕食して生きますが,
幼鳥のうちは小鳥の捕獲が難しいので蝉などを食べるようです。
鷹が集団で狩りをするとはあまり聞いたことがありませんので,
後者だったのかも知れません。


同日,そのすぐ後に撮ったヒヨドリです。
これも見た目では幼鳥のように思えます。
ヒヨドリはたくさんいるのであまり撮る気になりませんが,
顔などに愛嬌があり,絵になる鳥です。

鷹の子の狩は蝉からはじめけり


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翡翠と川蝉

2011-07-30 22:57:08 | 

日中は暑く,外歩きする気になれません。
いつもの休日より少し早く起き,
朝のうちに散歩に出かけてみることにしました(7/17)。
まず,古代ハスの朝の美しい花を満喫,
「早起きは三文の得」を実感しながら,
もう二,三文の得を欲張り,三沢川の沿いを遠回りして帰ることにしました。
翡翠が朝の食事に出てきているのではと思ったからです。


川を覗きながら上流へと川辺を歩いてといると,
下流から上流へと川面を滑るようして翡翠色が通りぬけていきました。
そして,少し先の川辺の雑木にとまったようです。


葉陰に隠れて見つからないことが多いこの時期の翡翠ですが,
今日は,見えるところ,木の枝に蝉のようにとまってくれています。
これがまさしく川蝉の名の謂れかと思いましたが,
「セミ」は背美から来ていて,蝉は単純な当て字と書かれているものがありました。
当然,翡翠も羽の翡翠色から来ている当て字です。
知らなければ翡翠をカワセミとはなかなか読めきません。


比較的長くとまっていてくれたので,いくつかのポーズが撮れました。
さらに,飛ぶところ,できたらダイビングをするところと欲張り,
しばらくねらっていましたが,
ちょっと眼を離したすきに上流へと飛んでいってしまいました。


100mほど上流に歩いて再び見つけた翡翠です。
先ほどと同じ個体?と思いましたが,
こちらは嘴の下側がオレンジ色をしていますので雌の個体です。
嘴の汚れ具合も少し違います。
先ほどのとは違う個体のようです。

翡翠の泥と汚れし街の川
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大賀ハス

2011-07-29 22:53:04 | 花,植物

稲城の駅近く,大賀ハスが育てられているお寺があります。
山門前の碑には「大賀はす香る由緒の常楽寺」と
稲城かるたの一文でお寺が紹介されています。
7月17日の朝,その大賀ハスを見に,ちょっと境内に入ってみました。


大賀ハスとは1951年,今からもう60年前,
千葉市の検見川の遺跡で発掘された2000年以上前の
古代ハスの種から開花したハス(古代ハス)のことです。
ハスの種を自宅に持ち帰り,発芽させ,
花を咲かせた大賀一郎博士の名をとって大賀ハスと名づけられました。




当時,世界最古の花として世界中に紹介され,大反響を呼んだそうです。
その後,大賀ハスは日本各地,世界各国に根分けされ,増やされています。
普通のハスとどこが違うのかよくわかりませんが,
由来を知ると,このピンク色の大輪花がなおさら美しく感じます。
そして神秘的にも思えます。

この小さな蓮池に一体の仏様が置かれています。
現代美人風の横顔がきれいな観音様です。
大きなハスの葉に囲まれ,冬に見たときより,
なおさら美人に見えました。

縄文の香りを今に大賀蓮
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紫詰草の白花,蝶

2011-07-28 22:40:53 | 昆虫

アカツメグサとも呼ばれるムラサキツメグサ,
シロツメグサと同じマメ科の牧草として導入された帰化植物です。
5月シロツメグサとほぼ時を同じくして野に赤紫の花を咲かせ始めます。
シロツメグサが早々と姿が見られなくなるなか,
つぎつぎと花を咲かせ,夏が過ぎ,秋まで花をつけています。


そんなムラサキツメグサに白花を見つけました(7/23)。
シロツメグサは当然白花なのですが,
これはシロツメグサではなくムラサキツメグサの白花,
ムラサキに混じって一つだけ白花が咲いていました。


(モンシロチョウとムラサキツメグサ(7/10))

ムラサキツメグサには蝶がよく来ると思っていましたら,
この草,モンシロチョウやモンキチョウが
好んで卵を産み付けるようです。
ムラサキツメグサ,野のどこにでも見られる草の花ですが,
こうやって見ると結構美しい花です。
斑入りの葉もきれいです。
そこにモンシロチョウがやってきました。


(モンキチョウとムラサキツメグサ(7/10))
モンキチョウの雌には白体と黄体がいます。
白体はよくモンシロチョウに間違えられるようです。
また,黄体の個体も,雄に比べて黄色が薄いようです。
写真はそんなところからモンキチョウの雌(黄体),
まだ翅がきれいなところから,それもまだ若い個体と思えます。
翅,脚の周囲が薄いピンク色に輝き,きれいです。
モンキチョウの輪郭がこんなピンク色に染まるとは知りませんでした。

薄紅の光をまとい紋黄蝶
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ヤマモモの実・キイチゴの実

2011-07-27 22:12:37 | Weblog

メジロが飛び込むように消えた木,
眼を向けると,木苺のような小さな赤,黄の実がたくさんついています。
葉,木姿からは公園などによく見るヤマモモの木に思えます。
ヤマモモはその名から桃のような実がなると思っていましたが,
これは桃とはだいぶ様相が異なります。


ヤマモモはヤマモモ科の高木,
バラ科の桃とはまったく別種の植物のようです。
関東以南の低地や山地に自生するそうですが,
公園や庭の植木としても利用されています。
この実,見た目はおいしそうです。
松脂のような香りがして,好みが分かれるとのことですが,
甘酸っぱくておいしいと書かれていました。


木苺には種類がいくつかあり,はっきりは断定できませんが,
多分,ナワシロイチゴの実です。
草原にたくさんなっていました。
多分,これも食べられるはずです。

石道に山桃の落ちつぶれたり
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青い果実たち

2011-07-26 22:24:17 | 花,植物
7月に撮った緑色がきれいな青い果実たちを紹介します。


こんな木の実を見つけました。
檜(ヒノキ)の青実と思われます。
この実,秋から冬には茶色の種実に変わります。


ヒノキによく似た葉にこんな実?がありました。
多分ヒバ,ヒバの青実と思われます。
ヒバはアスナロとも呼ばれます。
明日はヒノキになろう,なろうと思い,
いつまでもヒノキになれないあのアスナロです。
実はヒノキに比べ少し原始的,貧弱です。


5月のゴールデンウイークの頃,薄紫色の花を咲かせていた桐の樹にも,
こんな青い実ができていました。
この実,だんだん茶色となり,秋には2つに裂けて割れます。
中には翼を持ったたくさんの種子があり,
風に運ばれていきます。
割れた実はしばらくは木に残っており,
翌春,新しくできた蕾と前年の実の殻が同居するあの桐の木の姿となります。


この四角ばった青い実,檀(マユミ)の若実です。
秋になるとこの実がピンク色になり,
割れて中から赤い種が顔を見せ,色彩豊かな姿になります。
緑の葉にピンク色の実,赤い種がとても美しく映えます。

炎昼の桐の青果に風涼し

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捩花(ネジバナ)とブーゲンビリア

2011-07-25 22:26:26 | 花,植物

庭の芝の中から今年も捩花(ネジバナ)が茎を伸ばし,
ピンク色の花を咲かせていました(7/3)。
ネジバナはこう見えてもラン科の植物,野生蘭の一つです。
花を一つ一つを拡大してみるとランの豪華さがうかがえます。
狭い庭ですが,草取りをさぼっているので,
いつの間にか,芝の中に小さな様々の雑草が生育し,
それぞれが一生懸命花を咲かせています。
ネジバナもその一つです。


これは公園の草地,こんなにたくさんのネジバナがまとまって咲いていました。
花を螺旋状にねじれながらつけるのは狭い空間に
多くの仲間が互いに接触しないで伸びるため,
花が螺旋状につくことにより,バランスがとれ茎が真直ぐに伸びることができるのです。
この花のねじれ,右巻きと左巻きがあり,ほぼ同じ比率で発生するようです。
この写真でも右巻きと左巻きが入り乱れて存在しています。
ネジレバナ,ネジリバナ,ネジレソウ,モジズリなど
いろいろな呼び方をされている草です。




ネジバナとはまったく関係ありませんが,
ネジバナと同時期に撮った我が家の庭の被写体,
今年2回目の花をつけているブーゲンビリアです。
1回目は室内で冬を越し3月下旬に咲きました。
2回目は太陽の光を受け,外で6月下旬から咲き出しました。
ブーゲンビリアの本当の花は真ん中の白い部分,
赤紫の花のような部分は花を取り巻く葉(包葉)だそうです。

捩花のねじれねじれて真直かな
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凌霄花(ノウゼンカズラ)

2011-07-24 22:50:31 | 花,植物



7月になり,凌霄花(ノウゼンカズラ)の
濃いオレンジ色の花をあちらこちらに見ます。
カズラの名からわかるようにノウゼンカズラ科の蔓性の樹木,
蔓から気根を出して成長していきます。
垣根を乗り越えて,道路にはみ出し,
また,他の樹木の幹やコンクリートにへばりついて咲くたくさんの花は,
夏の一つの景色です。


よく似た姿ですが,少し小さめで花筒が長く,
ノウゼンカズラより濃色の花をかためて咲かせるのがアメリカノウゼンカズラ,
ノウゼンカズラと同じ程度によく見られます。


これは花色はノウゼンカズラ,花形はアメリカノウゼンに思えます。
両者の交配種でしょうか。

凌霄花真夏の昼に衰えず
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小さな池の蝶そして蜻蛉

2011-07-23 23:00:44 | 昆虫



今年の梅雨は雨が乏しかったのでしょうか,
公園の小さな池,水が枯れかけていました(7/3)。
その枯れかけた底にアオスジアゲハが複数でいました。
花ではなく,水気の帯びた地面での吸水行動のようです。
ミネラル,特にナトリウムを補給する目的のようで,
羽化して間もない若い雄だけする行動といわれています。


小さなトンボが2匹,そばに寄ったり離れたりしながら,
池の周りを忙しく飛び回っていました。
黒い胴体の真ん中部分だけが白いトンボです。
子供の頃の記憶でコシヌケトンボと言葉が出ましたが,
腰空蜻蛉(コシアキトンボ)が正しいようです。
コシヌケではちょっとかわいそうです。
腰の部分が白く,特に薄暗い水の上を好んで飛び,
腰の部分がないように見えるのでコシアキトンボです。
このトンボ池の上を飛び回り,なかなかとまってくれません。
二匹そろって近くに寄ったときシャッターを押してみました。


これも水溜りのような小さな池,
真ん中の朽ち木に唐辛子のように全身真っ赤なトンボがとまっていました。
猩々蜻蛉(ショウジョウトンボ)の雄と思われます。
この時期の真っ赤なトンボにはもう一つネキトンボがあるようですが,
足まで赤いのはショウジョウトンボとのことです。


近くに張られた綱にとまっていた真っ赤ではなく,全身オレンジ色の赤トンボです。
ショウジョウトンボの雌は雄に比べて薄い色とのことなので,
ショウジョウトンボの雌と判断しました。

枯れ池に蝶の集まる夏昼間
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アザミそしてオカトラノオ

2011-07-22 22:45:54 | Weblog

山の斜面にアザミの花を見つけました(7/10)。
春からこの時期に咲くアザミといえばノアザミです。


花をアップにしてみました。
アザミは細い針のような花が
たくさん集まっているものと思っていましたが,
こうしてみると5弁の花びらを持つ筒状化の集まりのようです。
一つ一つの花がとてもきれいに思えます。


ノアザミのすぐ近くにオカトラノオを見つけました。
こちらも数株がほぼ一箇所にかたまって咲いていました。
その中で一番新しく咲いた傷みの少ない株です。
総状花序に多くの白小花をつけ,
虎の尻尾のように先を伸ばして,
山,丘陵地に咲くのでオカトラノオです。


花をアップにしてみると,こんなきれいな小花が確認できます。
オカトラノオはサクラソウ科の植物,
そういわれれば花びらはサクラソウに似ているように思えます。

涼風や並び尾を振る虎尾草
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