行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ニワゼキショウとオオニワゼキショウ

2021-05-31 20:00:03 | 花,植物
5月初旬に写したニワゼキショウとオオニワゼキショウ。
芝地や草地など日当たりのよい場所に群生して見られます。
小さな花ですが、美しい花です。


ニワゼキショウ(庭石菖)。
北アメリカ原産のアヤメ科の多年草、
日本には明治時代に渡来、日本で野生化して、
日当たりの良い芝生や道端によく見られます。


5月~6月、
直径1cm ほど、小さいながらよく目立つ美しい花を咲かせます。
花色は白色と赤紫色があり、
どちらも中央部に黄色が見られます。


ひとつの花は1日で終わり、
次々と新しい花が咲きます。
花の基部は黄色の筒状、横から見る花姿も素敵です。


花被片は6枚、紫色の細い筋が入ります。
3枚の内花被片(花弁)と3枚の外花被片(萼片)からなります。
雌しべは1本、雄しべ3本はほぼ同じ長さです。


オオニワゼキショウ。
ニワゼキショウの白花とよく似て間違いやすいのですが、
花色に少し青みがかかります。
ニワゼキショウと比較して、
6枚の花被片に隙間が少なく、くっついて見えるのも両者の見分けになります。


ニワゼキショウより草丈が高くなることが多いので
オオニワゼキショウの名がついていますが、
花の径はニワゼキショウより小さく、
花を写しているとこの名に疑問を感じてしまいます。
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ヤマボウシとトチノキの花

2021-05-30 20:00:31 | 花,植物
5月のゴールデンウィークの一日、
近くの公園を散歩、
いつのまにかヤマボウシが枝いっぱいに花をつけ、
そしてトチノキの花も咲いていました。


公園の入り口近く、
風で大きく揺れる枝にヤマボウシの白い花がたくさん付いていました。
花がこちらを向いた時をねらってシャッターを。


ヤマボウシ。
ミズキ科サンシュユ属の落葉小高木、
山野に自生していますが、庭木や公園木としてもよく使われています。
漢字では山法師または山帽子、
頭状の花序を僧兵の頭に、総苞片を白い頭巾に見立てたとのこと。


淡いピンク色のヤマボウシがありました。
品種改良につくられた園芸種、華やかで目立ちます


4枚の花弁のように見えるのは総包片、
花は中央部に多数が球状に集合して見られます。
このことは、同属のハナミズキとよく似ます。


トチノキにも早くも花が咲いていました。
円錐形の穂状花序にいくつか花がつきます。
ムクロジ科トチノキ属の落葉大木、
日本で自生する木の中ではもっとも大きな木の一つです。


その大木のトチノキの下で、
小さな子供が行ったり来たり、自転車で遊んでいました。


葉は掌形の複葉、
この葉芽吹きの時がおもしろく、
小葉がを幽霊の手のように下向きに垂れ下がって出てきます。
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鯉幟のある景色

2021-05-29 20:00:51 | 風景
今年のGWは昨年に続いて、
新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言の発動中、
毎年、孫と見に行っていた上谷戸親水公園の鯉幟ですが、
今年は一人で見に行きました(5/2)。


近所、隣組の庭に鯉幟、
5月の風に元気よく泳いでいました。
青空と新緑と鯉幟、いいものです。
一時、コロナ渦を忘れさせてくれます。


そこで、毎年この時期に、
大小、色とりどりの鯉幟が飾られる上谷戸親水公園に行って見ることにしました。
毎年、GWには遠方より遊びに来る孫を連れて、
この鯉幟の下で、成長写真を撮っていたことを思い出します。


この日は基本的には晴れですが、
ときどき雲が広がり、突風が吹きます。
その風に鯉が大きく揺れて泳ぎます。


谷戸をまたぐ上谷戸大橋に上がって。
赤い上着を着て、自転車に乗った少年が麦畑の横をちょうど通りすぎて行きました。
そして竹林と麦畑、
竹の葉は枯れ色となり季節は「竹の秋」、
麦はまだ緑が残り、黄色くなる「麦の秋」はもう少し先のようです。


再び下に下りて、
アヤメと鯉幟を。
遠出を自粛した家族連れが何組かGWの一日を過ごしていました。


上谷戸の旧家にりっぱな鯉幟が飾られていました。
陽は明るく照っていますが、
背景の空、青空を潰すように暗雲が出てきました。
この日の天気予報は天気の急変、雷に注意、
いそいで帰路につきました。
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ホオノキ、キリの花

2021-05-28 20:00:57 | 花,植物
5月3日の散歩道、
ホオノキそしてキリが花を咲かせていました。


散歩道の斜面にホオノキが花開いていました(5/3)。
モクレン科ホオノキ。
花も葉も大きな高木です。
花は上向きに咲き、芳香を放ちます。


ホオノキ、
花は雌性先熟と言われ、最初は雌しべだけが成熟する雌性期。
雌性期は咲きはじめのほんの半日程度と短く、
すぐに終わり、花はいったん閉じてしまいます。
そして、次に開くときは雌しべが閉じ、雄しべの成熟した雄性期の花となります。
上写真、これから開く雌性期の花と思いましたが、
雌性期が終わり、いったん閉じ、雄性期に向かう花かもしれません。
いずれにしても、半開きの花弁の上に少し開いている雌蕊が覗いて見えます。


一枚目と同じ花を角度を少し変えて写しています。
真ん中の棒状部分が雌しべの集まりで、下の白い部分が雄しべたちなのですが、
この花、雌しべは青くかたく、未成熟のようであり、咲いたようには見えません。
また雄しべもずいぶん少ない。
雌しべ、雄しべともに不完全なうちに開いてしまった花のようです。


3日後の5月6日、再び同じ場所へ。
多分、上の半開きだった花だと思います。
雌しべは閉じ、その周囲にたくさんの雄しべが開いています。
雄性期の花です。
雄しべの赤い部分が花糸、白っぽい部分が葯です。
花の寿命は3、4日と短い。


ホオノキの花、
花被片は9-12枚で、花の直径は15cmと大型、
葉も20-40cmと大きく、食べ物を包み、また皿としても使われていました。

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キリ(桐)。
キリ科の落葉広葉高木、
毎年、5月のGWの頃、筒形の薄紫色の花を咲かせます。


昨年の果実殻が残る中に咲くのもキリの特徴、
材は軽く、火に強く、吸湿しないなどの長所があり、
タンスや琴の材としてよく使われています。
桐箪笥は高級家具の代名詞、
かつては女の子が生まれるとキリを植え、
結婚する際にはそのキリで箪笥を作り嫁入り道具にするという風習がありました。


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ニシキギ、ツルウメモドキ、マユミの花

2021-05-27 20:00:01 | 花,植物
5月初日の散歩道、
ニシキギの淡緑色の花を見つけました。
そこで、同じニシキギ科、ツルウメモドキとマユミの花を探して見ました。


ニシギギ科ニシキギ(錦木)。
葉の付け根あたりから伸びた集散花序に
淡緑色の小さな花が数個つきます。


ニシキギは花よりも、紅葉の美しさが魅力、
そして小さな果実は秋になり熟すと果皮が裂ける蒴果、
橙赤色の仮種皮で覆われた種子が垂れ下がる姿は紅葉とともに見どころです。


ツルウメモドキ。
よく山野に自生が見られるニシキギ科のつる性の木本です。
花は5~6月、葉の付け根から出る短い茎の先端に
黄緑色の小花がまとまって咲きます。


ツルウメモドキ。
果実は秋になって熟すと果皮が裂けて、
橙色の仮種皮で覆われた種子が現れます。
花よりも、枝いっぱいについたこの種子の姿が美しく、
庭木としても親しまれています。


マユミ。
ニシキギ科ニシキギ属の木本。
やはり5~6月、小さな花をたくさん咲かせます。
よく山野に自生もしています。
この木も秋に果実がピンク色に染まり、
熟すと果皮が裂けて、赤い種子が4つ顔を出します。
この木も花より、秋の果実と種子の姿、紅葉を楽しむ木です。


マユミは、雌雄異株とする向きもありますが、
雌しべが短く結実しにくいだけであり、
雌雄同株であると書かれているものがありました。
写真上は雌しべが短い個体、この木毎年見ていますが、実がつきません。


こちらは毎年実が付くマユミの花。
先の二つに比べて雌しべが長く、しっかりしているのがわかります。
雄しべは同じようです。
花は5~6月、薄い緑の四弁の小花ですが、中心部に紅色があります。
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春のアゲハチョウ科3種

2021-05-26 20:00:23 | 花と虫
4月から5月に発生が始まるアゲハチョウ科の蝶、
なかなかとまってくれず、
飛んでいるところを見送ることが多いのですが、
5月初旬の散歩にて、
とまっているところに出くわしたアゲハチョウ科3種を並べました。


胴体や翅に鮮明な赤色の斑があるジャコウアゲハの雄が
ハルジオンに吸蜜していました。
黄色の斑である個体が多く、
こんなに鮮赤色ものは少ないように思います。


ジャコウアゲハ、
黒いアゲハチョウの一つ、
雄の翅色はクロアゲハと同じように黒色ですが、
雌の翅色は黄灰色です。


まだ若い個体でしようか、
翅色が黄灰色に成りきっていませんが
近くにジャコウアゲハ♀の姿がありました。
まだ葉が出たばかりの小さなウマノスズクサに産卵していました。
ウマノスズクサは幼虫の食草であり、
アリストロキア酸という毒性物質を持ちます。
幼虫はこの草だけを食べ、体内に毒を蓄積。
この毒は成虫になっても体内に残り、鳥などの天敵から身を守ります。


太い空色の斑列が美しいアオスジアゲハ、
この蝶もハルジオンに吸蜜していました。
どこにでも見られるハルジオンですが、
蜜量が多いようです。


もともとは南方系のアオスジアゲハ、
北限は東北地方、北海道にはいないようです。
昔は関東でも少ない蝶でしたが
今は最もよく見られるアゲハチョウになっています。
食草はクスノキ。


雨上がりの砂地で吸水している黒いアゲハを見つけました。
カラスアゲハであることを期待しましたがクロアゲハです。


蝶が湿地や地面で吸水しているのをときどき見ますが、
吸水活動をするのは雄であり、
雌がするのは極めて稀なことだそうです。
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ニガキの花で

2021-05-25 20:00:00 | 花と虫
谷戸の林縁、
枝いっぱいに小さな花を無数につけている大木を見つけました(5/1)。
ニガキです。


ニガキ(苦木)。
ニガキ科ニガキ属の落葉高木、
雌雄異株の樹木、その雄株、雄花の方です。
樹の全ての部分に強い苦味があるのが名前の由来。
材を乾燥させたものが生薬の苦木(にがき、くぼく)であり、
薬用のほか殺虫剤の材料としても用いられます。


花期は4月から5月、
葉腋から花序軸を出し、集散花序に小さい黄緑色の花を多数つけます。
雄花序には30個から50個の小さな花がつき、
花弁は4枚か5枚、上写真でもよく見ると両方があります。


葉は互生し、奇数羽状複葉、小葉は7枚から13枚が対生します。
その小葉にジョウカイボンがいました。


ジョウカイボン。
一見カミキリムシの仲間のようですが、
カミキリムシ科ではなく、ジョウカイボン科。
林縁の木などにいて、小昆虫を捕食する肉食系です。


ニガキの花の中心に赤い果実のようなものがありました。
しかし、雄花ですので果実ではありません。


考えられるのは虫えい(虫こぶ)、
調べて見るとニガキハナフクレフシの名のある虫えいのようです。
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いずれアヤメかカキツバタ

2021-05-24 20:00:23 | 花,植物
「いずれアヤメかカキツバタ」、
どちらもすぐれていて、選択に迷うことのたとえだそうです。
4月下旬~5月初旬、よく似た美しい紫色の花を咲かせていました。


カキツバタ。
漢字では杜若、アヤメ科アヤメ属の多年草です。
4月下旬、アヤメより少し早く、美しく花開いていました。


アヤメは乾燥したところを好みますが、
カキツバタは湿地や水辺に生えます。
花色は紫色、生えている場所のせいか
アヤメに比べてしっとり感のある紫色です。


カキツバタ。
外花被片(前面に垂れ下がった花びら)の中央部に
白い筋があるのが特徴です。


アヤメ科アヤメ属アヤメ。
漢字では菖蒲、紛らしいことにショウブと同じ字になります。
そのせいかどうかは知りませんが
「文目」や「綾目」の文字も使われています。


山野の草地に群生しており、
ハナショウブやカキツバタのように湿地に生えることはあまりありません。


アヤメは外花被片の中央部には網目模様があるのが特徴、
名の由来でもあります。
ちなみに少し遅れて6月ごろに咲くハナショウブは
外花被片の中央部に黄色の筋が入ります。


最後に、
5月初旬、畑地に咲いていた紫色のダッチアイリスを。
オランダで改良されたアヤメ科アヤメ属の園芸品種、
これも外花被片の中央部に黄色の筋が入ります。
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ニセアカシアの花

2021-05-23 20:00:03 | 花,植物
明日からはGWの4月28日、
ニセアカシアが早くも花をつけていました。
春は猛スビードで過ぎ、外はもう初夏の様子です。


ハリエンジュ。
マメ科ハリエンジュ属の落葉高木。
まだ4月ですが河川敷の高木が一斉に花をつけていました(4/28)。


北米原産の外来樹木、
日本には1874(明治7)年頃に渡来しています。
痩せ地でもよく育ち、生長も速いので、砂防などの早期緑化の目的で植えられたとのこと。
そのせいか、河川敷によく見られます。
野生化が進み、増えすぎて問題にもなっているようです。


昨年の果実がまだ残っていたので一枚。
マメ科の証拠、サヤエンドウのような豆果です。


別名、ニセアカシア。
古い歌謡曲ですが「アカシアの雨がやむとき」など、
一般にアカシアと呼ばれているのはこの木のこと。
代表的な蜜源植物の一つ、「アカシア蜂蜜」はこの花の蜜です。


花には芳香があり、蜜も豊富、虫たちがよく集まります。
花穂の長さは15~16cm、
垂れ下がる花姿は白藤のようです。


ハリエンジュの名は枝の付け根にトゲがあり、
葉がエンジュに似ているところから。
葉は互生、奇数羽状複葉で、3〜11対の小葉があります。
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紫蘭、白い紫蘭

2021-05-22 20:00:12 | 花,植物
4月下旬~5月上旬、
あちらこちらにシラン(紫蘭)が美しく咲いていました。


シラン(紫蘭)が群生して美しい花を見せていました。
文字通り、赤紫色の蘭です。


ラン科シラン属の宿根草。
花期は4月から5月、
紫紅色の花を30から50cmの花茎の先に数個つけます。
花弁は細長く、完全には開ききらない咲き方をします。


地生ランで、日向の草原などに自生しますが、
自生のものは準絶滅危惧の種、
見られることは少ないようです。


しかし、暑さや寒さに強く丈夫な種、
栽培しやすいこともあり、園芸品として広く普及しています。
それらが逸出して、野生状態で広がっているものが多く見られます。


花色が白色のものもあります。
それも紫蘭、白い紫蘭です。


この個体、
花色は白ですが唇弁が紫色。
ピンク色の紫蘭もあるようで、
いろいろな園芸種がつくられているようです。
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