行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

秋の谷戸道にて

2025-01-19 20:00:35 | 花と虫
10月21日、
山谷戸の藪道を散歩、クロコノマチョウとその蛹が同時に写っていました。


谷戸道を歩いていると、
藪からクロコノマチョウが飛び出し、
再び薄暗い藪の草地に泊まりました。
10月21日ですので、多分秋型のオスです。


少し歩くと再びクロコノマチョウ秋型のオスと思われる個体、
今度は内臓ストロボを光らせて、しっかり写してみました。
よく見ると、蝶がとまる葉裏に蛹らしいものが写っています。
調べてみると、クロコノマチョウの蛹のようです。
クロコノマチョウはタテハチョウ科の蝶、
もともと南方系の蝶ですが、最近は関東でもよく見ます。
夏型と秋型があり、秋型が成虫越冬し、春型になります。


ヒカゲチョウかと思いましたがクロヒカゲのメスです。
これもタテハチョウ科の蝶、
翅に傷みのない個体がまだいました。


藪草に絡まり、スズメウリの花と葉がまだありました。
8~9月が花期ですので少し遅い花になります。
大きな葉の葉腋に白い小さな花がつきます。


となりに青実もありました。
雌雄異花のウリ科のつる性1年草、
当然ですが実は雌花からでき、秋遅く、熟すると灰白色になります。


ヤブミヨウガに薄青色の果実ができていました。
果実は熟すと深い藍色になりますが、
たまにこんな薄青色のきれいなものを見ます。
ミョウガの名がつきますが、ミョウガとは関係なくツユクサの多年草です。


赤花のミズヒキと白花のギンミズヒキが絡んで花をつけていました。
そこに花の終わったキンミズヒキが顔を出して、
ミズヒキの名のある3つが競演、面白いのでレンズを向けてみました。
なお、ミズヒキとギンミズヒキはタデ科、キンミズヒキはバラ科と科が異なります。


お腹を大きくしたジョロウグモが藪の草地の低いところに下りてきていました。
そろそろ産卵の時期、産卵場所を探しているのかも知れません。
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セイタカアワダチソウとイカリモンガ

2025-01-18 20:00:59 | 花と虫
10月21日、
林縁道にセイタカアワダチソウが咲き出していました。


咲きはじめたセイタカアワダチソウに
オレンジ色の翅の蝶らしき虫が花の中にとまっていました。


近づくとセイタカアワダチソウから離れて、草の葉に逃げました。
イカリモンガ(碇紋蛾)です。
昼に活動し、まるで蝶のように見えますが、
イカリモンガ科に分類されている蛾です。
前翅の大きなオレンジ色の碇形状の紋がその名の由来。
年2回、5月と8月に発生します。
8月に発生したものの一部は成虫越冬し、翌春再び活動を始めます。


セイタカアワダチソウに蝶を見つけながら歩いて見ると、
秋型キタテハががいました。
成虫越冬する蝶、翌春早くに活動を始めます。


ヤマトシジミがいました。
10月下旬となり、蝶が少なくなる時期、
この蝶と翅の傷んだイチモンジセセリしか見つかりませんでした。


セイタカアワダチソウの花の中に隠れてツチイナゴがいました。
しっかり見ないと見つからない位置です。
ツチイナゴも成虫越冬する珍しいバッタです。
年一回夏に発生、秋に成虫となりそのまま越冬し、春から初夏まで活動します。


セイタカアワダチソウとススキが並んで咲いていました。
セイタカアワダチソウはキク科アキノキリンソウ属の北アメリカ原産の帰化植物。
かつてはすさまじい勢いで増え、
ススキなどの在来種を駆逐してしまうのではと心配されていたようです。


最後に追加で一枚。
同じキク科の秋の黄色の花、
ヤクシソウが咲き始めていました。
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シオンの花とアオスジアゲハ

2025-01-11 20:00:57 | 花と虫
10月16日、
花壇のシオンの花にアオスジアゲハ、キタテハが吸蜜していました。


9月、10月と暖かったせいでしょうか、
10月中旬になってもシオンの花が盛りに咲き、
アオスジアゲハが活発に吸蜜していました。


シオン(紫菀)はキク科シオン属の多年草、
開花期は夏から秋(8 ~10月)、
枝分かれした茎上部に、淡紫色の花径3~3.5cm頭花を散房状に多数咲かせます。


草丈は大きいものだと2mほどまで成長し、
そこに多数の淡紫色の花をつけます。
洒落た響きのシオン(紫菀)の名も含めて、秋を華やかに彩る存在です。


アオスジアゲハ(青条揚羽)、
翅は黒色、前翅から後翅にパステルカラーの空色の帯が太く貫きます。
蝶としては珍しい色合いです。
年3~4回発生し、5~10月まで都市周辺にもよく現れます。
食草はクスノキ、タブノキなどクスノキ科植物。


シオンの花に数頭のキタテハが吸蜜していました。
どの個体も翅が鮮やかな橙色、
秋に発生する秋型のキタテハです。


年数回の発生があるキタテハ、
春から晩秋まで姿を見ることができます。
成虫で越冬する蝶の1つ、秋型=春型、春早くに野に現れます。


夏の終わりに大きく個体数を増やしていたイチモンジセセリ、
10月になり数はだいぶ減ってきましたが、
まだ何頭かがシオンに吸蜜していました。
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ケイトウとウラナミシジミ

2025-01-09 20:00:43 | 花と虫
10月12日の稲城中央公園の花壇にて。
ケイトウの花に数匹のウラナミシジミが吸蜜していました。


10月になって公園の花壇に
ウラナミシジミをよく見るようになりました。
特にケイトウの花によくとまっていました。


ピンク色のヤリゲイトウにもいました。
翅裏が褐色の地に縞波模様、ウラナミシジミの名の由来です。


後翅の縁にはオレンジ色の紋模様と尾状突起が見られ、
姿の美しいシジミチョウです。


ケイトウの花に翅を広げて、翅表を見せている個体を探して見ました。
翅表は黒褐色の地に光沢のある青色が見られます。
青色部分が広く大きなのがオスで、
青色部が少なく黒褐色が大部分なのがメスです。
上写真の個体はオスと思われます。


この個体もオスのようです。
翅裏は雌雄同じですが、翅表の青色で雌雄の識別ができます。


中心部に青色がありますが、ほとんどが黒褐色、
これはメスです。
ウラナミシジミは熱帯地方にかけて幅広い生息域を持つシジミチョウ。
移動性の高く、繁殖をしながら、春から秋にかけて温帯域まで分布を広げます。
これが関東など東日本では秋になるとウラナミシジミが現れる理由です。


空模様があやしくなり、雨が降ってきました。
ヤリゲイトウとウラナミシジミに雨を加えて見ました。
秋に関東から東北まで移動してくるウラナミシジミですが、
寒さには弱く、これらの地域では冬の寒さに耐えられす死滅してしまいます。
しかし、南九州など西日本の温暖な地域では冬で見られる蝶、
これらの一部が春になると旅をし、秋なると関東や東北まで到着します。
これを毎年繰り返します。
ここにいるウラナミシジミも11月になると姿を消します。
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花壇の花にナガサキアゲハとクロアゲハ

2025-01-08 20:00:56 | 花と虫
秋晴れの10月12日、
稲城中央公園の花壇の花にナガサキアゲハとクロアゲハが吸蜜に来ていました。


カメラを片手の散歩道、
公園の花壇をのぞいてみると、
白いペンタスの花に黒いアゲハが吸蜜していました。


新鮮なナガサキアゲハのオスです。
翅に傷みがなく、鱗粉も豊富、翅表が青緑色に輝いて見えます。


もともとは南方系の蝶であるナガサキアゲハ、
かつては関東地方では見られませんでしたが、
年数回の発生があり、いまは春から秋まで、
平地の人家周辺などでも目にすることができます。
普段はなかなかとまってくれないのですが、
吸蜜するときは別、近寄っても逃げずに翅を大きく広げて、撮らせてくれました。


翅を立ててバンザイポーズ。
ナガサキアゲハ♂は翅のつけ根に多少の紅い斑が見られますが、
翅の裏側も表側もほとんどが黒色でクロアゲハに似ます。
しかし、尾状突起がないことでクロアゲハとは識別できます。


ナガサキアゲハを写していると、
そのクロアゲハがまだ咲き残っていたオイランソウに吸蜜にきました。


後翅の端に紅いまだら模様があり、
前翅が日の光を受け、大きく白く光っています。
また、腹部も太く、クロアゲハ♀です。


羽化回数は意外に少なく、春と夏の2回。
夏に羽化するものの方が大型になります。
オスよりメスの方が大型であり、ナガサキアゲハのオスと変わらない大きさです。
羽色は名前の通り、つや消しの黒色で、オスの方がより黒色になります。
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ダンギクとハギと昆虫

2024-12-29 20:00:12 | 花と虫
10月4日の薬師池公園にて。


萬葉草花苑にダンギクが咲いていました。
ダンギクはシソ科ダンギク属の多年草、
花期は9~10月、
日本では対馬と九州西部海岸の一部の日当たりのよい岩場や草地などに自生が見られます。


葉がキクに似て、花が段々につくのでダンギク、
蜜が豊富のようで、花にはよく小さな虫がやって来ます。
ヒメハラナガツチバチのオスのようです。


花から離れずにチャバネセセリも吸蜜していました。
その他、イチモンジセセリが数匹いました。


萬葉草花苑の石の上に腹部、胸部に鮮やかな黄色紋の蜂?
黄色紋が美しいのでレンズを向けて見ました。
よく見ると複眼からは蜂ではなく虻のようです。
調べて見るとキベリヒラタアブでしょうか。


彼岸が過ぎて、萩の花がまた勢いよく咲き出していました。
その花に複数種のシジミチョウが吸蜜していました。
ウラナミシジミ、秋の定番のシジミチョウの1つです。


ツバメシジミ。
翅裏は灰白色で、後翅に橙色の紋と尾状突起が見られます。
一年に数回発生します。


新鮮なヤマトシジミがいました。
この蝶も一年に4~5回の発生、
真冬以外はほぼ周年、いろいろなところで見られます。
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ウラナミシジミと野草の花

2024-12-24 20:00:02 | 花と虫
9月29日、
多摩川河川敷の草の花にウラナミシジミを探して見ました。


まずは河川敷の定番のコセンダングサを探して見ると、
予想どおりにウラナミシジミが吸蜜していました。
東京の多摩地区では秋になると急に姿が多くなるシジミチョウです。


萎んだツユクサの青い花にもウラナミシジミを見つけました。
7月から花が見られるツユクサ(露草)ですが、
露が降り始める頃の初秋から秋の花です。
露が降りる朝に花開き、昼には花が萎みます。


アレチウリ(荒地瓜)には複数のウラナミシジミが吸蜜していました。
もともと熱帯、亜熱帯に分布するチョウであり、
日本でも西日本の温暖な地域では1年中見られるそうです。


キンエノコログサの花にもウラナミシジミ。
移動性の高いチョウであり、
春から秋にかけて、繁殖を繰り返しながら北上し、温帯域に分布を広げます。
しかし、温帯域では冬は越せず、卵も幼虫も寒さのため死滅してしまいます。



イネ科の地味な花にも吸蜜していました。
どんな花でも食餌の対象になるようです。
このなんでも餌にできることが繁殖力の強さ、
個体数の多さにつながっているものと思われます。
わざわざ死滅する寒い地域に向かって毎年移動を繰り返す不思議な生態は、
必要以上に種の個体数を増やさないという知恵なのかも知れません。


翅を広げたウラナミシジミのオス、
翅表は光沢のある青紫色をしています。
個体数が多いので、尊重されませんが、
その美しさは年1回6月に発生し、
1ヶ月で姿を消してしまうゼフィルスと呼ばれる美麗なシジミチョウたちに並びます。


ウラナミシジミのメス。
翅裏は雌雄で同じですが、
翅表はオスは青色部分が広いのに対し、
メスは青色部が少なく、褐色部が多くを占めます。
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ツリフネソウ(釣船草)

2024-12-21 20:00:15 | 花と虫
9月26日、
散歩道の湿地に今年もツリフネソウが花をつけていました。


山の谷戸地にツリフネソウ(釣船草)が群生して咲いていました(9/26)。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属の1年草です。


花期は山地では 8月頃から、低地では 9~10月、
茎の先端部から細長い花序が伸ばし、
赤紫色の3~4 cmほどの横長の花を釣り下げるように多数つけます。
低地にあたるこの場所ですが、今年は少し開花が遅いようです。


野の花としては大輪、花色は赤紫色、よく目立ちます。
葉は鋸歯が大きい楕円形から広披針形です。
キツリフネより緑色が淡く、広披針形に近い形です。


ツリフネソウの花は
萼片と花弁がともに紅紫色で3枚づつあり、
計6枚の花弁があるように見えます。
雄しべは5個で花糸が短く、葯が合着して雌しべを包み込むようにあります。
そして、萼片の1個は大きく袋状となります。
その先端が細長い距であり、くるりと丸まるのが特徴です。


花弁は下の2個が大きく、黄色の斑点があります。
また花筒の内面は赤色の斑点が敷き詰められています。
ハナバチなどの虫がこの美しい斑点模様に誘導され、花の中に入ります。


咲きたてのツリフネソウにホシホウジャクが来ました。
他の花では、ホバリングしながら花の上から口吻を長く伸ばして吸蜜するホシホウジャクですが、
蜜源が長い花筒の最奥の距にあるツリフネソウでは、
ほぼ花弁にとまり、そこから口吻を長く直線状に伸ばして吸蜜するようですす。


ツリフネソウの群生にキタテハの秋型。
夏型と違って、翅色が鮮やかなオレンジ色となっていました。
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ナガサキアゲハとモンキアゲハ

2024-12-20 20:00:08 | 花と虫
ヒガンバナは黒い揚羽の大好物、
カラスアゲハに続いて、ナガサキアゲハとモンキアゲハもやってきました(9/26)。


林縁のヒガンバナの小群生に
ナガサキゲハとモンキアゲハが並んで吸蜜していました。


なかなか撮れない黒い揚羽蝶2種が近接して吸蜜。
めったにお目にかかれない場面です。
ナガサキアゲハにピントを合わせ、いそいでシャッターをきりました。


その後、離れましたが2頭ともヒガンバナで吸蜜をつづけていました。
このモンキアゲハ、先日とは違う個体なのか、
翅が少し欠けています。


ナガサキアゲハは尾状突起がない黒い揚羽蝶、
そのことで他の黒い揚羽との識別ができます。
日本産のチョウではモンキアゲハと並び最大級であり、
種類内ではメスがオスよりも大型になります。


この個体はオス。
翅のつけ根の赤い斑点は雌雄共通ですが、
オスは後翅の外縁にわずかに赤い斑点があるものの、翅全体がほぼ黒色になります。
メスは後翅の中央部に白の細長い斑点が数個に並び、その外縁には赤の環状紋が並びます。


ナガサキアゲハは年3~6回(4~10月頃)の発生があり、
人里近くでもよく見られ、各種の花に飛来します。
食草はナミアゲハと同じく、ミカン、カラタチなどミカン科の植物です。


もともとは南方系の種類、
ナガサキアゲハの名があるように江戸時代は九州以南に分布が限られていました。
20世紀中後から分布域が徐々に北上、今では東北地方でも見られることです。
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ヒガンバナにカラスアゲハ

2024-12-19 20:00:52 | 花と虫
9月26日、
小群生のヒガンバナが満開、
その花にカラスアゲハがやってきました。


ほぼ満開に咲いたヒガンバナ、
新しく出てきた蕾を先に咲いた蕊たちが歓迎して取り囲んでいました。
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)の名がよく似あうヒカセンバナです。


そのヒガンバナに黒い揚羽蝶が来ていました。
翅表に青色がのぞいています。


カラスアゲハあるいはミヤマカラスアゲハ、
青色の輝きが弱く、後翅の白帯が上の方で広がっています。
カラスアゲハです。


翅を広げたところも撮れました。
後翅の後縁に橙色の班がたくさん並んでいます。
また、オス特有の性標と呼ばれる鱗粉が剥がれた縦斑が見られません。
メスの個体のようです。


林の中を飛び回っていることが多く、
吸蜜や吸水以外ではなかなか止まることのすくないカラスアゲハです。


今年は開花の遅かったヒガンバナ。
カラスアゲハも開花を待ちわびていたのか、
花から離れることなく、花から花へと移動しながら、しばらく吸蜜していました。


そして、普段はすぐにげて行きますが、
近距離からの撮影も許してくれました。
きれいに三日月形の橙紋が並び、腹部がかなり太い、
メスのカラスアゲハです。
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