先日、金繕いのワークショップに行ってきました。
場所は、玉川学園「ギャラリーウエアミー」。講師は、もうこのブログでもおなじみの堀込和佳さん。
金繕い。金継ぎ。
茶道具では、それをほどこされたもののほうが価値が高いこともある、そういうささやかな知識しかなかったけれど、この日は普段使いの食器を金繕いできるということで、欠けた器を持って出かけました。
思い切って車で向かいました。意外と近いと聞いて。うん、混んでなければ40分くらいでいけそうです。行きは少しかかりましたが、帰りはすいすい帰れました。
でも、案の定、車停めてからギャラリーの前をしっかり通り過ぎて。だめだ~。いつもしっかり迷子になってしまいます・・・。
上見たらわかるのにね・・・。
こんな大きな看板まで(汗)。
さて、和佳先生の指導のもと、作業が進んでいきます。エポキシパテで埋めて、やすりで削って・・・。うーん、楽しい。そういえば、繕いものって好きなんだよなー。靴下の穴縫ったり。かぎ裂き直したり。なんか、共通する喜び・・・♪
やすりで削ったとこまでは順調。つるつるな感じになって、私、ちょっとプロい・・・なんて思ったりして(やすりまでは)。
そのあとですよ、問題の仕上げ。
この作業に入ったとたん、なんとなく体の力が抜けていくのがわかって・・・。そう、かの昔、苦手だった図画工作、美術の時間を思い出してきたんです。
ことごとく学校の先生の言うようにできなくて、魔の暗闇に吸い込まれていくような感覚・・・。やーん、どうしよ、頭で考えてしまってどうやっていいかわからない・・・。
でも、やさしい和佳先生にお導きいただいて、どうにか仕上がりました。
どれも思い出深いものばかりだからうれしいです。
辰の湯のみは実家を整理したときに発見したもの。息子が気に入ってもう2年くらい使ってます。
裏に「橘 TACHIKICHI CORP」って入ってるんですけど、きっと、両親がたち吉で陶器を買ったときにもらった粗品じゃないかと思うの。それも干支だから、12年前?24年前?かな。
両親が他界した今となっては謎ですが、でもこうして直ってうれしい。かえってアクセントになりました。
手前のは友だちの結婚式の引き出物。われたり欠けたりして残りわずか。大切にしよう。
ご飯茶碗。
これが一番うまくいきました。何も考えないでささっとやったのがよかった気がします。
問題はこれなのだ。
これは私が2年前に作った楽茶碗。ちゃんと京都の先生のところに行って教えてもらって作ったもの。毎年ひとつ作って5個目でやっと気に入ったのができました。写真がよくないけど、赤楽で形もいい感じ。
それだけではなくて、これを作ったのは母が亡くなった翌年。
ずっと悲しくて悲しくていたけれど、作るのに没頭していたらそんな気持ちも忘れられたから、またここから新しく前に進んでいけると思えたそんな日のお茶碗。
でもそのあとまた落ち込んだりしてしまい込んでいたのだけれど、去年のお正月心機一転で出してきて、お茶をいただいて。
なのに、不注意で欠けさせてしまったのだ。
おかげで、その前以上に落ち込みが激しくなって、立ち直れないほどめいってしまったといういわくつき。
だから、きれいに仕上げたい・・・その気持ちが邪魔をするのね。うまくできたのに何か違うなあ・・・としつこく見ていて、まだ乾いてないのに触ってしまい・・・。上からやり直して、ますますこれだけなんだかしっくりこない心持ちで終わりました。
でも、家でお茶を点ててみたら、なんだかおさまった気がします。畳の部屋が暗いのでテーブルで写真を・・・。
どこかわかんないですよね。
きっと、せっかく金継ぎするならこんな風にしたいって思っちゃうのが敗因なんだろうなあ。そして、それは自分だけのもやもやなんだろうなあ。きっとこれから使っていくと、しっくりいく気がします。
他の方の作品の写真も撮らせていただきました。ちっちゃくてわからないかもしれないけれど。
古いお皿も、見事に割れていたものもきれいに。
白い器に金が入り、モダン(イマドキ使わないか?)で素敵でした。
そして、これは作家さん、吉川裕子さんの作品。
取っ手が取れていたカップが元通りになっただけでなく、金繕いによって、ちがうものになって生き生きとしだし、こんな素敵なものに。私は横の一番近いところで作業していたので、その様子を拝見することができ、心の中でとっても感動していました。
直して使えるようになる、それがうれしくて参加したのですが、新しい命が吹き込まれていって生まれ変わる、そんな感動と楽しさがありました。
ちょうどこの年末に欠けたものをずいぶん処分しちゃって、この日は4つだけでしたが、あまりに楽しかったので、これから欠けるとやった!!金継ぎができる・・・と思ってしまいそうです。
自分でやれるように教えていただいたけど、でもワークショップだからおもしろいんだろうなあ。でもちょこちょこ直すのも楽しいなあ、と新しい世界を教えてもらった一日でした。ありがとうございました。
ご参加ありがとうございます。
今日も金繕いワークショップを目白でやります。
なんだか展覧会するたびにワークショップ、ってのが恒例になってしまいました。
自分もいろんなやりかたを模索して楽しいし、新たな出会いが増えて行くのもおもろいですね。
一緒に作業すると同志になったような気がしませんか?
楽茶碗、よくできてましたよ。
いや、ほんとに。
今度違うやり方をやってみましょう!
コメントありがとうございます。
今日もまたたくさんの器が生まれ変わったのですね。
ワークショップ楽しいのわかります。出会いが自分への何よりのご褒美ですよね。
同志!!わかります。うんうん、戦いをともにしたような・・・違うって
たぶん力んでたのは私だけ・・・
ぜひ、今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします
ぜひ今度誘ってもらいた~い!!
欠けたものをとっておかなっくちゃ^^
とっても楽しかったです。
ぜひ今度ご一緒しましょね