最近イベントのご案内やご報告ばかり書いているので、少しお料理のことが書きたくなってしまいました。なので、昨日の晩ごはんから。
先日の「くるみ食堂」の時に、和佳さんから「のらぼう菜」をいただきました。
のらぼう菜はアブラナ科の葉物野菜。よく出回っている「菜花」ほど苦味やくせがなくおいしい・・・のだけれど、私はまだ手に入れて調理したことなかったので、とてもうれしかったです。
でも、実は冷蔵庫には菜花が何把もありました。先日のくるみ食堂の夜編で菜花を使って何かを作ろうとしていて、そしたらいろんな種類のがたまたま手に入って直前に買ったりいただいたり。
ちょうど今、旬だしね。旬の野菜は重なるのです。おまけに結局それには使わなかったの。
それで、野菜室に入れて、古い順に使っていって、でも毎日じゃ子どもも飽きちゃうしで、やっと昨日のらぼうに行き着いたというわけ。
日が経ってしまったけど、どうかなあ。でも、菜の花のおひたし、ベーコン炒め、辛子あえなどなどいろいろ食べて、同じようにはしたくない。
そうだ、素直そうなのらぼう。普通にごま和えにしてみよう。
少し古くなってしまったので、しおれている葉っぱもあるけど、でも、茎の端を少し切って切り戻し水の中につけておくと心持ち元気になった気がします。それをやさしくていねいに洗って沸騰したお湯に少し塩を入れ、茎の根元に近いほうから入れて、少ししんなりしたら全部お湯に入れ、ひと呼吸で取り出し、水につけてあら熱を取ります。
葉物野菜の基本の茹で方に忠実にやるだけですけどね。
そしたら、少し元気がなかったのがうそのようにきれいな緑色にゆであがりました。
それを適当な長さに切って、すり鉢でスリスリしたいりごまに味の母と濃口醤油を入れて混ぜた中に入れて。
この前、男性ばかりの地産地消料理教室でやったのと同じ。
混ぜて、はい、できあがり。
味見をして、ひゃー。おいしい。すっごくおいしい。
くせがないのは想像していたとおり。加えてとてもやさしい味をしていました。甘味もあります。
あー、おいしいよー。あかん、味見で全部食べてしまいそうや、と慌てて食卓へ。
娘もはまってついついいっぱい食べてしまいそうになり、器に移して写真をパチリ。
この器は和佳さんのです。くるみ食堂で使わせてもらってとてもよかったので、ほしいなあと見ていたら、金継ぎしてあるからと言ってくださったのでした。
すみません。いつもいつも(^^;)。写真では見えないけど金継ぎしてあるところがまたよくって私はとってもうれしい。そして、物語があるとてもかわいい器です。
写真を撮ってそのまま置いておいたら、塾から帰ってきた下の息子がつまんで「おいしい!!」と言って食べ始めて。ふと見ると空っぽになってました。あー、ニイチャンのがないやん、どうするのん、と言ってすり鉢に残ったのをかろうじてかき集め、ひと口小鉢に仕立てて。
おひたしがあまり好きでない兄貴もパクッと食べておいしいと言ってました。
あとで和佳さんに聞くと、こののらぼうを買ったところは、昔朝廷が各地に建てた国分寺のひとつ、武蔵国の国分寺があった歴史的な場所だとのこと。
そのそばに湧き水が出ていて、湧き水沿いの道がお鷹の道と呼ばれ、国分寺の観光名所になっているそう。そのあたりは今も農家がたくさんあって、軒先に出店がぽつぽつ出ていて、その中の農家さんで買ったんだって。
ふむふむ、ジモティなら誰でも知ってることだろうけど、私には珍しいお話。なんか素敵。
そして、あののらぼうのやさしい感じはその土地柄か、歴史的な背景のなせる技か、作られた農家さんの気持ちか、とにかくとてもおいしいおいしいのらぼうでした。
買いたくてもスーパーや一般的なお店では出回っていない野菜というのは結構あります。
そういう野菜に出会って、調理して、食べることができた時というのは本当にうれしい。わくわくします。
あー、おいしかった。ごちそうさまでした。
食べたいと思って探してるけど、このあたりでは売ってないんだよね。
私が食べたのは町田の方。
旬のものだろうから、この時期じゃないと食べられないだろうし…。
それにしても、お兄ちゃんがおひたしが得意じゃないとは意外でした。
おいしいよねー、のらぼう。
そう。なかなか見かけないよね。
今は多摩地区とか町田とかあっちの方で作ってるみたい。
でも、この前、農協の直売所にあった気がします。確かめてくるね。
そうなの。息子。おひたし食べられないわけじゃないんだけど、好んで食べないって感じ。でも、もしかしたら普通くらいかも。娘がものすごく好きであったら全部たいらげるくらい好きだから、比較すると。きょうだいでも男女でもいろいろです。
また野菜やおいしいもんの情報交換しよね。