はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

映画『九十歳。何がめでたい』

2024年07月31日 | 映画
2024/07/31


佐藤愛子さんのエッセイを映画化した
『九十歳。何がめでたい』を
見てきました。





見に行こうかどうしようかなと
迷っていましたが
家から自転車で行ける映画館は
上映が今日までとのことで
終わる前に見よう、と出かけたのでした。


グランドシネマ・サンシャイン



行って正解
すごくおもしろかった!

おかしくて、たくさん笑って
ホロリとしました。

佐藤愛子役の草笛光子さんも
90歳なんだそうですよ。

草笛光子さんもよかったし
編集者役の唐沢寿明さんもいい味出している。

作家と編集者の関係ってこういうもの?
と感じるところがありました。

『九十歳。何がめでたい』は
10年前の作品で
佐藤愛子さんはもう100歳だそうです!

 

遠慮なく本音を語るんだけど
あの痛快な本音がいいんでしょうね。

あれだけいいたいことを言っていると
ストレスがたまらないかも。

でも人生を知り尽くした達人といった感じ。
口が悪くて、実はあったかい。

もう書かないと決めてからは
ぼんやりと鬱っぽくなって
暮らしていたけれども
いやいや引き受けたエッセイを
書いてからは元気が出てきたそう。

やはり、人は何かやることがなくては
生きている張り合いがないというもの。

いつまでも仕事ができるというのは
幸せなことですよね。





ベトナム料理の「ロータスパレス」で
ランチを食べてきました。



フォーのスープの香りが
エスニックでおいしかった。
何の香辛料かなぁ




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音楽ドキュメンタリー映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』

2024年06月04日 | 映画
2024/06/04


日比谷シャンテで
加藤和彦のドキュメンタリー映画を
見てきました。



加藤和彦のことは
あまりよく知らなかったのです。

今、『安井かずみがいた時代』
を読んでいるので
「ちょうどよい。知りたかったことがわかるだろう」
と、見に行ったのでした。

 

さて、映画ですが
彼だけでなくあの時代のことを
私は知らなかったと思いました。

加藤和彦が
フォーク・クルセダーズのメンバーで
『帰ってきたヨッパライ』をヒット
させたことは知っていました。

解散後も音楽活動をしていたのは
なんとなく知っていました。

でも
彼がトノバンと呼ばれていたことや
多くの歌手に楽曲を提供していたことは
この映画で知りました。

サディスティック・ミカバンドを結成して
イギリス公演で成功したこと。

竹内まりやのデビューにかかわったことも。
竹内まりやの映像は新鮮でしたね。

彼は自身がミュージシャンでもあり
プロデューサーでもありました。


加藤和彦と親交のあった音楽関係の人々の
話がメインです。

きたやまおさむ
泉谷しげる
松任谷正隆
コシノジュンコ
坂崎幸之助
高橋幸宏
坂本龍一
坂本美雨…


音楽家・加藤和彦
と映画の題にあるように
彼の音楽活動が語られます。

初めて見る映像も多かったですし
知っている曲も、知らない曲もあった。

野心家でいつも新しいものに挑戦して
海外に進出したいという望み
があったんですね。

でも彼だけでなく
日本全体が自信を持ち始めた
そんな時代だったのかもと思います。

音楽家である彼の仕事がメインで
プライベートなことは語られていません。

あえて触れなかったのでしょう。

物足りないといえば、私はその点が物足りない。

とても贅沢な暮らしをして、おしゃれで
一流のものにこだわった人だった。

安井かずみとの関係も
もう少し知りたかったなと思います。

2009年に自死してしまったことは
隠されていたわけではないのに
私は、今まで知りませんでした。

うつ病だったそうです。



なんとなく人々が今まで
加藤和彦のことを語らなかったのは
それがあったからなのでしょうか。

映画を見た後でも
彼の実像はよく見えてきません。

自由で欲望に忠実に生きていたようでも
どこか虚飾に満ちた人生だったのではないか
という気がしてくるのです。

私の乏しい知識の中での感想ですけど。


「あの素晴らしい愛をもう一度」を
みんなで歌うのはよかったですね。

映画館には
あの時代の音楽を愛していたと思われる
彼と同年代らしき人々が
多く来ていました。




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映画『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』

2024年01月28日 | 映画
2024/01/28


1月26日から公開になった
角野栄子さんの日常に4年にわたり密着した
ドキュメンタリー映画
『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし』 
を見てきました。





有楽町の角川シネマで見たのですが
26日には角野さんや宮崎あおいさんが
舞台挨拶に立たれたそうです。

それを知っていたら
26日に見に行ったのにと、ちょっと残念。

とはいえ、とても素敵な映画で
見に行ってよかったなと思います。

人生の先輩としてロールモデルに
したいくらいの角野栄子さんの
日常を見ることができて大満足。

88歳とは思えないお元気さで
若いときより今のほうが
ずっときれいだと思います。

姿勢もいいし、どんどん歩くし
なんでも楽しんでいる様子で
よく笑うし、たくさん食べるし。

カラフルなファッションの数々
カラフルなインテリア。


きっと健康にも恵まれていたのでしょうが
心の柔軟さ、自由さ、積極性が
今の暮らしを作っているように思います。

またずっと創造的な仕事を続けていたことが
若さを保つ秘訣かもしれません。

マネしたいヒントがたくさんあるなぁ
自分の生活に取り入れたいなあ
と思いながら見ていました。

作家デビューのきっかけになった
ブラジルのルイジンニョ少年との
65年ぶりの再開も感激的でしたね。

「魔法」という言葉が映画の中でも
よく出てきましたが
本当に「魔法」のかかった人なのかも
しれませんね。




角川シネマ有楽町はビックカメラの8階。




映画が終わって
ビックカメラの店内を見ながら
エスカレーターで1階づつ降りてきました。

家電売り場は久しぶりに見たけれど
新しい便利な家電が出ていたりして
ときどき自分の頭もアップデートしないと
と、思ったのでした。




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映画『窓ぎわのトットちゃん』見てきました

2023年12月13日 | 映画
2023/12/13


12月8日に公開になった映画
『窓ぎわのトットちゃん』を見てきました。


徹子さんがこの映画を見て
「涙が出た」とおっしゃってましたが
私もじんわりと涙がにじんできました。


たくさんの感想があるのですが
最近はネタばれになるというので
あまり書くことができませんが。


見る前に、リトミックの場面が
あればいいなと思っていたら
出てきました。

小林宗作先生がピアノを弾いて
子どもたちがステップしたり
くるくるまわったり。

私は実際に小林先生が弾いているところを
見たように感激してしまいました。

そう「 Row Row Row your Boat 」という
英語の歌も出てきましたね。

かめ かめ かめよ 食べものを」
という日本語になっていて
お弁当の時に歌うのです。

あの歌は原作でも出てきますが
この映画の中ではかなり重要な意味を
持っているんですね。


やすあきちゃんの悲しみが
ずっと通奏低音のように全体を通して
流れているのです。

やすあきちゃんという足の不自由な男の子に
トットちゃんは心を寄せています。

あの子をなんとかしてあげたい。
みんなと同じような経験をさせてあげたい
というトットちゃんの気持ちが伝わってきます。

きっと黒柳徹子さんは
子どもの頃からそういう気持ちを
人一倍持った人だったのでしょう。


あの時代の日本にも
こんな教育者がいて
こんな自由でユニークな学校があった
というのがアニメになったことで
わかりやすい形で伝わってきました。

そして戦争の残酷さも
子どもの目から見た悲しみとなって
伝わってくるのでした。







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映画『君たちはどう生きるか』 再びの感想

2023年08月30日 | 映画
2023/08/30

宮崎駿作品『君たちはどう生きるか』を
見てから1ヶ月ほど経ちました。

その後作品の評価はどうなっているのでしょうね。

宮崎監督は今も何も語っていないですね。

内田樹氏のサイトを見たら
映画の感想が載っていました。

それがかなり興味深かったのです。

それで少し引用させていただきます。

↑ 詳しくはこちらをお読みください。

もうネタバレも大丈夫ですね。

以下は内田氏の文章からの引用です。
〈 〉内は引用

〈物語のあらすじを大雑把に言うと、「少年が母を探しに黄泉の国に行って、さまざまな〈母の代理表象〉たちと出会い、彼女らと共に黄泉の国を冒険した後、母を断念して、現実世界に帰還する」ということになる。〉

〈少年が母を探して「黄泉の国」を旅するという物語はたぶん世界中の神話にある。それは世界中のすべての集団に少年のための「通過儀礼」があるからである。 〉

〈宮崎駿は「出来合いの説話原形」を棄てて、ストレートで、救いのない「母探し」と「母との出会いの失敗」の物語を生涯最後の作品の主題に選んだ。〉

・・・・・・・

私自身は、前にも書いたように
主人公の少年は冒険のはてに
母への諦めがついたのだと感じたのです。

受け入れがたかった現実を受け入れて
生きていくのだと決めたのだと解釈したのですが。
(それが成長ということだ)


(画像はネットよりお借りしました)



〈宮崎作品は子どもでも楽しめて、エンドマークが出たときに小学生でも「ああ、面白かった」と笑いはじけるような作品をめざしてきたはずである〉


こうすれば観客は喜ぶというやり方を
宮崎監督は知っていたはずなのに
今回はそれを封印した、とあります。

「トトロ」や「ポニョ」のように
夏休みに子どもが見に行くような作品ではない。
誰でも楽しめる作品というわけではないですね。


監督は「これが最後の映画」と
過去に何度も言っているけれど
ほんとうにこれが最後のつもりなのか
走馬灯のように
今までの作品を彷彿とさせるものが
出てきましたね。

答えの容易に分からない映画を作ったことで
次の世代に引導を渡したと思うのですよ。

君たちはそれぞれのやり方を決めなさい。
それで生きていきなさいと。


〈どうして、「こうすれば観客は喜ぶ」仕掛けをあえて封印したのか、それについては宮崎駿自身の言葉を私は聴きたいと思う。そして、それを読んで「ああ、なるほど、そうだったのか! こんな皮相な解釈をして、オレはあさはかだった・・・」と髪をかきむしるという経験をぜひしたい。ほんとうに。〉

と書いて内田氏は締めくくっています。


私もね、的外れかもしれないなあ
と思いながら
宮崎作品のテーマについて
ああでもない、こうでもないと
考えるのが好きなんですよ。



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