はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

東京国立近代美術館「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアートコレクション」

2024年05月26日 | 美術館・博物館
2024/05/26


千代田区北の丸公園にある
東京国立近代美術館で開催中の
「TRIO   パリ・東京・大阪 モダンアートコレクション」
を見てきました。




この展覧会は大都市にある3つの美術館
パリ市立近代美術館
東京国立近代美術館
大阪中之島美術館から
共通点のある作品でトリオを組み
構成するという展示です。

時代や流派、主題やモチーフ
色や形、素材や作品が生まれた背景など
共通点はさまざま。

集められたのは20世紀初頭から現代までの
モダンアートです。

私のように美術の専門知識は乏しいけれど
見るのは好きという者にとっては
「あ、この絵知ってる」とか
「美術の教科書で見たことある」
という作品に出会うのはうれしいのです。


鑑賞途中でスマホで撮る人々に気づいて
そこからは心に残った作品を
撮影するようにしました。

以前なら美術館はほぼ撮影禁止でしたが
最近はOKのところが増えましたね。

うれしいことです。


地域や時代が違っていても
人が興味を持つものや見ているものは
似通っていて、そこに
その時代なりの感じ方、表現を見て
おもしろいなと思うのです。


藤田嗣治〈5人の裸婦〉
私はフジタの絵が好きなんです。
特徴的な陶器のように白い肌。



マリー・ローランサン〈プリンセスたち〉
は肌の描写が似ています。

萬鉄五郎〈裸体美人〉はパンフレットにも
出ている作品ですが
ゴッホやマチスの影響があるということです。


「人間の新しい形」

ジェルメーヌ・リシェ〈ランド地方の羊飼い〉



これを遠目からパッと見たときは
ジャコメッティかと思いました。

こういう細い人物の彫刻は
ジャコメッティ独自のもの
と思っていたのです。

ジャコメッティとリシェは
同時代にフランスに生きた彫刻家なので
影響を受けあったのか
この時代の一種の流れなのかと
思ったりしました。


「現実と非現実のあわい」

ブローネル〈ペレル通り2番地〉
美術の教科書で見た記憶が‥。
 昔からこの黒い人影が不気味だなと
思っていた作品。

右の白い人物のほうが形としては
もっと不気味なはずですが
あまり気にならなかった…。


このチケットで常設展も見られます。
常設展も見ごたえありました。



会期は8月25日まで。


4階の展望コーナー

 
皇居が正面に見えました。
休むのにちょうどいい場所です。




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ヤマハの企業ミュージアム「イノベーションロード」

2024年04月23日 | 美術館・博物館

2024/04/23

浜松市のヤマハ本社にある
「イノベーションロード」を見学してきました。

ここは企業ミュージアムで
見学は無料ですが、予約が必要です。

公式サイト↓

実は、2020年だったか(記憶が曖昧)
K子さんに予約してもらって
見学する予定だったけれど
結局行けなくなって
今回やっと実現しました。


説明文によれば
「イノベーションロードとは、
挑戦の歴史の足跡と、
これからも未来に向かって歩み続ける
ヤマハの“道のり”をシンボライズしています」

「見て」「聴いて」「触れて」体感できる
ミュージアム、とのこと。


入ってすぐのところには「key between people 」。
鍵盤を弾くと
連動して映像が動くピアノです。

きれいな色彩で弾くのが楽しくなる仕組み。




下は公式サイトの写真ですが
家庭用サイズのピアノから
フルコンサートグランドまで
並んでいるピアノエリア。


引き比べもできます。
(私は恥ずかしくて弾きませんでした)

蓋の裏に美しい装飾のある
グランドピアノがありました。



写真ではよく見えませんが
美しい女性が描かれています。

クリムトへのオマージュとして
世界で25台限定で生産された
ベーゼンドルファーです。

「ベーゼンドルファーの職人たちが
原画の繊細な部分まで忠実に再現。
譜面台や脚の上部にまでも金箔をぜいたくに使い、
ウィーンの音と近代美術を融合させた、
楽器であり美術品でもある、
まさにウィーンを代表する芸術作品。」 だそう。


ベーゼンドルファーは今
ヤマハの100%子会社だそうです。

ここへ来るまで知りませんでした。

2008年に、経営難に陥っていた
オーストリアの名門ピアノ
ベーゼンドルファーをヤマハが
買収したのだそうです。

でもベーゼンドルファーは
創業以来の作り方で今もオーストリアの工場で
ピアノを作っているそうです。

ベーゼンドルファーというと思い出します。

静岡に住んでいたとき
近所に大学の音楽科の教授がいらして
その先生のお宅のピアノが
ベーゼンドルファーでした。

息子が一時期、その先生のお宅で
ピアノを習っていたことがありました。
ベーゼンドルファーで弾けたなんて
いい経験でした。


ギターエリア



ヤマハは消音機能のある
電子楽器をたくさん製造しているのですね。

大きな音の出る楽器は
練習場所に困りますからね。


ベースは触ったことはありませんが
消音コントラバスを弾いてみると
ヘッドホンをから音が聴こえます。




マーチング楽器 スーザフォン


音響機器の部屋


こういう細かそうな機器を扱うのは難しそう。



鍵盤を弾くと上の映像のカルテットが
伴奏をしてくれるというもの


ヤマハの歴史、歩みのエリア。


「ヤマハグループの歴史は、1887年、創業者・山葉寅楠が
静岡県の浜松で1台の壊れたオルガンを
修理したことをきっかけに、
国産オルガンの製作に成功したことから始まります」

創業からちょうど100年目の年である1987年
「日本楽器製造株式会社」から
現在の社名である「ヤマハ株式会社」
に名称を変更したそうです。


さまざまな楽器を見て、触って
未来の楽器も体験できて
楽しいミュージアムでした。



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東京国立近代美術館「重要文化財の秘密」展

2023年03月26日 | 美術館・博物館
2023/03/26


東京国立近代美術館で開催中の
「重要文化財の秘密」を見てきました。








明治以降の絵画・彫刻・工芸のうち
重要文化財に指定された作品のみの展覧会です。


 横山大観、川合玉堂、鏑木清方、上村松園
藤島武二、黒田清輝、岸田劉生、高村光雲ら
日本美術界のそうそうたる顔ぶれの
大作が並んでます。


重要文化財とは、日本にある有形文化財のうち
「製作優秀で我が国の文化史上貴重なもの
等について文部科学大臣が定めたもの」
だそうです。


重要文化財は見ごたえという点では
国宝に勝るとも劣らないと思うのですよ。


教科書でも見たことのある作品が
たくさんありました。


明治以後の作品で
比較的新しいこともあるのでしょうが
どの作品も本当にきれいな状態でした。


会場に入って最初に目を引いたのは
横山大観の40mもある大作『生々流転』。


「ここは廊下?」と思うような
細長い場所に展示されていて
50m走(40m走です)ができそうです。
(してはいけません😅


(画像お借りしています)


川合玉堂『行く春』 
この屏風も大きくて圧巻でしたね。



長瀞の風景です。

桜の時期にはちょうどふさわしい画ですね。



作品によっては撮影禁止もありましたが
多くの作品が撮影OKでした。

最近は撮影OKの展覧会が増えてきていますね。

私のようにブログを書いているものにとっては
写真が撮れるというのはありがたいです。

主催者側にとっても
皆が宣伝してくれるのでメリットが
大きいと思います。



高村光雲『老猿』


この作品は迫力がありました。


どの作品も見事で
明治以後の日本の画家、彫刻家、陶芸家の
力量は世界的にもすごく高いのではないかと
思いましたよ。

会期は5月14日まで。








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東京都現代美術館「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展

2023年02月04日 | 美術館・博物館
2023/02/04


東京都現代美術館で開催中の
「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展
に行ってきました。




この展覧会の素晴らしい評判を知って
1月に予約を入れようとしたら
既にいっぱい。

2月の予約が取れました。

木場公園の一角にある現代美術館








中は当日券を買う人々の列がずらり。
この日は40分待ちでした。

行かれる方は予約がおススメです。



この展示はプロジェクションマッピングの
効果もあって圧巻。


ディオールは憧れの高級ブランドとして
名前を語られるけれど
やはりディオールってすごいなあ
と痛感しました。







展示の仕方もよく考えられていました。



デザイン、造形美、手の込んだ生地の美しさ
どれをとっても素晴らしかったです。







撮影OKというのがうれしい。
皆さん、たくさん撮っていましたよ。



私も衣装があまりに美しいので
たくさん撮ってしまいました。




ディオールが日本びいきだったなんて
知りませんでした。

これらのドレスは日本から
インスパイアされたものですね。



着物の衿合わせ、絞り、帯など
日本らしさがありますね。


このドレスは北斎の版画から。






 
豪華ですねぇ


生地の美しいこと




サイコロの模様が斬新




この前、マリー・クワント展を見たときにも
好きだなあ、こういう服着たい
と思ったのですが
マリー・クワントは大量生産の日常服。

いっぽう、ディオールは特別な場所で着る
非日常のドレスですね。
私には着られそうにもないし(体型的にも^^)
着て行く場所もないでしょう。




一生着られないどころか
目にすることもないかもしれないドレス。

だからこそ
こうして美しい服を目の前で見られて
感激しました。






ミニサイズの服や小物も混じっていて
かわいくて見飽きない展示です





クリスチャン・ディオール展は
5月28日までです。





コメント (2)
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マリー・クワント展

2023年01月06日 | 美術館・博物館
2023/01/06


渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の
『マリー・クワント展』を見てきました。


説明文によれば
1960年代のロンドンのファッションシーンに
彗星のごとく登場して
ミニスカートを広め
60年代ロンドン発のカルチャームーブメント
「スゥインギング・ロンドン」の顔となった
マリー・クワント。


会場に並んだトルソーたちは
すとんとしたラインのワンピースを着ています。

モノトーンやベージュ系が多くて
生地はコットンやメンズもののウール。

ギャザーやフリル、いわゆる女の子っぽい色は
あまりありません。


シンプルさがとても素敵でした。

まず、なにより着やすそう。

ウェストも締め付けないし
バストもヒップも強調しない。
デコルテも開けすぎない。

肌も必要以上に出さないところが
女の人の作る服だなあと思います。

女の人が女の服を作る時には
まず機能的であることを考えるんですね。
自由に活動的に動ける服。

シャネルもそうでしたね。

こういう服好きだなあ~
今も着てみたいと思います。


ただミニスカートははけない。
好きと、着られるかどうかは別でしたね(笑)

パリのオートクチュールなどと違って
大量生産、大量消費を考えたファッションとのこと。

だから、英国だけでなく日本にも
こんなに広まったんですね。



ヴィダル・サスーンと組んだという髪型も
ショートボブでおしゃれなんです。




(パンフレットより)


出口にあったこの写真だけは撮影OKでした。



ツィッギーですね。

細くて長い脚、ミニスカート
ボーイッシュな髪型、よく覚えてますよ。

当時の日本人女性の体形(私を含めて)では
ちょっと無理があったかもしれないけど
みんな着ていました。


ル・シネマでは同時に
『マリー・クワント スィンギング・ロンドン』を
上映しています。

こちらは見ませんでしたが
当時の映像を見るのも楽しいでしょうね。




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