はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

Orchestra Canvas Tokyo 第10回定期演奏会

2024年02月25日 | コンサート
2024/02/25


昨日、東京芸術劇場で行われた
Orchestra Canvas Tokyoの第10回
定期演奏会に行ってきました。

Orchestra Canvas Tokyo は
2020年8月に発足したオーケストラ。

舞台に登場した演奏者の皆さんは
フレッシュな若い方が多かったです。

このオーケストラは
特定の音楽団体を母体に持たない
開かれた音楽コミュニティとして
設立されたとのことです。

指揮は石崎真弥奈さん
ソリストは角野未来さん





プログラム

ショスタコヴィッチ:祝典序曲
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番

休憩

ショスタコヴィッチ:交響曲第10番

・・・・・・・・・

「祝典序曲」はとても華やかな曲。

2階の客席にホルン、トロンボーン
トランペット総勢10人が並び
2階から降りてくるファンファーレの音が
素晴らしく響き渡りました。

これだけで「お~!」と思いましたよ。

今回、私が座った席は
前から3列目のほぼ真ん中だったので
音に圧倒されました。

プロコフィエフのピアノ協奏曲3番の
ソリストは角野未来さん。

先日サロンコンサートを聴いたばかりの
角野未来さんです。

プロコフィエフのピアノ協奏曲のなかでは
この3番が一番人気のある曲のようですね。

角野未来さんも好きな曲だそうで
軽やかさと独特な和音の旋律を
リズミカルに、かつ力強く演奏されました。


後半のショスタコヴィッチの交響曲第10番は
初めて聴きました。

彼の代表作のひとつだそうですが
陰鬱な重さが漂っているように
感じられる曲でした。

オーケストラの音の厚さと
曲の重厚感が心に響きました。

指揮者の石崎真弥奈さんの
落ち着いた指揮ぶりは
溌溂として安心感もありますね。


今回の作品の作曲家
プロコフィエフ、ショスタコヴィッチは
ウクライナ、ロシア出身の作曲家です。

プロコフィエフはウクライナの
ドネツク州の出身だそうです。
ドネツク州といえばロシアとの激戦の地です。

プロコフィエフもショスタコヴィッチも
当時の体制のなかで翻弄されながら
生きなければならなかった作曲家でした。


今回の選曲は
ウクライナ情勢を意識しての
選曲だったのかと思ったりしました。





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角野未来さん サロンコンサート

2024年02月17日 | コンサート
2024/02/17


昨晩、銀座のヤマハホールで
行なわれた角野未来さんの
サロンコンサートを聴きに行ってきました。

銀座のヤマハビルの6階にあるサロン。

木をふんだんに使った
最大94席の落ち着いた会場では
コンサートグランドピアノが
大きく見えます。

(公式サイトからお借りした写真)


サロン会場ということもあって
ピアノと近かったため
繊細な最弱音までよく聴こえます。

体全体が音に包まれている感じです。
低音部の迫力は体にずしんと響きます。

素敵な白いドレスの角野未来さんは
可憐ですが、音が力強くて
確かな実力を感じさせました。


プログラム

モーツァルト 幻想曲ニ短調
ブラームス 3つの間奏曲
ラヴェル ソナチネ

休憩

ショパン 24の前奏曲

アンコールは
ラヴェルの「道化師の朝の歌」


ラヴェルのソナチネは初めて聴いたのですが
ラヴェルらしい和音がいいなあと
あらためて感じました。

近い距離で生演奏を堪能する機会も
それほどあるわけではありません。

音に包まれた贅沢な1時間半でした。


夜のヤマハ銀座ビル




コメント (2)
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角野隼斗さんコンサートツアー KEYS 所沢公演

2024年02月12日 | コンサート
2024/02/12


角野隼斗さんのコンサートツアー
「HAYATO SUMINO CONSERT TOUR 2024 KEYS」
は1月31日の仙台を皮切りに
全国で22公演。

2月11日の所沢公演で7公演目です。

首都圏では初の公演となるので
SNSに上がってくる評判を見るにつれ
早く行きたいなと楽しみにしていました。

所沢のミューズアークホールは
初めて入りましたが
素晴らしいホールでした。




ツアーの「KEYS」ですが
「キー」とは鍵盤のこと。
音の高さもキーといいますね。

鍵盤楽器の可能性を広げるという
テーマのコンサートだそうです。


プログラム 

J.S.バッハ:イタリア協奏曲 BWV971
モーツァルト:ピアノソナタ 第11番 イ⻑調 K. 331「トルコ⾏進曲付き」
⾓野隼⽃:24の調によるトルコ⾏進曲変奏曲

休憩

⾓野隼⽃:⼤猫のワルツ
ガーシュウィン(⾓野隼⽃編曲):パリのアメリカ⼈
ラヴェル(⾓野隼⽃編曲):ボレロ


まだ15公演ほどありますから
あまり感想を細かく書くのも
ネタバレになるかと思いますので控えます。

いつもながら
工夫がいっぱいで
自由な発想がとてもおもしろい
コンサートでした。

前半はバッハ、モーツァルトという
クラシック曲。

でも、その中でも即興かと思わせる
装飾音などが散りばめられていて
楽譜どおりのクラシック曲
というわけではないのが
意表をつかれました。


これらの曲が作曲された時代は
即興を交えながら
弾くこともあったそうですよ。


私ごとですが、静岡時代に
モーツァルトのピアノソナタ 第11番を
ずっと練習していたことがあって
それからずいぶん長い間
弾いていなかった曲ですが
「ああこう弾くのか」とか
「こう弾けばよかったんだ」
と、とても懐かしく感じました。

モーツァルトってこんなに無垢で
無邪気な曲を書くのだから
性格もきっとこのとおりなんだろうなと
あらためて演奏を聴いて感じたことでした。


24の調によるトルコ⾏進曲変奏曲は
メジャーとマイナーの24の調による変奏曲。

まあ、何と多才でしょうね!
目まぐるしく変わる調で弾きこなすって。





後半はいろいろな鍵盤楽器が
舞台に登場してきました。


グランドピアノ
トイピアノ
鍵盤ハーモニカ
アップライトピアノ
チェレスタ

これらの楽器をフルに使って
音色の変化をも楽しみながらの演奏。

いつもながら
創意工夫が素晴らしいです。

チェレスタから
パッと180度振り返って
間髪を入れずにグランドピアノを
弾くという素早い動作はすごいです。

もう曲芸なみ(笑)

でも
そんな曲芸並みのことをしていても
それがとても高度なことであるのが
わかっているので
品のよさを感じたんですよ。

アンコールは自作曲と
撮影OKなキラキラ星変奏曲。

アンコールの自作曲は
お楽しみになると思うので
詳しくは書きませんが
坂本龍一氏へのオマージュを
感じてしまったのでした。
(あくまで個人の感想デス)


「スマホ撮影OKです。SNSにたくさん載せてください」


角野さんのコンサートには
いつもながらの自由な創意工夫と同時に
集中力の高さと熱意を感じたのでした。

満席のホールは歓声やら口笛(指笛かな)
に包まれていましたね。



16時開演で18時10~15分頃に終演でした。

この時間に家路に向かえるのは
女性にとってはありがたいことでした。



 
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亀井聖矢さん ピアノリサイタル

2024年01月17日 | コンサート
2024/01/17


今夜はサントリーホールへ
亀井聖矢さんのピアノリサイタルへ
行ってきました。





今回の席は舞台の後ろ側。

舞台を見おろす形になります。
ピアノの音は多少こもりますが
距離は近いので、よく聴こえます。


プログラム

ショパン:ワルツ作品34
第1曲
第2曲
第3曲

ショパン:舟歌

リスト:巡礼の年第2年「イタリア」より
ダンテを読んで

ー休憩ー

ショパン:「ドン・ジョバンニ」の
お手をどうぞの主題による変奏曲 作品2

ベッリーニ=リスト:「ノルマ」の回想

アンコール
ショパン:マズルカ59番ー1
リスト:カンパネラ
ショパン:英雄ポロネーズ


亀井さんのリサイタルは
昨年10月30日のオーチャードホール
から2回目。


今回は
ショパンとリストのプログラムでした。

緩急のつけ方や
弱音から最強音まで
音色も繊細さから大胆さまで豊か。

もともとすごくうまい人でしたが
表現の幅がいっそう広がった感じ。

22歳にしてもう熟練していると
感じる演奏もありました。

体力的にもエネルギーが満ちている年代
なんだろうなと思います。


アンコールの2曲目は「ラ・カンパネラ」。

私は亀井さんのカンパネラが
とてもいいと思います。

もちろん高音はキラキラなんですが
深いため息をつくような
風が一瞬やむような空白があって
それが情感を醸し出しているのです。


8月にもリサイタルがあるそうで
「英雄ポロネーズ」のことを
おっしゃってました。

2回のアンコールを終えて
舞台袖に引っ込んだ後に、また出てきて
「英雄ポロネーズ」を弾いてくれました。

これが、今まであまり聴いたことのない
独特のものがある素敵な英雄でした。






最近の若い日本人ピアニストは
世界トップクラスの人が続々と
輩出していると感じますね。





コメント (3)
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小林愛実さん ピアノリサイタル

2023年12月06日 | コンサート
2023/12/06


横浜のみなとみらいホールで行われた
小林愛実ピアノ・リサイタルに
行ってきました。




みなとみらいホールは立派ですね。


愛実さんは白いドレスで舞台に登場。

前半はシューベルト
即興曲集D935 op.142
第1曲~第4曲

後半はショパンの
幻想ポロネーズ
即興曲第3番
幻想即興曲
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ

アンコールは
シューマンのトロイメライと
ショパンの遺作 嬰ハ短調


生で愛実さんを聴くのは初めてなのですが
ショパンコンクールのときと
印象は変わらないと思いました。

音のやわらかさというか
まろやかさというか。

私の座った1階中央付近での音の聴こえ方は
大音量ではありませんが
パッセージはとろけるようにきれいです。

思い浮かぶのは
晩秋のヨーロッパの公園で
落ち葉がはらはら散ってくる
ベンチでひとり物思いにふける人の姿。
(いつもの図だけど😊

「トロイメライ」では
絵本に出てくるような
暖炉の前で本を読んでいる親子が
思い浮かびます。

うっとりするようないい時間でしたね。


平日の午後1時30分からの開演だからか
観客の高齢者率が高かったです。



インターコンチネンタルが目の前です。



お天気もよく
寄り道して遊ぶことなく帰ってきたけれど
今度は中華街にでも行ってみたい気分に
なりました。







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