はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

東京都現代美術館「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展

2023年02月04日 | 美術館・博物館
2023/02/04


東京都現代美術館で開催中の
「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展
に行ってきました。




この展覧会の素晴らしい評判を知って
1月に予約を入れようとしたら
既にいっぱい。

2月の予約が取れました。

木場公園の一角にある現代美術館








中は当日券を買う人々の列がずらり。
この日は40分待ちでした。

行かれる方は予約がおススメです。



この展示はプロジェクションマッピングの
効果もあって圧巻。


ディオールは憧れの高級ブランドとして
名前を語られるけれど
やはりディオールってすごいなあ
と痛感しました。







展示の仕方もよく考えられていました。



デザイン、造形美、手の込んだ生地の美しさ
どれをとっても素晴らしかったです。







撮影OKというのがうれしい。
皆さん、たくさん撮っていましたよ。



私も衣装があまりに美しいので
たくさん撮ってしまいました。




ディオールが日本びいきだったなんて
知りませんでした。

これらのドレスは日本から
インスパイアされたものですね。



着物の衿合わせ、絞り、帯など
日本らしさがありますね。


このドレスは北斎の版画から。






 
豪華ですねぇ


生地の美しいこと




サイコロの模様が斬新




この前、マリー・クワント展を見たときにも
好きだなあ、こういう服着たい
と思ったのですが
マリー・クワントは大量生産の日常服。

いっぽう、ディオールは特別な場所で着る
非日常のドレスですね。
私には着られそうにもないし(体型的にも^^)
着て行く場所もないでしょう。




一生着られないどころか
目にすることもないかもしれないドレス。

だからこそ
こうして美しい服を目の前で見られて
感激しました。






ミニサイズの服や小物も混じっていて
かわいくて見飽きない展示です





クリスチャン・ディオール展は
5月28日までです。





コメント (2)
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マリー・クワント展

2023年01月06日 | 美術館・博物館
2023/01/06


渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の
『マリー・クワント展』を見てきました。


説明文によれば
1960年代のロンドンのファッションシーンに
彗星のごとく登場して
ミニスカートを広め
60年代ロンドン発のカルチャームーブメント
「スゥインギング・ロンドン」の顔となった
マリー・クワント。


会場に並んだトルソーたちは
すとんとしたラインのワンピースを着ています。

モノトーンやベージュ系が多くて
生地はコットンやメンズもののウール。

ギャザーやフリル、いわゆる女の子っぽい色は
あまりありません。


シンプルさがとても素敵でした。

まず、なにより着やすそう。

ウェストも締め付けないし
バストもヒップも強調しない。
デコルテも開けすぎない。

肌も必要以上に出さないところが
女の人の作る服だなあと思います。

女の人が女の服を作る時には
まず機能的であることを考えるんですね。
自由に活動的に動ける服。

シャネルもそうでしたね。

こういう服好きだなあ~
今も着てみたいと思います。


ただミニスカートははけない。
好きと、着られるかどうかは別でしたね(笑)

パリのオートクチュールなどと違って
大量生産、大量消費を考えたファッションとのこと。

だから、英国だけでなく日本にも
こんなに広まったんですね。



ヴィダル・サスーンと組んだという髪型も
ショートボブでおしゃれなんです。




(パンフレットより)


出口にあったこの写真だけは撮影OKでした。



ツィッギーですね。

細くて長い脚、ミニスカート
ボーイッシュな髪型、よく覚えてますよ。

当時の日本人女性の体形(私を含めて)では
ちょっと無理があったかもしれないけど
みんな着ていました。


ル・シネマでは同時に
『マリー・クワント スィンギング・ロンドン』を
上映しています。

こちらは見ませんでしたが
当時の映像を見るのも楽しいでしょうね。




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「ガブリエル・シャネル展」

2022年07月29日 | 美術館・博物館
2022/07/29


三菱一号館美術館で開催中の
「ガブリエル・シャネル展」を見てきました。




ガリエル宮パリ市立モード美術館
で開催されたものを日本向けに
再構成されたもの、だそうです。



1920年代からのシャネルのドレスと
有名なシャネル・スーツ。
アクセサリーと香水の展示。
過去の映像とデザイン画のスケッチなど。


私はファッション関係の展覧会が大好き。
立体的ですし(平面的な絵画より見やすい)
服というのは誰でも着るものだから
自分に引きつけて見られます。

シャネルには御縁のない生活をしていますが
こうした一流の服を間近で見られて
きれいなのに感心してしまいました。


1930年台のドレス群でも
古さを感じさせないのが驚き。

デザイン的に今着ても違和感もないですよ。

現代のファッションは自由で
何でもありだからかもしれませんが
布の傷みを感じさせない保存のよさも
あるのかもしれません。


シャネルのドレスは
ストンとした服でかつシンプル。
バストやウエストを強調しない。

女性が女性のために服を作る時は
着やすさが第一。

その前の時代にあった
女性の身体を締め付けるコルセットを
シャネルは解放したんですね。

実用性と快適さを追求しました。


一方、アクセサリーは大ぶりで豪華。
日本人はこんなに大きいアクセサリーは
つけないと思うくらい。

いかにも重そうですが服がシンプルなので
アクセサリーは豪華なのでしょうね。


三菱一号館美術館は2016年に
パリの「オートクチュール展」も
見ていますが、展示室の照明が暗いんです。

展示品保護の配慮でしょうが
入ってすぐには
明るい日差しの中から来たので眼が慣れていません。

直後は真っ暗で見えませんでした(笑)
すぐに慣れましたけれど
もう少し照明を明るくしていただけると
眼の悪い私にはありがたいですね。


帰りに出口のところでお土産をいただきました。
配っていない時もあるようで、たまたまでした。


真ん中の細いボトルです。
これはうれしい。


三菱一号館美術館は
ジョサイア・コンドルが設計した
クラシックな建物が素敵。







広場の庭も緑が美しい。




東京駅から歩くと
手前は三菱UFJファイナンシャルビル。




このあたりは大都会のオフィス街。
日本の中枢を担う大企業が立ち並んでいます。
甥がこのビルで働いているはずと
きょろきょろしながら歩きました。




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国立西洋美術館『自然と人のダイアローグ』展

2022年06月22日 | 美術館・博物館
2022/06/21


上野の国立西洋美術館の
リニューアルオープン記念の展覧会
『自然と人のダイアローグ』を見てきました。

国立西洋美術館は改修工事のため
1年半休館していましたが
4月9日リニューアルオープンしました。




1959年創建当時の姿に近づけるように
したそうです。




「ドイツ・エッセンのフォルクヴァング美術館
の協力を得て、自然と人の対話から生まれた
近代美術の展開をたどる展覧会」とのことです。

日独の美術館のコラボレーション企画です。




フォルクヴァング美術館は
カール・エルンスト・オストハウスという人の
個人コレクションから設立されており
国立西洋美術館は松方幸次郎のコレクション
をもとに設立されています。

国立西洋美術館が松方幸次郎のコレクション
だったと聞くと、文化芸術に対する見識とともに
これだけの作品を買った、その財力にも驚きますね。



(モネの「睡蓮」)

モネの睡蓮は、どのくらいあるんでしょう。


印象派、ポスト印象派から
20世紀絵画までのコレクションです。

この展覧会は多くの作品が撮影OKでした。
以前だったら、撮影禁止がほとんど。

私は前から来場者が作品をスマホで撮って
SNSでアップすれば
何よりの宣伝効果になると思っていましたが
日本でもだんだんOKになってきましたね。


ここに載せている作品は私のスマホ撮影です。


(ルノアールの「風景の中の三人」)



(モロー 聖なるぺリ(象)」



でも撮ることに夢中になると
この目で絵をしっかり見ることを
忘れがちになります。
撮るのもほどほどにしなくては。



(モネ ウォータールー橋)

この展覧会の音声ガイドナビゲーターは
声優の駒田航さんと
ピアニストの福間洸太朗さんなんです。

ガイド音声の背後に流れるピアノの音は
福間洸太朗さんの選曲・演奏。

バッハの「羊は安らかに草を食み」など。
静かでとても心が落ち着きます。



(セザンヌ 「ベルヴュの館と鳩小屋)


展覧会に行って絵の前に立つと
(懐かしい~)という気持ちが
沸き起こることがあります。

ヨーロッパの16世紀の風景でも
行ったことも見たこともないのに
なぜか懐かしく感じます。


絵の世界に入っていく感じがして
画家はこの風景が好きだったんだろうなあ。
だから、ここを描いたのだと思ったりします。



(ゴッホ 「刈り入れ」)





(ポール・ランソン 「ジキタリス」)



おみやげにミュージアムショップで
カメオのペンダント買ってしまいました。









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ミロ展

2022年03月16日 | 美術館・博物館
2022/03/16

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで
開催中の『ミロ展 日本を夢見て』を
見てきました。



うちのリビングには
ミロのリトグラフがあります。



25号の大きさ


もう30年以上前に
静岡に家を買った時に
夫の姉が新築祝いにくれました。

それ以来ずっと壁にかかっているので
すっかり日焼けしてしまいました。

私はこれをもらうまで
ミロをほとんど知りませんでした。

夫の姉は趣味で絵を描くので
美術にも造詣が深い人なんです。

ずいぶんシュールな絵だなと思いました。
でも、しゃれてると思ったものです。


このリトグラフは静岡の家の玄関に飾ったので
玄関ドアを開けると
まず真正面に目に入るのでした。


ある時、息子の担任の先生が
家庭訪問に来られたときに
玄関を開けた瞬間、「お、ミロ!」
と驚かれたのでした。

その先生は美術の先生でした。

後にも先にも、この絵を見て「ミロ」と
口に出したのはこの先生だけでした。

でも、美術の先生が驚かれたので
このリトグラフを気に入っていました。

そんなことがあって以来
毎日、壁のミロの絵が目に入るので
ミロの展覧会が来たならば見たいと思いました。


いくつか撮影OKの絵がありましたので
その絵を載せますね。


《アンリク・クリストフル・リカルの肖像》
1917年


ミロは1888年(明治21年)、バルセロナ生まれ。

この頃のヨーロッパには
ジャポニズムの影響があり
ミロも日本文化に興味を持ち
浮世絵も好きだったようです。


シュールな絵を描き出すまでは
その当時の画家たちの影響を
受けていたような絵画でした。

ゴッホのような
セザンヌのような
ピカソのような絵もありましたよ。





1934年 《絵画(カタツムリ、女、花、星)》


大戦後、陶器制作へ熱中し
書道を思わせる黒い大胆な線描の作品
日本の民芸品への愛着もあったようです。




1966年 
書道の影響を受けているような絵。

 
1966年には日本で初の『ミロ展』があり
ミロが来日しています。


《ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子》
1945年 油彩、キャンバス 福岡市美術館

この絵なんて、どこがオルガンで
どこが踊り子なんだろう、と
じっくり見てしまいますね。


ミロの作品は
まるで子どもでも描けそうな
というより、子どもの絵といったほうが
いいような感じがします。

でも、制作物が無邪気な無垢な感じもあるし
見ていて飽きません。

どうしてこういう絵を描くのかなあ
なんて考えながら見ると
ひとつひとつが興味深いのです。

アクセント的に使うきれいな色も印象的で
そのせいか、絵から受ける感じが暗くないのです。
南欧らしい陽気さがどこかに感じられました。




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