はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

100分で名著・ウェイリー版『源氏物語』

2024年09月14日 | 
2024/09/14


Eテレの番組「100分で名著」で
100年前のイギリス人が英訳した
『源氏物語』のことが紹介されていて
おもしろいのです。



私も昔、源氏物語は読みました。
でも、古典の勉強と思って読んでいたので
楽しく読んだわけではありません。

日本文学専攻だったので
読まなくてはと思ったのです。



源氏物語を最初に英語に翻訳したのは
アーサー・ウェイリーというイギリス人でした。

大英博物館に勤務しながら独学で日本語を
マスターしたというのだからすごいですね。

約100年前の1925年に刊行されています。

この英訳本を読んだことで
ドナルド・キーンさんが
日本文学をやることを決めたそうです。 


帝が「エンペラー」、宮廷が「パレス」
物の怪は「エイリアン」
更衣が「ワードローブレディ」と訳されると
あ、なるほどと思うのです。

ウェイリーは源氏物語を宮中年代記(クロニクル)と
おとぎ話(フェアリーテイル)が
混在したスタイルで訳しています。

海外の人が日本の古典をどんなふうに
受けとめ、理解しているのが
知りたくなりますね。


その英訳版を毬矢 まりえ さんと森山 恵 さん姉妹が
また日本語に翻訳し直したものが
出版されています。


 
表紙絵がクリムトというのもおもしろいですね。

源氏物語のわかりにくさは
日本語にありがちな主語の不明と
敬語によって複雑になっていることも
あると思います。

ウェイリー版ではそのあたりが
わかりやすいのだそうです。


これは昔々のどこかの国のおとぎ話だ
と思って読むと
また新たな視点で読めそうです。



コメント (2)
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