こ と の 端

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ノ ー 天 気

2016-01-10 10:03:28 | Weblog
経済というものは

力学と心理学との

共通集合によって

つくられる


資本を手段とする力関係と

投資意欲



消費意欲

などが生み出す傾斜



経済実勢を成り立たせている

生みの親


一方

経済学と呼ばれている分野

が関わる領域は

その結果

についての評価であることを

意味する


経済的変化

に関する様々な解釈を

後で

適宜

施すことによって

切り口の違い

を観察することで

生起した事実

とその関係性を

論理的に再合成する

という学問

それ以上のものでは

ない


経済はダイナミズムによって

常に変化し続けるものだが

経済学は

確定した事実

を跡づけるためのもの


このことから

経済学で

未来の経済的変化

を予測することはできても

予兆を変える変動

を導き出すことは

不可能


過去の経済政策が

想定通りの結果になった

というためし

はミアタラない


世界中の政府機関が

経済政策を悉く誤り続けてきたその元凶は

経済学者などの識者

とされる一群からの

助言

を前提にした

ということに

ある


アベノミクスが失敗

に終わるだろう

ということは

始まる前から

よく分かっていた

ことだった


二年と四分の三

の年月が経過した現時点で

鳴り物入りで登場した経済政策の失速

が大方の目に明か

なものとなっている

確定するまで待つ

必要は最早あるまい


不確定要因を要素化

することを怠っていた

そのために

徒に時間と資本とを

失い

無駄な時間を積み上げていた

この不毛な経過が

所期の成果

とその到来を遠ざけていた


量的緩和の実施

による円安効果は

円の通貨価値を対ドルで半減させるものとなり

国民の可処分所得を

同じ比率で引き下げた

ということが

ドル資産を保有する組織と個人の豊かさに

利益を積み増す結果
へと繋がった


為替市場の値動きで

輸出産業はこぞって利益を得たのだったが

それは

国民に円安効果を強いることによって

個人消費を抑制する

というインフレ目標に逆行する

結果を引き寄せた

一連の経過は

基本計画の内部に瑕疵がある

というメッセージになっていた


株式市場では

国民の資産を運用するための環境整備を急ぎ

緩和マネーを流入させて

株価を高値へと誘導して

景気の改善を

印象付けた

だが

外資に利益を与える素地を提供し

富を率先して失う

という粗末な結果も導いた


株価に拘る性向が

富を失い

損失だけを

執拗に

積み上げるシステム

となって

国民へと残された


これにより官制相場が負った

不良債権は更に増大してしまい

膨大な含み損を抱え込む

経過を生んだ


評価損をどう始末するか

という問題が

政府機関の新たなる今後の課題

として

浮上するときが

近づいてきている


政府判断の内部に潜む

愚かさからくる固有の脆弱性に

意図的に目を瞑ってきた

マスメディアのすべてが

翼賛体制を成り立たせ

経済失政が与えた傷口を

押し広げる

という実に間抜けな役割を

これまでのところ

果たしてきた


アベノミクスの失敗が

最終的に確定したとき

彼らがどう変節するのか

を観る楽しみ

があってよい


経済学の薀蓄を傾けても

損失を抱え込んでしまったのなら

その知識は

何の役にも立たなかった

ということになる


力学と心理学

の意味と

その使い方を知っていたのであれば

損失を回避して

利得を増やす程度のことは

極めて容易なことだった


外資系のファンドにできていることを

応用する能力が

経済学者と政府には

一律に欠けていた

というだけのこと


経済の本質が

全く見えていないのだから

その判断には

当然

あやうさが隠されている


資本市場は投資の論理でうごくもの

古びた学説や

もっともらしい定説を根拠として

未実現

の時間に

適用していみたところで

初期の成果が

まったく得られなかった

というのはまさに当然の帰結


問題の本質というものは

単純な事実

だけから作られる


見通しを誤った日銀の責任は

いうまでもなく重大だ


打つべき手

は当初から限られており

奥の手などは存在しない

実施するタイミングは

既に過去

甘い見通しが

インフレ目標の実現を先送りさせ

不測の事態を連れてきた

異次元規模の量的緩和は

一年程度で結果をだす

筈の金融政策だったのだ

その実効性の行方

は未だにまったく見えてこない


日銀総裁がプロパー出身ではない

財務官僚だった

ということが

起きる筈のない長期金利の上昇を生み

債権価格の低下を防ぐ措置を急がせた

この経過の事実が

新任総裁を当時既に笑いものにした

という事実がある

株価の上昇を急いだあまり

債権から株券への乗り換えを誘導し

債券価格を反対に低下させ

長期金利を引き上げた

日銀の関係者であったなら

絶対に避けていた基礎中の基礎

が財務官僚出身の新総裁には

すっかり欠け落ちていた

この一事だけで

判断能力に

疑問符が付けられた

あまりにも愚かな出来事

が経済史へと記録されたのである


経済学に関する膨大な経験と知識

があったとしても

経済政策を任せてはならない

という認識の欠如



世界中の経済政策を失敗へと陥らせ

成長からリセッション

へと追い落そうとして

草むらに身構えている


更に中国共産党政府に通有する

経済に関する基礎的な認識不足

というものが

大陸の株式市場を制御できると過信させ

投資家の信頼を裏切って

資本の還流を却って急がせた


この変化を抑止しようとして

手持ちのドル資産を大量に売って

人民元を買い戻し続ける

というその反転した真逆の行為が

外貨準備を取り崩させることとなり

人民元の通貨価値を裏付けていた固有の機能を

自らの判断の過ちで

自発的に失わせる事態となった


人民元の通貨価値は

ドル安政策に対抗するカウンター攻撃

となっていた元安政策の結果

として共産党政府が

意図せずに

たまさか手に入れたもの


ドル建ての資産を取り崩せば

それは

人民元の価値

の補償が不在となった

という事実を世界中に告げ

共産党政府に対応を

急遽迫るようになる


それは

中国にハイパーインフレが訪れる

ということを予告する

意味になる


このようにして

アメリカが生んだ

ドル余り現象が

世界中に拡散させた

マネーゲームは収縮へと転じ

過剰供給されていた資本は

あらたに有望な投資先

をもとめてさすらい続けるものとなる


その一部が日本市場に訪れるだろうことは

リスク回避の円高

が既に起きている事実から

あきらか


有望な投資先が他に不在なら

余剰資本は日本を目指し

一斉に大挙して上陸を開始する

85年のプラザ合意が

ドル安政策を実現するための

協調介入を実施させ

ドルが日本市場へと大量に押し寄せた

それが日本で不動産バブルを生み育て

その後の一連の失政をこの国へと連れてきた


当時の国会成員のすべてが

この時の責任を

何一つとっていない

そもそも

問題認識能力それ自体がなく

罪の意識がないのだから

恥も感じずに

昂然と過ごしてきた

無責任な多くの日々が

国家財政の膨大な赤字

となって残された


国民の不幸は

国会のノー☂ぶりに

あるのだ


自覚なき犯罪を

問う法律の制定が

いまこそ必要な時代は

かつてない
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