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警 戒 警 報

2015-10-25 08:15:40 | Weblog
産油国以外のすべての国が

いまや

巨額の財政赤字

を抱え込んでしまうこととなり

身動きすることすらできなくなっている


国家予算を切り詰めるための

いろいろな方策を

あらたに見出すことが困難となり

その理由で

いま

大いに苦しんでいる

という共通の傾向が顕著にみられる


逼迫した財政状況が

母国を捨て去ってまで

生き延びようとする難民を

受け容れることを拒ませ

受け入れに応じてきた国に対してさえ

制限を設けさせる事態となった


難民保護という国際的な問題を

国家財政を圧迫している経済的な問題が

政治指導者と選挙民

のそれぞれの側にある異なった意識を

凍結して閉じるよう

画一的といえるほど共通に

等しくに迫るようになっている


難民を受け入れて

労働力として

活用する道は残されてはいても

難民を受け入れたその国に

定着させるための予算さえ

ままならない

という状況が

問題をより深刻で

複雑

かつ切実なもの

へと

これからもっと

押し上げていく


財政状況が逼迫するようになったのは

地下資源を輸入するために

大量のドルが必要となり

自国通貨をより大量に売った

ことによって

国際金融資本に

地域にとって固有に成り立っていた

ローカル市場に備わっていた消費力が生む

利益を

市場に還元することなく

そのまま

勝手に持ち去るがまま放置して

そこで与えた富のすべてを

四半期単位で

速やかに回収するメカニズムを生み出した


国内市場から豊かさの源泉

となっていたものを

国際金融資本の一群が奪っていったことにより

国民のみならず

政府までもが

財政赤字とそれが生む貧困とに

同時に苦しむようになったのだった


国家予算の配分を見直し

大幅に抑制する目的で

経済成長に寄与することのない

福祉関連予算の割り当てから

減ららしていく政策の変更が

このところ頓に

目につくようになってきた


地下資源を輸入した国は

要するに

おしなべて

貧しくなる

という隠然たる仕組みが

南北問題が騒がれだした頃を起点として

夙に広まるようになっている


ドルの供給者に自国通貨を売り渡したことにより

国内市場に投資を呼び込みはしたものの

それは一時的に潤沢となった

海外からの資本

の流入という本質を抜け出せぬまま

各種の投資行為で獲得した巨額の利益の総てを

国際金融資本とそれに連なる投資機関などが

再投資するためにではなく

そのすべてを国外へと持ち去る目的で

市場を奪ったことによって利益を得

活性を失わせたまま

枯れた市場となることを

強要することが当然視される時代

を連れてきた


国際金融資本の一群は

借入金を運用することで

利益を得ることを生業としていることから

配当義務に拘束され

それ故に

利益の総てを持ち去る

という結果を実現するのが義務となる


配当効率を最大化して

次の資本調達の糧とするサイクルを成り立たせ

市場を提供した国に

金の回らない市場となることを

悟らせないよう緩慢に迫り

最終的に巨額の富を引き出して

市場から活性を失わせ

貧困を強要する主体となることで

その機能を発揮する


地下資源を輸入しなければ

経済成長は到底見込めない


石油消費国の総ては

国際金融資本から

為替市場を通じて

ドルを手に入れなければならず

売り渡したローカル通貨による

折り返しの投資の波

を一時的に生み出しはするものの

そこから先は

毎年

獲得させた利益を

勝手に持ち去らせるがまま

に放置せざるを得なくなる運命

へと陥る定め


最終的に金の回らない

枯れた市場を抱え込み

国民を困窮させて税収を減らし

財務状態を自ら劣化させる

という不毛なパターンを

その後何度も繰り返す


ドルを買えば買うほどに

国と国民は共に疲弊するようになっていき

財政赤字と個人所得の減少に

打ち揃って苦しむ

という共通の傾斜に

石油有入国と兵器輸入国とは

次第に苛まれるようになっていく


ドルを供給した国際金融資本が

ローカル市場に投資するのは当然の成り行きだが

利益の一部をそのまま市場に残し

再投資するための資本

として活用するようになっていたのであれば

乖離幅を広げて

国際的に蔓延するようになった

貧富の差は

拡大基調から

縮小基調へと遷移して

市場で回っている資本を

一定程度温存することは多分できていた


国民が生み出した富がつくりだす

底堅い経済循環を成り立たせる

程度のことは

おそらく容易な技だった


目先の利益に執着する

国際金融資本がもつその共通の性向を

黙過して放置した

ということが

石油輸入国だけでなく

ドルの発行国であるそのアメリカを

危険な状況へと

これから陥れようとする事態を

遅かれ早かれ

必然的に連れてくる


わき目も振らずに利益乱獲競争を挑む

その限りなく貪欲な姿勢というものが

市場の育成から投資家の目を反らさせ

枯れた市場を量産していく

という強い動因を形成し

富の源泉を縮小する結果を生む時代

となった


乱獲の果てに

絶滅危惧種を多数生み出してきたのと

まったく同じ行いが

石油輸入国と

ドル供給国との間で

いま

まさに

おきている


アメリカが過剰供給した大量のドルを

危険水域に達したとして

回収を迫られていながらも

石油消費国で形成している

国際経済に占める消費の主要部分で

重大な懸念を募らせている

この事実に遭遇したということが

量的緩和の終息を

FRBに先延ばしさせる

という決定を下させた


ドルの属性

となっている過剰流動性の放置



ドル余り現象の一つとなって

信用経済を根底から覆す直前へと陥らせ

あのリーマンショックへと繋がった

ということが

三度に亘る量的緩和の実施

を実行させた背後の事情

そこには名状すべからざるほど陰湿で

深刻なものが潜み

蟠踞しつづけている


アメリカの公定歩合が

既にゼロ金利水準

にあったということが

量的緩和の実施を促し

世界規模で資本量を膨張させることとなり

世界中の株式市場で

資本力のある投資家に

株価の誘導制御を可能にする

金融相場を生み出すに至らしめた


莫大な利益を簡単に得るための前提条件を

FRBが整えたその行為の責任が

量的緩和を終わらせる必要性を

次第に高めさせている


経済実態を反映する筈の株価が

マネーゲームの独壇場

と化すようになったのは

過剰流動性の回収を

FRBが見送ったことに起因する

不毛な変化の

その予兆


相場形成の勢いが強ければ強いほど

凋落へと転じた時の急落は

より苛烈なものとなる

ドル金利の上昇を急げなくなっている

という特殊な事情の出来を

躊躇したその結果がよく物語る


量的緩和の終息を急げなくなった

ということが

国際経済にとって

どのような意味をもつことなのか

ということについて

今後の経過を慎重に

観察している必要がある筈だ

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