大判カメラ日記。

ワイズクリエイト オフィス・木戸嘉一のブログです。

クイックロード製造中止でシートホルダーに移行。

2012年05月25日 | カメラ機材

先日も書きましたがクイックロードフイルムシステムの製造中止は大判カメラユーザーにとって、とても大きな問題となっています。流通市場ではフイルムの買い占めによって発表と同時に在庫が無くなってしまいました。ベルビア50などはワイズでも150箱のオーダーをしましたが入荷は25箱限りです。この量ではとてもご注文頂いたお客さんを満足させることは出来ません。同システムの製造中止によってユーザーの対応は3つのパターンに分かれるようです。(1)はシートホルダー使用へ移行。(2)は6x12、6x7、6x9cmホルダーに移行。(3)は大判カメラ止めてしまうことです。私の感じた比率は8:1:1くらいの様に思えます。ただし(1)の場合でも今までの撮影カット数よりは少なくなりそうです。これはシートホルダーにした場合の重量を伴う携行性の問題だと思います。こうしてみると如何にクイックロードシステムが便利で携行性の良いシステムだったかです。「本当に惜しい!」。ワイズでは(3)の大判カメラ止めてしまう事が最悪と考え、シートホルダーにフイルムを装填した状態でのフイルム販売も検討しています。またフイルム装填教室も行う予定です。そしてもう一つの問題がシートフイルムホルダーの円滑供給があると思います。世界中にユーザーが愛用するシートホルダーメーカーのアメリカのリスコ社、フィディリティ社では現在製造はしていないようです。残るは日本のTOYO製のシートホルダーだけなのです。クイックロード製造中止の発表を境に極端に需要数は増加するはずです。工業製品というものはいきなり増産はできませんのでここに問題があるのです。ワイズではこれを見越して製造中止発表直後にTOYO社に対して向こう数ヶ月の分割発注をかけました。これにより数百枚のシートホルダーが入荷します。フイルム装填の便利グッズ「ハリソン・チェンジングテント」の輸入・販売も決め、クイックロードユーザーがシートホルダー利用にスムースに移行出来るように最大限に尽力しています。大判カメラユーザーの皆さん。これからも安心して大判カメラで撮影して下さいね。そして何かあったらワイズクリエイトにご相談下さい。写真はワイズで在庫をしているシートフイルムホルダーともうすぐ輸入されるハリソン・チェンジングテント。


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3 コメント

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Unknown (ひなも)
2013-09-05 17:06:50
はじめまして。
クイックロードのことで検索していてこちらにたどり着きました。

ひさしぶりにシノゴを使おうとフィルム準備から始めたらクイックロードが生産終了・・・暗袋を使うことは夏場のフィールドや重いカットシートホルダを持って山へ登るのは無理なので使いたく在りません。

そこでふと思ったのですがカットシートの中身とクイックロードの中身は同じものなのでしょうか?同じであればカットシートを購入しクイックロードの紙の袋へ暗室で装填して撮影、暗室で紙の袋から取り出す、ということが可能なのですが。
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Unknown (y.kido)
2013-09-05 21:13:33
ひなもさん、フィルムはもちろん同じですがクイックロードに入っているフィルムは特性のベロとつながり、その状態でさらに封筒(状の遮光袋)に入っています。そのベロと封筒を閉じる専用金具が無ければ機能しません。残念ながらこれらを個人で調達するのは無理と思います。(お金をいくらでもかけていいなら別ですが)シートホルダーで頑張ってください。
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ありがとうございます (ひなも)
2013-09-06 09:40:51
やはりだめですか。
シートホルダー利用での撮影は暗袋操作があわないこと・重量と容積で担いで上がるのは無理なので、残念ですがシノゴ撮影は諦めます。
生産終了したコダックや富士には怒りを覚えるくらいですが・・・非常に残念です。
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