◆撮影:2009年1月3日、京都洛北にて
(比叡山)
2012年9月2日(日)
『T山の会』
<武奈ケ岳>
■参加者:Abちゃん、UMさん、MI子さん、SE子さん、YUさん
[比良駅(JR湖西線)]9:15→10:00[大山口]→11:05[青ガレ下]11:15→11:50[金糞峠]12:00→12:50[中峠]13:00→13:40[武奈ケ岳]14:15→15:00[八雲ケ原]→15:35[比良峠]15:40→[大山口]→17:00[駐車場]→17:50[比良駅]
<もう一度訪れてみたい八雲ケ原湿原>
我が足には新品のトレッキングシューズ、手にはやはり新品のトレッキングポールがあった。そしてそれらのいずれもは僕が初めて手にする山具で、今日の比良山行でそれなりの効果を発揮してくれたのは間違いがない。トレッキングシューズは足首より先、足裏や指の疲労軽減に効果があったし、ポールは膝と腰の痛みを軽減してくれた。もしそれらがなければ、先頭を行くUMさんの速歩について行けなかっただろうと思う。それにしてもUMさんの歩行速度は至極速い。それはいつものことだが、今日のそれは「異常や!」と言っても過言ではなかった。併しだ、UMさんの速歩のお蔭で、予定通り18時までに比良駅に辿り着いたのも事実だ。また、登山道各分岐点で先行くUMさんやMI子さん、そしてSE子さんの三人が僕とAbちゃんを待っていてくれたのも、僕が皆から然程離されることなく歩き続けることができた大きな要因であった。
入道雲が発達し一時黒雲が拡がり武奈ケ岳への道でパラパラと降り始めたが、それは瞬時のことでそれ以降雨は落ちることはなく、武奈ケ岳山頂での30分間は遮るもののない、かんかんと照りつける太陽の下での大休止となった。また、樹林中以外では終始強い陽射しが注ぎ続けた。森中で沢の冷気を感じる場面もあったりしたがそれは至極稀で、森中であっても「暑い!」という言葉を度々発せざるを得なかった。
そのかんかんと照りつける陽射しの下、武奈ケ岳山頂で休むとき、二種の蝶が舞った。一頭はキアゲハで我が眼前に暫くの間止まった。もう一頭はクロアゲハで盛んに飛翔し直ぐに消え去った。また、秋を想わせる赤蜻蛉がススッーススッーと宙を浮遊していた。樹間ではツマグロヒョウモンとコミスジ、そしてシオカラ蜻蛉を見かけたように記憶する。樹間林下に極僅かではあったが開花する花があった。淡紅色のゲンノショウコと白花のマツカゼソウ、そして名称は分からないが1cmばかりの花弁の黄花が、渾身を振絞り懸命に歩く我が眼前を瞬く間に通り過ぎ去った。帰路、国道に出る直ぐのところ、民家が点在するちょっとした空き地に淡黄白色のウバユリの群落があったが、それは民家の方が育てておられるのだろうという様子であった。また百日紅の紅の色彩を其処彼処で見たようにも思う。ツクツクボウシやミンミンゼミの鳴き声も盛んであった。それは山中よりも山麓で、それも夕刻に、イン谷口より比良駅へと向かう雑木林中で我々の話声を掻き消さんばかりに、夏の季節との惜別の哀歌を歌いあげていた。
今回の山行を僕は楽しみにしていた。それは、スキー場が無くなりロープウエイやリフトが無くなった今、20年以上も訪れていない八雲ケ原辺りの自然が、如何に変貌しているのだろうかと期待していたからだ。そしてそれは僕にとって予想外の景観であった。八雲小屋もなければ炊事場もない、比良ロッジもロープウエイの山上駅もすっかり撤去され、嘗てそれらが存在していたという形跡は殆ど無かった。しかしスキー場の傷痕が明確に残っているのが至極残念であったのと、本来なら八雲ケ原周辺でゆったりとした時間を過ごしたかったのだが時刻がそれを許さなかったことが心残りであった。
燦々と太陽が注ぐ清けし原生林の景観は我が眼を虜にしたし、スギや赤松が林立する夕刻迫る八雲ケ原も然り。ゲレンデ跡より振り返った清新な八雲ケ原を見るとき、この八雲ケ原湿原周辺のみの散策を目的に、今秋にもう一度訪れてみたいと念じた。