掬星台より神戸の街を望む
2019年02月10日(日)
『六甲全山縦走路・Ⅱ』
<鵯越駅~菊水山~鍋蓋山~市ヶ原~摩耶山~青谷道~王子公園駅>
[コースタイム]
◆[鵯越駅] 8:34 → 10:07 [菊水山(小休止] 10:18 → 10:54 [天王吊橋] → 11:35 [鍋蓋山(小休止] 11:50 → [大龍寺] → 12:52 [市ヶ原・桜茶屋前(大休止] 13:27 → (天狗道) → 16:00 [摩耶山・掬星台(小休止] 16:10→ [摩耶山史跡公園] → (青谷道) → 17:58[王子公園駅]
<台風21号の激しさを痛感>
市ヶ原に着くや否や腓返りに陥る。
それまでその兆候はまったく感じなかったのだが、桜茶屋へのホンの僅かな石段が上れない。
脚が踏ん張れないので、トレッキングポールに身体を預けて懸命に上る。
やっとこのことで桜茶屋前のベンチに坐り、
痛みに耐えつつ、ザックより必死の思いで芍薬甘草湯を取り出し一袋服用し、
脚を伸ばし投げ出すと痛みが和らぎ始める。
計画通り摩耶山へ行くには上り道が続くようだし、今の僕の脚で辿り着けるのだろうか。
この脚の状態からすれば下山するのがよい選択肢なのかも知れないと考えた。
さて下山となれば、この道を南へ進めば神戸の街の何れに、どの位の時間を要して下りられるのだろうかと、
昭文社の地図を取り出しつくづく見ることとなった。
摩耶山へは80分、新神戸駅へは布引滝経由で40分掛かる。
単純に要する時間から考えると、神戸駅へ向かうのがもっともよい選択なのだろうと思ったが、
次回も六甲全山縦走路を歩くつもりゆえ、今回はやっぱり摩耶山までは行っておきたいという思考が勝った。
摩耶山までの稲妻坂で、もう一袋芍薬甘草湯を服用せざるを得なかった。
極めてゆっくりと歩く。脚を踏ん張ることがないようにトレッキングポールに身体を預けて歩く。
もし腓返りが生じて歩くのが辛くなれば休みつつ歩き、下山は摩耶ロープウエイと摩耶ケーブルを使えばよいと考えた。
僕を追い抜いて行った人、僕の前からやって来た人を数えると200人は下らなかったのではないだろうか。
前回と違って好天ゆえ縦走路を歩く人は至極多かった。
ただ、親しく言葉を交わす機会がなかったのが残念で心残りだ。
山を愛する人との会話は、
知らぬ人であっても、思い掛けない情報や新しい知識を得られることが多いゆえいつも楽しみなのだが、
今日の山歩きは「こんにちは」「おはようございます」という挨拶のみの淋しいものとなってしまった。
掬星台でベンチに坐りのんびりと休むなかで、計画通り歩いて下山したいという思いが強くなり始める。
まだ16時ゆえ、日没までには街中に辿り着けるに違いないと考えた。
摩耶山史跡公園を過ぎて現れた[上野道]と[青谷道]の分岐地点では、上野道を下りる計画であったが、
青谷川に沿って歩いた方が街中に入っても道に迷うことなく王子公園駅に辿り着けるように思え青谷道を下る。
ところで、摩耶山史跡公園にやって来たときに、昨年9月の台風21号の激しさを痛感することになる。
それは、旧天上寺の親子杉が見事に倒れていたからだ。
その倒木には、「樹齢100年以上のマザーツリーと呼ばれる巨木の一つ、幹周りは445㎝、高さが25mの杉、
3本に別れた幹が親子のように見えるため親子杉と呼ばれていた。平成30年9月の台風21号の強風で倒れた」との書面が掲げられていた。
(写真上)親子杉)
(写真上)菊水山