女性宮家を創設せず、女系天皇も認めないと、皇位継承権者がお二人しかいらっしゃらないという事態は変わりませんが、それで良いのですか?
ご質問を頂いたので、また長くなりそうですが、できるだけわかりやすく語りますね。
昔々ある国が戦争で勝って、相手国全土を占領し、その国民を力で従属させました。そして、占領軍は一時はその国の天皇に戦争責任をかぶせ、天皇を裁き、皇族を根絶やしにしようとまで考えました。
ところが、その天皇と皇族は大変人望があり、多くの国民から敬愛され、親しまれていました。だから、もし、戦争責任を問うて天皇と皇族を無きものにしたら全国で反占領軍の暴動が起き、占領政策がまったく動かなくなると気づきました。実はその国が小国なのに戦争が強く、手こずらさせられたのは天皇中心に国がまとまっていたからです。
だから、自分たちに二度と刃向かわないようその国の弱体化を図るためには、天皇とその皇族を無くしたい、しかし、今すぐ天皇と皇族と無きものにしてしまったら全国で暴動が起きる。それでは困る。
そこで、占領軍はこうすることにしました。
1)天皇に実質的な政治権限を一切持たせず、名誉職のような存在とする。(象徴天皇)
2)天皇を守っていた皇族をその天皇の本家筋だけに限定し、分家筋は皇族から外し、一般国民としてしまう。
こうすると、天皇を衛る皇族が減るため、早ければ50年から80年後にはその天皇家は衰え、場合によっては断絶するかもしれません。そうなれば占領軍が直接手を下して廃絶したわけはないので国民から反感をかうこともないし、国民が暴動を起こすこともないだろう。
敗戦により我が国全土が外国に占領され、外国人の価値観によってさまざま変革され、確かにそれはそれで良いことも多々ありました。しかし、残念なことに皇族関係おける改革は天皇家と皇族を千代に八千代に発展させ、永続させる方向ではありませんでした。
ハッキリ言えば、占領軍の一部に巣くっていた共産主義シンパ(または、社会主義シンパ)により、天皇家と皇族をゆくゆくは廃絶する方向の改革でした。なぜなら、そもそも共産主義(社会主義)思想は皇族のような存在を絶対に認めないからです。その証拠に共産主義(社会主義)革命を達成した国では王族と貴族をその末裔にいたるまで徹底的に根絶やしにしています。
現在の我が国は皇位継承権者が少なく皇位継承が安定していない状態です。
その原因は数十年前の占領軍命令によって、皇位継承権者の皇族を無理矢理減らさせられたことにあります。天皇家にたまたま女子が多く生まれ、男子が少かったからではありません。
ですので数十年前占領軍の命令にしたがって皇族を減らしたことは大きな間違いだったのです。ですから、占領軍施政下から「一応の独立国家」となって数十年、占領軍の呪縛から逃れ、今、この時代にその間違いを改めるべきなのです。
そうです!
天皇と天皇家ひいては日本国を衛るために存在していた旧皇族の皆様に皇族として今こそ復帰していただくのです。それが、旧皇族の皆様の本来の使命ですから。
無論旧皇族の方が皇族復活をお望みになられない場合は要検討ですが、原則旧皇族の方々に皇族に復帰して頂ければ、皇族の公務が多すぎて多忙きわまることも解決します。
そして、何よりも皇位継承権者が少ないことが一気に解決し、皇位の男系継承を安定的に維持することができます。
旧皇族の方々はつい70年前までは長年皇族であったのですから、旧皇族の方々にとってもプラスになるし、天皇家を直接お衛りする本来の役割を全う出来ることになります。